医療アパレルの革新企業「クラシコ株式会社」提案型組織で実現する主体的な働き方

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、クラシコ株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

クラシコ株式会社は、テーラード技術を取り入れた白衣をはじめとするメディカルアパレルを通して、医療従事者に新しい価値を提供する企業として注目を集めています。従来の医療用ユニフォームのように工業用洗濯に対する耐久性の追求だけではなく、創業当初から素材メーカーと協力してオリジナル素材の開発に取り組み、耐久性とファッション性の両立を追求。着用することで医療従事者のモチベーションが向上するような感性的な商品を提供することを目指しています。

そんな同社の特徴は、社員一人ひとりの主体性を重視した組織づくり。フレックスやリモートワークなど柔軟な働き方を導入し、新しいアイデアを積極的に取り入れる文化が根付いています。

今回は、そんなクラシコ株式会社のカルチャーや働き方について、同社のHR部門であるCulture & Community Divisionの馬場さんと宮下さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
 クラシコ株式会社の馬場さん

クラシコ株式会社 Corporate Design Department - Culture & Community Division Head

馬場 智也さん

クラシコ株式会社の宮下さん

クラシコ株式会社 Corporate Design Department - Culture & Community Division Recruitment(採用)

宮下 愛さん

「自由と責任」を重視!オーナーシップと裁量性のある職場環境

クラシコ株式会社のオフィスの様子
▲緑を望む開放的なオフィス。自由な席選びができ、集中して業務に取り組める環境

編集部

まず、クラシコで働くことの魅力についてお聞かせください。

宮下さん

クラシコは、成長支援やチャレンジの機会がたくさんある会社で、特に主体的な提案が評価される環境である点が魅力だと思います。

また、急成長中のフェーズなので、全ての仕事に大きな責任や高い目標があり、その分時にはハードワークになることもありますが、責任が伴っていれば自由度も比較的高いため、オーナーシップを持って進めることができる環境だと日々感じています。

編集部

例えばこれまでにはどのようなチャレンジがありましたか?

馬場さん

最近の具体例を挙げると、私たちの部署では、HRポリシーを策定するプロジェクトを発足しました。

「クラシコ株式会社がどういう組織か」「働く仲間に対しての考え方はどうあるべきか」「福利厚生についてどう考えるべきか」を言語化して、「今後はこのHRポリシーに沿って組織作り・制度作り・採用活動を行なっていこう」というプロジェクトです。これは会社から与えられたミッションではなく、私たちが問題提起から企画、実行まで主体的に行った仕事であり、新しいチャレンジだったと思います。

まだブラッシュアップ段階ではありますが、例えば採用については「利他の精神」を大切にしており、組織文化としては「自由と責任」を重視して、裁量を持って効率的に働ける環境づくりを目指す、という内容を入れています。

私たちの仕事は、どの部門においても0から100までひとりで完結できる業務はありません。部門間での協力や他社との連携を標準業務としてできる人が活躍できる環境ですので、その点はしっかりメンバーが共有し、大切にすることが重要だと、このプロジェクトを通し改めて確認することができました。

自由で柔軟。フレックス×リモートで実現する理想の働き方

クラシコ株式会社のオフィスで業務を行う女性社員の手元とパソコン
▲フレックスタイムとリモートワークを組み合わせた制度を導入し、個々人のライフスタイルに合わせた働き方が可能

編集部

先ほど「自由と責任」を重視されているとのお話がありましたが、具体的な働き方の面では、どのような「自由」があるのでしょうか?

馬場さん

弊社では、社員一人ひとりが職責を果たし、成果を最大限に発揮することを前提に、柔軟な働き方を実現できる環境を整えています。

その一環として、職種によってはリモートワークとフレックスタイムを組み合わせた制度を導入しています。コアタイムは10時~16時のみで、朝型の人は7時台から仕事を始めて早めに業務を終えることも、夜型の人は10時前後から始めて夕方まで業務に集中することも可能です。それぞれが自分のパフォーマンスを最大化できる時間帯を選び、職務を遂行しています。

また、出社頻度についても、週3回出社するメンバーや月1回程度のメンバーなど、職種や役割に応じて様々です。社員は職責やチームでの連携を重視しつつ、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを実践しています。この柔軟な働き方は、あくまで職務を全うするための手段であり、成果を生み出す環境作りを目的としています。

編集部

リモートワーク環境での社内コミュニケーションについて、具体的な取り組みを教えていただけますでしょうか?

