ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、大阪府高槻市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、高槻市役所で働く魅力をご紹介します。
高槻市役所では、「使命感をもち、常に前向きな気持ちで取り組むことができる自律した職員」を目指す職員像として掲げ、市民サービスの向上に取り組んでいます。職場環境の特徴としては若手が多数活躍しているほか、ワークライフバランスを重視した働き方を推進。職員同士の活発なコミュニケーションと部署間連携により、チームワークを大切にしながら業務を進めています。
今回は高槻市役所の総務部人事企画室にて主査を務める井上さん、総務部人事企画室にて事務職を務める石井さん、都市創造部建築課にて技術職(建築)を務める村田さんにお話を伺い、魅力的な職場環境や求める人物像、転職希望者へのメッセージをお聞きしました。
高槻市役所の若手活躍:事務職&技術職の職員にインタビュー
編集部
高槻市役所の平均年齢は41.5歳と比較的若く、たとえば20代は約300人、30代は約700人もの方が勤務されていると伺いました。まずは、若手職員として活躍されている石井さん・村田さんの業務内容や入庁のきっかけについて教えてください。
石井さん
私は入庁から8年間「障がい福祉課」に所属し、現在は「人事企画室」にて職員採用業務を行っています。
大学4年生の就職活動の時期に「社会貢献ができる仕事に就きたい」と考え、公務員の仕事に興味を持ちました。ただ、公務員試験は法律など専門的な勉強を長期間しなければならないイメージがあったことからチャレンジする自信が持てず、初めは民間企業を受けて内定をいただいたんです。
しかし、やはり「後悔したくない」という想いがあり、秋頃に再度就職活動を始めて高槻市の募集を見つけ、応募へと至りました。実は応募をきっかけに初めて高槻市を訪れたのですが、すぐにまちの雰囲気を気に入り、「ここでまちづくりに携わりたい」と強く感じたことを覚えています。
▲石井さんのお仕事風景(採用に向けた説明会への登壇)
村田さん
私は入庁時から「都市創造部建築課」に所属し、技術職としてキャリアを重ねています。市内に点在している各種施設のメンテナンスを実施したり、新しく設計したりする業務です。
私は地元が高槻市で、工業高等専門学校に通っていたときに携わったボランティア活動が、公務員の仕事に興味を持ったきっかけです。大阪府主催の「笑働の森づくり」というプロジェクトに参加し、林業振興を目的としたイベントに携わるなかで、そういった取り組みは民間だけではなかなか成り立たないものだと実感しました。そして、市役所だからこそできるまちづくりに関わりたいと強く感じ、高槻市役所の求人に応募したんです。
▲村田さんのお仕事風景(現場責任者への聞き取りや足場の確認)
行政ならではの経験を積めることが大きなやりがい
編集部
ここからは、仕事でやりがいを感じる瞬間について伺います。石井さんは事務職として障がい福祉課、人事企画室の2か所を経験されていますが、それぞれで感じたやりがいについて教えてください。
石井さん
まず、障がい福祉課には何らかの困りごとをお持ちの方が多く来られますので、お話を伺ったうえで一緒に解決策を見つけていきます。そして解決に結びついたときに「ありがとう」と言っていただけることが、非常にやりがいを感じる瞬間でした。
特に印象に残っているのが、精神障がいをお持ちで、対人関係や社会生活に不安を抱えている方から受けたご相談です。なかなか仕事が見つからず、「どうしたら一般企業で働けるだろうか」という大きな悩みを抱えて来庁されました。
そこで、まずは障がい福祉サービスの1つに一般就労に向けた訓練があることを案内しました。その後、多い時には週に1回のペースで窓口に相談に来られ、希望条件に合う訓練事業所を一緒に探しました。そして、最終的に相談者の特性に応じた事業所が見つかり訓練を継続したこともあり、晴れて一般企業への就職となったのです。
通常であれば、就職が決まればサービスの終了手続きだけで終わるところですが、その方は手続き終了後に私を窓口に呼んでくれ、「就職が決まりました。ありがとう」と言ってくださいました。一人の市民の方と長期間関わり、その方の困りごとを解決できたことは、私にとって貴重な経験の一つとなっています。
現在は人事企画室に異動となり、直接市民の方と接する機会は減りましたが、私たちが採用試験から関わっていた職員が活躍する姿を見たり、先輩や上司から頑張っている様子をうかがえたりすることが、新たなやりがいとなっています。
編集部
村田さんは、技術職としてどのような点に働きがいを感じますか?
