ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、宮崎県小林市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。
小林市役所では、年齢が近い先輩社員が新規採用職員をサポートする「メンター制度」や、入庁後1年間で3回行われるフォローアップ研修などで若手の成長を手厚く支援しています。また、若手の意見を積極的に取り入れる風土があることも大きな魅力。前職で培った専門性や「地域に貢献したい」といった想いを武器に、のびのびと活躍している若手職員がたくさんいる職場です。
今回は、小林市役所における若手活躍事例や働きやすさ、特徴的なカルチャーについて、建築技師の脇田さん、保健師の轟木さん、観光行政担当の松永さん、研修担当の嶋さんにお話を聞かせていただきました。
若手育成:メンター制度や入庁前後の研修制度が充実!
編集部
小林市役所では、若手職員の育成に注力されていると伺いました。まずは総務課の嶋さん、現在特に力を入れている取り組みについて教えてください。
嶋さん
現在は、若手職員の意見を積極的に取り入れながら、新規採用職員の支援体制に力を入れて取り組んでいます。
小林市役所では2024年度から入庁前の不安を少しでも軽減するために、採用予定者の素朴な疑問にもお答えする事前研修を3月に実施するとともに、メンター制度の試験運用を開始し、先輩職員がメンターとなってサポートする取り組みを実施しています。新規採用職員と年齢が近い職員をメンターに当てているため、些細な疑問も気軽に相談できる環境が構築されたと感じています。
また、このメンター制度の立ち上げは若手職員の提案から始まっています。若手の立場に寄り添った支援を強化するために、令和5年度に入庁3年目~10年目の職員で「若手職員育成のためのプロジェクトチーム」を発足しました。メンバーが小林市の課題について話し合う中で、若手のメンタルヘルスについての課題が挙がり、メンター制度の導入が提案され、令和6年度の試験導入に至りました。
フォローアップ研修については、市独自の研修として年に3回実施していることも特徴的です。例えば入庁直後の4月には、市内の観光地や市の管理施設を新規採用職員と巡る研修を行っており、小林市出身でない方にとっては市の魅力を知れる良い機会になっていますね。また、市役所内のシステムの使い方や、1日の基本的な業務の流れなども丁寧に案内しており、こちらも新規採用職員から大変好評です。
職員の成長過程に併せた内容の研修があることで、一人ひとりが不安や悩みについて改善策を考えることができます。これは、若手職員がこれからのキャリアを安心して積んでいくための大切な一歩になっていると感じます。
編集部
業務に関する研修についてはいかがでしょうか。
嶋さん
研修の主催は、研修センターや市独自で実施するものなど様々ですが、職員が希望して受講できる研修は年間で約50種類ほどあります。
また、職員の階層に応じて求められる能力を身につけていただくため、階層別の研修も実施しております。他の自治体職員と意見交換ができる機会もあるため、職員はたくさんの刺激を受けながら、自分のキャリアについて考えることができます。
轟木さん
保健師の研修もたくさんあり、業務に大きく役立っています。また、管理栄養士も含めて集まる勉強会や情報共有の場も年に3~4回ほどあり、知識をブラッシュアップできる機会が多くて大変ありがたいです。
嶋さん
市役所には様々な部署や職種がありますが、轟木さんのお話にあったように部署や業務内容に応じてスキルアップができる機会が設けられています。同じ部署の職員とスキルアップできる喜びもあることから、とても良い取り組みだと感じます。
若手職員の声:技術職・専門職・事務職の職員にインタビュー
編集部
続いて、若手職員として活躍されている脇田さん・轟木さん・松永さん、小林市役所での働きがいについて教えていただけますでしょうか。
脇田さん
私は建築技師として、どこで誰がどのような建物を建てるのかを管理し、許可を出す業務を行っており、自分が携わったものが形に残ることが大きなやりがいです。また、前職の民間企業では建設場所や内容が決まった状態で関わることが多かったのですが、市役所では規模や場所の検討段階から携わることができ、より広い視点でまちづくりに関われる点も魅力だと感じています。
例えば最近は新体育館の建設計画に携わり、建物を建てるためのベースとなる部分をゼロから企画しました。建設に関わる複数の団体の食い違う意見をすり合わせ、統率していくことが非常に難しかったのですが、その分やりがいも大きかったです。そして、完成した建物を市民の皆様が使ってくださっている様子を見て、さらにモチベーションが上がりました。
▲管財課で建築技師として建築確認申請や現場の監理を行っている脇田さん
轟木さん
私は、保健師として幅広いジャンルの業務に携われることにやりがいを感じています。
小林市役所の課内異動では健康福祉部門、母子保健部門や高齢者福祉部門、精神保健福祉部門などさまざまな部門があり、部門によって業務内容が大きく異なるため、部門異動があると一から学ぶ必要があるんです。大変さもありますが、元々「人の一生涯の健康に関わっていきたい」という想いで転職したので、自分のやりたいことをしっかりと叶えられていることに喜びを感じています。
また、保健師の仕事では対象者の方の環境やバックグラウンドなどで対応を変える必要があるのですが、正解がない分、働きがいは大きいですね。また、以前母子保健部門で関わりがあったお子様と数年後に別の業務でお会いし、成長されている姿を見ると、「あの時にご家族と一緒に考え、悩んだ時間が今のお子様の成長につながっているんだな」と嬉しくなります。
▲健康推進課で保健師として勤務している轟木さん
松永さん
私は商工観光課にて市のイベントの企画・運営に携わっています。何でも相談できる雰囲気の職場なので、イベントを企画する際も、内容が固まり切っていない段階から相談や提案ができ、とても働きやすいです。
先日、そのイベントの担当を任された際に、思い切って新たな企画を提案し、実際にイベントに取り入れることができました。提案には勇気がいりましたが、職場の雰囲気が私の背中を押してくれましたね。また、市役所で勤務した際に培った事業企画のノウハウや考え方などを活かせていると感じています。
私は、イベントに参加された方が「別のイベントにも参加してみたい」、市外からお越しいただいた方には「また小林市に来たい」と感じていただけるような企画を考えたいと思っています。そこが最も苦労する部分であり、大きなやりがいにもなっていますね。
▲商工観光課で事務を務める松永さん
ワークライフバランス:休暇を柔軟に取得できる職場環境
編集部
ここからは、小林市役所におけるワークライフバランスに関する取り組みについてお話を伺っていきます。働きやすさについて、特徴的な点があれば教えてください。
嶋さん
職員のライフステージに応じて、必要な休みを柔軟に取得できる環境であることが特徴です。
例えば、育児休暇の取得については、女性職員に加え、男性職員も積極的に取得いただいております。お子さんやご家族の看護など、各職員の状況に配慮して、同じ部署の職員が協力し合う雰囲気があることも、休暇が取得しやすい理由の一つです。
また、職員の心身の健康増進を図るために、水曜日と金曜日はノー残業デーを実施しています。この日は、部活動など自分の趣味を楽しんでいる職員も多いですね。
脇田さん
私も、休暇の取得しやすさを実感しています。妻が最近2人目の子どもを出産したのですが、妊娠中はつわりがひどかったんです。その際に1~2時間単位や半日単位での休暇を柔軟に取得させていただけて、大変助かりました。
風土:和気あいあいとした雰囲気で、部活動も盛ん。市長との距離も近い
編集部
職場の雰囲気についても教えていただけますか?
