働き方や人材育成、製品開発、そして企業カルチャーなどで独自色を打ち出し、注目されている企業を取材させていただくこの企画。今回はライフハックのショート動画を主体にしたメディア事業と、SaaS事業として動画マニュアルやSNSによる人材育成ツールの開発・展開をしている株式会社soeasyにお話をうかがいました。
株式会社soeasyの企業概要:「おしえあい」を軸とした事業展開
2016年12月に設立された株式会社soeasyは、すべての企業活動において経営理念である「おしえあうって、すばらしい。」を前面に打ち出している企業です。この理念は、事業の二本柱であるメディア事業「soeasy」とSaaS事業「soeasy buddy」に具体的なサービスとして反映されています。
会社名 | 株式会社soeasy |
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住所 | 東京都千代田区神田小川町3-28-5 axle御茶ノ水2F P208 |
事業内容 | ・お役立ち15秒動画コミュニティ"soeasy" ・簡単に作れてすぐに現場で共有できるスマホ動画マニュアルツール"soeasy buddy" |
設立 | 2016年12月 |
公式ページ | https://www.soeasy.co.jp/ |
株式会社soeasyの特徴は、メンバーのチャレンジ精神を引き出し、年齢に関係なく責任ある仕事を任せる社風です。この記事では、具体的な事例や、メンバーの挑戦を支えるフォロー体制、また働き方や福利厚生などについて、カスタマーサクセス部の中屋さんにお話を伺いました。
soeasyのメディア事業:124万ユーザーが支持するライフハック動画プラットフォーム
▲soeasyさんが展開している二つのサービス「soeasy」と「soeasy buddy」
編集部
本日はよろしくお願いいたします。最初に事業内容からお教えいただけますか?
中屋さん
弊社の事業には、大きな二本の柱があります。一つは、名前どおり「とてもかんたん」なアイデアを15秒のショート動画でシェアするメディア事業「so easy」で、もう一つがスマートフォン動画マニュアルによる人材育成DX化ツール「soeasy buddy」です。
まず、「soeasy」から詳しく説明させてください。こちらは、日常生活で役立つちょっとしたアイデアやコツをショート動画にして投稿し、シェアしていくメディアです。これは国内だけではなく、外国籍を持つメンバーによりインドネシアなどにも広く発信しており、まさに世界規模で展開しています。
自社メディアである「so easy」をはじめ、Instagram、YouTubeのショート動画、TikTokなどのSNSを合わせると、124万ユーザー(2023年2月時点)を超えるまでに成長しています。
また、この事業で培ったノウハウを活かし、ウェブプロモーション用動画やSNS用動画の制作・運用代行も行っています。大手の保険会社や小売店、メーカー、政府機関などの皆様とお取り引きさせていただいており、ショート動画の専門家集団として高い評価をいただいています。
スマホ動画で効果的なマニュアルを作成可能な「soeasy buddy」
編集部
御社のもう一つの事業の柱である「soeasy buddy」についてお聞かせください。
中屋さん
SaaS事業の「soeasy buddy」は、人材育成のDX化を推進するツールです。クライアント企業が社内で保有するノウハウやマニュアルを動画化し、社内共有することで、社員同士が積極的に教え合い、成長していけるサービスです。
特にデジタルネイティブ世代には、慣れ親しんだ操作感で社内のノウハウを分かりやすく学べ、教え合える点が好評です。現在は歯科業界や美容業界で積極的に導入されています。
▲soeasyさんが展開している「soeasy buddy」の機能紹介
中屋さん
soeasy buddyの大きな特徴は、単なる人材育成の動画マニュアルではないことです。必要な動画マニュアルに簡単にアクセスでき、組織内ですぐに共有できる他、「いいね」ボタンで反応できるなど、使いやすさと親しみやすさを重視して開発しています。
これは弊社の経営理念「おしえあうって、すばらしい。」を具体的なサービスとして実現したものです。
教える側は直感的に作業工程などを伝えられ、教わる側は時間や場所を選ばずに学べます。soeasy buddyの活用により、社員同士が感謝し合い、称え合うことで、貢献し合う文化を社内に根付かせることができます。
私たちは、これら2つの事業を通して「おしえあうって、すばらしい。」という理念を実感できる社会・組織づくりに貢献したいと考えています。
編集部
「soeasy」と「soeasy buddy」は、個人のアイデアや企業のマニュアルを現代のニーズに合わせた形で「おしえあう」ためのサービスなのですね。今後さらに成長が期待される分野だと感じました。
soeasyの社内文化:「おしえあい」を体現する組織づくり
編集部
事業内容について伺って、soeasyさんは「おしえあう」経営理念をサービスにはっきり落とし込んでいると感じました。社内のカルチャーにおいても、その理念は浸透しているのでしょうか?
