リモートワークなどの柔軟な働き方を取り入れつつ、社内の結束力や企業文化の醸成にも力を入れる企業を紹介するこの企画。今回は、ウェブサイトや多種多様なシステムのインフラ運用における課題解決サービスを提供する株式会社ハートビーツにお話を伺いました。同社は、技術的な問題解決だけでなく、従業員の働き方改革にも積極的に取り組んでいます。
株式会社ハートビーツの事業概要:クラウド・アクセラレーション事業とSaaS展開
株式会社ハートビーツは、ITの技術力を活用し、顧客事業の確実で最速な成長を推進する「クラウド・アクセラレーション事業」を展開しています。「クラウド・アクセラレーション事業部」では、同社の強みであるITインフラ設計・構築・運用・監視・障害対応などを基盤に、クラウド技術のさらなる推進とお客様の事業発展を見据え、企画、アドバイザリーから開発、運用まで一貫したサービスを提供しています。
また新規事業として、セキュリティ強化を目的とした重要ファイル転送プラットフォーム「Kozutumi(コヅツミ)」(※)も展開中です。IT業界全体の成長を支えるため、新進の才能を育成し、業界全体の持続的な発展に貢献していきます。
※Kozutumi(コヅツミ):https://kozutumi.com
会社名 | 株式会社ハートビーツ |
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住所 | 東京都新宿区新宿1-28-11小杉ビル5F |
事業内容 | ■クラウド・アクセラレーション事業 ・運用をまるっとおまかせ『フルマネージドサービス』 ・実現可能性を高める『アドバイザリーサービス』 ・今どきの開発を提供する『開発サービス』 ・クラウドの支払いを一元化する『リセールサービス』 ・基礎力を高め自己成長を加速する『研修サービス』 ■SaaS事業 ・重要ファイル転送プラットフォーム Kozutumi |
設立 | 2005年4月15日 |
公式ページ | https://heartbeats.jp/ |
働き方 | 在宅勤務制度(地方採用はフルリモート勤務可) |
株式会社ハートビーツでは2022年3月から全社・全部門を対象とした「在宅勤務制度」を正式導入し、社員一人ひとりのライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる環境を整備しています。同時に、オンラインでのコミュニケーション施策や社員教育にも注力し、社内カルチャーの醸成や会社全体のスキルアップも進めています。
今回は株式会社ハートビーツが取り組むワークライフバランスへの取り組み、リモートワークが多い中でのコミュニケーション支援などについて、人事広報グループの磯崎さんと今井さんにお話を伺いました。
柔軟な働き方:全社対象の在宅勤務制度と従業員重視の姿勢
編集部
早速ですが、まずハートビーツさんの働き方についてお伺いします。現在ハートビーツさんでは在宅勤務制度を導入されているとのことですが、具体的な運用ルールなどはあるのでしょうか。
今井さん
在宅勤務制度は全社・全部門を対象としており、出社頻度などの厳格なルールは設けていません。在宅勤務をベースにしつつ、必要に応じて事務所勤務も選択できる柔軟な体制を取っています。
編集部
なるほど。業務の都合や個人のライフスタイルに合わせて柔軟な働き方ができるのですね。このように働きやすさを重視した環境整備を進められているのには、どのような背景があるのでしょうか?
今井さん
在宅勤務制度自体はコロナ禍をきっかけに導入しましたが、その根底にはハートビーツの「従業員を大切にする」というカルチャーがあります。一緒に働くメンバーそれぞれの価値観や生き方を応援することが、個人の能力や意欲を高め、結果として組織全体の成果向上につながると考えているのです。
編集部
実際にリモートワークを導入されて、従業員の方からはどのような声が聞かれますか?
今井さん
最も多いのは「通勤時間がなくなり、自由な時間が増えた」という声です。その時間を使って自己研鑽や趣味を楽しんだり、十分な休息を取ったりすることで、翌日の仕事への集中力が高まるという好循環が生まれています。
また、子育て中のメンバーからは「仕事と育児の両立がしやすくなった」という声も聞かれます。多様なライフスタイルのメンバーがリモートワークを活用して働いているため、若手社員にとっても、ハートビーツでの長期的なキャリアプランを描きやすくなっているのではないかと感じています。
充実の子育て支援:小学校卒業まで利用可能な時短勤務制度
編集部
ハートビーツさんには子育てをしながら働いている方も多いとのことですが、育児休業を取得される方はいらっしゃいますか?
