企業で活躍する若手エンジニアにスポットを当て、支援体制や働き方などを紹介するこの企画。今回はインターネット金融大手マネーパートナーズグループの一員として、金融システムの開発・運用を手がける株式会社マネーパートナーズソリューションズを取材しました。
金融ITをリードする株式会社マネーパートナーズソリューションズ
株式会社マネーパートナーズソリューションズはインターネット金融大手である株式会社マネーパートナーズグループの一員として、金融システムの開発・運用を手がける企業です。
フィンテック、ブロックチェーン、仮想通貨、AI、ソフトウェアロボット、IoTデバイスなど世界的なトレンドをいち早く取り入れると共に、グループで培った高い技術力と専門性を活かし、最先端テクノロジーを駆使したソリューション提案を展開しています。
会社名 | 株式会社マネーパートナーズソリューションズ |
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住所 | 東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー33階 |
事業内容 | ・コンピュータシステムおよびコンピュータソフトウェアの 設計、開発、販売、賃貸および保守各種マーケティング業 ・情報処理サービス業および情報提供サービス業 ・上記に関連する企画、調査、研究およびコンサルティング |
設立 | 2006年9月 |
公式ページ | https://www.mpsol.co.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) |
今回は同社の開発部門を担うエンジニアの働く環境や、会社としての支援体制などについて、システムマネジメント部の香山王城さんと、梶谷賢吾さんにお話を伺いました。
20代、30代の若手が活躍するマネーパートナーズソリューションズ
編集部
金融ITのスペシャリストとして、フィンテック、ブロックチェーン技術、AI、ロボットなどを活用したソリューション開発に取り組み、他社へのコンサルティングも実施しているマネーパートナーズソリューションズさんですが、直近でリリースしたサービスや、トピックスなどがあればお聞かせください。
梶谷さん
マネーパートナーズグループとしては2023年3月に、スマートフォンでFX取引(外国為替証拠金取引)ができるアプリをリリースいたしました。現在の案件としては、システム基盤のクラウド移行に着手しています。
また、外部案件ではスマホ決済システムの提供や、実証実験として鉄道会社様のコインロッカーのシステム基盤、キャッシュレス体験会の支援などもサポートさせていただいております。
編集部
金融業界のみならず、さまざまな業界のソリューション開発に取り組まれているマネーパートナーズソリューションズさんでは、平均年齢が39歳と、幅広い世代の方が活躍されていると伺っております。最も多い年代についてお聞かせください。
梶谷さん
協力会社様やプロパー社員と合わせ、現場では20代と30代が最も多いと思われます。
香山さん
協力会社の方も含めると平均年齢は若干低くなりますが、プロパー社員の採用が進んでいないため、中途入社の者が多いのが現状です。
入社1年半のエンジニアの現在地に見る、マネパのアットホームな社風
編集部
梶谷さんは入社から約1年半と、若手として活躍されているとのことですが、入社時の業務内容について教えていただけますか?
梶谷さん
FX取引をされるお客様の会員専用サイトの保守を行っておりました。具体的には、画像の差し替えや、バグの修正などの業務となります。中でも難しいのがクラウド移行です。
環境が異なるクラウドはバックエンドも見る必要が出てくるので、外部接続を見ようとすると、ドキュメントなども多く、内容的にも難しいので、現在はちょっと苦労しているのが正直なところです。
編集部
難しい業務を担うなかで、上司や先輩のフォローなどはありましたか?
