ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、神田女学園中学校高等学校にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同校で働く魅力をご紹介します。
神田女学園中学校高等学校は、教職員の約6割が20代・30代と若手中心の構成で、「とりあえずやってみよう」という学校長の方針のもと、新しいことへの挑戦や教員同士の連携が活発な職場環境です。
また、多数の外国籍教職員が在籍しているグローバルな環境で、視野を広げられることや、16時30分退勤制度・完全閉館時間の設定など、ワークライフバランスにも配慮された現代的な働き方を実現しています。
今回は、神田女学園中学校高等学校の職場環境や教育現場の特徴について、広報部長の奥田先生にお話を聞かせていただきました。
若手教員が活躍する神田女学園:やりたいことを実現できる環境
編集部
御校には若手教員の方が多数いらっしゃるとお伺いしています。まずは若手教員の活躍事例などがあればご紹介いただけますでしょうか。
奥田先生
当校の教職員は約60名いますが、その中で約6割が20代・30代です。私自身も30代で広報部長を務めていますが、各クラスの担任も20代30代が中心となっており、若手が重要な役割を任されている環境です。
例えば、「探究科」という独自の教科があるのですが、その探究主任を務めているのは20代後半の教員です。
編集部
他校と比べても若手の比率が高い印象ですが、何か理由があるのでしょうか。
奥田先生
学校長の方針が大きな理由です。若い教職員をどんどん前に出そうというスタンスで、採用も積極的に行っています。神田女学園の対外的な活動でも若手が表に出る機会が多いため、そういった環境で活躍したいという若手教員も集まってきています。
若手教員のチャレンジを後押しする社風!学校説明会の運営変更やSNSも積極的に活用
編集部
奥田先生ご自身も30代でいらっしゃいますが、若手が活躍している背景には、どのような特徴があるとお考えでしょうか。
奥田先生
大きな特徴は、教員たちの横のつながりが強いことや新しいことへの取り組みが速いことだと感じています。「とりあえずやってみよう」という姿勢で、企画から実行までのスピードがとても速いです。
また、ICTやAIの活用にも積極的で、ChatGPTなど新しいツールの導入や情報収集も素早く行える環境があります。これも若手が多い組織の特徴といえるでしょう。先輩方も「若手に任せる」という雰囲気がありますので、とても環境としては動きやすいと思います。
編集部
若手教員ならではの視点で行った取り組みで、具体的な例があれば教えていただけますでしょうか。
奥田先生
学校説明会の運営方法を大きく変更した例があります。教職員が保護者に説明する形式が従来のやり方でしたが、生徒たちが受付から司会まで全て担当する形に変更しました。
▲企画から実行まで1ヶ月かからずに実現した学校説明会。動画を使った学校紹介や生徒が企画進行をするなど新しい仕掛けがたくさん
そのほか、広報活動でも革新的な取り組みを行っています。私が29歳で広報部長に就任した際、主流だったFacebookから、InstagramやTikTokへと力を入れる方向に転換しました。そのほか当校ではYouTubeやX(旧Twitter)といったすべてのSNSを開設しております。
当時は伝統的な私立学校として、TikTokでダンスを踊っている投稿などに抵抗感を示す声もありましたが、校長先生の「やりたいことをやれ」という後押しもあり、積極的に取り入れていきました。
編集部
「学校」というイメージを覆すような斬新な取り組みばかりですね。奥田先生が思う神田女学園中学校高等学校の魅力はずばりどういった点でしょうか。
奥田先生
ひとことで言うと「やりたいことができる場所」です。生徒一人ひとりの「学びたい」という気持ちを大切にする学校であり、教員は生徒の成長をサポートしながら、自らも学び続けることができます。
黒板に書いて、生徒はノートを取って…という従来の正解といわれる授業ではなく、神田女学園の正解は「自分がやりたい授業をする」ことです。実際に教科書は使わずに、独自のプリントや動画を使ったり、数学の時間はみんなで円になったりして授業をしていますよ。
外国籍教職員が多数在籍!多様性のある組織で視野が広がる
