先進的な事業内容や若手エンジニアの働き方をインタビューする本企画。今回は、人工知能(AI)などの最新技術を活用した動画の生成・配信サービスなど、企業の業務効率化につながるDX(デジタルトランスフォーメーション)ツールを開発するlivepass株式会社にお話を伺いました。同社は、企業の生産性向上と顧客体験の改善を目指し、革新的なソリューションを提供しています。
livepass株式会社の革新性:セキュア環境構築技術で取得した特許
livepass株式会社は、CRMサービスや営業支援のデジタル化ツールを開発するベンチャー企業です。
同社が開発したパーソナライズド動画サービス「livepass Catch」は、顧客ニーズに合わせた数万通りもの動画を、最新のAI技術によって自動で生成・配信できるものです。ニーズを把握するための個人情報は、外部のサーバーではなく、顧客の端末上でキャッチし動画の内容に反映させる仕組みを採用しており、livepass株式会社はこの技術で特許を取得しています。
「livepass Catch」を利用するクライアントは、個人情報を外部に送信する必要がありません。セキュリティを確保しつつ、ユーザーニーズに沿ったPR広告やメッセージなどを的確に配信できることから、導入を決めるクライアントが急増しています。すでに、国内大手の損害保険会社、証券会社、通信企業などで使用されており、コールセンターでの業務効率化やコスト削減、営業支援、Webマーケティングなどで成果を上げています。
livepass株式会社は「livepass Catch」のほか、携帯電話番号情報のみでパーソナライズされた情報を配信し、AIによる応答も可能なショートメッセージサービス「Talkhub」の提供、デジタル分野のコンサルティングサービスなども展開しています。
■livepass Catch
https://www.livepass.jp/services/livepass-catch
■Talkhub
https://www.livepass.jp/services/talkhub
会社名 | livepass株式会社 |
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住所 | 東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー16F |
事業内容 |
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設立 | 2013年12月 |
公式ページ | https://www.livepass.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) |
今回は、開発するサービスの特徴やエンジニアの開発環境について、執行役員の福田吉人さんにお話を伺いました。
livepass株式会社の成長戦略:自社開発サービスによる売上1.5倍増の実現
▲社員はほとんどがリモートワーク。東京都港区六本木のシェアオフィスを拠点にしている
編集部
livepassさんが、順調に事業を拡大され、業績が好調である理由についてお聞かせください。
福田さん
私たちが開発したサービスは「個人情報の漏洩」という大きな問題を解決した上で、パーソナライズされたコンテンツとチャネルの組み合わせにより、企業とユーザーのコミュニケーションをより良くするものとして大手企業に多く導入されています。クライアント先でしっかり成果を出しているため、実績が伸びているのだと思います。
livepassは業界の先駆けとして「個人情報の漏洩」のリスクを最小化できる、動画ソリューション(パーソナライズ動画)・メッセージの配信サービスを開発してきました。
編集部
livepassさんのサービスでは、どのようにして個人情報が守られるのですか。
福田さん
パーソナライズ動画の例を挙げますと、携帯電話の買い替えをお勧めする動画の場合、通常のサービスではクライアントが顧客の個人情報や利用状況を動画配信会社に提供する必要があります。しかし、当社のサービスではそれが不要です。顧客の情報は顧客の端末上で取得し、その内容に合った動画が、サーバ上ではなく端末上で生成されるのです。
この技術は他社にはない独自のものであり、その点が評価されて多くの企業から受注をいただいています。2022年度に比べて、2023年度は売上が約1.5倍に成長しています。
編集部
時代が求めていたサービスを生みだし、その技術で特許を取得されたのですね。
クライアント成功の鍵:最新技術によるDX化と業務効率向上の実現
編集部
livepassさんのサービスの特徴は、ほかにもございますか。
福田さん
これまで、クライアントがコールセンターを通して顧客とやり取りしていた業務を、動画配信のツールで代替すれば、業務効率を上げられ、人員の雇用コストは下げられます。
また、livepassが提供しているパーソナライズ動画とメッセージ配信サービス(+メッセージ/SMS)の技術を組み合わせることで、コールセンターにかけてきた電話番号に対して動画を配信することができ、チャネルとコンテンツでの組み合わせによるDX推進が可能です。また、動画視聴のログからユーザーの行動が分かります。それらの情報から、クライアントの課題解決につながる、効果的なツールの使用をお勧めするなど、最適なDX化のコンサルティングも行っています。
編集部
パーソナライズ動画をはじめとする様々なサービスは、組み合わせて使用されているのですね。
福田さん
そうですね、弊社の各ソリューションが一体となって、クライアントの求めるニーズに応えているケースがあります。独自の技術を様々に組み合わせられることは、私たちの強みでもありますね。
TOPPANグループ参画後の展望:メンバー増員と市場拡大への期待
編集部
livepassさんの事業が好調な理由について、技術面以外の要因はございますか。
福田さん
