株式会社Gronで働く魅力|未経験でも「世界基準」のコンサル業務の中で成長できる

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、「地球規模で考え改善提案をします、地球に負荷を少なくビジネスを最大限にサポートします」をミッションに掲げ、世界基準での上場支援や海外企業の日本進出支援を行うコンサルティング企業「株式会社Gron」にインタビューしました。

同社は、新興国など海外の案件を多数手がけているほか、大使館や領事館との繋がりも深く、グローバルな仕事に取り組んでいけるという特徴があります。その中で重視されるのは積極性やコミュニケーション能力で、OJTなどのサポートを受けながら成長していけます。

今回は、株式会社Gronのグローバルな事業や社員の成長環境、インターンの受け入れなどについて、代表取締役社長の折原さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社Gronの代表取締役社長の折原さん

株式会社Gron 代表取締役社長

折原 史寛さん

株式会社Gronの代表取締役社長。ベンチャー企業での事業立ち上げや関西空港の開港プロジェクトなど大規模な案件の責任者を務めた後、2023年に独立してGronを設立。

取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。

Gronの事業:持続可能な企業に対して上場支援等をサポート

株式会社Gronの折原社長の勤務風景とオフィス内風景
▲インタビューにご対応いただいた折原代表と、オフィスのワークスペース

編集部

本日は、御社のグローバルな案件に関わることのできる環境やインターン受け入れなどのテーマを中心に伺いたいと考えています。前提となる部分を理解するため、まずは事業内容からお教えいただけますでしょうか?

折原さん

株式会社Gronは、上場を目指す企業の支援や海外法人の日本進出の支援など、コンサルティング会社としては比較的特殊な分野に特化したサポートを行っています。クライアントの業種はかなり幅広く、弁護士会から飲食店まで、様々な業種のクライアントを受け持っています。

事業の最大の特徴は、外注に頼らず業務フローの作成からシステム設計、企業ブランディング、管理会計やERPの構築まで、全てのシステム構築を自社で行っていることです。社内Slackの活用から、タイムカード等の勤怠、他システムとの連携まで全て自社で開発してますし、来客用のカレンダー管理なども含めて全て内製化しています。

これは私の過去の経験が活きています。最大2万人規模の組織のマネジメントを行っていた際、パラレルな業務管理が必要だったので、今で言うCRM(※)のようなシステムを20年ほど前から手がけてきました。その経験が今の強みになっています。
(※)「Customer Relationship Management」の略。顧客情報を管理・把握し、その情報をもとにビジネスを拡大していくこと

当社のような小規模コンサルティング会社では、顧客のニーズに対して様々な外注先に仕事を振り分ける企業も多いなか、私たちは一貫して自社で対応することで、スピード、バリュー、値段といった全ての面で質の高いサービスを提供しています。

編集部

そんな強みを持つ事業で何を達成しようとされているのか、ぜひお聞かせください。

折原さん

ミッションの一部である「地球規模で考えて改善提案をします」と掲げているように、AIの進展により多くのホワイトカラーの仕事が代替される中、持続可能な企業をサポートすることに注力しています。将来性のない企業のサポートは行わないというのが、私たちの重要なコンセプトです。

私たちは利益だけを追求する考え方とは少し異なるアプローチを取っており、現在は業務改善や経営改善、さらには環境ビジネスに関心の高いスタートアップへの支援にシフトしています。なぜなら、建前だけのSDGsやリサイクル・リユースではなく、実質的な循環型経済の構築が早急に必要だと考えているからです。

製造業を例に挙げると、新しい省エネ製品を購入しても、その製造に使用された資源の環境負荷を回収するには、私たちの生きている時代では間に合わないのが現状です。そのため、若い世代に見られるようなリユース文化を育てていくことは必要不可欠です。

また、新しくプロダクトを作る企業に対して、環境への配慮や持続可能性を考慮したアプローチを提案することは、投資家からの評価が上がりやすく、資金調達の面でも有意義です。

このように、資源の無駄遣いを抑制しながらGDPの持続的な成長を実現する、新しいビジネスモデルの構築をサポートしているのが私たちの特徴です。

業務内容:新興国との取引多数。大使館や領事館との太いパイプも構築

株式会社Gronが入居しているレンタルオフィスのエントランス

編集部

先ほど「地球規模」というお話もありましたが、グローバルな案件を扱うこともあるのでしょうか。

折原さん

はい、海外から日本に進出してくる企業からの相談を多く受けています。例えば、日本での就業規則の作り方や法律など、日本でビジネスをはじめる際の具体的なサポートの依頼が多いですね。

