ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、八楽(やらく)株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
八楽株式会社は、グローバルコミュニケーションを楽しくすることをミッションに掲げ、翻訳サービス「ヤラクゼン」を提供する企業です。約40名のうち半数が外国籍という多様性に富んだ環境で、リモートワークを中心とした柔軟な働き方を実践しています。
今回は、人事・総務・労務マネジャーの中山真貴子さんに、同社のミッションや働き方などについて詳しく伺いました。
翻訳ツールの展開でグローバルコミュニケーションを推進する八楽
▲取材に対応してくださった中山さん(中央)と、同席の広報ご担当メンバー
編集部
最初に、八楽株式会社のミッションをお聞かせください。
中山さん
弊社のミッションは、「グローバルコミュニケーションを楽しく。」です。独自に企画・開発した翻訳のプラットフォーム「ヤラクゼン」を通し、言語の枠を超えたコミュニケーションを提供しています。
特徴はいくつもありますが、優れていると感じているのはまずインターフェース部分です。すべてのビジネスパーソンに使っていただくため可能な限りシンプルにしていて、テキストや文書ファイルを投げ込むだけですぐに訳が出てくることに驚いたという声も多くいただいています。
今でこそこのような翻訳ツールもいくつか出てきているものの、私たちがヤラクゼンをローンチした当初は、翻訳にあたって設定が必要なものが大半でした。わかりやすさを重視するという方針は、ずっと貫かれていますね。
▲代表取締役である坂西優さんの著書『自動翻訳大全』とサービス概要のチラシ
編集部
その他に、ぜひ伝えたいというヤラクゼンの特徴はあるでしょうか。
中山さん
「コラボレーション機能」もすごく良い点だと感じています。これは自動翻訳された文章を複数人で編集できるというもので、人力での作業が必要な場合に自分だけでなく外部の翻訳会社に注文したり、社内で語学力に自信があるメンバーを「翻訳マネージャー」と位置づけて依頼したりできるんです。
ビジネスユースだと、どうしても専門的な用語が入ってきたり、正確性が求められたりするケースがあります。そのようなときに翻訳マネージャー等が自動翻訳を編集していくことで、AI(自動翻訳エンジン)が学習して成長し、次回の作業時に適切な訳が表示されるようになっていきます。
このように、個人作業ではなく翻訳をチームとして行えるのが、ヤラクゼンのコンセプトです。
外国籍のメンバーが約半数。八楽のグローバルな職場環境
編集部
ここからは、八楽株式会社の組織について伺っていきます。現在のメンバー構成についてお教えいただけますか?
中山さん
弊社はグローバルな組織づくりを重視しており、現在(2024年10月取材)在籍する約40名のメンバー(正社員を含む)のうち、約20名は外国籍の方々です。
「八楽で働きたい!」という意欲を尊重しています。南アフリカ・イギリス・イタリア・インドネシア・ブラジル・シンガポール・ウクライナなど、世界各地のメンバーが在籍しています。
なお、会社は2009年設立で、私は2019年に入社しました。CTOを務めるヨナス(Jonas Rydenhagさん)はスウェーデンから日本に移住し、2010年から八楽にジョインしています。こう考えると設立時から自然とインターナショナルだったんだなと思います。
編集部
海外のメンバーは、御社のどのような点に魅力を感じてジョインするケースが多いですか?
中山さん
エンジニアをはじめとする開発メンバーは、AI翻訳や機械翻訳といった最先端のビジネスに魅力を感じてくれるケースが多いです。
営業職のあるメンバーは、「言語が壁となり、日本のビジネスが海外に伝わりきっていない」と感じていたときに、弊社の募集を見かけたそうです。「八楽で働き、海外と日本をつなぐ架け橋になりたい」という思いで、翻訳ツール「ヤラクゼン」を広めてくれています。
編集部
海外から応募して採用された場合は、来日して働くのでしょうか?