村田さん
たとえば設計の仕事では、今後何十年と残るような公的な建物の図面を引く瞬間は大きなやりがいを感じますね。
教育係の存在&充実の研修制度が若手職員の成長を促す
編集部
若手職員の方々の活躍は、教育指導などのサポートがあってこそだと思います。入庁後にはどのような指導環境で業務を習得していくのでしょうか。
石井さん
私の場合、障がい福祉課においては7人のチームに配属され、先輩職員が一人指導担当としてついてくれました。日常的な雑談も含めて様々なコミュニケーションを取りながら業務を進め、困ったことがあればすぐに相談できる環境でした。
ただ、私は特段福祉の専門知識がなかったため、障がい福祉施策の様々な制度を理解するのに時間がかかったことを覚えています。窓口対応では来庁者の要望に応じて適切な制度を案内する必要があるので、その知識を一つずつ蓄えていくのに苦労しました。そして、2年目になってようやくスムーズに提案ができるようになりました。
村田さん
私が所属している都市創造部建築課では、1年目は指導担当がつき、その職員の担当案件を一緒に手伝いながら実務を学んでいきます。2年目からは自分担当の案件を持つようになりますが、上司から適宜指導を受けながら、実践を通して成長していく形です。
編集部
研修制度も充実しているそうですね。
村田さん
そうですね。入庁後は、部署に関係なく「公務員の基礎」を学ぶ研修を受けます。また、業務に慣れてきたころには他の自治体と共同で受ける技術研修があり、私の場合は東京都で合宿のような形の研修を受けました。
知識や技術のブラッシュアップはもちろん、都道府県や市町村を超えた繋がりを作ることもでき、非常に有意義な研修でしたね。
「仕事も家庭も“CHANT!”」を合言葉にワークライフバランスの充実を図る
編集部
続いて、高槻市役所での働きやすさについて伺います。職員の方にやりがいを持って働いてもらうために、どのような取り組みをされていますか?
石井さん
高槻市では「仕事も家庭も“CHANT!”」という次世代育成支援と女性活躍の推進を目的とした計画のもと、ワークライフバランスを重視した職場環境を整備しています。勤務時間は原則8:45~17:30ですが、私の場合は8:30頃に出勤し、18:00頃には退勤しています。全庁的には、残業があっても20時までには退庁するように働きかけています。
また、有給休暇の取得を積極的に促していることも特徴です。職員が仕事と生活のバランスを保ちながら、自分なりの働きがいを見つけられるよう努めています。
村田さん
そういったワークライフバランスを充実させやすい環境ですので、仕事と生活どちらも充実させてイキイキと働きたいと考えて市役所に転職された方が多くいらっしゃいます。特に女性職員の中にそういった方が多いですね。
編集部
リモートワークの活用状況はいかがですか?
石井さん
2024年10月からリモートワークの制度を開始したばかりで、まだ実際に活用している職員はそう多くはありません。市役所の特徴として、市民の方との対面での対応や電話対応が多く、また個人情報を多く扱うため、なかなかリモートワークに適さない業務が多いのが現状です。
ただ、リモートワークならではの能率的な働き方などももちろんありますので、各自の業務の状況に応じてぜひ上手に活用してもらえればと考えています。
村田さん
私自身は、コロナ禍の際に一度リモートワークを経験しています。その際は、市役所のパソコンを遠隔操作する形で、セキュリティを確保しながら作業を行いました。
図面を作成する作業などは、むしろリモートの方が集中して効率的に進められると感じましたね。今後、業務の特性に応じて活用の幅が広がっていくことを期待しています。
高槻市役所の雰囲気&昇任制度について
▲高槻市には自然が多く、魅力的なスポットがたくさん
編集部
職場の雰囲気や部署間の連携についてお聞かせください。
村田さん
建築課の建築職は女性職員が約半数を占めており、職場内のコミュニケーションが非常に活発です。また、自分の新しいアイデアを上司に提案したり、困りごとを相談しやすい雰囲気があり、良いアイデアはどんどん採用してもらえるのでモチベーションになりますね。
石井さん
部署間の連携も活発です。例えば障がい福祉課では、高齢者に関する案件では高齢福祉に関する部署、子どもに関する案件では児童福祉に関する部署というように、必要に応じて様々な部署と情報共有や連携を行っています。この横の連携がしっかりと取れているため、複雑な案件も対応しやすいんです。
編集部
他部署との連携に関して、工夫されていることはありますか?
