ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、フランスに本社を置くグローバルなマーケットリサーチ企業で、世界90カ国に事業を展開する「イプソス株式会社」にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
同社では、世界90ヵ国に事業展開する強みを活かした市場調査の実施、海外拠点との協働等、海外と関わる機会が豊富にあり、新卒入社後の早い段階、また未経験入社からでもグローバルなキャリアを築ける環境が整っているのが特徴です。「International Mobility」制度による海外拠点への異動や、最長6週間の海外リモートワークも可能で、グローバルに活躍したい方にとって魅力的な環境といえるでしょう。
今回はそんなイプソス株式会社のグローバルな環境や若手の活躍について、グループサービスラインの大坪さんとHRの藤田さん、そして新卒入社2年目でリサーチャーとして活躍する増池さんにお話を聞かせていただきました。
90カ国展開のグローバル企業。海外案件で活躍できる
▲グループサービスラインのリーダーを務める大坪さん
編集部
まずはグローバルな特徴も含め、御社の組織体制について教えていただけますでしょうか。
大坪さん
イプソスはフランスに本社を置き、世界90カ国でマーケティングリサーチを提供するグローバル企業です。マーケティングリサーチによって消費者や市場からインサイトを引き出し、クライアントの課題解決につなげています。
様々なお客様の複雑な課題に対応するため、14のサービスラインにチームを分け、それぞれの専門性を活かしつつ連携し合ってサービスを提供しています。また、クライアントマネジメントを担当するクライアントオーガニゼーション(CO)チームも設置しており、専門性と顧客対応の両面で体制を整えています。
編集部
グローバル展開を活かしたイプソスの強みはどういった点にあると思われますか?
大坪さん
様々なクライアントからのハイレベルな要望に応えるために最先端技術への感度を高め、いち早く取り入れている点が当社の強みです。例えば近年注目されている生成AIや自動化の技術もかなり早い段階から取り組んでいました。またグローバル市場を活かして、投資を要する大規模なソリューションを開発できるのも特徴です。
さらに、海外拠点とのネットワークを活かしたプロジェクト推進も当社ならではの強みです。多国間で調査を行う場合にその国のメンバーにアドバイスを受けることもありますし、グローバルな知見を持つメンバーと協働してプロジェクトを進めることもあります。
編集部
業務の中で英語を使用する場面も多いのでしょうか。
藤田さん
海外拠点とのやり取りは、英語でのコミュニケーションが基本です。またクライアントの約半数以上が外資系企業ということもあり、クライアント向けの調査結果報告書を英語で作成することも少なくありません。
キャリアアップしていくほど、海外拠点とのやり取りが増えていくため、より英語力が求められるようになります。留学経験があるなど入社前から英語力を備えている人もいますが、そうでない場合でも入社後に自主的に学んでいます。
「International Mobility」制度で海外勤務の門戸を開く
▲HR部門マネージャーの藤田さん
編集部
イプソスでは海外拠点での勤務機会もあるのでしょうか。
藤田さん
「International Mobility(グループ内異動制度)」という制度があり、応募条件を満たしていれば、各国のポジション状況に応じていつでも応募が可能です。
応募後は各拠点のHR部門に確認を取った上で現地のリサーチャーとの面接を経て異動が決まります。日本ではまだ実績はありませんが、アジア圏ではシンガポールからオーストラリア、マレーシアからシンガポールなど、実際に制度の活用実績があります。
なお、これは赴任ではなく社内転職という扱いです。例えば、この制度を利用してマレーシアで働くことになった場合、日本のイプソスを退職して、イプソスマレーシアに入社することになります。
編集部
海外からリモートでの仕事ができるという制度もあるそうですが、こちらについても教えていただけますか?