中屋さん
はい、その通りです。社内には「おしえあいカルチャー」を身近に感じるための取り組みが、数多く存在します。
具体的には、以下のような取り組みを行っています: 1. soeasy buddyというツールを活用し、日々の業務や気づきを週報として共有 2. インナーブランディングの一環として「おしえあいコラム」を作成し、働くスタッフの魅力を発信 3. 月1回の全社会で「おしえあいプレゼン」を実施。毎回2名が5分間のプレゼンテーションを担当
当社のスローガン「あなたのあたりまえを、だれかのhappyに。だれかのあたりまえを、あなたのhappyに。」が示すように、soeasyの根幹にあるのは互いに貢献し合うという考え方です。これこそが、私たちsoeasyの最大の魅力だと考えています。
求めるメンバー像:貢献意欲と多様性尊重の精神
編集部
お話を伺っていて、企業理念の徹底ぶりが非常に強く伝わってきました。メンバーの方には、共通する資質のようなものはございますか。
中屋さん
「おしえあう」ということは結局、お互いが「誰かのために役に立ちたい」と思っているということなんです。この理念を共有しているわけですから、やはり周囲に貢献していく気持ちの強いメンバーが自然と集まってきています。
もうひとつ言えるのは、みんなが多様性を重んじているということですね。例えば外国籍のメンバーや地方在住で在宅勤務を基本とするメンバーなど、それぞれのバックグラウンドや働き方は異なります。しかし、それを当たり前のこととして尊重し合いながら働くことができています。
編集部
誰かに教えることで役に立つことができる。このことを自然に実践するメンバーが集まっているのですね。そのような姿勢が多様性を認め合うことにもつながっているのだと理解しました。
キャリア育成:挑戦を奨励し、責任ある仕事を任せる風土
編集部
入社後のキャリア形成については、どんな特徴があるのでしょうか。
中屋さん
まだ少人数の会社なので、試行錯誤の繰り返しというのが正直なところです。ただし、明確に言えることは、「常にチャレンジできる土壌がある。やる気のあるメンバーには責任ある仕事を任せる社風がある」ということです。
制度としては、半年に一度、評価面談を設けています。この面談を起点として、メンバーの成長を支え、後押しする組織風土を、少しずつではありますが整えています。
編集部
「責任ある仕事を任せる社風」について、具体的なエピソードをお聞かせください。
中屋さん
弊社は歯科医療業界で高い評価をいただいている人材育成のDX化ツール「soeasy buddy」を展開しています。この事業との関連性が強いということで、歯科業界の資格を持った方に入社いただきました。その方は入社後すぐに頭角を表し、短期間で重要な役割を担うことになりました。
この方は、歯科医療現場のノウハウと、メーカーでの勤務経験から得たマーケティングの知識を豊富にお持ちでした。
編集部
既存メンバーの方にはない、新しい視点からのノウハウですね。
中屋さん
はい。その方は弊社の成長できるポイントをいろいろと見つけ、「こうすれば改善できると思います」と、率直かつ積極的に発信し続けてくれたんです。会社の課題を次々と解決し、新しい価値をもたらしてくれました。
弊社はもともと階層構造がほとんどない組織ですが、「私は活躍したい!」という意欲と「この人なら活躍できる!」という期待がマッチすれば、積極的に重要な役割を担っていただける、そんな社風が強みになっていると思います。
編集部
「おしえあう」文化のあるsoeasyさんだからこそ、コミュニケーションも円滑で、積極的に発言できる土壌があり、それが結果につながることで早期のキャリアアップも可能なんですね。これから入社される方にとっても非常に参考になる情報だと思います。
成長支援:メンバーの挑戦を全面的にバックアップする制度
編集部
先ほどの歯科業界経験者の方のように重要な役割を担った方は、他にも多くいらっしゃるのでしょうか。
中屋さん
はい、多くいます。様々な形で会社に貢献し、業績アップに寄与している社員には、次のステップとしてマネジメントの経験を積むチャンスを与えています。このようなチャレンジを推奨する風土が当社にはあります。なお、昇進の機会は年齢に関係なく与えられます。
昇進の仕組みは、試験による合格制度ではありません。実際にマネージャーとしての業務を経験しながら能力を向上させていく、そういったスタイルを現在採用しています。
中屋さん
当社はフラットな組織構造を目指しており、経営層と一般社員の距離が非常に近いのが特徴です。意欲的な社員の情報はすぐに会社全体に共有されますし、会議などでの積極的な発言を強く奨励しています。
また、経営層や先輩社員と共に学び合う機会があれば、それを最大限活用して成長することを推奨しています。そのために必要なサポートや後押しは惜しみません。このような企業文化が当社の強みの一つだと考えています。
soeasyのユニークな福利厚生:「おしえあいバー」制度が促進する社内外の交流
▲オフィス内のラウンジ。「おしえあいバー」制度はここで実施される
編集部
福利厚生の拡充にも積極的だとうかがいました。メンバーから喜ばれている制度にはどんなものがありますか。
中屋さん
弊社独自の福利厚生制度として、「おしえあいバー」制度があります。この制度により、社内外のコミュニケーションが非常に取りやすくなり、メンバーからとても喜ばれています。