今井さん
はい、育児休業を取得して、復帰後は時短勤務で働いている社員が何名かおります。ハートビーツは男性社員が多いのですが、男性社員も全員が育児休業を取得しています。磯崎がその一例ですが、在宅勤務で子どもの世話をしながら働いている男性社員も多くいます。
また、ハートビーツには特徴的な制度があります。子どもが小学校を卒業するまで時短勤務を選択できる制度です。一般的に時短勤務制度は子どもが3歳になるまで、長くても小学4年生までという企業が多い中で、これはハートビーツならではの充実した制度だと自負しています。
編集部
育児休業制度、リモートワーク、そして子どもの小学校卒業まで利用可能な時短勤務と、子育てと仕事の両立をサポートする環境が整っていますね。先ほどおっしゃった通り、多様な働き方のロールモデルが身近にあることは、若い世代の社員にとっても心強いのではないでしょうか。
リモートワーク下のコミュニケーション強化:16の施策で孤独感を解消
▲数々の施策でリモートワーク下のコミュニケーションをサポート
編集部
リモートワーク中心の企業様からは、コミュニケーション不足や社内カルチャーの形成が難しいという課題をよく耳にします。ハートビーツさんでは、この点について何か工夫をされていますか?
今井さん
ハートビーツでは基本的に全員が在宅勤務で、新卒入社も中途入社も全てリモートワークで受け入れています。対面で会ったことがない人同士で仕事をするため、コミュニケーションについては様々な施策を積極的に展開しています。
特に力を入れているのがオンボーディングです。新しく入社した方が円滑に仕事に慣れ、既存のメンバーとスムーズにコミュニケーションを取れるよう、「理念・カルチャー理解」「コミュニケーション活性化」「全社交流」の3つのカテゴリーで、全16施策を推進しています。
編集部
16施策というのは非常に多いですね。その中で特徴的な施策はありますか?
今井さん
入社後1か月間、採用チームメンバーが毎日5分ほどWEB会議システムでコミュニケーションを取る『5Call』という施策があります。入社直後の不安や悩みが多い時期、特にリモート環境下での孤独感解消のために行っています。
また、部署間のコミュニケーション活性化のための『ボランチ』という施策もあります。ボランチとは「部署(busho)、オーバー(over)、ランチ(lunch)」の略です。オンラインでランチをすることで、将来の業務連携をスムーズにすることが目的です。人事広報グループが、普段接点の少ないメンバー同士を選出しています。
さらに、ハートビーツのオンボーディングの特徴として、施策の振り返りを重視しています。単に実施するだけでなく、参加したメンバーから各施策の満足度と改善点のフィードバックを受け、常に改善に努めています。
編集部
このように丁寧なコミュニケーション支援があれば、リモートワークであっても、会社とのつながりを実感しながら働くことができそうですね。
全社交流と学習の場:月次勉強会で知識共有とコミュニケーション促進
編集部
ハートビーツさんには、全社的な交流の機会はありますか?
今井さん
はい。様々な交流機会を設けていますが、定期的に実施しているのは毎月第2金曜日に行う月次勉強会です。全社員が任意で参加でき、1時間半から2時間程度実施しています。
編集部
充実した時間を取って実施されているんですね。どのような内容の勉強会なのでしょうか?
今井さん
勉強会の特徴は、社員なら誰でも登壇できることです。内容もプログラミングなどの技術的な話に限定せず、労務や経理など、仕事に関連する幅広いテーマで実施しています。中には趣味の話をする社員もいますね。
その他の全社的な交流機会としては、日常的に使用しているコミュニケーションツールのSlackに、業務連絡用のチャンネルだけでなく雑談チャンネルも設けており、気軽に相談や質問ができる環境を整えています。これにより、社員同士のコミュニケーションが活発になっています。
キャリア支援体制:未経験者でも活躍できるインフラエンジニア育成プログラム
▲研修後は運用チームに配属。職位を明確にし「主担当」になれば一人前に
編集部
ハートビーツさんでは未経験からでもインフラエンジニアとして活躍できるよう、教育に力を入れていらっしゃるとお聞きしました。具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか?
