電気系エンジニアの小林(仮名・32歳)です。昨年、大手家電メーカーから自動車部品メーカーに転職し、年収80万円アップと残業時間の大幅削減を実現できました。
最近のEV化の波に乗りたいという思いと、当時の職場での慢性的な残業に悩んでいた私は、メイテックネクストとdodaを利用して転職活動を始めました。結果的にはdodaで紹介された企業に転職しましたが、メイテックネクストも技術者としてのキャリアを考える上で非常に参考になりました。
私の経験、編集部が集めた口コミ・評判をもとに、メイテックネクストについて解説していきます。
30秒でわかるメイテックネクストの特徴
メイテックネクストは製造業・メーカー・ITのエンジニア転職に特化したエージェントです。1974年創業のメイテックグループの子会社で、エンジニアの人材派遣では業界最大手。この長い歴史は、転職先を探す身としては安心材料でした。
特徴的なのは、コンサルタントの半数以上がメーカー技術系の出身者だということ。私の担当者は電気系でしたが、機械や半導体など、各分野のスペシャリストがいるそうです。
実際、面接対策でも「この会社の制御開発部門では必ずこの経験を聞かれます。家電での経験をこう説明すると効果的ですよ」など、技術者ならではの視点でアドバイスをもらえました。
求人は常時1万件以上。そのうち80%が非公開求人というのも魅力です。一般に公開されていない求人にアクセスできるのは、転職の選択肢を広げる意味で大きかったです。
以下のような会社からの求人があり、私も何社か紹介してもらいました。
(引用:公式サイト)
メイテックネクストに登録すべきじゃない人
- 製造業・メーカーで働きたいけどエンジニア以外の職種を考えている人(→dodaがおすすめ)
- エンジニアはエンジニアでもITエンジニア(→マイナビIT AGENTがおすすめ)
- 20代〜30代のメーカーエンジニア(→マイナビエージェントがおすすめ)
- 圧倒的な求人数の中から理想の1社を見つけたい人(→マイナビエージェントがおすすめ)
製造業・メーカーで働きたいけどエンジニア以外の職種を考えている人
転職当時、私も営業職への転向も少し考えていました。ですが、メイテックネクストの非エンジニア職の求人は予想以上に少なかったです。
▼製造業・メーカーの公開求人数
メイテックネクスト | doda | |
---|---|---|
製造業・メーカーの公開求人数 | 9,992 | 73,624 |
うち営業/海外営業 | 184 | 13,004 |
(2024年11月時点)
184件はさすがに少なく、dodaはメイテックネクストの71倍の求人数です。製造業・メーカーに転職したい非エンジニアの方は、求人数が豊富で手厚いサポートが人気のdodaを選んだ方が良いでしょう。
ただし、エンジニアとしてのキャリアを考えている方なら、求人数が少なくてもメイテックネクストを使う価値は十分あります。業界を知り尽くしたコンサルタントの視点は、キャリアを考える上で非常に参考になりました。
- 会員登録者数750万人と日本最大級
- 3つの求人紹介サービス(転職エージェント×スカウト×アドバイザーサポート)を提供
- 専門職向けの専門サイトも保有!幅広い職種に対応
エリア | 求人数 | 利用料 |
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全国 | 公開求人:約21万件 非公開求人:約3万件 (※2023年9月21日時点) |
無料 |
パーソルキャリア株式会社が運営する「doda」は、幅広い業界・業種の求人を扱う総合型の転職エージェントです。年収査定や合格診断、レジュメビルダーなど、独自の転職お役立ちツールを提供しています。
dodaの会員は、転職が未経験もしくは1回という人が78%で20代~30代の中堅層が中心です。
dodaは、転職サイトやスカウトサービスも提供していて、エージェントからの求人紹介、サイトからの応募、企業からのスカウトと3つの手法で選考を進められる、便利なサービスです。
ユーザーに合わせてdodaが求人をレコメンドしてくれるので、自分で転職先をみつけるのが苦手な方でも安心です。
エンジニアはエンジニアでもITエンジニア