石井さん
研修への参加が、部署を超えた繋がりを作る良い機会になっています。そこで構築したネットワークを通じて、困ったときに相談し合える関係性が自然と形成され、スムーズな連携に繋がっていると感じます。
昇任制度を通じて着実にキャリアアップを目指せる
編集部
続いて、昇任制度について井上さんにお聞きします。高槻市役所ではどのようにキャリアアップを目指せるのでしょうか。
井上さん
一般職から管理職への昇任時のみ試験があります。高槻市の場合、管理職試験に合格して主査級(係長級)になった後は評価結果と、日頃の勤務状況等によって昇進していく仕組みです。
編集部
評価制度はどのように行われますか?
井上さん
能力評価と実績評価によって実施しています。まず、能力評価は倫理観やコミュニケーション能力、専門能力などの項目によって評価します。また、実績評価については年度始めに各職員がチームリーダーなどと面談を行い、その年度の目標を決定します。そして、年度末に目標に対する達成度を振り返り、評価を行う形を取っています。
管理職への昇任には一定の要件があるものの、管理職になった後は評価に応じて比較的スムーズにキャリアを積んでいける仕組みです。
高槻市役所の求める人材像&転職者へのメッセージ
編集部
最後に、求める人材像と転職希望者の方へのメッセージをお願いします。
井上さん
高槻市が掲げる目指すべき職員像は、「使命感をもち、常に前向きな気持ちで取り組むことができる自律した職員」です。私たち人事担当も、この方針のもとで人材育成に取り組んでおります。
在職する職員の傾向として、コミュニケーション能力に長けた方から黙々と着実に仕事をする方まで、様々な個性の方が活躍されています。部署も多岐にわたるため、様々な経験を積む中できっとご自身に合った業務を見つけられると思いますが、時代の変化に対して前向きに対応できる方が理想です。
特に地元で働きたい方、地域貢献したい方にぴったりの職場だと思います。また、民間企業での経験やスキルを活かせる機会も多くありますので、ご興味のある方はぜひ求人に応募していただけたら嬉しいです。
村田さん
技術職に関しては、市役所でどのような仕事をするのかイメージが湧きにくいかもしれません。実際、私も最初はそうでしたが、市役所には様々な部署があり、同じ技術職でも部署によって業務内容は大きく異なります。
様々な経験を通じて自分の強みを見つけていける環境だと思いますので、「自分にどのような仕事が合っているのかわからない」とお悩みの方にこそぜひご応募いただきたいです。
編集部
本日はありがとうございました!
この記事のまとめ
働き方の特徴 |
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職場環境・社風 |
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キャリア形成 |
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研修・教育体制 |
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求める人物像 |
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やりがい・特徴 |
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高槻市役所の基本情報
住所 | 大阪府高槻市桃園町2番1号 |
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事業内容 | 高槻市の行政業務全般 |
公式ページ | https://www.city.takatsuki.osaka.jp/ |
採用ページ | https://www.city.takatsuki.osaka.jp/soshiki/10/1522.html |
募集職種 | 事務職/技術職(土木・建築・電気・機械・化学)/獣医師/薬剤師/診療放射線技師/保育教諭/給食調理員など ※令和6度に採用試験を実施した職種です。 ※職務経験者(59歳以下で民間企業等での職務経験がある方)向けの試験も実施しています。 |