中山さん
いいえ。海外に住んでいるメンバーは、業務委託からスタートしてもらっています。費用や時間をかけて来日した後に「働いてみたら、自分には合わなかった」となるのは、お互いにとってプラスではありませんよね。
まずは業務委託で弊社の仕事を経験してもらい、お互いが正社員として働きたい、迎えたいと考えた段階で正社員契約に移行する形です。
多様な価値観を重視し、職場環境を改善。残業時間も激減!
編集部
実際に外国籍のメンバーが多い環境で働かれていて、どのような魅力を感じていますか?
中山さん
私自身は、外国籍のメンバーと出会ったことで、人生が豊かになっていると感じています。
例えば、外国籍のメンバーに「なぜ、日本で働こうと思ったんですか?」と質問すると、「日本ほど、安心・安全に暮らせる国はない」「この安心感は、お金に変えられない価値だと思う」という声がたくさん挙がるんですね。
外国籍のメンバーと話すうちに、日本で生まれ育った私にとって「当たり前の暮らし」が、とても幸せなことだと気付きました。
編集部
外国籍の皆さんを受け入れたことで、会社にはどのような変化がありましたか?
中山さん
圧倒的に、残業が少なくなりましたね(笑)。もちろん残業がゼロではありませんが、平均でも1カ月に数時間単位です。
私たちは時間内に仕事が終わらないと「残業しよう」と考えますが、外国籍のメンバーは「どこを工夫すると、残業しなくて済むか」に目を向けます。仕事の割り振りを変えたり、進め方を改善したりと、全体で協力して残業を減らすんです。
外国籍のメンバーのおかげで、社内にも残業をしない雰囲気が根付いてきています。
ワークライフバランス重視。仕事も人生も充実させる八楽の働き方
編集部
八楽はワークライフバランスを重視しているそうですが、具体的な働き方についてお聞きしたいです。
中山さん
まず開発とマーケティングのメンバーはフルリモートで、群馬、埼玉、神奈川、福井、長野、大阪、奈良、高知、福岡、沖縄の1府9県に住みながら仕事をしています。
営業(フィールドセールス)担当はお客さまの会社に出向くケースもあるため、月に2〜3回ほどの出社が必要です。ただ、商談などが終わったら直帰して構わないので、一般的なオフィス勤務に比べると自由度が高いと思いますよ。
また、経理をはじめとするバックオフィスを担うメンバーには、週に2〜3回ほどは出社して書類の対応をお願いしています。もちろん、事情があるときにはリモートワークへの切り替えが可能です。
育児をしながら働いている社員ももちろんいます。子どもの発熱や保育園・幼稚園からの呼び出しなどがあった場合には、もちろんお子さん優先にしてもらっています。八楽は設立してからずっとそうなんですけど、男女関係なく子育てに参加している社員が多いと感じます。会社としてもそのマインドを後押しするような雰囲気があり、八楽の魅力のひとつだなって思っています。
チャットやミーティングの動画共有、タスクツールの活用などで情報を共有
編集部
オフィスへの出社が少ない環境でメンバー同士の絆を強めるために、どのような工夫をされていますか?
中山さん
特に意識しているのは、職種を超えて、仕事の情報をまんべんなく共有することです。弊社は海外のメンバーが多いため、コミュニケーションツールには日本語と英語に対応した「Slack」を使用しています。
全体にアナウンスするときには日本語・英語の両方を使用し、メンバーの理解が偏らないようにします。やり取りの際には全員が閲覧可能なチャンネルを使用するため、「マーケティングチームでは、こんな企画をしているんだな」というように、他のチームの動きをキャッチしやすい環境です。
編集部
メンバーの皆さんの居住地が幅広いですが、ミーティングはどのように実施しているのでしょうか?
中山さん
海外・国内のメンバーに希望を取り、できる限り参加者が多い時間帯にオンラインでミーティングを実施しています。
コンフィデンシャル(機密事項)なもの以外はミーティング動画を残しているため、時差などで参加が難しい場合には、それを閲覧して確認することが可能です。仮に欠席が続いたとしても、業務に支障は出ないと思いますよ。
編集部
動画が残っていると、より正確にミーティングの内容を把握できますね。時差が大きい地域のメンバーとは連携を取るのも難しそうですが、どのような工夫をされていますか?