宮下さん

チャットツール「Slack」を活用して、できる限り全員が交流できる場を設けています。

業務以外のいわゆる雑談用チャンネルもあり、例えばペットを飼っているメンバーのチャンネルでは、自身のペットの写真を共有したり、ペットと参加できるイベントについて共有したりと、役職に関係なく自由にコミュニケーションをとっています。最近では犬を飼い始めたCFOが愛犬の写真を投稿していました。部署や役職関係なく気軽に雑談できるので、リモートワークで他のメンバーと会話することが難しい、と感じることはありません。

クラシコ株式会社のCorporate Design Department Corporate Finance Div. Headの男性社員と馬場さんと宮下さん
▲カジュアルな服装もOK。年齢や役職に関係なく、フランクなコミュニケーションが特徴

編集部

コミュニケーション面での工夫について、他にどのような取り組みをされていますか?

馬場さん

Unipos(ユニポス)というSNSツールを使って、従業員同士が感謝や賞賛のメッセージと共にポイントを送り合う「ピアボーナス制度」を導入しています。たまったポイントは1ポイント1円で毎月の給与に加算し支払われます。業務に対する感謝のメッセージがやりとりされることで、誰と誰が一緒にプロジェクトを進めているかなども可視化されており、多くのメンバーが積極的にこのツールを活用しています。

宮下さん

みなさんのやりとりを見ていると、本当に些細なことでも感謝の気持ちをUniposで表してくれている印象です。「昨日は研修お疲れさまでした」とか「疲れたときにお菓子をくれてありがとう」とか。Uniposを上手に活用して、お互いに感謝や労わりの気持ちを持って仕事ができる風土が構築されていると感じますね。

馬場さん

ほかには福利厚生費として「部内交流予算」が部署ごとに支給されており、それぞれの部門長の裁量で、飲み会や食事会など部内でのコミュニケーションを図るために活用されています。

ちなみに我々のCulture & Community Divisionでは、新メンバーの入社時に歓迎ランチ会を開催しており、その際などに利用しています。

業務の見える化で「責任」を評価。1on1で実現する成長支援

編集部

リモートワークを活用されている中で、「責任」の部分はどのように評価や管理をされているのでしょうか?

馬場さん

リモートワーク中心になるとどうしても実際に顔を合わせる機会は少なくなりますので、その分、お互いの業務の見える化には力を入れていますね。

評価制度の運用では、半期ごとに設定している目標に対しその進捗を上長と認識合わせするため、月に1回1on1を実施しています。また、週に1回は上長と定例の1on1があり、業務状況や進捗の報告、相談をする場を設けています。

このように社員自身の目標やそれに対する進捗状況の確認、日々の業務や悩みについても定期的に共有を行うことで、たとえリモートワークでも上下のつながりやコミュニケーションがしっかり構築できる体制を整えています。

全社キックオフで深まる組織の絆|仲間の相互理解・商品理解を深める

編集部

社内ではどのようなイベントを実施されていますか?

宮下さん

半期に一度、全社員参加型のキックオフを開催しています。前回のキックオフは、結婚式場を終日貸し切って行われました。

店舗勤務のメンバーなど、業務上の都合で参加が難しい場合を除き、ほぼ全社メンバーが参加できるよう調整しています。キックオフでは、会社全体の方針共有はもちろん、部署混合での交流会を実施したり、商品や一緒に働いている仲間の業務・職種への理解を深める機会も設けています。具体的には、お気に入りの商品についてのプレゼンテーション(コンテスト形式)や、担当業務の紹介、ものづくりの過程の共有などです。

どれも非常に熱のこもったお話が聞けるので、クラシコメンバーの「ものづくり企業」としての愛を実感できます。

編集部

そんな「ものづくり企業」としての姿勢をメンバーに浸透させるための取り組みはありますか?