梶谷さん
協力会社様も含め、当社は70名ほどの規模なので、個々のコミュニケーションが取りやすく、わからないことがあったらすぐ質問できる環境です。従業員同士の距離感はかなり近いので、サポートやフォロー体制は充実していると感じます。
編集部
すぐに相談できる環境は、エンジニアとしてのスキルアップにもつながりますね。
金融の知識ゼロでもOK。基礎を学べる外部研修と、OJTによる万全のフォロー体制
編集部
新卒で入社した社員や若手社員に対する研修制度、取り組みについてお聞かせください。
香山さん
新卒入社の者においては、3ヶ月の外部研修によるビジネスマナーやプログラミングに関する基礎知識、技術講習を実施しております。その後、現場にジョインする流れになっているので、業界に関する知識がない方でも基礎から知識や技術を学ぶことができます。
グループ会社の証券会社のシステムを担う当社の業務を、金融系ということからハードルが高いと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのあたりをあまり感じさせないように工夫をしながら研修を実施しています。現場にジョインしてからはチームごとに若干異なりますが、OJTによる先輩社員の手厚いサポートを受けながら、業務にあたります。
また、グループ会社との距離が近いため、内部でミーティング形式の勉強会を開催し、エンドユーザー向けのシステムに関することを学ぶ機会があります。厳しい指摘をいただくこともありますが、一体化したフォロー体制でサポートするのが当社の特徴です。
編集部
グループ全体でフォローされているのですね。勉強会の他、グループ内でのイベントなど、グループ会社であるマネーパートナーズグループさんとの交流なども行われているのでしょうか。
香山さん
コロナ禍以前はグループ会社との交流も多かったのですが、最近は少し足が遠のいている状況です。当社としてはコロナ禍が落ち着いたことを受け、3ヶ月おきの社内懇親会など社内交流を再開しています。私個人としては若い社員と歓談をしながら相談などを聞き、モチベーションが下がらないよう努めています。
編集部
なるほど。梶谷さんにお聞きします。マネーパートナーズソリューションズさんの手厚いフォローや交流会が実際の業務に役立ったなどのエピソードがあればぜひ、お聞かせください。
梶谷さん
懇親会が再開されてからは、他のチームの業務内容を理解する機会が増えたように思います。この問題はこの人に聞けばよいということも徐々にわかるようになり、とても助かっています。
明確なキャリアパスが描ける、評価のフィードバックと面談
編集部
現場の業務へのフォローに加え、先を見越したキャリアパスに対するヒアリングやアドバイスをする機会などは制度としてありますか?
香山さん
2023年度から評価制度の見直しを行っており、半年に1度の評価に対してフィードバックをし、次の半期の方向性や長期的なキャリアパスについて、顔を合わせて面談をする機会を設ける方針です。
現状としては、エンジニア志向が高い者に関しては、難易度の高いシステムを任せたり、マネジメント志向が強い者にはサブリーダーを、さらには上位レイヤーを任せることで本人の能力を上げるような体制をとっています。
梶谷さん
ちなみに私の場合は、技術を極める方向でキャリアを磨いていきたいと考えております。
編集部
なるほど。目指すキャリアに向け、どのようなことを学ぶべきかなども含め、面談をすることで目指すキャリアが明確になるというわけですね。
少数精鋭のチーム力。ログイン数、FX取引実績で達成感が得られる
編集部
次に、マネーパートナーズソリューションズさんのエンジニアの仕事にフォーカスをしてお話を伺います。御社のシステムマネジメント部のチームは、何名で構成されているのでしょう。
梶谷さん
システムマネジメント部には4つほどのチームがあり、アプリチームは10名、インフラやデータベースのチームに関しては、5名程度という構成になっております。
編集部
自社開発100%でシステムを構築されているマネーパートナーズソリューションズさんですが、エンジニアの方が開発を手がけているプロダクトやサービスについて、達成感を感じる場面はありますか?
梶谷さん
会員専用サイトのログイン数や取引件数を各月でまとめた運用報告書をグループ会社に提出する際、当社のシステムを利用されている方を、実際に数値として見ることで達成感や仕事に対する思い入れが生まれます。
編集部
エンジニアの仕事はエンドユーザーの反応が見えにくいことが多いなか、マネーパートナーズソリューションズさんでは報告書を作成することで、実際の運用状況を把握できるというわけですね。
設計製造からリリース、運用まで、チーム一丸となって取り組むのが「マネパ流」
編集部
エンジニアは使用言語や開発環境を重視する傾向にあると思われます。マネーパートナーズソリューションズさんのシステム開発で、特徴的な手法などがあればお聞かせください。
香山さん
まず、開発言語は主に2つわかれており、Javaをメインにスマホアプリ開発では一部のチームがC♯を使用しています。加えて、社内で独自フレームワークを開発し、システム運用を行っていることが特徴として挙げられます。
編集部
各プロジェクトは常にアップデートを繰り返されていると思われますが、納期サイクル設定など、工夫をされていることはありますか?
香山さん
システムリリースをして、ローンチを迎えることが当社の納期になります。グループ会社にシステムを提供しているチームがほとんどなので、本番環境で動くのがローンチであり、その見守りが終了し、全てのイベントを離すと一区切りというサイクルが続きます。
一般的なシステムインテグレーターの場合、数ヶ月でシステムを開発し、次の工程に引き継ぐなど、さまざまな方法はあると思われますが、当社は自社開発がメインなので、設計製造からリリース、運用までを含めてチーム一丸でやっているっていうところが強みでもあります。そのため、リリースして終わりではないことが、当社のエンジニアチームの特徴です。
案件によってはワンタイムもありますが、現場のエンジニアは機能追加や品質改善が発生すると次のフェーズに移行するといった心がけで業務にあたっています。
スキルアップのためのセミナー&研修会は、自発的に参加できる
編集部
エンジニアのスキルアップを目的とした支援などはありますか?
