女性の参画が少ない業界の中でも、多くの女性が活躍している企業を特集するこの企画。今回はマンション管理事業等を展開する株式会社フージャースリビングサービスにお話を伺いました。
マンション管理事業等を手掛けるフージャースリビングサービス
株式会社フージャースリビングサービスはマンション管理をメイン事業として展開する、東証プライム市場上場の株式会社フージャースホールディングスのグループ会社です。不動産に関する事業はもちろんのこと、マンション居住者を中心としたコミュニティづくり、ホテル運営など多角的な事業を展開しています。
会社名 | 株式会社フージャースリビングサービス |
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住所 | 東京都中央区日本橋室町四丁目3番16号柳屋太洋ビル3階 |
事業内容 | ・マンション管理事業 ・ビル管理事業 ・保険代理店事業 ・インテリア販売・リフォーム事業 ・ホテル運営事業 |
設立 | 2002年10月16日 |
公式ページ | https://www.hoosiers.co.jp/ livingservice/ |
株式会社フージャースリビングサービスは、一般的に男性社員の方が多いとされる不動産業界の中で、管理職も含め多くの女性社員が活躍しているのが特徴です。
今回はそんな株式会社フージャースリビングサービスでの女性社員の働き方や、性別・年齢に問わず活躍できる環境について、事業推進部部長の齊藤さん、マンション管理部チーフの上原さん、統括室チーフ杉原さんにお話を聞かせていただきました。
女性社員は全体の4割。不動産業界では珍しい女性管理職も多数
編集部
まずは女性活躍のトピックについて伺います。フージャースリビングサービスさんは業界水準と比較して女性社員の比率が高いと伺ったのですが、実際に女性社員の方は何割程度いらっしゃいますか?
齊藤さん
フージャースグループでは女性社員が全体の約4割を占めています。女性が少ない傾向のある不動産業界の中で、女性の正社員が4割というのは業界的にもかなり多い数字なのではないでしょうか。
また、フージャースリビングサービスでは、マネージャーポジションに就く女性社員も多く、部長職の約2割、フロント課長職の約2.5割が女性です。これも業界的にいうと一つの特徴ではないかと思います。
編集部
フージャースリビングサービスさんでは積極的に女性を採用したり、管理職に女性社員を登用したりしているのでしょうか。
齊藤さん
フージャースグループ全体で、もともと不動産販売における女性の視点を重要視してきました。マンション営業というと男性の仕事というイメージもあると思いますが、よくよく考えてみると家の中のことは女性の方がこだわりが強いですし、ご夫婦でマンションの購入を決める際には女性の方に意思決定権があるケースが多いんですよね。
フージャースホールディングス創業者で代表取締役の廣岡は、以前、女性視点で新築マンションの販売や生活コンサルティングを行うことを主業務とする会社を立ち上げたことがある程です。
そのため、ここ最近の社会潮流を受けて女性活躍に舵を切ったというわけではありません。元々女性の力をうまく活用していこうという企業カルチャーがあったことが、今フージャースリビングサービスで多くの女性が活躍していることにつながっているのだと思います。
時短勤務でも育休復帰前と同じポジションで働くことができる
編集部
齊藤さんはご自身も育児休暇を取得され、復帰後も事業推進部部長として働いていらっしゃいますよね。ライフスタイルの変化を経て働き続ける上で、フージャースリビングサービスさんの環境ならではのメリットを感じることはありますか?
齊藤さん
私は2度の産休・育休を経て復帰しました。産休・育休に入る前にも管理職として働いていたのですが、復帰後に時短勤務で働く中でも、同じ管理職のポジションを継続できたのは大きなポイントですね。
編集部
確かに時短勤務として復帰する中で、以前とは違う働き方をしているという女性社員の方の声もよく聞きます。
齊藤さん
そうなんです。やはり時短勤務の場合どうしても帰宅後に起きた緊急事態などに対応できない部分は出てきてしまいます。一般的にそういう事態を加味して、時短勤務の間は以前と同じポジションで働くことは難しいと判断される企業というのは多いと思います。
しかしフージャースリビングサービスではそういった場合に、周りの管理職の方にサポートを受けられる環境があるんです。だからこそ時短勤務でも協力し合いながら、以前と変わらない働き方をすることが出来ています。
時短勤務で働く社員のメリットとモチベーションになる「成果で決まる給与体系」
編集部
その他にもフージャースリビングサービスで、子育てと仕事を両立しながら働く上でのメリットはありますか?
