株式会社テクノフェイスで働く魅力:ハイレベルな北大発ベンチャーで技術者として成長

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、北海道大学の研究室が発祥で、確かな技術力を持つエンジニアが難度の高い開発案件を手がける「株式会社テクノフェイス」にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

テクノフェイスは、社員34名中28名がエンジニアという技術開発に特化した組織です。気象観測システムなど社会インフラの開発実績を持ち、AIやシステム開発において高度な技術力を誇ります。エンジニア一人ひとりが専門分野を持ち、大学の研究室のように協力し合う文化を築いているのも特徴です。

今回は、株式会社テクノフェイスの技術開発の特徴やエンジニアの働き方について、代表取締役の石田さんと技術開発部ゼネラルマネージャの小林さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社テクノフェイスの石田さん

株式会社テクノフェイス
代表取締役社長

石田 崇さん

札幌市出身。2002年のテクノフェイス設立にともない、一人目の社員として入社。8年目から代表を務める。

株式会社テクノフェイスの小林さん

株式会社テクノフェイス
技術開発部ゼネラルマネージャ

小林 隆行さん

札幌市出身。2007年頃、東京からUターン移住をして中途入社。エンジニアチームを取りまとめ、Webソリューション事業や、映像放映システムの開発販売事業を手掛ける。

組織の特徴:技術力の高いメンバーが、AIなど固有の専門分野を持つ

展示会で、株式会社テクノフェイスのブースに集まる人々
▲展示会の様子。テクノフェイスのさまざまな技術に注目が集まる

編集部

最初に、テクノフェイスの組織の特徴についてお教えいただけますか?

石田さん

我々の特徴であり強みでもあるのは、高度な技術を持つエンジニアが集まっているところだと考えています。

実際にお客様から「テクノフェイスなら、難しい案件も信頼して任せられる」とのお声も頂いており、単純な業務システムの開発ではなく、高速化や新しい技術の導入、異なるシステムの連携など、技術面でチャレンジングな案件を受託することが多いですね。

小林さん

組織面でいうと、社員34名のうち28名がエンジニアです(2024年12月取材時点)。特徴的なのは、社員一人ひとりが専門分野を持っていることですね。例えばAIであれば画像処理・自然言語・最適化アルゴリズムなど、それぞれの分野のスペシャリストが揃っています。

そのため、採用においても本当に会社とマッチする方が見つかった時のみ入社していただくスタンスです。創業以来、急激に社員を増やすようなことはせずに、堅実に足場を固めてきましたね。

編集部

AIの分野は近年隆盛を極めていますが、御社の場合は長く開発・研究を続けてこられたのですよね。

石田さん

そうなんです。もともと弊社は、2002年に北海道大学の情報科学系の研究室のAI研究から誕生したベンチャー企業です。ただ実のところ、当時は世界のAI研究が一時下火になっており、我々もインターネット上のデータの複雑性などを研究の主軸にしていました。

その後10年以上経ってから再びAIがビジネスとして注目を集め出したので、テクノフェイスも取り組みを再開して現在に至っています。研究を始めた頃は、ここまで各業種で実用化される時代が来るとは想像もしていませんでしたね。

社会インフラのシステム開発など、大規模な案件で技術力を発揮

編集部

技術力の高さが発揮された、具体的な事例があれば教えてください。

石田さん

印象に残っている受託開発案件として、全国規模の気象観測システムがあります。データの流れを整理するソフトウェアを、データの正確性や安定性にこだわりつつゼロから作り上げました。現在では社会インフラとして役割を果たしており、公益となる仕事ができたことに誇りを感じています。

また、道路の積雪に応じてロードヒーティングを行う企業に向け、積雪状態を認識するAIを提供した例があります。当時はAIの精度が現在ほど高くなく苦労もありましたが、その分やりがいを感じる案件でした。

編集部

受託以外の、自社サービスについてもご紹介いただけますか?

石田さん

デジタルサイネージに力を入れており、弊社の製品が、札幌駅の地下通路や、東京の商業施設などにも利用されています。受託開発でのさまざまな経験をヒントに、社内でアイデアを出し合ってブラッシュアップしていくことが多いですね。

現在の主力商品「スタッフサイネージ」は、クラウド型のノンデスクワーカー向け情報共有掲示板システムです。もともと、展示会でニーズを耳にしたことから開発を始め、デモンストレーションを行ってはフィードバックを頂き、進化させている最中です。

エンジニア同士、協力し合い高め合う文化。オンライン・リアルの交流も活発

株式会社テクノフェイスのSlack画面の抜粋
▲Slack上でのやり取り。業務の相談や技術面での情報共有だけでなく、雑談チャンネルもあり交流が活発

編集部

エンジニア集団である御社の雰囲気やカルチャーについて教えていただけますか?