取り引きのある国としては、ベトナム、タイ、台湾やアフリカなど、アジア各国を含めた新興国が中心です。また、当社の社名がスウェーデン語とドイツ語の意味を持ち、私自身がドイツの帰国子女であることから、ドイツやスウェーデンの企業からの問い合わせも多くいただいています。

そのため、様々な国の大使館や領事館とは日常的に連携しており、相互に案件の紹介や協力関係を築いています。

編集部

大使館や領事館との関わりもあるのですね。どのように連携されているのでしょうか。

折原さん

大使館からは多彩な案件をご紹介いただくので、互いのニーズを共有しておくことで、様々なビジネスにつながっています。例えば、大使館や領事館の方から当社のWebマーケティングの得意分野についての問い合わせをいただきますし、私たちから支援できる内容を提案することもあります。

また、普段から様々な情報を共有しているので、リスク管理の観点からの連携もあります。世界各地の天変地異の際には早々にご一報いただき、最優先でリスク管理などの相談を受けることがありますね。だからこそ、常に商工リサーチや帝国データ、それから外務省などと連携して、何かあればすぐ対応できる体制を作っています。

編集部

さまざまな案件の中で、意識していることはあるでしょうか。

折原さん

バリューとしても掲げていますが、私たちは「世界基準」であることを重視しています。例えば、国境を越えたビジネスを展開する中で、日本基準ではなく国際会計基準(IFRS)に基づいた会計や経営管理を行っています。

例えば会計作業において、依頼を受けた時点で15万円の費用が発生するとすれば、その時点で計上すべきです。しかし日本の基準だと、請求書が来てから処理することが多く、支払いが月末に集中することで資金繰りが苦しくなるリスクがあります。

そのため、Gronでは発生主義(※)に基づいた会計処理を採用し、国際的にもより正確な資金管理と経営判断を可能にしています。これは上場支援においても重要な要素となっています。
(※)現金の収支にかかわらず、取引が発生したタイミングで収益と費用を計上する考え方

語学力は必須ではない。積極性やコミュニケーション力を重視

編集部

世界各国とのやり取りが発生するかと思いますが、Gronの業務では外国語での対応は必須なのでしょうか。

折原さん

完璧な語学力が必須かというと、そんなことはありません。場合によっては片言でも通じますし、翻訳ツール等を使えば十分にコミュニケーションをとることができますから。

ビジネスマッチングの機会として、カナダやタイ、ベトナム、中国など各国の大使館や領事館が開催するレセプションに参加することが多いです。その中では、語学力よりも「積極的に自己開示してコミュニケーションを取っていくスキル」の方が遥かに重要です。

むしろ、私は中途半端な語学力なら不要だと考えています。当社の案件で専門の翻訳者に依頼することもありません。翻訳者の解釈が入ることで、ビジネスリスクが生じる可能性があるためです。

特に契約書などは、大使館と連携して当事者同士で確認するなど、慎重に対応しています。翻訳ツールを使用し、ビジネスの文脈を理解した上で自社で対応する方が、より正確なコミュニケーションが取れると考えています。

幅広い業務を担当。「マニュアルがない」環境が成長の機会に

編集部

入社後のスキルアップの機会についてお聞かせください。

折原さん

先述のとおり、外部に業務委託を行わない方針のため、様々な業務を経験できます。例えば、広報担当者はホームページの改修、SNS投稿、セミナーのチラシ作成など、幅広い業務を担当します。やり方を細かく指定するのではなく、自分の感性で挑戦してもらい、結果を見ながら改善していく形を取っています。

IT関連など技術的なスキルについては、必要最低限のポイントを押さえれば十分で、エンジニアレベルの知識は必要ありません。小規模な企業だからこその特徴として、一人が多様な役割を担当できる環境があり、それが成長の機会になっています。

編集部

新しく入ってきたメンバーの方のOJTについて教えていただけますか。

折原さん

しばらくは私と行動を共にし、クライアントとのWeb会議の場などに同席してもらいます。最初は専門用語が飛び交い、まるで宇宙語のように聞こえる状態だと思いますが、2回、3回と経験を重ねていくうちに、どのような業務に携わっているのかが分かるようになってきます。