私の担当コンサルタントが言うには、メイテックネクストが特に強みを持っているのは、電気・電子・半導体分野、機械メカトロ分野、化学・素材分野、組み込みソフト分野だそうです。
ITエンジニアの転職市場は全国各地で需要が大きく、大手各社がITエンジニア特化型のサービスを展開しています。担当者の知識レベルもITエンジニア特化型の方が高いケースが多いとのこと。
特におすすめなのはマイナビIT AGENTです。大手マイナビグループの運営で、業界に特化した専門アドバイザーがサポートしてくれます。求職者のスキルや経験に合わせた提案も的確です。実際、数字を見ても歴然の差があります。
メイテックネクスト | マイナビIT AGENT | |
---|---|---|
ITエンジニアの求人数 | 4,280 | 21,989 |
(2024年11月時点)
「マイナビIT AGENT」は、IT・Webエンジニアに特化した転職エージェントです。業界に精通したキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりのニーズに合わせたサポートを提供します。
ITエンジニアの年収アップ率は73.7%を誇り、キャリアアップを図りたいITエンジニアに最もおすすめな転職エージェントです。
紹介求人実績としてはこのような企業がラインナップされています。
20代〜30代、圧倒的な求人数の中から理想の1社を見つけたい人
メーカーエンジニアに強い転職エージェントは他にもあります。例えば、マイナビエージェントは2024年オリコン顧客満足度調査転職エージェント第1位のマイナビグループが運営する転職エージェントで、メーカーエンジニア向けの求人が豊富です。
特に若手の転職支援に定評があり、20代〜30代のメーカーエンジニアなら、メイテックネクストよりもマイナビエージェントの方が向いています。
現に公開求人数(メーカーエンジニアの求人に限る)は69,174件とメイテックネクストの約7倍。私も実際に両方のサービスを見比べましたが、選択肢の多さは歴然でした。幅広い選択肢から自分に合った企業を探したい方には、マイナビエージェントがおすすめです。
- 大手人材広告企業のマイナビ社が運営している転職エージェントサービス
- 首都圏や都市部だけでなく地方の求人も多い
- 業界・職種別に専任制のチームを編成しているのでプロの視点で求人を提案できる
エリア | 求人数 | 利用料 |
---|---|---|
全国 | 非公開 | 無料 |
株式会社マイナビが運営する「マイナビエージェント」は、社会人経験のある20代~30代向けの転職エージェントサービスです。
求職者の都合に合わせて夜間や⼟曜(9:30〜17:30)の相談も対応可能で、転職後の定着率97.5%と利用者からの支持も高いです。
メイテックネクストに登録すべき人
- 製造業・メーカーのエンジニア
これは私の体験からも断言できます。ただし、求人数は大手転職エージェントより少ないため、私のように併用をおすすめします。
メイテックネクストの最大の強みは、製造業・メーカーに精通したコンサルタントの存在です。キャリアアップはもちろん、私のように異業種へのキャリアチェンジを考えている場合も、技術者目線での相談ができるのは心強いものでした。
私の場合、メイテックネクストで技術面のキャリア分析と方向性を固め、実際の求人探しはdodaで進めるという方法を取りました。この使い分けが、結果的に良い選択だったと感じています。
実際、メイテックネクストでは以下のような転職成功例が報告されています。
メイテックネクストはひどい?悪い評判口コミ
メイテックネクストについて、実際の利用者からこんな声も上がっています。
コンサルタントの質にばらつきがある
担当コンサルタントの質にばらつきがあると感じました。ネットでは良い口コミも見かけましたが、私のコンサルタントは、対応が事務的で、私の給与面や働き方の希望や条件が十分に考慮されていないように感じました。
これは私も少し心配した点でした。最初の担当者は電気系出身で相性が良かったのですが、一時的に別の担当者に変わった際は戸惑いがありました。
ただ、メイテックネクストの良いところは、担当者変更の相談にすぐに対応してくれること。私の場合、「元の方に戻していただけませんか」と率直に伝えたところ、翌週には最初の担当者に戻してもらえました。