この制度は、弊社が入居しているシェアオフィスの共有スペースにあるバーを、毎月一定額まで利用できるというものです。具体的には、業務終了後に上司と部下が1対1でミーティングをしたり、プロジェクト終了後にチーム全員で語り合ったりします。また、社外の方を招待してコミュニケーションを図ったり、自分の顧客を他部門のメンバーに紹介したりすることもできます。
この福利厚生は単に個人のためだけの制度ではありません。バーという空間を通じて「おしえあうことの素晴らしさ」という文化を、みんなで創り上げているイメージです。
編集部
確かに他では聞かない独創的な制度ですね。
中屋さん
そうですね。興味深い効果として、同じシェアオフィスに入居している他の企業の方々とのコミュニケーションが増えたり、このバーを運営している方々とも親しくなったりと、このシェアオフィスで働くことの価値が総合的に高まってきていることがあります。
編集部
社の内外を問わない、おしえあいですね。
中屋さん
その通りです。外部の飲食店だと話しかけづらいですが、同じビル内のお店だと敷居が一気に下がります。「2階に入居されている方ですよね」とか「同じ地下1階にいらっしゃる方ですよね」といった具合に。
会話が自然と弾んで「実はこういう仕事をしているんです」「それなら今度一緒に仕事ができるかもしれませんね」というように、気軽にコミュニケーションを取っています。
書籍購入手当とスキルアップ補助で学びを促進
▲福利厚生の一環として、メンバーにはコーヒーが飲み放題で提供されている
編集部
他には、どのような補助制度がありますか。
中屋さん
書籍購入や自己研鑽に使用できる手当を、毎月支給しています。これは、自ら考えて学ぶ機会を提供することを目的としたものです。用途は学びや研鑽を目的としたものなら基本的には自由です。この手当があることで、社内では日々「この本がおすすめ」とか「あの本は読むべき」などと情報交換が活発化しています。
編集部
実際にどんなタイプの本を買われているのですか。
中屋さん
部門によって様々ですが、「おしえあうって、すばらしい。」という当社の理念を反映してか、心理学系の本を買う方が多いようです。他には、自分の業務に関係のあるビジネス書籍などが人気です。自らの学びをバックアップしてくれる制度ということで、メンバーからはとても好評を得ています。
柔軟な勤務体制:在宅と出社を融合させた効果的なコミュニケーション方法
編集部
働き方のスタイルや勤務時間については、どのような工夫をされていますか。
中屋さん
大多数のメンバーはフレックス制で働いていますが、一部のメンバーは独自の働き方を設定しています。コアタイムは10時30分から15時までで、在宅勤務と出社勤務のメンバーともに、基本的にこの時間帯を勤務時間としています。
効果的なコミュニケーションを図るため、社内コミュニケーションツール「soeasy buddy」のトーク機能を活用しています。出社時・退社時の挨拶を徹底することで、メンバー間で互いの存在を感じられるよう工夫しています。
例えば、在宅勤務のメンバーがトーク機能で「おはようございます。10時に業務を開始しました」と挨拶すると、その情報がリアルタイムで共有されます。これにより、オフィスにいなくても誰が勤務中なのかが一目で分かります。退社時も同様に挨拶を行い、時には仕事後の予定を共有することで、自然なコミュニケーションの機会が生まれています。
soeasyの採用方針:「おしえあい」の理念に共感できる人材を求めて
編集部
採用に関しては、応募者のどのような点を重視していますか?
中屋さん
弊社は「おしえあうって、すばらしい。」という経営理念を基軸にした経営を実践しており、理念に沿ったサービスを展開しています。そのため、この理念に応募者の仕事観やカルチャーがフィットしているかどうかが、とても重要です。
もちろん、個々の才能やスキルも大切ですが、共に働く仲間として、理念に対する想いを共有できるかどうかが非常に重要なポイントになります。
▲soeasyさんが実施した2022年の暮れの「船上忘年会」の様子
編集部
それでは、最後に御社に興味を持った方にメッセージをお願いします。
中屋さん
「ベンチャースピリット」と「貢献感」。この二つのマインドを持った、まだ見ぬ仲間との出会いを楽しみにしています。
「ベンチャースピリット」とは、ビジネスを進める上で次々と表面化する課題を前向きにクリアしながら、会社の風土を一つずつ築き上げていく姿勢です。
弊社はまだ小さな会社ですが、メンバー全員がベンチャーのマインドを持って、まずは自分たちが成長する。そうすることで私たちのサービスを喜んでくださるお客様が少しずつ増え、それに伴って売り上げも伸びていきます。
「貢献感」については、「たとえ自己満足の貢献感であったとしても、それでも人は幸福になれる」ということをポリシーのひとつにしています。言い換えれば、おせっかいをしながら「喜んでいただく」ということです。この考え方とフィットする方と出会えることを願っています。
編集部
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社soeasy:https://soeasy.co.jp/
採用ページ:https://www.wantedly.com/companies/soeasy