今井さん
入社後は研修専門の部署に所属し、社内研修を行っています。研修を終えてチームに配属された後のフォローアップ体制も整備しています。
具体的には、毎日仕事終わりに1時間、KPT(※)というフレームワークを使った業務の振り返りの時間を設けています。これにより短期的なフィードバックを行っています。さらに、マネージャーとの定期的な1対1のミーティングや、月に1度の進捗確認を通じて、現状の共有と今後の成長に向けた方向性を明確化しています。
※KPT…できるようになったこと、良かったこと(Keep)・課題(Problem)・課題解決のための取り組み(Try)を明確にする改善のためのフレームワーク
透明性の高い人事評価:7段階の等級と3つの評価基準で成長を促進
▲7段階の等級を設定した明確な評価制度
編集部
組織においては、メンバーの成長や活躍に応じた評価体制があることも重要だと思います。ハートビーツさんではどのような人事評価制度を取っていらっしゃるのでしょうか。
磯崎さん
ハートビーツでは5段階のプレイヤークラス(職能別)と、2段階のプロフェッショナルクラス、計7段階の等級レベルを設定しています。各メンバーには原則1つの等級レベルが割り振られます。
評価基準は「行動評価」「目標達成度評価」「プラスアルファ評価」の3つです。「行動評価」は自分の等級に合わせた行動方針に沿った動きができているかを評価します。「目標達成度評価」は自分で立てた目標に対する達成度を評価します。「プラスアルファ評価」はSNSやブログなどで技術的な発信をしているメンバーに対して行う評価です。
編集部
かなりしっかりとした評価制度があるんですね。この人事評価制度はいつ頃からスタートされたものですか?
磯崎さん
行動評価は創業以来ずっと行ってきましたが、2021年に「目標達成度評価」と「プラスアルファ評価」が加わりアップデートされました。自分自身で目標を立て達成状況を評価するという評価軸が加わったことで、メンバーの意識も変革されたと実感しています。
編集部
磯崎さんがマネジメント業務を行う中で、この評価制度において注意していることはありますか?
磯崎さん
それぞれで設定する個人目標について、チーム目標、会社目標と連動性を持たせることを意識しています。個人目標がチームや会社の目標と紐づいていないと、結果的に会社としての成長につながらない可能性があるため、しっかりと連動させるようにしています。
多彩なスキルアップ支援:プログラミング学習から資格取得まで全面バックアップ
編集部
ハートビーツさんでは、メンバーの成長を促進させるような制度はほかにもありますでしょうか。
今井さん
ハートビーツでは「プログラミング学習支援制度」「資格取得支援制度」「書籍購入リクエスト制度」の大きく3つの制度を設け、社員のスキルアップ支援に力を入れています。
「プログラミング学習支援制度」は、会社が選定したオンライン学習スクールで年2回プログラミングを学べる制度です。受講料は会社が全額負担します。
ハートビーツにはサーバーの運用や保守を担当するインフラエンジニアが多く、普段コードを書く機会は少ないのですが、プログラミングが必要な場面もあります。そのため、プログラム言語を学ぶ機会としてこの制度を実施しています。
「資格取得支援制度」は、社員が業務に関連する資格を取得する際の費用を会社が負担する制度です。
▲社員の資格取得を推進するため、「AWS資格取得祭り」というイベントも開催!
▲なかには、AWS認定資格をコンプリートした社員も。全員でお祝いする様子に、社内の温かい雰囲気が表れている
株式会社ハートビーツが求める人材像:新規事業に挑戦する意欲あふれるエンジニア
編集部
最後に、この記事を読んでハートビーツさんに興味を持った方へメッセージをお願いします。
今井さん
ハートビーツでは現在、サーバーの監視や保守、設計・構築だけでなく、企画から開発、運用まで一貫して行える新たな事業領域にチャレンジしています。この新しい挑戦を一緒に頑張りたいと思ってくださる方がいらっしゃれば、ぜひ共に働きたいと考えています。
まずはカジュアル面談からお話をさせていただいておりますので、少しでも興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください。
編集部
ハートビーツさんには、個人のライフスタイルを尊重しながら、自分の能力を広げていける環境があると感じました。本日はありがとうございました!
■取材協力
株式会社ハートビーツ:https://heartbeats.jp/
採用ページ:https://recruit.heartbeats.jp/