齊藤さん
時短勤務に関していうと、フージャースリビングサービスの給与制度も大きなポイントです。フージャースリビングサービスでは勤務時間に応じて給与を定めるのではなく、成果で決める制度を取っています。そのため、限られた時間の中でもフルタイム勤務と変わらないパフォーマンスを上げれば、全く同じお給料とはいかないまでもそれに近い待遇で働くことができます。
一般的な時短勤務のデメリットは、育休前と同じポジションで働けないことの他に、復帰前よりも給与が下がってしまう点が挙げられると思います。だからこそフージャースリビングサービスではこのような給与体系は、時短社員にとってありがたい制度です。限られた中で成果を上げようというやる気やモチベーションにもつながっているのではないでしょうか。
編集部
「一律で給料が何割に制限されるから与えられた業務の仕事だけしよう」というようなモチベーションの低下を防げる体制になっているんですね。
女性主導のプロジェクトも!さまざまなことに挑戦するロールモデルが身近に存在
▲管理する物件において、居住者のコミュニティづくりにも積極的に取り組んでいる
編集部
上原さんから見て、フージャースリビングサービスさんで働いている女性の方はどのような雰囲気の方が多い印象ですか?
上原さん
皆さんのびのびと活躍されていますよ。女性が中心となってプロジェクトを立ち上げることも少なくありません。会社のユニフォームを「こんなダサい服じゃ嫌だ」ということで女性社員が中心となって変更した事例もあります(笑)。目的とやる気と意思があれば、性別も年齢も役職も関係なしに活躍できる環境がありますね。
編集部
齊藤さんは過去「こころ躍る、コミュニティ室」を立ち上げられたんですよね。こちらはどういった内容のプロジェクトですか?
齊藤さん
「こころ躍る、コミュニティ室」は2013年に私が中心となって立ち上げたプロジェクトです。マンション居住者の間のコミュニティ醸成をサポートしていくために、住民の方々が集う交流イベントを定期的に実施しています。イベント開催は、立ち上げ以来もう400回を超えていますね。
編集部
「こころ躍る、コミュニティ室」を立ち上げたきっかけは何なのでしょうか。
齊藤さん
当時は2008年のリーマン・ショックの影響もまだ大きく、会社として生き残っていくために従来の業務以上のものを提供していかなければならないという状況がありました。その中でフージャースリビングサービスとして何ができるかを考えたときに、マンションで暮らす住民の方々に喜んでいただけるような機会を創出することが重要なのではないかと考えました。
マンションというのは多様な方々が集う環境であるにも関わらず、コミュニティ意識は希薄です。住民同士お互いに助け合ったり楽しさを共有したりできるようなコミュニティ醸成のきっかけをフージャースリビングサービスでつくることができれば、と思ったのが「こころ躍る、コミュニティ室」のきっかけです。
いわゆる地域づくりに寄与するような専門部署は、不動産デベロッパー業界で初のチャレンジなのではないかと思います。
編集部
従来の業務範囲から発展させた新しい取り組みなんですね。フージャースリビングサービスさんの社内には、そういった新しい領域への挑戦を後押ししてくれるような雰囲気が、男女関係なくあるのでしょうか。
齊藤さん
はい。性別はまったく関係なく、誰もがいろいろなことに挑戦できる環境があります。
編集部
杉原さんは女性社員として、フージャースリビングサービスの働く環境についてどのように感じておられますか?
