ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社ハースト婦人画報社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社ハースト婦人画報社は、1905年に創刊されたライフスタイル誌『婦人画報』を起源とする120年の歴史を持つ企業です。1996年に女性ファッション誌『ELLE(エル)』のデジタル化をスタートするなど、時代の変化に合わせて進化を続けています。全社員の7割強が女性社員で、管理職の約6割を女性が占めるなど、女性の活躍が際立つ職場環境が特徴的です。
(※)2021年4月からは全社員が株式会社ハースト婦人画報社の完全子会社である「株式会社ハースト・デジタル・ジャパン」に所属
次世代のトレンドを創造し続ける同社の特徴的な働き方について、人事部の菊池さん、『ELLE Digital(エル デジタル)』のWebプロデューサーの小俣さんにお話を聞かせていただきました。
管理職の6割が女性。多彩なロールモデルが活躍するハースト婦人画報社
▲インタビューにご対応いただいた人事部の菊池さん
編集部
早速「女性活躍」の特集テーマについて伺います。まずは御社における女性活躍の概況を教えてください。
菊池さん
全社員の7割強が女性社員で、管理職も全体の58%を女性社員が占めています(2024年12月現在)。女性活躍に重点的に力を入れたというよりも、女性向けメディアを手がけてきた当社の歴史の中で自然と生まれた結果がこの現状につながっています。
編集部
女性が活躍する職場環境ならではの特徴や魅力は、特にどういった点にあると思われますか?
菊池さん
長い歴史の中で培われてきた、あらゆる女性のロールモデルがある点だと思います。子育てと仕事を両立させながら編集長や部署長として活躍している方や、パートナーと協力しながら仕事と家庭を支え合っている方、ライフステージに応じてキャリアを築いている方など、それぞれの働き方の例があります。
また、一度退職した後に再び当社に戻り、再スタートを切った方もおり、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方をしています。
そういったバックグラウンドをオープンに話してくれる人が多く、キャリアパスの相談を気軽にできることも特徴です。この先自身のライフスタイルが変わったとしてもキャリアの選択肢があると思えるのは、働く上でとても心強いのではないかと感じます。
産育休からの復帰後も同じポジションに。継続的なキャリア形成が可能
編集部
社員の産休・育休の取得状況や、子育てと仕事を両立しながら働いている社員の割合についても教えてください。
菊池さん
編集、営業、プロデューサー、バックオフィスなど、職種問わず子育て中の女性社員が活躍しています。
産休・育休取得者は毎年10名ほどおり、産前休暇は法定より2週間長い8週間としています。女性だけでなく男性の育休取得実績もあります。
育休からの女性社員の復帰率は100%で、復帰者は同じ職種、同じポジションに戻れるようにしています。メンバーの育休中は代替要員を置くのではなくチームで業務を分担したり、外部の方に協力していただいたりしていますね。
▲南青山のオフィスは光が差し込むスペースが多く、とても明るい印象
編集部
子育てと仕事の両立支援としてどのような制度がありますか?
菊池さん
フレックスタイム制や裁量労働制、出社・リモートワークのハイブリッド勤務の導入により柔軟な働き方を実現しています。出社とリモートの割合は、今は半々くらいです。時短勤務の社員もいますが、通常の勤務形態のまま、休暇を活用しつつ時間を上手くコントロールして働いている社員が多くいます。
当社は、子育て中だからということで担当業務を特別に変えることはしていません。チーム内で柔軟に調整しながら対応することで、ライフステージが変わってもキャリアを中断することなく働き続ける社員が多いことも特徴だと思います。
ファッション×デジタルで挑戦。『ELLE』Webプロデューサーの仕事
▲『ELLE』デジタルメディアのWebプロデューサーとして活躍する小俣さん
編集部
御社の仕事の魅力について伺います。小俣さんのご経歴、現在の業務内容をご紹介いただけますか?