小林さん

まるで大学の研究室のように、先輩・後輩が協力し合う文化があります。一人ひとりが色々な技術プロジェクトに関わり、自分の専門スキルに縛られず、分からない時には質問しながらマルチに働くことで、お互いのスキルを高め合っています。

編集部

業務以外での交流の機会はありますか?

石田さん

以前は、全員での社員旅行など、交流の機会を積極的に設けていました。時代の流れもあり、現在は参加必須のイベントは控えめにしていますが、野球観戦など趣味の繋がりで出かけて楽しむこともありますよ。

また、オフィスに広めの会議室を設け、年末年始などには、気軽に顔を出せるパーティーを行います。社員発案の技術発表会の際には軽食を用意するなど、社員が「交流したい」と思った時にはそれが叶う環境づくりを心がけています。

野球観戦に集まった、株式会社テクノフェイスの社員の方々
▲社内イベントで野球観戦。「強制参加でなく“集まりたい人は集まれる雰囲気”が心地よい」という社員も多い

働き方:エンジニアの7割がフルリモート、裁量が大きい環境

株式会社テクノフェイスのオフィス内の様子
▲「フルリモートが良い」という人も「オフィスの方が落ち着く」という人も、それぞれ希望する働き方ができる

編集部

御社でのエンジニアの働き方について教えていただけますか?

小林さん

エンジニアの約7割がフルリモートで働いており、残りの社員も週に2回程度出社する形で、ほとんどがリモートワークを活用しています。決まった出勤日はありません。コミュニケーションはSlackなど、チャットツールを主に使用していますね。

石田さん

以前は全員が同じ場所で働いていましたが、フルリモートのほうが快適に働けるという声が多かったため、柔軟な働き方を認める形にしました。セキュリティと労働法規に関する最低限のルール以外は、エンジニアの裁量に任せています。

編集部

勤務時間についてはどのような制度設計をされていますか?

小林さん

まず、フレックスか通常勤務かを、社員が選択できる制度になっています。その上で、フレックスであればコアタイム(10時から15時)以外の時間は自由に調整可能です。

家庭の状況に合わせて早めに始業・終業する社員もいますし、繁忙期に長めに働いて、余裕がある時期は短く切り上げプライベートを充実させている社員もいます。

石田さん

マネージャ以上については裁量労働制を採用しています。この場合はコアタイムもなく、顧客対応や業務に支障のない範囲で、各自が自由に勤務時間を調整することができます。

地元の繋がり:北海道大学発ベンチャーとして現在も研究室と連携

株式会社テクノフェイスの入るビルの外観
▲テクノフェイスのオフィスが入居するビルは、観光スポットとして有名な「札幌市時計台」の、ほど近くにある

編集部

テクノフェイスは北海道大学(北大)の研究室から始まったということですが、社内に北大出身者は多くいらっしゃいますか?

石田さん

社員全体の約3分の1(10名程度)が北海道大学出身です。北大とのつながりはしっかり受け継がれていますが、だからといって、北大以外の出身者が疎外感を感じるようなことはないと思います。

また、私を含めて6名が博士号保持者です。情報系の研究経験者は、最新の論文から情報を得るなど、先端技術へのアクセスという点で強みを発揮しています。

編集部

北大研究室との関係も続いているのでしょうか。

石田さん

はい。出身研究室の先生に技術顧問として協力いただいたり、反対に先生の研究を我々がシステム面でお手伝いしたりしています。

一例として、これは北海道ならではですが、その研究室が進めているカーリングのAI研究成果のアプリ化などを支援しています。「氷上のチェス」と呼ばれるカーリングで、次の一手の勝率をシミュレーションするアプリを開発しています。

北海道のIT人材を受け入れ。札幌の働きやすさ・住みやすさも知ってほしい

編集部

石田さんは「さっぽろイノベーションラボ」の代表理事、一般社団法人「北海道IT推進協会」の常任理事というポジションでもいらっしゃいます。地元のIT産業発展への思いを聞かせていただけますか?