嶋さん
職員同士のコミュニケーションが活発で、和気あいあいとした雰囲気です。部活は、野球やサッカー、バレーボールなどのたくさんの部活動があります。県内で開催される大会に出場することもありますね。普段はあまり話す機会のない職員が交流する場にもなっており、経験の有無を問わず楽しんで活動しています。
また、活動を通して生まれた絆は、自分を支えてくれるかけがえのないものになると思いますので、気になる方はぜひ一度ご参加いただきたいですね。
編集部
市長とのコミュニケーションについてはいかがでしょうか。
嶋さん
お会いした時は、気さくにお声掛けいただきます。
例年4月は市長が講師となる特別研修がありますが、受講する職員とたくさんコミュニケーションを図ってくださり、職員の皆さんが真剣に、時に楽しそうに受講していた様子が今でも印象に残っています。
脇田さん
昨日も「寒いですね」などとカジュアルな会話をしました(笑)。いつも気さくに話しかけてくださり、距離感が近いと感じています。
福利厚生:家賃補助や子育て世帯の職員への駐車場代助成など幅広い支援あり
編集部
福利厚生制度についても教えてください。
嶋さん
職員向けの家賃補助や、子育て世帯の職員向けに駐車場代の助成も行っているなど、充実した福利厚生制度が整っています。
また、各部署で職員の親睦を図るためのレクリエーションも企画されることがあり、それらに対する一部助成も行っておりますので、職場に馴染みやすい環境も整っていると思います。
採用:このまちで働きたいという『意欲』を重視
編集部
小林市役所では、未経験者や学歴不問での採用も積極的に行っているそうですね。
嶋さん
市役所で働いている職員の経歴は本当に様々です。高校や専門学校、大学等を卒業後から入庁した職員や、民間企業の経験や資格を保持している職員もいます。
年齢制限を除いては、「市役所で働きたい」という強い気持ちが、採用試験のみではなく、市の職員として働いていく上での原動力になると思います。
地元出身ではない方も、たくさんの職員が小林市役所で活躍しています。経歴や資格の有無などで「無理かな」と決めつけず、「このまちに貢献したい!」という想いがある方は、ぜひ積極的に挑戦していただきたいです。
求める人材:まちづくりに興味がある方、市民目線で働ける方を歓迎
編集部
最後に、転職を検討されている方へメッセージをお願いします。
脇田さん
一般的に「ものづくり」というと工場や建設会社のイメージが強いかもしれませんが、市役所にも活躍の場がたくさんあります。ものづくりの視点をまちづくりへと広げていける仕事であり、技術者一人ひとりが造ったものがまちに残り、多くの方に使っていただけることが大きな魅力です。ご興味のある方は、ぜひお気軽に応募していただけたら嬉しいです。
轟木さん
市民目線で仕事ができる方が、小林市役所の仕事にフィットするのではと思います。仕事以外のことも相談しやすい楽しい職場ですので、専門職の方はもちろん、未経験の方もぜひお越しいただければと思います。
松永さん
日常生活を送る中で、「こんなサービスがあれば助かるな」という発想から気づきを得て事業を立ち上げ、実現できることがこの仕事の大きな魅力だと思います。制度を作り上げるノウハウは入職後に学んでいただけます。「事業の企画なんてハードルが高い」と不安に感じることもあるかと思いますが、職場の上司・先輩に気軽に相談できる環境があるので、意欲のある方はぜひご応募ください。
編集部
本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
若手支援体制 |
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採用の特徴 |
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働き方の特徴 |
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福利厚生 |
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社風・組織文化 |
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キャリア開発 |
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小林市役所の基本情報
市役所名 | 宮崎県 小林市役所 |
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住所 | 宮崎県小林市細野300番地 |
事業内容 | 小林市の行政業務全般 |
公式ページ | https://www.city.kobayashi.lg.jp/ |
採用ページ | https://www.city.kobayashi.lg.jp/ gyoseijoho/jinji_saiyo_shokuin/ index.html |
募集職種 | 一般職・事務職・技術職 ※技術職:専門の学校卒または資格保有者 |