若手が活躍できる働きやすい環境を作り、業界変革のリーディングカンパニーとしての動きを見せる企業にインタビューする本企画。今回は、建築事業や都市開発事業などを展開している大和ハウス工業株式会社にお話を伺いました。
業界変革のリーディングカンパニーとして歩む大和ハウス工業
1955年の創業以来、建設業界のリーディングカンパニーとして業界をけん引してきたのが大和ハウス工業株式会社です。同社はビジネス面だけでなく、働き方についても業界に先駆けて変革の取り組みを続けています。
また、キャリア採用についても多くの人財を積極的に受け入れており、入社区分に関係なく若手が活躍できる環境を作っているのです。
会社名 | 大和ハウス工業株式会社 |
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住所 | 大阪市北区梅田3丁目3番5号 |
事業内容 | 住宅事業、賃貸住宅事業、流通店舗事業、建築事業、マンション事業、環境エネルギー事業、海外事業、その他 |
創業 | 1955年4月5日(設立1947年3月4日) |
公式ページ | https://www.daiwahouse.co. jp/ |
同社の働く環境や若手のキャリア形成の方法について、人財採用開発部キャリア採用グループ上席主任の市川洋明さん、主任の山本香澄さんと榎本和人さんにお話を伺いました。
「生きる歓びを、未来の景色に。」を掲げ社会インフラの構築を手掛ける
編集部
初めに、大和ハウス工業さんの事業内容について伺わせてください。
市川さん
大和ハウス工業の事業は大きく建築事業と都市開発事業、海外事業に分けられます。建築事業については戸建住宅や賃貸住宅、分譲マンションなど居住用物件の企画、設計、施工、販売を手掛けています。また、商業施設や物流施設、データセンターなどの建築にも携わるなど、手掛ける範囲は幅広いです。
大規模な都市再開発事業に携わることもあり、創業から約70年で積み上げたノウハウをもとに街が持つ価値を最大化しています。
また、弊社は海外においても地域に根ざした事業を展開しています。
▲大和ハウス工業グループでは、住宅や商業建築を中心に、暮らしに根ざした事業など幅広く展開している
編集部
これまで確かな実績を積み上げてきた大和ハウス工業さんですが、今後の事業の方向性としてはどのように描かれていらっしゃるのでしょうか?
市川さん
大和ハウスグループは「共に創る。共に生きる。」を基本姿勢に、お客さまと共に新しい価値を生み出していきながら、社会と共に生きていきたいと考えているのです。
そんな想いを持った弊社グループは2055年の創業100周年に向けて、「生きる歓びを、未来の景色に。」という“将来の夢”(パーパス)を掲げています。生きる歓びを分かち合える世界を実現するため、再生と循環の社会インフラと生活文化を創るという私たちの役割を通して貢献していきたいという思いが込められています。
夢の実現のためにも、これからの将来の担い手である若手が活躍できるような環境作りに努めているのです。
編集部
社会への影響力が大きい大和ハウス工業さんだからこそ未来に対して責任を持ちながらビジネスに取り組まれていくのですね。
建設業界では今後人手不足が顕著に、求められる業界のDX化
編集部
未来のビジョンについてお話しいただきましたが、建設業界の将来についてどのように見られているでしょうか?
榎本さん
2024年は働き方改革関連法が施行されることもあり、労働環境が大きく変わっていく節目の年だと感じています。建設業界では技術者が不足し続けている状況にありますが、お客さまからいただく仕事の数はおかげさまで増えています。
編集部
人手不足という課題を改善していくために、今後はどのような取り組みが求められるのでしょうか?
榎本さん
建設業界の人手不足を改善していくためには、やはりDX化を進めていくことが必須です。市川も所属していますが、大和ハウス工業ではDXを推進するための部署やプロジェクトがあります。
DX化は技術者の分野だけでなく、採用や人事業務にも必要です。各部署の業務で発生する工数をできるだけ減らし、より業務を効率化するための取り組みを進めていますね。
編集部
現場だけでなく、現場を支えるバックオフィスにもDX化が求められているということですね。
子どもが生まれた社員に一時金を支給するなど働く環境整備に努める
編集部
DXを推進している大和ハウス工業さんですが、働き方という部分についてもアップデートが進んでいるのでしょうか?