小俣さん
私は前職でアパレルメーカーでEC運営、ブランド販促、販売管理等、幅広く担当していました。30歳を前に今後のキャリアを考え、好きなファッションに携わりながらマーケティングスキルを深められる環境を求めてハースト・デジタル・ジャパンに転職しました。
現在は『ELLE』のデジタルメディアのWebプロデューサーとして、戦略設計やKPI設定、リソースやコストの最適化など、デジタルメディア運営全般を担当しています。サイトのアクセス解析やユーザー分析による各部門へのフィードバック、ファンのロイヤリティを高めるための施策にも取り組んでいます。
さらに業務においては、外部の提携先である「Yahoo!ニュース」や「LINEニュース」の配信運用管理および、InstagramをはじめとするSNSアカウントの運用など、媒体の戦略方向性にあわせて、あらゆるデジタルプラットフォームを活用する必要があります。
編集部
かなり多彩な業務を担われているんですね。
小俣さん
リアルのイベント運営に携わる機会もあります。「エル シネマアワード」「エル・アクティブ! フェスティバル」など、イベントの企画運営自体は編集部やセールスチームが担いますが、集客のための計画策定やコスト管理、データ集計・分析等のサポートなどにも関わっています。
ですから、仕事では編集部やセールス部門、Eコマース部門のサポート、開発部門との連携・調整も重要です。他部署と関わりながら円滑に業務をまわすマネジメントスキルも求められる仕事となっています。
スピーディーな挑戦とグローバル展開。仲間のポジティブな反応が働きがいに
編集部
仕事のやりがいはどんなところに感じますか?
小俣さん
スピード感を持って常に新しいことに挑戦できる環境にやりがいを感じます。
『ELLE』は1996年と非常に早い段階からデジタルに進出した先進的なファッションメディアで、さらに2009年にはEコマースも開始しました。そういった背景もあり社内の意思決定は早く、私もEコマースチームと連携した新たな施策など、さまざまなアイディアを提案しながら日々チャレンジしています。
また幅広い分野に携わりながら、同時に高いクオリティのコンテンツ制作を求められる環境も刺激的です。常に新しい分野への理解を深める必要があるからこそ、成長していくことができています。
さらに世界的な有名ブランドなどグローバルなクライアントが多く、当社自体も本社をアメリカに置くグローバル企業であることも特徴です。運営するデジタルメディアでは、アメリカ本社が開発したCMS(コンテンツ マネジメントシステム)を日本を含む各国で使用しています。
マーケティング領域では、グローバルのトレンドを日々キャッチしながら、日本のELLEにどう落とし込むかを考えられる点が面白いですね。
編集部
これまでのご経験の中で、働きがいを感じた出来事を教えてください。
小俣さん
媒体全体の戦略設計に関わりますので、自分たちのマーケティング戦略がターゲットやマーケット層に響き、KPIが達成できたときなどはもちろんやりがいを感じます。
それ以上に、編集部やセールスチームなど、『ELLE』に携わる他チームからポジティブなフィードバックを受けたときや各部門が成果を出し、良い方向に変わったと感じられるときに、やっていてよかったなと感じます。
編集部
社員の学びや成長を支援する制度はありますか?
菊池さん
ビジネススキルの研修や階層別研修などの研修機会、eラーニングなど自己学習の機会が用意されています。またそれぞれの専門スキルを持った人材が社内に揃っているため、部署間で学び合う機会があります。
ただ、「トレンドに追いつく」のではなくむしろ「トレンドをつくる」会社だからこそ、最先端を走りながら実践の中でどんどん学んでいくことの方が多いですね。めまぐるしく移り変わる日々の中で「失敗しても良いからとにかくやってみる」というチャレンジ精神が社員の成長につながり、それが新たなトレンドを創っていくのだと思います。
120年の歴史×デジタル革新。独自のカルチャーが息づく職場
編集部
社内はどのような雰囲気なのでしょうか?
菊池さん
「ライフスタイルを豊かにする」「女性をエンパワーメントする」という目的を持ったメディアを手掛ける会社として、全体的にポジティブで前向きな雰囲気があると感じています。
また、120年の伝統と他国とのベストプラクティスの共有ができるグローバルな風土を兼ね備えており、多様な価値観や仕事のスタイルが混ざりあったカルチャーがあることもお伝えしたいです。
編集部
御社の伝統と多様性について、もう少し詳しくお教えいただけますか。
菊池さん
手掛けているメディアでいうと、当社は『婦人画報』『美しいキモノ』『25ans(ヴァンサンカン)』といった日本でスタートした歴史ある媒体と、『ELLE(エル)』『Harper’s BAZAAR(ハーパーズ バザー)』『Esquire(エスクァイア)』といったインターナショナルメディアの両方を運営しています。
また、デジタル領域への積極的な投資を行い、先進的な技術を活用して多様なニーズに応えていくことで、伝統的な価値観を大切にしながら時代に即したプラットフォームでコンテンツを提供しています。サステナビリティ活動の推進など、現代の社会課題に積極的に取り組んでいるところも当社の特徴です。
編集部
社内のコミュニケーションを促進させるために、工夫されていることなどはありますか?
