四條畷学園中学校のグローバル教育の様子

四條畷学園中学校で教員として働く魅力|個性重視×DXで実現する新しい教育現場

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、四條畷学園中学校にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同校で働く魅力をご紹介します。

創立時からグローバルな視点での教育を重視し、教員一人一人の個性を大切にしている四條畷学園中学校。AIやICTを活用した業務効率化により、以前は何百時間もかかっていた業務を半減させるなど、教員が教育活動に専念できる環境を実現しています。また、「個性を育てるのは個性だ」というコンセプトのもと、教員自身の魅力や個性を活かした情報発信を行うなど、独自の取り組みも特徴です。

今回は、四條畷学園中学校の働き方改革や職場環境について、教頭の小椋先生と広報部長の中司先生にお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
四條畷学園中学校教頭の小椋先生

四條畷学園中学校
教頭

小椋先生

四條畷学園中学校広報部長の中司先生

四條畷学園中学校
広報部長

中司先生

DXの推進で効率化が加速!四條畷学園の働き方改革

四條畷学園中学校での授業の様子

編集部

教職現場では働き方改革が急務だといわれます。四條畷学園中学校での取り組みをお聞かせいただけますでしょうか。

小椋先生

教員は教育においての様々な準備や勉強、自己研鑽をしなければいけません。そのためにも、基本的な考え方として、決められた勤務時間内で業務を完結させることを重視しています。業務時間外の仕事が発生する場合は、なぜそうなったのかを検証し、業務の進め方を見直すようにしています。

例えば、年間行事のスケジューリングでは、管理職が一方的に決めるのではなく、現場の声を積極的に取り入れています。「この作業にはもう少し時間が必要」「この日程調整が必要」といった意見を反映させ、より実態に即した計画を立てるようにしています。

AIを積極活用。保護者からの個別相談への対応時間が3分の1に縮減

編集部

業務効率化に向けた、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの取り組み内容について教えてください。

中司先生

本校では、DXという言葉が一般的になる以前から、業務システムのデジタル化に積極的に取り組んでいます。タブレット端末を活用した出欠確認、保護者との連絡システム、成績管理の一元化など、あらゆる業務のAI活用・デジタル化を教育現場でいち早く進めてきました。

授業案の作成も全てデジタル化されており、会議もペーパーレス化を実現しています。そのおかげで、私たち教員は、本来しっかりと確保するべき時間である生徒との対話に時間を費やすことができていると感じています。

生徒の通学エリアの分析や、イベントの参加傾向の分析などもより円滑に行えるようになったことに加え、そのデータをすぐに複数の担当者が確認できるようにもなりました。

これらの業務効率化の結果、合計で何百時間もかかっていた業務を、大幅に削減できました。

 全職員で取り組む国際交流!英語科以外の教員も成長の機会に

国際交流の一環で、海外を訪問した四條畷学園中学校の生徒たち
▲四條畷学園中学校では、生徒だけでなく教員も積極的に国際交流に取り組んでいる。

編集部

御校は国際教育を重視していますが、その方針が教員にもたらす影響について教えていただけますか?

小椋先生

本校には、1996年から続けてきたニュージーランドの学校との国際交流のプログラムがあるのですが、それは生徒だけでなく教員の成長の機会にもなっています。

このプログラムには生徒や英語科の教員だけでなく、教職員全員がなんらかの形で関わっています。たとえば、一部の教員は海外から来た教員を自宅にホストファミリーとして迎え入れています。

また、海外に行って生徒を引率する役割の教員は、慣れない地で現地の方々と交流する必要もあります。そこでは、海外の習慣とのギャップや現地でのイレギュラーな対応など苦労がつきものです。

「もっと上手にしゃべれたら相手に気持ちを伝えられたのに」と悔しがっている教員の姿もよく目にします。反省を糧に「来年はもっとこんなふうにプログラムを改善できるのではないか」と話している教員もいますね。

そのような体験を毎年できることは、教員にとってもお金には換えられないような貴重な経験になっているのではないかと感じます。

外国籍教員と日常的にコミュニケーションが取れる環境は、日本人教員にも刺激的

編集部

ほかにも、御校のグローバル環境の特徴がございましたらお聞かせください。

小椋先生

常勤、非常勤合わせて5人の外国籍教員がいます(2024年10月現在)。生徒はもちろん、日本人教員にとっても外国籍の教員と日常的にコミュニケーションが取れる環境は刺激的ではないかと思います。

例えば、英語の授業はチームティーチング(※)で進めていて、授業前の雰囲気作りとして、日本人と外国籍の教員が他愛のない会話を生徒の前で英語で交わしたりしています。そういった機会は、日本人教員自身の英語力の維持にもつながっているのではないかと感じます。
(※)複数教員が協力して指導する指導方法

また、外国籍の教員と生徒が英語でコミュニケーションを取る場面では、私たちが普段見ている生徒の違った一面が見られることも多いです。この授業をきっかけに、ペーパーテストであまり成績が振るわなかった生徒に「ちゃんとしゃべれてたやん」「いいプレゼンできてたな」といった声かけができることもありますよ。

個性豊かな教員が活躍!四條畷学園のユニークな学校文化

四條畷学園中学校の先生たちがアイドル風のいでたちで登場したチラシ(左)、映画スターのいでたちで登場したチラシ(右)
▲四條畷学園中学校では、受験生に関心をもってもらおうと、先生が登場するユニークなチラシを制作している。

編集部

御校の教員は、どのようなタイプの方々がいらっしゃるのでしょうか?