市川さん
業務管理の取り組みもしっかり行われていて、休みを取るのはもちろん、長時間労働の削減にもつながっています。
労働環境の問題というのは建設業界全体の課題でもあるでしょう。大和ハウス工業は業界のリーディングカンパニーとして働く環境整備に率先して取り組んでいくべき存在であると自負しています。
編集部
働く環境を整えるため、具体的に大和ハウス工業さんではどのような制度や取り組みがなされているのでしょうか?
市川さん
大和ハウス工業では、テレワークやフレックスタイム制度の導入による柔軟な働き方ができるほか、有給休暇を土日や連休と合わせて取ることで長期休暇を過ごしてもらうという取り組みを進めています。
そのほかにも、子どもが生まれた社員に100万円を支給する次世代育成一時金制度というものもあります。
山本さん
また、弊社の社員は全国に転勤の可能性のある全国社員と、働くエリアを限定する地域社員と2つの働き方を選べます。全国社員は入社時から単身寮や社宅制度が適用されるなど、社員の生活を支える仕組みが充実しています。
編集部
大和ハウス工業さんの環境に魅力を感じて入社する社員さんも多いのでしょうか?
榎本さん
大和ハウス工業にキャリア採用で入社する方には、子どもが生まれて家族の時間を大切にしたいという気持ちから、メリハリのある働き方を求めて転職される方も少なくないですね。企業の前進は先づ従業員の生活環境の確立に直結すること」と社是にもあるとおり、多様な人財がその人らしさを発揮しながら働きがいを感じていただくため、より良い環境作りを進めているのです。
編集部
働く時間だけでなく、金銭面や住む場所のサポートもあるということで、まさに社員さんの人生そのものを支えていらっしゃるのですね。
キャリア採用、新卒採用に区別なく実力次第で昇格できる環境
編集部
大和ハウス工業さんは若手をどんどん採用していく方針だと伺いました。
山本さん
そうですね。大和ハウス工業には、多様な方が活躍できるフィールドがありますので、経験者だけでなく、たとえ経験が十分になくても、それを上書きするくらいのやる気があれば、ポテンシャル人財として若手も積極的に採用していきたいと考えています。
編集部
キャリア採用で入社された社員さんの活躍例について伺わせてください。
山本さん
大和ハウス工業に30代前半でキャリア入社して、5年目ぐらいで管理職になっている社員がいます。また、入社2年目で海外事業の責任者を務めている社員もいます。
弊社はキャリア入社であっても実力に応じて昇格できる環境にあるのです。
市川さん
職種に関係なく、大和ハウス工業ではキャリア採用で入社した社員が数多く活躍しています。弊社は入社区分を意識しない社風があります。
現在の代表取締役社長の芳井(敬一さん)もキャリア採用ですし、入社の経緯がその後のキャリアパスに影響しないというのが弊社の特長だと思います。
編集部
キャリア採用において、面接や面談の場ではどのような点に注目しているのでしょうか?
榎本さん
重視しているポイントは、意欲があるかどうかというところですね。例えスキルがあったとしても意欲がなければ成果は出せないでしょう。キャリア採用では「経験」だけでなく、仕事への意欲が最も大切なものになります。
社員の学びをサポートする制度が充実、自分の意見がいえるフラットなカルチャー
編集部
キャリア採用で入社された方へのサポートはどのようなものがあるのでしょうか?
榎本さん
大和ハウス工業はキャリア採用で入社した社員に対し、まずは入社時研修を実施しています。それ以外では、配属された部署でのOJTを基本としつつ、eラーニングも活用して業務に必要な知識を身に付けてもらっていますね。
市川さん
大和ハウス工業は業務に必要な資格を取得した場合に祝い金を支給しています。
特に技術職は、業務の性質上資格を持っているからこそできる仕事も多いので、資格はできるだけ早いうちに取得できるように、資格勉強の時間を確保するため業務調整も含めてサポートしています。
編集部
社員さんの学びについてサポートしてるのですね。制度のほか、大和ハウス工業さんにはキャリア採用者をサポートしようとする環境や体制があるのでしょうか?