転職エージェント業界全体の課題でもありますが、担当者との相性は転職活動の成否を大きく左右します。遠慮せずに相談することをおすすめします。
未経験者の転職は困難
未経験の職種への挑戦には向いていないと感じました。経験者向けの求人が多く、未経験から新しい分野へ転職するサポートは期待していたほど充実していませんでした。
私の場合、家電から自動車部品への転職でしたが、制御設計という軸があったため、比較的スムーズでした。一方で、同期の機械設計エンジニアが制御設計職への転換を相談した際は、かなり苦戦していたようです。
メイテックネクストの求人の多くは、ある程度の専門性を求めるものです。例えば、私が見た制御系の求人では「制御設計の実務経験3年以上」「電気設計経験3年以上」といった条件がありました。
完全未経験の分野にチャレンジする場合は、ポテンシャル採用を多く扱うdodaのような総合エージェントや、業界特化型のエージェントとの併用を強くおすすめします。私自身、dodaでは「制御経験を活かして自動車業界にチャレンジしたい」という切り口で、より幅広い求人を紹介してもらえました。
求人は三大都市圏に集中
求人が三大都市圏に集中している印象を受けました。地方での勤務を希望していたのですが、地方の求人情報は少なく、希望に合う仕事が見つかりにくかったです。
これは実感として強くありました。私が見た制御系エンジニアの求人は、8割以上が首都圏、東海、関西の三大都市圏でした。特に最先端の開発案件は、本社や研究所のある首都圏に集中している印象です。
地方の求人でも、大手メーカーの工場や研究所はありますが、数は限られます。実際、地方在住の後輩が相談に来た際は、地域密着型の転職エージェントと併用することを提案しました。その後輩は、地域特化型エージェントを通じて、地元の優良な中堅メーカーに転職できたそうです。
メイテックネクストの良い評判口コミ
メイテックネクストの良い評判口コミを紹介していきます。
元エンジニアのコンサルタントによる専門的サポートを受けられる
メイテックネクストでは、元エンジニアのコンサルタントが担当してくれるので、自分のスキルやキャリアについて深く理解した上でアドバイスをしてくれる点がとても良かったです。技術的な話も通じやすく、将来のキャリアプランを見据えた提案をしてもらえました。
私の場合、最初の面談で「この経験がおありなら、それは自動車業界でも重宝されますよ。最近のEV化で、特に小林さんのような人材が不足しているんです」と、具体的な市場ニーズまで教えてくれました。
印象的だったのは、技術力の棚卸しの丁寧さです。私が何気なく話した経験に対して、「その経験、◯◯システムの設計で活かせます。技術面接ではぜひアピールしてください」とアドバイスをもらえました。
現在、実際にその経験を活かしてその開発に携わっています。
参考までに、コンサルタントの経歴は例えばこのような方がいます。
豊富な製造業・メーカー系の求人がある
メイテックネクストでは、製造業やメーカー系の求人が豊富に揃っているのが魅力でした。自動車や電子機器などの業界でキャリアを積みたいと考えていた私には、幅広い選択肢があり、自分に合った求人を見つけやすかったです。
確かにその通りです。自動車関連だけでなく、半導体製造装置の制御設計、医療機器の品質管理、航空宇宙関連の技術職など、普通では目にしないようなニッチな求人にも出会えました。
特に印象的だったのが、非公開求人の質の高さです。私が一番魅力的だと思ったある大手自動車部品メーカーの求人は非公開求人でした。コンサルタントによると「重要な開発案件ほど非公開求人が多い」とのこと。実際、私が内定をもらった企業の求人も非公開でした。
個人のペースを尊重した丁寧なサポート
メイテックネクストは、転職活動のペースを無理に急かすことなく、私の都合やペースを尊重してくれました。状況に応じて丁寧にサポートしてもらえたので、忙しい中でも安心して活動を進められました。
これは本当に助かりました。当時、私は残業が多い職場で、平日の活動は難しい状況でした。それを伝えると「土日祝日でも面談可能ですよ」と柔軟に対応してくれました。