香山さん
外部セミナーや研修に参加することを会社として許容しています。自身が担当するプロジェクトの調整がつけばいつでも参加できるので、梶谷もこの半年間で自ら進んで外部研修を受け、スキルを磨いています。
外部のセミナーや研修会に参加することで足りない部分を補い、キャリアを身につけ、還元されるのであれば、当社にとってもメリットになることがその理由です。
編集部
外部セミナーや研修会に参加したことで、梶谷さん自身が身についたと実感できることはありますか?
梶谷さん
最近ではロジカルシンキング(※)やキャリア設計、リフレクション(振り返り)研修などに参加しました。何かトラブルが発生した際にモチベーションをどう回復させるかといった自己マネジメントに関する研修も役立っています。中でもロジカルシンキングは香山から本をもらったこともあり、積極的に実践をしています。
※ロジカルシンキング:論理的思考。情報を論理的に整理して考えられる能力
在宅・リモートを選べるハイブリッド勤務。六本木オフィスからの眺めは最高!
▲オフィスは六本木グランドタワーの33階に位置している
編集部
六本木にオフィスを構えるマネーパートナーズソリューションズさんですが、33階からの眺めはいかがですか?
梶谷さん
眺めはとても良く、仕事に行き詰まった時は外の景色を眺めることで気分転換になります。私自身は夜景を見るのが好きなので、出社勤務も楽しいです。
香山さん
アクセスが良いというのも特徴ですね。最寄りは南北線の六本木一丁目駅で直結していますし、溜池山王駅や六本木駅からも徒歩10分の距離なので、通勤しやすい立地なんです。
編集部
出社勤務も楽しまれている梶谷さんですが、リモートワークを選択されることもあるのでしょうか。
梶谷さん
平均して週2、3日を在宅勤務とし、あとは出社というハイブリッド型の勤務をしている者が多く、私の場合は週3日はテレワークを選択しています。在宅の日でも出社したほうが効率が良い業務の場合は、出社することもあります。
香山さん
私のような部長職やリーダー職の者は、相談にすぐに応じたり、グループ会社と情報共有を密に行うため、基本的には出社勤務となっています。
編集部
ルールでリモートワークと出社する日を決めるのでなく、チーム状況や役職、個人の事情に合わせて柔軟に働き方を選べるということですね。
若手が活躍できるフィールドで、自分らしくキャリアを積みたい方を歓迎
編集部
マネーパートナーズソリューションズさんのエンジニアの開発環境や、ハイブリッド勤務など柔軟な働き方に興味を持った読者は多いと思われます。最後に、転職を検討している読者に向け、求める人物像やフィットするスキルなどについて、メッセージをお願いします。
梶谷さん
私が強調したいのは、少人数であることは弱みではなく、裁量を持って仕事ができる強みであることです。若手でもグループ会社とやり取りをする中で経験を積み、キャリアを形成することはエンジニアにとって非常に良い環境だと感じます。
他のセクションの方とも話すのですが、当社は“目立ったもの勝ち”というカルチャーがあり、自分から積極的に、ガツガツやれる方であれば、かなり楽しめると思います。
香山さん
社員数が少ない当社では、協力会社様と共に業務を遂行しているため、わからないことを教えてくれる者はたくさんいます。そのためスキル以上に仲間とうまくやれる方を歓迎します。システム会社としては小さな組織ですが、その分、若手が活躍できるチャンスは多いです。チャレンジできる間口は用意しておりますので、気軽に1回、門を叩いていただければと思っています。
証券やFX取引を扱う金融系の子会社ということで、固いイメージがあるかと思われますが、当社は事業向けのシステムの自社開発をメインとするシステム会社なので、一般的なシステムインテグレーターとは異なります。今の職場と異なる働き方がしたい方や、スキルを活かしたいなど、少しでも当社に興味を持った方はカジュアル面談も実施しているので、ぜひ、問い合わせいただければ幸いです。
一方で、グループ会社のシステムだけでは会社としての個性が失われてしまうので、外部案件の拡大にも取り組んでいます。金融系以外の案件も今後どんどん増える予定なので、それに対してチャレンジしたい方もぜひ、ご応募ください。
編集部
今回、部長職を担う香山さんと、若手代表の梶谷さんにお話を伺い、お2人の雰囲気や、やりとりからも、マネーパートナーズソリューションズさんのアットホームな社風を感じ取ることができました。また、エンジニアとしてはもちろん、人間的成長もできるのが御社の魅力と感じます。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社マネーパートナーズソリューションズ:https://www.mpsol.co.jp/
採用ページ:https://www.mpsol.co.jp/recruit/