ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社ワット・コンサルティングにインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
建設業に関わる施工管理職やCADオペレーターの育成・派遣を手がけるワット・コンサルティングでは、未経験者の採用が8割を占め、女性社員比率は業界平均を50ポイント近く上回る64%という驚きの数字を実現。この背景には、充実した研修制度や手厚いキャリアサポートがあります。
今回は、未経験の方や女性の方が、建設業界で活躍できる同社の研修プログラムやフォロー体制などについて、採用課係長の高橋さんにお話を伺いました。
8割が未経験で入社し文系も活躍するワット・コンサルティング
▲研修風景
編集部
ワット・コンサルティングでは、未経験で入社される方が多いと伺っていますが、その割合はどのくらいなのでしょうか?
高橋さん
弊社では、入社の約8割が未経験者です。また、建設関連の学科や専門学校の卒業生ではない文系出身者が多いことも特徴的です。採用の割合は、中途が年間約300人、新卒が30人ほどです。
編集部
どのような職種の方が活躍されているのでしょうか?
高橋さん
社員の大半を占めるのが、工事現場の全体的なマネジメントなどを担う施工管理と、建築物の設計図データの入力・修正などを行うCADオペレーターです。建設業界では、基本的には職人さんは派遣できない職種になっていますので、弊社は派遣が認められているこの2職種の人材を育成し、派遣しています。
編集部
施工管理職、CADオペレーターのやりがいは、どういったところにあるのでしょうか?
高橋さん
両職種とも建物が完成したときの感動が一番のやりがいだと思います。
例えば、CADオペレーターであれば、自分がパソコン上で作っていたものが建てられていく様子を見られます。この時感じられる喜びや面白さは、CADオペレーターならではの魅力ではないでしょうか。
未経験から活躍するために欠かせない資質は「コミュニケーション能力」
編集部
御社の施工管理職に求められるのは、どんな資質でしょうか?
高橋さん
主に2つの資質を重視しています。
1つ目はマネジメント・スケジューリング能力です。建物を作る際には期限が決まっていて、それをずらさないことが根本的なルールです。そのために、作業の調整や先の見通しを立てる能力が非常に重要になります。
2つ目は折衝力・コミュニケーション能力です。施工管理は本当に様々な人とコミュニケーションを取る仕事です。上長やゼネコンの社員、他の施工管理者、資材業者、職人さんなどそれぞれの立場の人と円滑に意思疎通し、うまくやっていく力が必要です。
編集部
CADオペレーターについては、いかがでしょうか?
高橋さん
コツコツと作業を進められる人が向いています。加えて、自分の間違いに気づき、それを改善していく能力も重要です。また、CADオペレーターの業務も、多くの人が関わる設計プロセスの一環であるため、施工管理職と同様にコミュニケーション能力が大切な素養になります。
編集部
CADオペレーターではPCスキルも求められるのでしょうか?
高橋さん
PCの扱いは研修で学べ、身に付けていけますので、入社時点での高いスキルは必須ではありません。それよりは先ほど伝えた、地道な作業を続けられる忍耐力や正確性を重視する姿勢、コミュニケーション能力を重視しています。
研修ではビジネスマナーやパソコンの基本操作から学べる
▲ワット・コンサルティングが出版している教本
編集部
御社の研修内容は書籍としてまとめられているほど内容が充実しているとお聞きしました。研修の特徴について教えていただけますか?