編集部
御校では、グローバル教育に力を入れていらっしゃるとのことですが、外国籍の教職員の方について教えてください。
奥田先生
現在13名の外国籍教職員が在籍しています。アメリカ、イギリスだけでなく、韓国、中国、フランスなど、さまざまな国籍の教員がいます。(取材時:2024年11月時点)
編集部
国際色豊かな環境は、教職員の方々にどのような良い影響を与えているとお感じですか。
奥田先生
非常に勉強になることが多いですね。特に、日本人が考えすぎてしまう傾向があることに気づかされます。私たちはさまざまな要素を考慮しすぎて行動が遅くなりがちですが、外国籍の先生方はもっとシンプルに物事を捉え、前向きに進める傾向があります。
また、特徴的なのは何事も楽しむ姿勢です。例えば、データがすべて消えてしまったようなミスが起きた時、日本人教員はため息をつきがちですが、ネイティブの先生は笑い飛ばして前向きに捉えています。そういったメンタル面での強さは日々勉強になっています。
▲外国籍の教員と日々触れ合えるだけでなく、留学や語学研修などにも力を入れている神田女学園中学校高等学校
世界の教育手法を取り入れた授業づくり!自由な教育スタイルに挑戦できる
編集部
さまざまな国籍の教員がいらっしゃることで、生徒にとっても大きなメリットになっていることと思います。先生方が感じているメリットとして具体例があれば教えていただけますか。
奥田先生
そうですね、当校では中学3年生から高校生まで、中国語、韓国語、フランス語を学べる環境があるので、生徒たちにとっても非常に良い環境です。私たち教員も、さまざまな国籍の先生方との交流を通じて、視野が広がっていると感じます。
例えば、私は数学科なのですが、アメリカやフランスの数学の教え方を取り入れてみるなど、新しい指導方法を試すことができます。海外では教科書通りに進めるのではなく、一つのテーマを中学1年から高校3年まで一気に繋げて教えるような手法があります。
実際に試してみると、当校の生徒には合わなかった部分もありましたが(笑)、このようにいろんな指導方法を知り、試せる環境があることは大きなメリットだと感じています。
職場環境:先輩後輩の垣根を超えた協力体制とワークライフバランス
▲和やかな雰囲気の中で教職員全体でのディスカッションなどが行われている
編集部
続いては、御校の社風やカルチャーについてお伺いします。若手の先生がミスをしてしまった時、先輩の先生方はどのようにサポートされているのでしょうか。
奥田先生
新任の先生が経験不足から、生徒指導や保護者対応で失敗してしまうことがあります。特に生徒への指導が強くなりすぎてしまうようなケースですね。
そういった時、ベテランの先生方は素早くフォローに入ってくれます。対象の生徒に対して「若い先生が伝えたかったのはこういうことなんだよ」と、上手く橋渡しをしてくれるんです。
そのため、若手教員も失敗を恐れずにチャレンジができます。先輩方も若手の成長のために「まずはやってみなさい」という姿勢で見守ってくださり、必要な時にはしっかりとサポートしてくれる。そういった関係性が確立されています。
また、先輩方の察知能力がとても高いと感じています。若手教員は時にプライドから自分で何とかしようとしてしまいますが、先輩方は状況をよく見てくださっています。
例えば、業務過多になっていることを察知して、さりげなく仕事の分担を調整してくれることなどがよくあります。そういった配慮があるからこそ、若手が先輩に相談しやすい関係性が築けています。お互いが「神田女学園をより良くする」という共通の目標に向かって協力し合える環境です。
編集部
職場の雰囲気について、特に魅力的だと感じる点を教えていただけますか。
奥田先生
まず特徴的なのが、校長先生や教頭先生との距離の近さです。会社で言えば社長や副社長のような立場の方々と、直接気軽に相談できる環境があります。通常であれば順を追って報告や相談をする必要があると思うのですが、そういった垣根が低いんです。
教職員間の繋がりも良好で、同世代の横の繋がりはもちろん、先輩方との縦の繋がりも強く、とても働きやすいです。
編集部
新しい取り組みを導入する際の組織の雰囲気についてもお聞かせください。
奥田先生
直近のお話ですと、出欠確認を完全電子化するといったICT活用に取り組む際に、最初はもちろん抵抗のある先生もいらっしゃいました。ですが、すぐに「やり方を教えて」と前向きに受け入れていただけたのが印象に残っています。