杉原さん
齊藤の言った通り、男女関係なく「今までにないことをやってみよう」ということを自分から発信して形にしていける風土が会社全体に根付いているなと感じています。
私は現在新卒4年目になりますが、3つ4つ上の先輩方で子育てをしながら働いている方も多くなっています。斎藤さんをはじめとする女性社員のロールモデルが身近にいることで、安心して働けると感じることはありますね。
社内プロジェクトへの参画、2年目でMVP受賞など、若手が多数活躍中
編集部
若手社員活躍のトピックについても伺っていきます。まずはフージャースリビングサービスさんの社員数や年齢構成を教えていただけますか?
杉原さん
フージャースリビングサービスは現在、正社員数約80人の組織体制となっています。年齢層は幅広く、下は20代から、上は定年後再雇用で働いている方までいます。最もお客様と接する機会が多いのは、上原も所属しているフロント(営業)ポジションで、約30名のうち、3割が20代の若手社員です。
編集部
フージャースリビングサービスさんでの若手社員の方の活躍が分かるようなエピソードがあれば教えてください。
齊藤さん
最近ですと「アンダー35」という、新規事業を若手社員の力で考えるというプロジェクトが立ち上がっており、私も管理チームとして参画しています。まだまだ検討段階ではありますが、お客様満足と会社の利益をどう両立していくかなどを考えながら、若手チームで考えながら新規事業を立案していますよ。杉原も参加しています。
フージャースリビングサービスでは「アンダー35」以外にも多くの社内横断プロジェクトがあります。例えばグループが30周年を迎えるにあたりフージャースリビングサービスでもリブランディングをしようという動きがあるのですが、そのプロジェクトにも手上げ式で20代社員が参画しています。
▲プロジェクトへの参加募集を行う社内チャット
杉原さん
私の同期で、新卒2年目のときに全社MVPを受賞した社員もいます。お客様に対して粘り強く提案し続けた結果が評価されての受賞でした。若手社員でも成果を出せば全社的な表彰を受けられるというのは、とても刺激になりましたね。
上原さん
年数関係なく、皆で称賛し合う雰囲気があるのはすごく良いことだなと思います。それが刺激になって他の社員も切磋琢磨しながら成長していける、良い循環が生まれているのではないでしょうか。
会社全体で助け合い、挑戦をサポートする環境が若手活躍を後押し
編集部
フージャースリビングサービスさんで多くの若手社員の方が活躍できている理由は何だと思われますか?
上原さん
早い段階からいろいろなことを任せてもらえるのが大きいのではないでしょうか。フージャースリビングサービスでは2年目から1人で10棟程度のマンションを担当するという、他の社員と同水準の仕事を任せてもらえる環境があります。私自身、中途入社でフージャースリビングサービスにジョインしてまだ1年半程度なのですが、入社当初からさまざまな経験をさせてもらっています。
それに対する手厚いサポートがあるのもポイントです。マンション管理の部署は1課から5課まで課が分かれているのですが、誰か困っている人がいれば課の垣根なく皆で助け合っています。周りから心強いサポートを受けながら挑戦できるからこそ、年数の浅い社員でも成長していけるのだと思います。
杉原さん
先ほど社員の年齢層が幅広いというお話をしましたが、年齢に関わらず助け合える環境があるのもフージャースリビングサービスの特徴です。若手社員がベテラン社員から学ぶことはもちろんですが、逆にベテラン社員が若手社員にアドバイスをもらう機会もあると思います。
上原さん
あとは、性別や社歴などに関係なく、社員が新しいことに挑戦しやすい環境があるのも若手活躍を後押ししています。私も担当しているマンションでイベント企画をすることがあるのですが、同じ課のメンバーも協力してくれるし、きちんとした理由があれば会社にも協賛してもらえます。イベントの応援を頼むと10人くらい集まってくれるんですよ。会社全体で社員の挑戦を後押ししてくれる環境があるのはありがたいですね。
「顧客目線」だからこそ生まれるフラットなカルチャー
▲性別や年齢問わずフラットなカルチャーがあるというフージャースリビングサービスさんの社内