高橋さん
入社後は、最低でも2ヶ月間の研修を実施します。弊社の強みは、未経験者を前提とした丁寧なカリキュラムを組んでいることです。パソコンの基本的な使い方から始まり、専門知識まで段階的に学べるようになっています。これは、弊社の大きな強みだと思っています。
研修は基本的には講師の先生から直接学ぶ形式が中心ですが、自主学習用のテキストやeラーニングなどのオンラインコンテンツも用意しています。
編集部
技術面だけでなく、ビジネスマナーなどの社会人としての基礎も学べるそうですね。
高橋さん
弊社に入社する方の中には社会人経験がない方も多いので、名刺交換の仕方やお茶の出し方など、ビジネスマナーの基礎から指導をするようにしています。また、コミュニケーション能力を磨く研修も用意しています。これらもワット・コンサルティングならではの特徴の一つだと考えています。
研修は、東京・大阪・福岡の3箇所にある建設技術研修センター「ワット・スクール・オブ・エンジニアリング」で行います。それ以外の事業所に勤めている社員も、最初の2ヶ月間はここで学びます。そこで、同期の絆や支え合いの精神も育まれていくんです。
編集部
研修の成果について何か反響はございますか?
高橋さん
弊社の社員はとても知識量が多く理解度が高いという声を、クライアントからよくいただいています。2ヶ月の研修でなぜそこまで成長できるのかと驚かれることも多いです。
「キャリアアドバイザー課」が業務とメンタルの両面で社員を支える
編集部
キャリアサポートはどのようにされているのでしょうか?
高橋さん
弊社には「キャリアアドバイザー課」という部署があり、その課のメンバーが社員一人ひとりのキャリアアドバイザーを務めます。この課は、建設業界で長年働いた経験を持つ社員が、次世代の育成に必要だと思い立ち上げました。
キャリアアドバイザーは、仕事をする上での心構えや目標設定、苦難の乗り越え方などを社員に寄り添ってアドバイスしています。また、キャリアアドバイザーと営業が2名体制で、新入社員を業務と精神の両面からサポートします。ですので、安心して働ける環境になっていると思います。
編集部
キャリアアドバイザーのサポートとは、どのような内容なのですか?
高橋さん
3ヶ月に一度、面談を行っています。現在の仕事の状況やプライベートの話など、幅広くヒアリングしています。
面談は、主要拠点では対面、東北や北海道などの地方の事業所ではウェブで行うことを基本としています。ただ最近では、地方の事業所に直接出向いて面談するケースも増えています。
キャリアアップのための転籍を推奨。大手ゼネコンからスカウトされる社員も
編集部
社員のキャリアアップの事例についてもご紹介いただけますか?
高橋さん
たとえば、ある複合施設の施工管理に携わった男性社員は、およそ1年半の仕事ぶりが評価され、全国で5本の指に入るような大手ゼネコンへの転籍話が進んでいます。その大手ゼネコンへの入社はとても難しく、建築学科を卒業されている方でもなかなか入れないほどです。
編集部
派遣先で貢献した場合、転籍オファーをもらえることがあるのですね。
高橋さん
はい。そして、我々は転籍を推奨しています。3年程度は弊社でキャリアを積んでいただき、その後転籍の機会があれば、それは彼らのキャリアにとって非常にポジティブなことだと考えています。そのようなキャリアパスの可能性は入社時からお伝えしています。
CADオペレーターを中心に社員の64%を女性が占める
編集部
御社は建設業の中では女性社員の比率が比較的高いそうですが、実際の比率について教えてください。
高橋さん
ワット・コンサルティングでは、全社員の64%が女性社員となっています。建設業界の平均が2022年時点で17.7%ですので、かなり高い比率だと言えます。特にCADオペレーターは女性がほとんどですね。
編集部
女性比率が高い理由はどこにあるのでしょうか?
高橋さん
主に2つの理由があります。1つは短期ではなく長期的な雇用形態であること、もう1つは業務がきちんと規定時間内で終わるように弊社からクライアント側に伝えていることです。また、業界としてもポジティブアクション(※)として女性社員を増やしていきたいという方針があります。
(※)職場における男女間の格差を解消するために企業が自主的に行う取り組み
女性の育休取得と復帰率は4年連続100%
編集部
社員の育児と仕事の両立状況についてはいかがでしょうか?