石田さん

弊社は、北大生はじめ学問を修めた若者たちの活躍の場を地元に作りたいという、創業者の思いがあって設立された会社です。その思いを受け継ぎ、技術で地域に貢献してきたことが認められて理事活動などにお声がけいただいていることを、光栄に思っています。

どうしてもIT業界の企業や人材は首都圏に集まってしまうのですが、ビジネスとして成長していけることを前提にしながらも、北海道および札幌に根を張って今後もエンジニアを受け入れていきたいです。

編集部

小林さんは、どのような地元への想いがあるのでしょうか。

小林さん

札幌は比較的穏やかな人が多く、ゆったりとした雰囲気があります。食べ物も美味しく、便利で文化的でありながら比較的混雑の少ない札幌は、生活の場として非常に魅力的だと感じています。

もともと私は札幌出身で、東京での会社員生活を経て北海道に戻ってきました。若い頃は、東京の情報量の多さや技術の進歩の速さ、街が持つスピード感に惹かれていましたが、年齢を重ねるにつれ、そのスピードの速さを負担に感じるようになったんです。

ちなみに、当社役員の丸山は神奈川県出身で、札幌とは全くゆかりがありませんでした。純粋に札幌への憧れだけで転職を決意し、現在は家族全員が札幌での生活を満喫しているそうです。そんなメンバーもいるので、出身が道内・道外にかかわらず働く環境・住む環境について気に入っていただけるケースはあると思いますね。

メッセージ:ハイレベルな環境で成長したいエンジニアを募集!

株式会社テクノフェイスの石田さん
▲取材にご対応いただいた石田さん

編集部

最後に、転職を検討されているエンジニアの方々へメッセージを頂けますか?

石田さん

リモートワークが一般的となり、暮らす場所を問わず全国のさまざまな企業で働ける時代となりました。そんな中で、私たちテクノフェイスが提供できる最大の価値は「レベルの高い技術者たちと触れ合うことで自身の成長を促せる環境」だと思っています。

尊敬し合いサポートし合えるメンバーが集う環境で、技術者として高みを目指したい方は、ぜひ仲間になって頂ければ幸いです。

編集部

お話を伺って、御社の高い技術力や高め合う文化、そしてエンジニアファーストで働きやすい環境についてよく理解できました。

本日はありがとうございました。

編集後記

札幌市時計台のすぐ近くにオフィスを構えるテクノフェイス。フルリモートが可能なワークスタイルではありますが、思わず出社したくなるくらいの立地だと感じました。実際に関東圏から移り住んだメンバーもいるということで、興味を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事のまとめ

企業の特徴
  • 北海道大学発祥の技術系企業で、高度な技術開発を得意とする(2002年設立)
  • 全34名中28名が技術者という技術開発に特化した組織体制
  • 北大出身者が約3分の1、博士号保持者6名と高い専門性
事業内容と強み
  • AIやシステム開発の受託開発がメイン(技術的難易度の高い案件を多数担当)
  • 大手企業から「他社では任せられない」と指名される高い技術力
  • 気象観測システムや積雪判断AI等、社会インフラ級の開発実績あり
働き方の特徴
  • 技術者の約7割がフルリモートで勤務(東京・京都からの勤務実績あり)
  • フレックスタイム制導入(コアタイム10-15時)
  • マネージャ以上は裁量労働制を採用
組織文化
  • 大学の研究室のような協力し合う文化
  • 各メンバーが専門分野を持ち、相互にサポートし合う体制
  • エンジニアの裁量を重視した柔軟な組織運営
拠点の特徴(札幌)
  • 落ち着いた環境で高度な技術開発に携われる
  • リモートワークで東京の案件にも対応可能
  • 通勤ストレスが少なく、生活環境の良さが魅力

株式会社テクノフェイスの基本情報

企業名 株式会社テクノフェイス
住所 札幌市中央区北1条西3丁目3番地 敷島北一条ビル6階
事業内容
  • AI研究開発
  • AIインテグレーション
  • ソフトウェア開発
  • 技術支援・技術コンサルティング
  • 動画・映像ソリューション
設立 2002年4月
働き方
  • リモートワーク・遠隔地勤務可
  • フレックスタイム制度(コアタイム10~15時)
公式ページ https://www.technoface.co.jp/
採用ページ https://www.technoface.co.jp/recruit/
募集職種 エンジニア
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。