馬場さん

メディカルアパレルの企画・開発・販売を行う会社として、新商品の説明会を定期的にオンラインと対面のハイブリッド形式で希望社員が参加できる形で開催し、リモートワークを活用しながらも、商品理解が疎かにならないよう工夫しています。

また、ECサイト・リアル店舗でご購入いただいたお客様全員に、CEOの大和から「ご感想入力フォーム」付のお礼メールを配信しているのですが、そこに回答いただいた内容は全社員が参加しているSlackチャンネルでリアルタイムに共有される仕組みも導入しています。

編集部

特に思い入れのある商品はありますか?

宮下さん

私は特定の商品というよりも、クラシコの代表的な商品である「白衣全般」に愛着を感じています。白衣は一見とてもシンプルなデザインです。元々、給食の白衣や割烹着を思わせるペラペラの白衣しかなかった2008年、固定概念にとらわれずお客様の声を基に、新しい価値の創造に挑戦してきました。

人間は着るものによって気分が左右されたり、自信が湧いたりすることがあると思いますが、それは仕事中に着用する白衣も例外ではないと考えています。

「袖を通すことで気分が高まり、仕事へのモチベーションが上がる」ーそんな白衣を作ることを第一に考え、創業以来クラシコメンバーは試行錯誤を繰り返しています。創業16年が経った現在でも、もっと良くなる方法を常に追求している、それを具現化したのが弊社の白衣たちだと思うので、とても思い入れがあります。

こうしてできあがったオリジナルの白衣こそ、新しいことに挑戦して固定概念を覆すというクラシコの姿勢の象徴だと感じています。

異業種経験者×グローバル|多様性のある職場環境

編集部

御社の組織についてお聞かせください。

馬場さん

現在、従業員数は全体で100名弱ほどで、正社員が80名強、その他がアルバイトです。平均年齢は30代半ば、男女比は男性40%女性60%です。

中途採用で入社した30~40代の経験豊富な社員を中心に業務を行っています。特に直近の1年は様々なポジションでの採用を進めていて、有期雇用のアルバイトを含め40名以上が入社してくれました。

編集部

御社には外国籍の社員の方も多く在籍されているとのことですが、具体的にどのような活躍をされているのでしょうか?

馬場さん

現在、社員のおよそ10%が外国籍メンバーで、中国、台湾、韓国などアジア圏出身のメンバーが在籍しています。例えば私たちの所属するCorporate Design Departmentでは、法務や経理を含めて8人中3人が外国籍ですが、皆さん日本語も堪能ですので、コミュニケーションに不自由することはありません。

ちなみに宮下は日本国籍なのですがアメリカ育ちです。日本語よりも英語の方が実は得意なので、社内での翻訳やスペルチェックなどの業務もスムーズに対応してくれています。

編集部

クラシコ株式会社で働こうと思った決め手はどこにあったのでしょうか?

宮下さん

私は入社して2年になるのですが、前職はIT系の営業で、業界も職種も全く異なる分野からのキャリアチェンジになりました。

入社を決めた理由は主に二つあります。一つは、人事という立場でメンバーを支援しながら、会社の事業を通じて社会全体に貢献できる点に魅力を感じたことです。もう一つは、会社の成長フェーズが、新しいことへの挑戦を後押ししてくれる環境だと感じたことです。

自分自身、早期のキャリアアップを目指しているので、自分の成長が会社の成長につながり、それを通じて社会に貢献もできる。他に無いやりがいがクラシコにはあると感じたのが大きな決め手でした。

医療業界未経験でもチャレンジ可能!求める人材像

編集部

宮下さんご自身も異業種からの転職とのことですが、クラシコではどのようなバックグラウンドやスキルをお持ちの方を求めていらっしゃいますか?

宮下さん

クラシコは職種の幅がとても広く、求める経験は様々です。また、よく聞かれるのですが、必ずしも医療業界の経験者である必要はありません。異業種の経験者だからこそ持っている視点や発想は会社の成長を促進する大きな価値であり、そのようなキャリアチェンジを歓迎しています。

実際に私自身も先ほどお話しした通りIT業界からの転職です。どちらかというとアパレル・ファッション系の経験者が多い傾向にはありますが、最も重要なのは、全員に共通する「想い」です。

具体的には、クラシコのミッションや目指す世界観に共感し、医療業界に変革を起こしたい・医療従事者のために何かをしたいという強い想い。現在のメンバーも、このビジョンへの共感がとても強いと感じています。