弊社は、2023年9月にTOPPANエッジ株式会社の子会社となりました。もともと自社の営業メンバーはいましたが、全国展開する企業グループの一員となったことで、営業リソースが大幅に拡大しました。これも事業好調の大きな要因です。
フォローエリアが急速に拡大しているため、今後も導入企業は増加すると予想しています。新サービスの開発を目指して、社員も増員していく予定です。
編集部
どのような人材を採用される予定でしょうか。
福田さん
クリエイティブやソフトウェアの制作、プロジェクト進行を任せられるようなメンバーを中心に、人員を拡充して体制強化を図りたいと考えています。
編集部
livepassさんの成長の理由がよく分かりました。今後もさらに、事業や組織が拡大していくことが期待できますね。
livepass株式会社の魅力:大企業の福利厚生とベンチャーの開発環境の両立
▲時には顔を合わせることも大切。メンバーが集合して食事会を行うこともある
編集部
livepassさんの社風やメンバーの皆様の雰囲気は、どのような感じでしょうか。
福田さん
年齢層でいうと30代、役員では40代中盤が多い構成です。元々大手企業に勤めていたメンバーが多いので、業務プロセスを大事にしており、比較的きちんとした社風です。
TOPPANグループになったことで、大企業の福利厚生を享受しつつ、開発はベンチャーマインドを持って、素早く、自由度高く取り組めるというように、大企業のいいところと、ベンチャーのいいところがミックスされた、ユニークな会社だと考えています。一言で言えば、"安心してベンチャーできる"といったところでしょうか。
編集部
livepassさんで働くエンジニアの皆様は、どのような環境でお仕事をされているのでしょうか。
福田さん
全国からフルリモートで勤務しています。最近も福岡在住のエンジニアが入社したり、京都在住の方を面接したりしました。社員には週に1回、オフィスに来てもらっていますが、これも強制ではありません。
編集部
開発の進め方はどのような感じでしょうか。
福田さん
「やりたい」と思ったことは、スピーディーに実行に移しやすい環境です。書類のやり取りなどに時間をかけることなく、クライアントの課題を捉えながら、素早く開発を進められます。
有名な企業を相手に、大きな予算の中で開発できるので、やりがいがあると思います。
編集部
ベンチャー企業ならではの開発事例があればお聞かせください。
福田さん
新しいプロダクトを、ご相談から3ヶ月でローンチした例があります。クライアントから「こういう課題があるんだけど」と相談をいただき、人工知能を使った新しいプロダクトを開発しました。このように、意思決定がすぐできるのがいいところです。
人工知能のプロジェクトは次々と立ち上がっています。効率や利便性を考えながら課題に対する答えを探していると、今のソリューションで可能な領域を飛び越え「新しいサービスをつくっちゃえばいいじゃん」という答えにたどり着くこともあります。自社の新しいプロダクトとして、別のプロジェクトを立ち上げたり、すぐに商材化する動きができたりするのは「ベンチャーならでは」だと思います。
編集部
最先端の技術を使った開発を、スピーディーに進めていけるのですね。大手企業のグループという安定感は、長く働きたい方にとって魅力的だと感じました。
livepass株式会社のインターン制度:ベンチャー開発を体感できる実践的プログラム
編集部
livepassさんではインターンを受け入れているのでしょうか。
福田さん
はい、受け入れています。「ベンチャーの中で自由に開発して、自分の今持ってる技術が通用するのか試したい」という方や「面白いことができそう」「一緒に開発ができるかどうかを確認したい」という方を歓迎しています。
現在も2名のインターン生が一緒に開発をしています。学歴や他社でのインターン経験の有無は問いません。
編集部
インターン生は、長期で開発に携わっていくイメージでしょうか。
福田さん
そうですね。秘密保持契約を結んだ上で、長期の開発を実務ベースでやってもらっています。「面白い題材があるので、私たちと一緒に、同じ目線で事業やプロダクトをつくっていこう」という進め方をしています。
実務案件では、自由に開発の要件を決めるところから一緒に取り組みます。単なる部分的な作業ではなく、プロジェクト全体に関わっていただきます。開発経験がある方向けのインターンとなっています。
インターン生が新卒で入社してくれたこともあります。このことから、livepassはエンジニアにとって魅力的な環境を提供できていると考えています。
編集部
インターン生もフルリモートで参加できるのでしょうか。
福田さん
フルリモートで参加できます。東京から遠方の方の場合、2ヶ月に1回、2泊3日で弊社に来ていただく形をとっており、その際の交通費と宿泊費は会社で負担しています。
直接顔を合わせてのコミュニケーションも大切だと考えています。メンバーの希望があれば、食事会や飲み会のような交流の機会も設けていきたいと思っています。
livepass株式会社が求める人材像:成長意欲の高いチャレンジャー型エンジニア
編集部
livepassさんが、採用の際に重視しているポイントを教えていただけますか。
福田さん
好奇心を持って前向きに取り組める方や「自分の力を試したい」と考えている方を求めています。急成長中のlivepassで、そのような方々に活躍の場を提供したいと考えています。
編集部
開発経験があるエンジニアの方に向けて、livepassさんで働くメリットをお教えください。
福田さん
全国どこからでも応募可能で、首都圏の水準で報酬をしっかりお支払いします。自由度の高い環境で技術を活かせ、クライアントの課題に直接向き合い具体的な実装ができます。実践的な開発に興味のある方にぜひ応募していただきたいですね。
編集部
急成長企業で自由度の高い開発ができ、大企業並みの待遇があるのは魅力的ですね。livepassさんで働くメリットがよく分かりました。本日はありがとうございました。
■取材協力
livepass株式会社:https://www.livepass.jp/