中司先生

個性豊かで、ノリの良い教員がそろっています。それを象徴する取り組みとして、学校説明会などで配布する教員を紹介するチラシの作成があります。

校長や教頭を含めた教員たちが映画スターのようなポーズを決めたものや、アイドルグループさながらのビジュアルで教員を紹介するチラシなどを制作しています。最初は遠慮がちな教員もいましたが、今ではどの教員もノリノリで協力してくれますね(笑)

一般的な学校現場ではなかなか許可が出ないような取り組みではないかと思いますが、このようなチラシを教員間で楽しくアイデアを出しながら作れるのは本校ならではだと感じます。

編集部

教員の皆さんの雰囲気の良さが伝わってくるとても素敵なチラシですね。ちなみに、チラシをご覧になった周囲の方々の反応はいかがですか?

中司先生

説明会に訪れた受験生はもちろん、これらは在校生や保護者からも「欲しい」「これはいい」といった好評を得ていますよ。

また、「教員の一日」と名付けた動画も公開しています。こちらも「リアルな教員の姿が見られる」などと好評です。通常、学校の主役は生徒ですが、本校は「個性を育てるのは個性だ」というコンセプトのもと、教員の個性も同じように大切にしているんです。

職員室はいつも和やか!お互いを尊重し合うカルチャーが根付く

編集部

ほかにも、御校の教員の特徴がございましたらお聞かせいただけますでしょうか。

小椋先生

年齢構成でいうと、20代から60代までバランスよく在籍しています。教育理念として、「Manners makes man(礼儀正しさや態度が、品性人格の備わった人をつくる)」という言葉を大切にしており、朝の挨拶から気持ちよく一日をスタートしています。

また、職員室には笑い声が絶えません。気さくな先生ばかりで、相談もしやすい雰囲気です。各部門のリーダーが話しやすい環境づくりを心がけてくれており、現場からの声を皆で検討して形にしていく文化が根付いています。教育現場では経験年数に関係なく、それぞれが持つ知識や視点を互いに尊重し合っています。

年代を超えて気軽に会話が交わされ、大阪の学校らしい和やかで親しみやすい雰囲気があります。また、様々な分野のプロフェッショナルを外部講師として頻繁に招いており、生徒はもちろん、教員にとっても新鮮な学びの機会となっています。

四條畷学園中学校からのメッセージ

四條畷学園中学校の生徒たち

編集部

最後に、四條畷学園中学校に興味を持った読者の方にメッセージをいただけますか?

小椋先生

私たち教員は生徒にとって「最も身近な働く大人のモデル」です。そのため、自分たちも常に学び、成長する姿勢を見せていくことが大切だと考えています。

特に中学校は、全ての基礎を教える場所です。「基本的なことを丁寧に教えながら生徒に寄り添い、次のステップで活躍できるようサポートする」そんな役割を共に担っていければと思います。

また本校ではここ数年、働き方改革をはじめとする学校改革に取り組んできましたが、まだ道半ばです。思い描く理想の学校づくりを一緒に実現したいという方は大歓迎です。「学ぶ喜び」を大切にしながら、生徒と共に成長していける仲間との出会いを楽しみにしています。

中司先生

教員の仕事は「激務である」とステレオタイプで語られることが多いのですが、言葉だけではわからない、「やりがい」という言葉以上の価値を本校では感じていただけるのではないかと思います。

私が転職を考えている方々に特に伝えたいのは、「この業界はこうだ」という固定観念にとらわれないでいただきたいということです。同じ教育業界でも、実に多様な働き方があります。大切なのは、自分が本当に働きたいと思える場所を見つけることです。ぜひ、生徒だけでなく教員の個性もあふれた本校に魅力を感じていただけたらと思います。

編集部

お見せいただいたチラシの先生方一人ひとりの笑顔を拝見していますと、本当に楽しんで四條畷学園中学校の教育現場に臨んでおられる様子が伝わってきました。本日は、貴重な時間をありがとうございました。

編集後記

学校説明会用のポスターはインパクト大!取材をさせていただく中で、四條畷学園中学校の先生方のノリの良さ、雰囲気の良さが伝わってきました。中司先生の「個性を育てるのは個性だ」という言葉通り、四條畷学園中学校で教鞭を取ることで教員自身の個性も磨かれていき、成長していけるのではないかと感じました。

この記事のまとめ

働き方改革
  • 年間行事の策定には担当教員の声を反映させ、時間外業務を抑制
  • ICTを積極活用し、何百時間もかかっていた生徒への個別連絡や採点業務などを大幅に削減
グローバル
  • 海外の学校との国際交流プログラムは教員の成長の機会に
職場環境
  • 教員がアイドル風に写った広報チラシの制作に、教員自身が進んで参加
  • 教員は20代から60代までバランスの良い年齢構成
  • 気さくな教員が多く、教員同士の相談もしやすい雰囲気
求める人材
  • 学校改革に携わり「理想の学校づくり」を目指したい人
  • 個性豊かな教員と共に固定観念に捉われず働きたい人

四條畷学園中学校の基本情報

学校名 四條畷学園中学校
住所 大阪府大東市学園町6番45号
設立 1947年(新制四條畷学園中学校開校)
※四條畷学園高等女学校1926年設立
公式ページ https://jh.shijonawate-gakuen.ac.jp/
募集職種 教員
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。