中山さん
業務内容をチーム内で共有できるツール「Trello(トレロ)」を活用し、メンバーごとの稼働・進捗状況を確認しています。
勤務時間が違っていても全員の稼働状況が分かるので、動きが止まっている場合には気付いたメンバーが「時差の関係でサポートが必要です」とフォローしますね。役職に限らず、メンバーが協力して支え合う雰囲気が根付いているのは、弊社の強みだと思います。
海外・国内でのワーケーションが可能!プライベートも楽しめる
編集部
正社員になってから1年が経過すると、「海外リモートワーク制度」を利用できるそうですね。制度の内容について、詳しく教えていただけますか?
中山さん
年間30日の範囲内で、海外からのリモートワークが認められる制度です。例えば、リモート勤務しているメンバーがこの制度を使い、旦那さんの長期間の海外出張に同行していました。この制度を使うことで、夫婦の時間をより多くもつことができると喜んでいました。
ブラジル・チリといった南米出身のメンバーも、この制度を活用して母国に帰国していますね。移動だけで1日半ほどかかるため、「30日間で家族とゆっくり過ごし、心身ともにリフレッシュできる」と好評です。
編集部
特別な理由がない場合にも、海外リモートワーク制度を使えるのでしょうか?
中山さん
もちろんです。業務に支障の出ない範囲なら、海外はもちろん、国内でのワーケーション(※)も可能です。
(※)Work(働く)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。普段とは違う場所で仕事をすること
過去には、弊社の代表取締役・坂西が沖縄でワーケーションをしたことがあります。そのほか、祖母が住む他県に滞在したメンバーもいましたよ。
セキュリティを厳重にするのは前提ですが、好きな場所で働いてもらって構いません。八楽で働くメンバーには、できる限りプライベートも充実させてほしいと思っています。
八楽株式会社は「仕事を通して成長したい人」を歓迎
編集部
転職を検討中の方々に向けて、八楽株式会社の求める人物像を含めたメッセージをお願いします。
中山さん
私たちは「働くことを楽しくする」ひとつの手段として、言語の枠を超えるコミュニケーションツール「ヤラクゼン」を提供しています。バックグラウンドの異なるメンバーが集まり、楽しくコミュニケーションを取りながら成長し合える環境です。
国籍や役職を超えてフラットに話せる雰囲気で、翻訳研究で著名な先生方やプランナーさんなど、外部のプロフェッショナルとの交流も多いです。リモートが中心ですが、3ヶ月に1度、全社で集まるオフラインミーティングを開催し、顔を合わせるようにしています。懇親会には、社内・社外取締役も積極的に参加するため、新たな視点やアイデアに触れる機会になっていると感じます。
現在、弊社ではマーケティング職の採用を強化中で、1年単位の学生インターンも受け入れていきたいと考えています。Webマーケティングのデータ入力や整理からスタートし、興味のある方にはレポーティングにも挑戦してもらいたいです。
経験を積んできた方はもちろん、現時点で経験が少ない方でも、やる気次第で活躍の幅を広げられる職場です。仕事を通して、自分の可能性を広げていきたい方はぜひお越しください。
編集部
生活の大半を占める「仕事」だからこそ、楽しく働ける環境は大切ですね。リモートワークを取り入れている御社なら、ライフステージに合わせた働き方ができることでしょう。
本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
この記事のまとめ
八楽株式会社のミッションと事業 |
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組織文化 |
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ワークライフバランス |
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採用方針 |
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八楽株式会社の基本情報
住所 | 東京都渋谷区千駄ケ谷5-27-5 リンクスクエア新宿16階 |
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事業内容 | 多言語コミュニケーションツールの企画・開発・運用 |
設立 | 2009年8月 |
働き方 |
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公式ページ | https://www.yaraku.com/ja/ |
採用ページ | https://hrmos.co/pages/yaraku |
募集職種 |
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