馬場さん

クラシコのバリューにも明記してありますが、先ほどお話ししたHRポリシーの中でも挙げている通り「利他の精神=利他マインド」を持っていることが重要です。その上でチームワークを大切にして仲間とより大きな成果を出したいと考える方、自立心があり主体的に課題発見・改善の行動ができる方が活躍できる会社です。

医療×アパレルで新しい価値を創造する仲間を募集

クラシコ株式会社の宮下さんと馬場さん
▲Culture & Community Divisionの宮下さん(左)と馬場さん(右)。異業種からの転職者も多数活躍中

編集部

最後に、御社に興味を持たれた転職希望の方へ、特に伝えたいことをお願いできますでしょうか?

宮下さん

私自身、入社前は異業種で働くことに不安がありましたが、ものづくりへのこだわりと革新性を両立させる社風に惹かれました。高い成長を目指しながら新しい価値の創造にチャレンジできる環境があります。

入社前はアパレル業界・医療業界ともに詳しくなかったので多少の不安はありましたが、今ではとても働きがいを感じています。自身の仕事が社会に良い影響を与え、社会貢献に繋がっている、と自負しているからです。

例えば、弊社ではサステナビリティへの取り組みとして、環境負荷の軽減や働きがいと働きやすさの追求など、永続的に社会全体への貢献を続けるために、さまざまな取り組みを行っています。これらの活動の特徴は、多くの施策がメンバーの自発的な提案から始まっているという点です。

HRポリシーの策定プロジェクトもそうでしたが、現場からの提案を積極的に採用し、新しい取り組みとして実現していく文化が根付いています。メディカルアパレルブランドとしての責任をさまざまな角度から果たしたい、という声が現場から上がり、それが具体的な施策として実現する。そんな提案力と実行力を重視する環境で、ぜひ一緒に働いてくれるメンバーを募集します。

馬場さん

今後は、既存の国内事業はもちろんのこと、海外事業を大きく成長させていく方針です。

グローバル企業として・IPOを目指すステージで、クラシコの未来を一緒に作ってくれるメンバーを募集しています。

編集部

今日は貴重なお話をありがとうございました!

編集後記

クラシコ株式会社ではスタッフの皆さんが会社と事業に誇りを持って働いているんだなと感じました。その背景には会社が従業員のワークライフバランスや働きがい・働きやすさを何よりも尊重しているからなのでしょう。自分の裁量で責任感のある仕事に就きたい、という方にぴったりの会社です。

この記事のまとめ

事業の特徴 ・医療従事者向けアパレルの革新に挑戦
・日本国内のみならず、アジアを中心に7つの国と地域で海外展開を強化
組織体制 ・従業員数100名弱(正社員80名強、アルバイト10名ほど)
・30代半ばが中心に活躍
・男女比4:6で女性が多い
・アジア圏を中心とした外国籍社員が複数在籍
働き方の特徴 ・フレックスタイム(コアタイム:10時~16時)とリモートワーク(出社頻度のルールはなく、職種により週3回〜月1回など様々)を組み合わせた制度
・1on1ミーティングを月1回実施
・半期ごとの評価制度運用
社風・カルチャー ・「ミッションへの共感」「バリューの体現」を重視した組織文化
・統制や管理よりも「自由と責任」を重視
・部門間の協力・連携を重視
・オンラインツールを活用した社員同士の交流が盛ん
求める人物像 ・医療従事者、社会への貢献意欲がある人
・新しいことに挑戦し実行できる自律性を持つ人
・ものづくりに興味があり、ファッションが持つ力に共感してくれる方

クラシコ株式会社の基本情報

企業名 クラシコ株式会社
住所 東京都港区赤坂9-5-12 パークサイド シックス 2F
事業内容 メディカルアパレルの企画・開発・販売
設立 2008年12月24日
公式ページ https://classico.co.jp/
採用ページ https://classico.co.jp/recruit/
募集職種 法人営業メンバー・マネージャー
取材・編集
保科有伽のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

保科 有伽

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、サッポロビールやYahoo! JAPAN、キヤノンマーケティングジャパンなど、これまでに約500件の取材を実施。人事・採用の現場で15年以上の経験を持ち、国家資格キャリアコンサルタント、有料職業紹介責任者、メンタルヘルスマネジメントII種などの資格を有す専門家。