ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、北海道の南西部に位置するコンパクトシティである伊達市の暮らしを支える伊達市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。
伊達市役所では、令和5年度から土木技術職の採用において学歴要件を撤廃し、未経験者にも門戸を広げています。土木系の知識がなくても、充実した研修制度と先輩職員による手厚いサポート体制により、着実にスキルを身につけることができます。また、年次有給休暇の取得率が70%を超えるなど、ワークライフバランスの実現にも力を入れており、安心して長く働ける環境が整っています。
今回は、伊達市役所の土木技術職の魅力について、総務部職員法制課の大西さんと、土木技術職として活躍する江縁さんにお話を聞かせていただきました。
未経験でも活躍できる伊達市役所の土木技術職員
編集部
現在、伊達市では技術職、とりわけ土木に関する職種の採用に力を入れているとお伺いしました。具体的な採用条件を教えてください。
大西さん
伊達市では土木技術職員の採用枠について、令和5年度から学歴要件を撤廃しました。それまでは土木系の学科の履修や学校の卒業が必須でしたが、多くの方に挑戦いただければと思い、未経験者でも応募できるように変更しました。
ちなみに、事務職については従来から未経験者の採用を行なっています。年齢についても、以前は29歳までだった制限を35歳まで引き上げ、令和6年度からは更に39歳まで拡大しています。
編集部
江縁さんは異業種から土木技術員として転職されましたが、その経緯を教えていただけますか?
江縁さん
私は、高校、大学共に土木とは全く関係のない分野を学び、大学で教員免許を取得した後に、エネルギー事業関連会社の営業職として9年間勤めてきました。子どもが小学校に入学するタイミングで、転勤の心配のない安定した生活を送りたいと考えるようになっていたところ、地元である伊達市に帰省した際、市の広報で職員の募集があることを知りました。
前述の通り、土木という分野は全くの未経験でしたが、挑戦する価値があると思い応募しました。このようなチャンスをいただけたことに大変感謝しています。
編集部
未経験でも入庁可能な事務職ではなく、土木職を選んだ理由を教えてください。
江縁さん
市の行政では事務職も重要な役割を担っていますが、私は形に残るものを作りたいと考えました。道路や公園など、目に見える形でまちづくりに貢献できることに魅力を感じておりましたし、伊達市はこれからも発展していく可能性を秘めており、私自身まだ知識がない状態ながらも、その発展に携わりたいという想いで土木技術職に挑戦しました。
高校は野球で進学し、大学では教職課程を履修し、その後はエネルギー事業関連の営業職を経験するなど、さまざまな分野にチャレンジしてきました。そのため、新しいことへの挑戦を楽しめる自身の性格が、未経験の土木分野への転職にも繋がったのかもしれません。
分からないことも多いですが、それを学ぶ楽しさが仕事の原動力になっています。
土木技術職員の具体的な仕事内容とやりがい
編集部
江縁さんの具体的な業務内容を教えてください。
江縁さん
主に道路の設計・積算を担当しています。道路の改良工事や修繕工事に必要な図面を作成し設計や積算を行っております。実際の工事は業者の方が行いますが、私は監督員として現場に立ち会い、設計範囲外の事態が発生した際の対応など、施工の指示を行なっています。
編集部
どのような体制で業務を行っているのでしょうか?
江縁さん
技術係は私を含めて5名、建設課全体として14名が所属しています。
やはり初めて経験する業務も多いため、経験のない業務は難しく感じることもあります。例えば設計に入る前に現地の状況を調べる事前調査を行ったうえで設計しますが、実際に工事が始まると当初の想定と違っていたり、微妙な高低差から雨水の処理方法を再検討しなければならないといったようなことも出てきます。そのような調整は非常に難しく感じます。
編集部
業務に関するサポート体制はありますか。
江縁さん
何か困ったことや相談したいことがあったら、先輩職員達の手厚いサポートがあるのでとても助かっています。先ほど例に出した道路計測の時にも、アドバイスや経験談を頂いたり、最適な手法は何かディスカッションの時間を設けてくれたこともありました。
更に、監督員として工事の現場に立ち会う時は、必ず補助監督員として先輩職員がサポートについてくれます。現場の確認作業や工期に関する日程調整などアドバイスを頂けるのでとても心強いです。
編集部
実際に働いてみて、やり甲斐を感じたエピソードがあれば教えてください。
江縁さん
以前、小学校の前にある歩道を拡幅する工事の設計を担当させて頂きました。現場で作業をしていると、その学校に通う小学生から「道が広くなって良かった」と声を掛けられたことがあります。このような言葉を頂いた時は、頑張ってよかったと強く感じました。
まだまだ分からないことが多く、周りの先輩方に支えて頂いている状態ではありますが、そういった声を聞くと本当にやり甲斐を感じて、モチベーションに繋がります。
未経験者向け研修制度と手厚いサポート体制
編集部
未経験者向けの研修制度やサポート体制について教えてください。
大西さん
まず入庁時に、接遇研修や行政の仕組みを学ぶ基礎研修を全職員が受講します。また、必要に応じて配属後にさまざまな研修機関への派遣も実施しています。各種研修ももちろん大切ですが、職場内のOJTを通じて実践的な知識やスキル習得が最も重要だと考えています。
編集部
入庁時以外にも研修はありますか。
江縁さん
私が所属する建設部は、北海道庁主催のオンライン研修が定期的にあります。頻度としては月1回から2ヶ月に1回程度で、都度研修の案内が届きます。内容は道路や施設の修繕方法、災害対応など実務的なものが中心です。これらの研修を通じて、技術職として必要な専門知識を段階的に習得できる体制が整っています。
有休取得率70%以上!伊達市役所の働き方改革
編集部
ワークライフバランスを実現するための取り組みや制度があれば教えてください。
大西さん
一般的な育児・介護休暇などの制度は充実しています。年次有給休暇の取得率が高く、令和5年度は全体で70%を超えています。20代30代の若手職員も同様の取得率で、職員が自分の都合に合わせて休暇を取得しやすい環境が整っていると感じています。
編集部
具体的な休暇制度について教えてください。
大西さん
特徴的なものですと、リフレッシュ休暇という制度があります。3日間の休暇を取得でき、さらに2日の年次有給休暇を組み合わせることで、1週間のまとまった休みを取ることができます。以前は夏季限定の制度(夏季休暇制度)でしたが、現在は通年で取得可能になりました。職員は仕事が落ち着いている時期や自分の都合の良いタイミングで長期休暇を取得して旅行に行ったり、リフレッシュの時間に充てることができます。
また、一般的な公務員の休暇制度に加えて、『自己啓発休業』という独自の制度もあります。自己研鑽のために大学や専門学校などに行く際は、退職せずに休業扱いとして籍を残す制度です。
編集部
これらの制度は実際にどのように活用されているのでしょうか?