なお、表面的な理解に留まってしまう懸念があるため、マニュアルを渡して「この通りにしなさい」という教え方はしていません。当社は、実際に仕事を経験することで、より深い理解につなげる方針で人材の育成を行っています。

編集部

その他、社員のサポートに関して取り組んでいることはあるでしょうか。

折原さん

毎週金曜日にはランチ会を設けています。会社負担で食事をしながら、業務の話だけでなく、プライベートな話も含めて自由に会話を楽しんでいます。社員の生活の充実があってこそ、クライアントの気持ちに寄り添えると考えているからです。

また、女性社員がいる場合は、体調管理には特に配慮しています。調子が悪い時は無理せず帰宅してもらい、体調が戻ってから業務に取り組んでもらうようにしています。

インターン:国内外から受け入れ。入社も視野に入れて採用

株式会社Gronの折原社長が話している様子
▲世界中にクライアントを持つGronのインターンシップには国内外から応募がある

編集部

インターンシップの受け入れについてお聞かせください。

折原さん

インターン生の募集は国内向けが主体で、日本人が8割、外国人が2割程度の応募比率です。

現在はJICA(独立行政法人国際協力機構)と大阪市のダイバーシティ推進の取り組みの一環として、アフリカの学生がインターン生として当社に参加しています。海外の学生は、日本のマーケティング技術や分析手法を学びたい意欲的な学生が多く、2023年は約20名の留学生に向けて会社説明会を実施しました。

編集部

募集期間や選考についてはいかがでしょうか。

折原さん

通年で募集を行っており、2023年は95名程度、2024年は50名程度の応募があり、その中から厳選して採用しています。インターンシップの期間は来社の経緯によって異なります。今回のインターンは3ヶ月程度で終了予定です。

面談内容で決定しているので、人数の制限は特に設けていません。もちろん、正社員登用も視野に入れて採用を行っています。

編集部

選考基準について教えてください。

折原さん

最も重視しているのは、自分の履歴書をしっかりと作成できるかどうかです。近年、簡易的な採用サービスが普及していますが、当社では応募者自身が学生時代に力を入れてきたことや自己アピール、経歴を適切に表現できる力を重視しています。これは将来的なクライアント対応にも関わる重要なスキルだと考えています。

クライアントとの面談を多数実施し、インターン生の成長を促す

株式会社Gronの折原社長と異業種交流会「ケイサポ」の開催風景
▲Gronは異業種交流会「ケイサポ」やセミナーなどを開催。インターン生が繋がりを作る機会にもなっている

編集部

インターン生の成長機会について教えてください。

折原さん

インターン生によく伝えているのが、「できるだけ人に会いなさい」ということです。先ほどお話ししたレセプションパーティーのほか、当社では交流会やセミナーの運営も実施しているので、そこで繋がりができた方とWeb面談をしてもらうことも多いですね。

面談では、海外出身であれば自国のことを話したり、またいろいろな自身の経験を伝えた上で、相手の業務内容をヒアリングする経験を積んでもらっています。

これはコンサルタントだけでなく接客業全般に通じる考え方だと思いますが、重要なのはクライアントのニーズや発言の真意を理解することです。コミュニケーションを通して相手の意図を読み取る練習をしてもらうことを目的に、ヒアリングの機会を多く設けています。

その過程でクライアントの課題が明確になれば、実際のコンサルティング業務に携わってもらっています。

採用方針:新卒や第二新卒を歓迎。経験よりコミュニケーションスキル重視

編集部

御社の採用方針を教えていただけますか?

折原さん

スキルや経験はあまり重視しておらず、新卒や、同程度の経歴の方を求めています。以前在籍していた社員も新卒でしたし、現在のインターン生も大学卒業後、社会人の経験はありません。というのも、固定概念にとらわれていない方が、クライアントとの対話がスムーズだと考えるからです。

中途採用の場合、前歴が長いほど既存の経験や考え方に縛られがちで、クライアントのニーズを正確に理解することが難しいケースもあります。そういう意味では、第二新卒にあたる20代の方が望ましいですね。大学卒業後に営業職などを経験したものの、自分の望むキャリアと違っていたような方が当てはまります。

コンサルティングの仕事は、正解があるわけではありません。クライアントの課題に対して、どのようなアプローチで解決していくかを組み立てていく作業です。経験がない人でも、実践を重ねることで自然と成長できる職種であり環境だと考えています。