編集部
今のお話に通じる部分もあると思いますが、フージャースリビングサービスさんは全体的にどのような雰囲気のある会社なのでしょうか。
杉原さん
年数に関わらず社員同士にフラットな関係性があるのが特徴です。「経験年数がある人が言っていることが正しい」と決めるのではなく、あくまで「本質的に何が正しいか」「お客様がどう感じているか」をベースにしながら、それに対する各々の考えを尊重し合っています。
齊藤さん
フージャースリビングサービスの仕事は不動産系の仕事なので、ガツガツしたイメージを持たれる方も多いかと思います。しかしフージャースリビングサービスではいかに丁寧なプロセスを経てお客様との信頼を積み重ね、それを結果につなげていくかということを大切にしています。
だからこそ、お客様の立場に立って考え、小さなことも大切にしながら積み上げていけるような社員が多いのが特徴です。全体的に落ち着いた雰囲気がありますね。
上原さん
全体的に、素直な性格の方が多いなと感じます。先ほど杉原も言っていたように、ベテラン社員でも若手社員に意見を聞く場面が多くありますし、何か良いアイディアがあれば性別も年齢も関係なくその人のところに聞きに行くなど、すごく良い雰囲気がありますね。
それはやはり、お客様と丁寧に向き合うことを大切にするフージャースリビングサービスのカルチャーが浸透しているからこそだと思います。そこに向かって皆で助け合いながら、のびのびと仕事をしています。
編集部
世間一般が抱く不動産業界のイメージとは結構異なるのではないでしょうか。
上原さん
そうですね。不動産業界の場合、事業所や部署ごとに目標があって、それぞれで切磋琢磨しながら売り上げを競うというところも少なくありません。どちらが良い、悪いという話ではもちろんないのですが、フージャースリビングサービスの場合は全体でフォローし合っていこうという空気感があると思います。
あと特徴的なところでいうと、フージャースリビングサービスでは役職名ではなく皆「さん」付けで呼び合っているんです。社長も「さん」付けなので入社当初はびっくりしましたが、周りが皆そうなのですぐ慣れました。そういうところにもフラットな関係性や雰囲気の良さが表れているのではないでしょうか。
編集部
あくまでお客様を大切にするという姿勢が、会社としての穏やかな雰囲気や助け合うカルチャーにつながっているんですね。
未経験でも子育て中でも「挑戦したい」という意欲があれば歓迎!
▲フージャースリビングサービスは「住まい」を支える仕事にコミットできる人を求めている
編集部
最後に、採用について伺います。フージャースリビングサービスさんでは採用にあたり、どのような方を歓迎されますか?
齊藤さん
フージャースリビングサービスでは子どもを育てながらも、お客様と関わる仕事がしたいということでフロントで働いているメンバーが多くいます。これまでお話したようにフージャースリビングサービスはそういった社員を会社全体でサポートする雰囲気が醸成されているので、家庭と仕事を両立していけるか不安がある方も、挑戦したいという意欲があればぜひ応募いただけると嬉しいです。
上原さん
フージャースリビングサービスの仕事は、人間にとって大切な「住まい」を支える仕事です。人の役に立ちたいという思いがある方は、フージャースリビングサービスでの仕事に向いていると思います。
未経験で入社する方もいますが、周囲のサポートの下で成長できる環境があります。自分のやりたいことに挑戦したい、自分の思いを実現したいという思いがある方にとっては働きがいのある会社なので、ぜひジョインしていただければと思います。
編集部
インタビューを通じてフージャースリビングサービスさんには、お互いを助け合うカルチャーがあることが伝わってきました。だからこそ、多くの女性社員や若手社員が活躍されているのだと思います。本日はお忙しい中、貴重なお話を聞かせいただきありがとうございました。
■取材協力
株式会社フージャースリビングサービス:https://www.hoosiers.co.jp/livingservice/
採用ページ(株式会社フージャースホールディングス):https://www.hoosiers.co.jp/recruit/