菊池さん
座席はフリーアドレスで、オープンなコミュニケーション環境を実現しています。
編集部というと、机に雑誌や書類が積み重なった雑然とした環境をイメージされるかもしれませんが、「机に物を置いて帰ってはいけない」というルールがあるんです。それぞれの席の間に遮蔽物がなく、オフィスの端から端まで見渡せるすっきりとした空間となっているので、コミュニケーションは発生しやすいと感じます。
また、コーヒーマシンなどを置いたカフェスペースがあるのですが、その周辺でも自然と会話が生まれていて、それが仕事のアイディアにつながることもあります。集中して作業できる環境と、気軽に声をかけられる雰囲気が両立する職場だと思います。
活発な社内コミュニケーション。イベントやクラブ活動で広がる人脈形成
▲浴衣を着ての夏祭り(上)やクラブ活動(下)など、社内イベントも盛りだくさん
編集部
社内の交流イベントも活発に行われているとお伺いしたのですが、具体的に教えていただけますか?
菊池さん
『美しいキモノ』という着物メディアを運営していることもあり、夏には浴衣を着てパーティーを行っています。また、朝食会や「ハッピーハーストアワー」という、終業後に社員がお酒を飲んだりゲームをしたりする交流会も定期的に開催しています。
趣味を共有できる社内クラブ活動「ハーストクラブ」も活発です。アート、eスポーツ、バスケットボール、ランニング、麻雀など多彩なジャンルがあります。私と小俣はアウトドアクラブに参加しており、週末にはクラブメンバーと山梨や奥多摩などに足を運んで自然を満喫しています。
他にも「ゴチらんち」という制度もあり、2、3か月に1回、会社のご馳走で4人程度のグループでランチに行けます。同世代や共通の趣味など、テーマ別にグループを作ることで、部署を超えた交流が生まれています。
こういった取り組みのおかげで、仕事の相談がしやすい関係性が育まれ、プライベートでもつながりが広がっていると感じますね。
“あざやかな”感性でトレンドを創造できる人を歓迎
編集部
読者に向けて、御社が求める人材像や、一緒に働きたい方へのメッセージをお願いできますか。
小俣さん
プロデューサーの立場からは、新しいアイディアや魅力的な企画を実現させるために、ロジカルに物事を整理し、関係各所と調整する必要があります。客観的な視点で物事を判断し、プロジェクト全体を俯瞰できる能力、そしてさまざまな部署の方々と協働するためのコミュニケーション能力も欠かせません。
質の高いコンテンツと最先端のデジタルマーケティングを掛け合わせる仕事に対して、責任感とプライドを持って取り組める方を歓迎します。
菊池さん
当社のキャリアページでは「あざやかな意志で、次代を彩る(PASSION DRIVES BUSINESS.)」というコピーを掲げています。以前は出版業界出身者が中心でしたが、現在はさまざまな業界からの転職者が活躍しており、まさに“あざやかな”感性を融合させながら、次の時代の創造を目指しています。
当社は手を挙げた企画にスピーディーにチャレンジできる環境があるのが魅力です。失敗を恐れず新しいことに粘り強く挑戦できる方と一緒に働きたいと考えています。また新しい価値を見出し、それを表現してトレンドを創っていく役割を担うため、ポジティブで創造性豊かな発想ができる方を求めています。
編集部
菊池さん、小俣さん、本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
女性活躍の特徴 |
|
---|---|
働き方の特徴 |
|
社風・カルチャー |
|
事業の特徴 |
|
求める人材像 |
|
株式会社ハースト婦人画報社の基本情報
住所 | 東京都港区南青山3-8-38クローバー南青山 |
---|---|
事業内容 | メディア運営、Eコマース、ブランドマーケティング支援、コンテンツ制作など |
設立 | 1989年3月 |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) フレックスタイム制度 |
公式ページ | https://www.hearst.co.jp/ |
採用ページ | https://www.hearst.co.jp/careers/ |
募集職種 | 採用ページ参照 |