また、面接対策も技術面接に対応して非常に実践的でした。「この会社の面接では必ず『設計で苦労した点』を聞かれます。あなたの場合、家電での熱設計の経験を交えて説明すると良いですよ」といった具体的なアドバイスまでもらえました。
メイテックネクストの利用の流れ
メイテックネクストの利用の流れを私の体験を交えながら解説します。
登録ステップ
まず、メイテックネクストの公式サイトから会員登録を行います。私の場合、夜9時頃に登録したのですが、翌日には早速電話がありました。「今のお仕事の状況をお聞かせいただけますか?」と、丁寧な対応が印象的でした。
その後すぐに担当アドバイザーとの面談日程を調整。私は当時、平日の残業が多かったため、土曜日の面談をお願いしました。「休日対応も慣れていますよ。リラックスしてお越しください」と気さくな返事をもらえ、その時点で少し安心感が生まれました。
初回面談では、希望職種、業界、勤務地、条件などを詳しくヒアリングされます。私の場合は、
- 制御設計の経験を活かせる仕事
- 自動車業界の開発職
- 首都圏での勤務
- 年収600万円以上
- 残業は月40時間未満
といった条件を伝えました。
一般的な転職相談に加えて、技術力の棚卸しもかなり細かく行われました。これは他のエージェントとの大きな違いでした。
求人紹介の流れ
面談後、スキルと希望に基づいて求人が紹介されます。メイテックネクストは製造業・メーカー系の求人が豊富で、その分野でのキャリアアップを目指す方に多くの選択肢が提供されます。特に非公開求人が80%を占めているのが特徴です。
求人内容の確認や企業情報の共有は、メールと電話が基本。ただし、技術的な相談や面接対策などの重要な話し合いは、対面での面談を勧められました。実際、技術的な内容を詳しく理解する上では対面のやり取りが効果的でした。
内定・入社までのステップ
求人企業との面接後は、結果報告を受けるたびに詳細なフィードバックがありました。「技術面では高評価でしたが、マネジメント経験をもう少しアピールできると良かったかもしれません」といった具体的なアドバイスは、次の面接に活かせました。
内定をもらった段階では、給与交渉や入社日の調整まで親身になってサポートしてもらえました。
また、入社後のミスマッチを防ぐため、就業条件や雇用契約の確認も丁寧に行われました。「残業時間の目標設定」「休日出勤の有無」「転勤の可能性」など、細かい点まで確認してもらえたのは心強かったです。
メイテックネクストを最大限活用するためのポイント
メイテックネクストを最大限活用するためのポイントを私の体験を元に解説します。
面談の準備と活用方法
初回面談は転職活動の方向性を決める重要な機会です。私の場合、面談前夜に技術スキルの棚卸しをしていて、「この業務経験って、どこまで市場価値があるんだろう…」と不安になっていましたが、実際の面談では杞憂でした。「制御設計の経験は様々な業界で重宝されますよ」と、コンサルタントの一言で肩の荷が下りたのを覚えています。
転職理由も最初は「もっと技術を深めたい」という漠然とした言い方をしていましたが、「具体的にどんな分野に興味があるんですか?」と掘り下げられ、自分の本当にやりたいことと向き合うきっかけになりました。
サポート体制の活用方法
メイテックネクストの強みは、なんと言っても技術領域に特化したサポートです。技術面接の前日、急に不安になって電話したときのことは今でも覚えています。コンサルタントが「では、ここで一緒に整理しましょう」と30分も付き合ってくれました。
企業情報も技術者目線で詳しく教えてもらえます。ある自動車部品メーカーの求人では「実は来年から次世代EVの●●開発がスタートするんです」と、公開情報だけではわからない話も聞けました。
キャリアカウンセラーとの関係構築
最初は「転職エージェントだから、どうせ営業トークなんだろうな」と斜に構えていた自分が恥ずかしくなりました。ある日、興味を持った求人について「正直に言うと、開発部門の様子が少し気になるんです」と伝えたところ、「実は私も少し懸念があって…」と率直に話してくれたんです。その誠実な対応に、全面的に信頼できると確信しました。
平日は本当に忙しかったのですが、土曜日の面談に快く対応してくれたおかげで、焦らず転職活動を進められました。