江縁さん
入庁してから、いくつかの休暇制度を利用しました。以前、スポーツをしていた時に大怪我をしてしまったのですが、その際は病気休暇を取得できましたし、子どもが体調を崩したり予防接種がある時は看護休暇という特別休暇を活用できています。上司の方々の理解もあり、必要な休暇を気兼ねなく取得できる環境です。
大西さん
子どもの授業参観などの行事がある時は、男性職員も女性職員も皆さんお休みを取られる方が多いようです。所属する部署に関わらず、休暇が取りやすいのではないでしょうか。
編集部
残業や休日の取得状況はいかがですか。
江縁さん
私自身、まだ入庁して間もないので残業は少なく、子どもが小さいこともあり定時に帰宅させて頂くことが多いです。以前先輩職員に聞いたら、残業がある場合でも20時頃には帰宅しているそうです。休日については、基本的にカレンダー通りの休日なのでプライベートも充実させることができます。
市長も野球部員!温かみのある職場環境と活発な社内交流
編集部
職場の雰囲気を教えてください。
江縁さん
入庁前は公務員と聞くとどこか堅苦しいイメージがありましたが、実際は温かみのある職場でした。もちろんきちんとすべきところはきちんとしていますが、先輩方も親身になって接してくれるので仕事が進めやすいです。
大西さん
全体的に風通しの良い職場だと感じています。他の自治体では部長や課長が別室で仕事をしているケースがままありますが、伊達市では皆同じ空間で働いています。そのため役職関係なくコミュニケーションが取りやすく、係員同士の会話に管理職が自然に加わり、職位を超えた対話がしやすい環境だと思います。
編集部
職場の人間関係を深める取り組みについて教えてください。
江縁さん
部活動が活発で、私は伊達市役所野球部に所属しています。野球部の活動を通じて、普段の業務で関わることの少ない他部署の職員と親交を持つことができます。ちなみに、市長も野球部に所属されているんですよ。市長と職員が一緒に野球をやっているなんて、まず聞かないですよね(笑)。その他にもバスケットボール部やバドミントン部、卓球部などの活動も行っています。
編集部
部活動は仕事との両立の面でどのような工夫をされていますか?
江縁さん
基本的に平日週2回、2時間程度の練習を終業後に行い、試合を週末に行なっています。夏場の球場が使える時期ですと、予約が取れれば週末でも球場で練習することもあります。練習がある日は皆定時で仕事を終えることができるようにと、より一層仕事に力が入っているようです。
伊達市役所の採用情報|未経験者転職のメリット
編集部
採用情報についてお伺いします。伊達市役所ではどのような人材を求めていますか?また、未経験からの転職を考えている方へのメッセージをお願いします。
大西さん
伊達市は「子どもの笑顔が真ん中にある町」という理念を掲げています。それを実現するべく、まちづくりに意欲的に取り組める方、地域へ愛着を持って一生懸命仕事に取り組める方を求めています。
特に、現在採用に力を入れている技術職については、充実したサポート体制があります。江縁がそうであるように未経験からでも活躍できる環境が用意されているので、興味を持たれた方はぜひ挑戦していただければと思います。
江縁さん
伊達市はこれからますます発展していく可能性を秘めていますし、私たち職員もそう思っています。そのため、新しいことに挑戦する意欲を持って、共に市の発展のために頑張っていける仲間を求めています。
そういった意欲のある仲間がいることで、私自身も成長できますし、組織全体としても更なる発展が期待できると考えています。チームで協力しながら、まちづくりに取り組んでいける方との出会いを楽しみにしています。
編集部
未経験の分野であっても、伊達市役所なら安心して挑戦することができる環境が用意されているようですね。本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
働き方の特徴 |
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職場環境 |
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人材育成制度 |
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やりがい |
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求める人材 |
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伊達市役所の基本情報
企業名 | 伊達市役所 |
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住所 | 北海道伊達市鹿島町20-1 |
公式ページ | https://www.city.date.hokkaido.jp/ |
採用ページ | https://www.city.date.hokkaido.jp/ hotnews/category/124.html |
募集職種 | 技術職、一般事務など |