編集部

必要なスキルとしてはどのようなものがありますか。

折原さん

相手に様々な質問を投げかけることや、自身の経験を語れるようなコミュニケーションスキルは必須です。クライアントに対して「私はこんな領域が得意です。あなたの課題はどんなところですか」と会話を広げていくことは、ビジネスに繋げるために重要ですから。

日本の営業スタイルでは、お互いの業務内容が一発でマッチしないと「機会がなかった」と諦める傾向があります。しかし、当社ではクライアントの現状を深掘りしていくことで、自然と会話が広がり、新たなビジネスにつなげていくスタイルを取っています。

株式会社Gronから転職希望者へのメッセージ

編集部

最後に、転職を考えている方々へのメッセージをお願いします。

折原さん

私は、たくさんの夢を持ち、新しいことに貪欲にチャレンジしたい方と一緒に働きたいです。そして、Gronにはそのチャレンジに適している環境があると考えています。

大手コンサルでは、新卒採用をベースとして決められたレールに沿った業務スタイルを取っているところが多いと聞きます。当社は少数精鋭の体制ということもあり、一般的なコンサルティング会社とは異なり、既存の枠組みにとらわれない働き方を実現できます。

私たちが求めているのは、そうした既存の枠組みを超えて、わくわくしながら熱意を持って様々なことに取り組める人材です。そういった意味でも、相手に興味を持ち、主体的にコミュニケーションを取れる方でないと、この仕事は向いていないかもしれません。

やる気と意欲、チャレンジ精神を持った方であれば、当社で多くの可能性に挑戦できる環境が用意されています。興味を持っていただけたなら、ぜひご連絡ください。

編集部

ミッションに「環境問題への配慮」を盛り込み、経営面での継続と合わせてサポートするという同社。名実共に「持続可能な」企業経営コンサルをグローバルに展開する姿勢に大きな魅力を感じました。

また、様々な業務に携わる環境は、自身の大きな成長機会にもなりそうです。本日はありがとうございました。

編集後記

海外進出企業や大使館との幅広いネットワークを活かし、社員を各国のレセプションに同行させるなど、グローバルな経験を積める機会が多く、様々な国の方と共に仕事ができる刺激的な環境です。また、クライアントとのやりとりを折原さんが丁寧にレビュー・フィードバックする取り組みをはじめ、経験の浅い社員も安心して成長できる体制が整えられていると感じました。

この記事のまとめ

事業の特徴
  • 上場支援や海外企業の日本進出支援に特化したコンサルティング
  • 業務フローからシステム設計まで全て内製化で高品質なサービスを提供
  • 環境配慮型・持続可能なビジネスモデルの構築支援に注力
グローバル環境
  • アジアや新興国を中心に海外クライアントが多数
  • 完璧な語学力は不要(翻訳ツールを活用)
  • 大使館・領事館と連携したビジネス展開
  • 外国人インターン生の積極的な受け入れ
働き方の特徴
  • 少人数体制で幅広い業務を担当
  • 有給休暇は自由に取得可能
  • 体調管理を重視し、柔軟な勤務体制
  • 毎週金曜日にランチ会を実施
キャリア開発
  • 広報、Web制作、SNS運用など多様な実務経験が可能
  • Web会議への同席を通じた実践的なOJT
  • マニュアルに頼らない主体的な学習環境
求める人材像
  • 新卒を重視(固定概念にとらわれない柔軟な思考)
  • 中途は20代まで(勤務年数の浅い人材)を検討
  • 主体的にコミュニケーションを取れる人
  • 新しいことに意欲的にチャレンジできる人

株式会社Gronの基本情報

住所 大阪府大阪市中央区北浜東4-33北浜ネクスビルディングB1-8号室
事業内容 ・IPO準備支援
・経営、事業戦略支援
・マーケティングサポート
・採用戦略支援
・業務改善コンサルティング
・IT・DXコンサルティング
・プロジェクトマネジメント支援
・プロフェッショナル人材支援
・新規事業開発、営業推進支援
・海外企業サポート
・中小企業向けメディア事業
・ERP導入サポート
・グループワークシステム構築支援
・ホームページ作成支援
設立 2023年6月
公式ページ https://gron.co.jp/
採用ページ  https://gron.co.jp/recruit/
募集職種 採用ページ参照