高橋さん
現在、育児休暇を取得している社員が約20名います。また、女性の育児休暇の取得と復帰率は4年連続100%を達成(2024年現在)しています。
編集部
時短勤務などの柔軟な働き方も可能なのでしょうか?
高橋さん
はい。勤務時間の調整はクライアント側ではなく弊社で行いますので、個人の事情に合わせた働き方ができます。また、配偶者の転勤に合わせて勤務地を変更希望も受け付けるなど柔軟な対応もしています。
編集部
他にも女性のキャリア継続に関する取り組みがございましたらお聞かせください。
高橋さん
女性に限った話ではありませんが、CADの民間資格や施工管理技士の国家資格などの取得支援制度を整えています。社内にも「積極的に資格を取得していこう」という雰囲気があります。
この制度により、出産や育児などのライフイベントを経たとしても、たとえ別の会社に移ったとしても、将来の選択肢やキャリアの可能性を広げられると考えています。
キャリアについて話し合う「SHABERIBA」で社員の交流を促進
編集部
クライアントへの派遣が基本となると、社内のコミュニケーションが希薄になる可能性もあるのではないかと感じますが、社員交流の機会などは設けられていますか?
高橋さん
弊社では、「SHABERIBA」というイベントをキャリアアドバイザー課が主催しています。これは様々な現場で働く社員が集まり、仕事やキャリアについての悩みを打ち明け合える場所です。年に1回から2回程度、オンラインで実施しています。
「SHABERIBA」では、キャリアアドバイザーが毎回コンテンツを用意しています。例えば、すごろくを用いてキャリアについて考えたり、参加者がざっくばらんに話し合ったり、資格取得勉強のコツに関して相談し合ったりします。
このイベントの目的は、「自分は一人ではない」という意識を共有することです。派遣現場では自分一人で仕事をしている感覚になりがちですが、会社には多くの仲間がいて、みんな同じように悩みながらも頑張っていることを気付く場になっています。社員同士の交流を深め、モチベーションの向上にもつながっていると思います。
キャリアアップ・スキルアップを目指す未経験者や女性を募集
編集部
最後に、この記事をご覧になっている読者の方に向けて、ワット・コンサルティングからメッセージをお願いします。
高橋さん
新しいキャリアへの挑戦には大きな勇気が必要です。特に最初の一歩を踏み出すときが最も難しいものです。しかし、しっかりとした支援があれば、その一歩を踏み出し、着実に前進することができます。ワット・コンサルティングでは、充実した研修制度やキャリアアドバイザーによる指導、そして社内の支援ネットワークを通じて、社員一人ひとりをサポートしています。
特に女性の皆さんに伝えたいのは、キャリアを諦めないでほしいということです。確かに、ライフイベントによってキャリアが影響を受けやすいのが現状ですが、だからこそ、資格やポータブルスキル(※)を身につけることが重要です。当社では、そのようなスキルアップの環境を用意しています。
(※)異なる職場でも活用できる汎用的な能力
ワット・コンサルティングは、一人ひとりの可能性を信じ、それを最大限に引き出せるよう全力でサポートしていきたいと考えています。新しいキャリアの可能性を一緒に探りましょう。新たな一歩を踏み出すお手伝いができることを楽しみにしています。
編集部
未経験者や女性にとって、御社が新しいキャリアへの扉を開く存在になり得ることがよく伝わってきました。充実したサポート体制と個々の成長を大切にする企業文化が転職を考えている方々の背中を押してくれそうです。本日はどうもありがとうございました。
この記事のまとめ
組織構成 |
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未経験者への研修制度 |
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キャリアアップ |
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ワークライフバランス |
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社内交流 |
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株式会社ワット・コンサルティングの基本情報
住所 | 東京都中央区新川1-10-14 FORECAST 茅場町 3F |
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事業内容 |
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設立 | 2003年(平成15年)4月16日 |
公式ページ | https://www.jp-wat.com/ |
採用ページ | https://www.jp-wat.com/recruit/ |
募集職種 |
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