山本さん
大和ハウス工業はキャリア採用者が多いので、配属先で同じくキャリア採用で入社した先輩社員がいたり同じ時期に入社したメンバーがいることも多くあります。そういった環境は、キャリア採用者としては心強いのではないでしょうか。
また、1on1を含めて定期的に上司と面談を実施する仕組みがありますので、不安なことを相談できる環境も整っています。
編集部
コミュニケーションをとりながらキャリア採用で入社した方をサポートしているのですね。
榎本さん
大和ハウス工業の社員間には学閥や入社区分による壁はなく、フラットにコミュニケーションを取っています。若手社員からは「自分の意見が言いやすく、意見が反映される」という声を聞きますね。
年齢に関係なく、部下や上司に自分の思ったことをいえる環境があるというのが弊社の良いところです。
編集部
フラットな環境にあるからこそ社歴や年齢に関係なく活躍の場が広がっていくのですね。
公募制による他部門やグループ間の異動も、多様な選択肢がある
編集部
大和ハウス工業さんに入社された社員さんはどのようにキャリアを歩まれていくのでしょうか?
山本さん
大和ハウス工業では、管理職に昇格するタイミングでゼネラリストかスペシャリストになるかというのを選択してもらっています。
ゼネラリストになるのであれば部下のマネジメントを担ってもらうことになりますし、スペシャリストであればプレーヤーとして専門分野を磨いていくことになります。
また、入社後に職種が変わることは基本的にありません。例えば施工管理をずっとやっていきたいという方は、立場によって役割が変わることはありますが、同じ部門の中で活躍し続けてもらっていますね。
編集部
大和ハウス工業さんには多くのグループ会社がありますが、グループ会社間での異動はあるのでしょうか?
榎本さん
大和ハウス工業は社内公募が実施されており、社内の別部門や新たなプロジェクトはもちろん、グループ間で異動するチャンスもあります。私も社内公募でグループ会社から大和ハウス工業に異動しています。
私は新卒でグループ会社に入社し、7~8年ほど人事業務を経験しました。その後現場を3年ほど経験し、2021年4月から大和ハウス工業に異動してキャリア採用の担当となっています。
編集部
グループ間で異動したことで環境も大きく変わると思いますが、印象に残っていることはございますでしょうか?
榎本さん
私が大和ハウス工業に異動した当時はコロナ禍でしたので、テレワークが実施されていました。異動前の会社ではテレワークが実施されていませんでしたので、同じグループ会社でも違いがあるということに驚きましたね。
テレワークで働く場所は違えど、同じ目標に向かって仕事をしているという雰囲気が伝わってきましたので、そこが印象に残っています。
編集部
目標に向かって一致団結する結束の強さが、大和ハウス工業さんにはあるのですね。
求めるのは失敗を恐れない「チャレンジ精神のある人」
編集部
大和ハウス工業さんが求めるのはどんな人財でしょうか?
市川さん
大和ハウス工業が求める人財を一言でいうと「チャレンジ精神のある人」です。弊社の歴史もまさにそうですが、世の中の社会課題を解決するために、数々のチャレンジの積み重ねが今の幅広い事業領域につながっています。失敗を恐れずにとにかく挑戦したいという方に入社いただきたいですね。
編集部
最後に、大和ハウス工業さんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
榎本さん
大和ハウス工業は若いうちからチャンスを掴める会社です。
最近では採用要件も幅を広げており、例えば建築技術職の場合、以前は1級建築士や施工管理技士の資格を必須にしていましたが、今は2級建築士の方も採用しています。
営業部門や管理部門の場合も、資格や経験が無くても採用に至るケースも少なくありません。
活躍したい、成長したいという強い意欲をお持ちの方はぜひご応募ください。
山本さん
大和ハウス工業は、1人の社員が幅広い知識や技術を身に付けて幅を広げてもらうということを大切にしています。若手の社員が高いレベルで成長してもらうことを願っているのです。
今の自分を振り返ったときに「もっとこういうことをやってみたい」という思いを持った方は、弊社に来てもらえれば何かしら実現できる環境はあると思います。挑戦心を持った方のご応募をお待ちしています。
編集部
より良い未来を作るため、社員を大きく成長させたいという大和ハウス工業さんの姿勢が伝わってきました。本日はありがとうございました。
■取材協力
大和ハウス工業株式会社:https://www.daiwahouse.co.jp/