新しい取り組みを強引に押し付けるのではなく、組織全体で受け入れながら変革を進められる雰囲気があります。
16時30分退勤・18時30分完全閉館!プライベートも充実させやすい環境
編集部
「学校」というと、残業が多いというイメージがあるのですが、御校での労働時間はいかがでしょうか。
奥田先生
おっしゃる通り、教員というと長時間労働のイメージがありますが、当校ではしっかりと勤務時間が管理され、ワークライフバランスも重視されています。
教職員の退勤時間は16時30分で、校舎は18時30分には完全閉館となります。
休暇の取得もしやすく、早退や遅刻などにも柔軟に対応してもらえます。自分のプライベートな予定も大切にできる、現代的な働き方ができる職場だと感じています。
あなたの"やってみたい"を実現!神田女学園が求める教員像
編集部
神田女学園中学校高等学校では、どのような人材を求めていらっしゃいますか。また、どのような方が学校の環境に合っているとお考えでしょうか。
奥田先生
当校の基本スタンスは「とりあえずやってみよう」という学校長の方針に表れています。そのため、新しいことにチャレンジしたい、やってみたいことがあるという方に向いている職場だと思います。
また、当校の特徴として、生徒と教員の距離が近いことが挙げられます。生徒と一緒に作業したり、共に活動したりする機会が多くあります。当校の生徒たちは本当に素直でいい子ばかりですので、生徒と近い距離感で接しながら、前向きに物事を進められる方にとって、やりがいのある環境だと感じています。
編集部
最後に、神田女学園中学校高等学校で働くことに興味を持った求職者の方に、メッセージをお願いいたします。
奥田先生
当校は女子校ですが、転職を考える際には、世間一般の「女子校」というイメージだけで判断せず、実際の学校の雰囲気を見ていただきたいと思います。学校によって、それぞれ特色や文化が大きく異なるからです。
大学合格実績の良し悪しだけで判断するのも適切ではありません。実績が良くても自分に合わない環境かもしれませんし、その逆もまた然りです。大切なのは、自分のやりたいことが実現できる環境かどうかです。共学・別学といった枠組みや数値的な実績以上に、実際の職場環境が自分に合っているかどうかを重視していただきたいと思います。
「こんなことをやってみたい」という思いを持っている方であれば、当校はその思いを実現できる面白い職場になるのではないかと思いますので、ぜひ一度見学にお越しください。
編集部
奥田先生、本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!
編集後記
若手をどんどん抜擢していく学校の方針から、教職員のみなさんがいきいきと働いている姿が目に浮かびました。若手の活躍を支える、経験ある教員の存在も頼もしく、非常にバランスのとれた職場であり、18時30分完全閉館でプライベートも充実させることのできる現代的な働き方にも大きな魅力を感じました。
この記事のまとめ
若手の活躍 |
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グローバル環境 |
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組織風土 |
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働き方の特徴 |
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求める人物像 |
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神田女学園中学校高等学校の基本情報
運営法人 | 学校法人神田女学園 |
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住所 | 東京都千代田区神田猿楽町2-3-6 |
設立 | 1890年 |
公式ページ | https://www.kandajogakuen.ed.jp/ |
採用ページ | https://www.kandajogakuen.ed.jp/recruit/ |