藤田さん
「Work From Anywhere制度」という、最大6週間、海外で仕事ができる制度があります。前年度の評価が標準以上で、勤続年数が1年以上であること等を条件に、海外で働きながら自己啓発や学びの機会も得られる制度です。
実際に、さまざまな目的で活用されています。2023年度から導入された制度なので利用実績はまだまだ少ないですが、問い合わせも増えてきているためこれからもっと活発に活用されていくことになるでしょう。
“実践”と“手厚いサポート体制”の両輪で、若手活躍を促進
▲新卒2年目でリサーチャーとして活躍する増池さん(写真左)
編集部
続いて若手活躍のテーマについて伺います。御社の若手社員の育成方針やサポート体制について教えていただけますか?
大坪さん
当社には高い専門性を有するメンバーが揃っていますが、基本的には実務を通じて成長を促していくというのが育成方針です。そのためになるべく若手の内から活躍のチャンスを積極的に与え、実践の中で経験を積んでいってもらうことを重視しています。
新入社員の教育は、配属されるサービスライン主導のOJTが基本です。ただし単に現場に任せるのではなく、各サービスラインの育成方針を会社で事前に把握しているのが特徴です。具体的にはサービスラインのリーダーが社員一人ひとりの育成プランを作成し、そのプランに沿って育成を進めています。特に入社初期は頻繁なフィードバックを行い、新卒・中途に関わらず着実に成長できる体制を整えています。
藤田さん
また新入社員にはメンターがつき、きめ細かなケアを行っています。面談頻度などは各メンターにお任せしていますが、HRとの人事面談も定期的に実施し、悩みや疑問点をすくいあげられる体制を整えています。
編集部
全社的な学習機会などもあるのでしょうか。
藤田さん
新卒社員と未経験の中途入社の方については、約3か月間の「イプソスアカデミー」という研修期間を設けています。リサーチ業界の基礎知識から、定性・定量調査の概論、さらにはクライアントへの企画書の作成といった踏み込んだ内容まで、未経験からの入社であっても仕事の全体像を把握できる研修内容となっています。
他にも階層別や職種別の課題に応じて、ロジカルシンキング研修やマネージャー研修、各専門スキルの研修等、学べる環境を整えています。
編集部
増池さんは御社のサポート体制についてどのように感じていますか?
増池さん
研修期間だけでなく普段の業務でも周囲からのフィードバックの機会が多く、手厚いサポート体制の中で成長していける環境があると感じています。またメンター制度があることで業務以外のちょっとしたことも相談できるため、とても心強いです。
特にこうしたサポート体制を通じて社内での交流が広がっていくのがありがたいポイントです。私の部署では他のサービスラインとの部署を超えた連携機会も多いのですが、入社したばかりだと誰に何を聞けば良いのかわからず、そこで悩むことが多いです。
そういった際にメンターの先輩が別のサービスラインの先輩を紹介してくださったり、イプソスアカデミーで横のつながりができたりすることで、業務における連携が取りやすくなっています。
若手の挑戦事例:入社2年目で海外拠点との連携やモデレーターなどに挑戦
編集部
増池さんの現在の業務内容をご紹介いただけますか?
増池さん
マーケティングリサーチには数字で測る「定量調査」と数値化できない情報を見る「定性調査」の2種類があり、私は定性調査のサービスラインに所属しています。インタビューや座談会、訪問調査、行動観察などを通して、消費者の心理や行動背景など、数値化できない「なぜ」を深く掘り下げていくのが業務内容です。
例えば海外のクライアントから日本のマーケットの実態を知りたいというご要望をいただいた場合には、日本独自のニーズや消費行動、パッケージデザインの日本と海外での違いなどをさまざまな角度から検証していきます。特定の業界や商品に限定せず、幅広いビジネス課題に対する調査を行っています。
編集部
実際に働かれていて、やりがいや醍醐味を感じる部分はどのようなところですか?
増池さん
まず定性調査という業務自体に魅力を感じています。消費者の価値観や気持ちを深掘りしていく中で共感したり、逆に知らない価値観に触れたり、さまざまな刺激を受けています。一人ひとりのお話から消費者の価値観・ライフスタイルなど、徐々に大きなテーマが見えてくる過程もとても興味深いですね。
また業務の進め方に関しても、調査の種類や課題がプロジェクトごとに異なるため、クライアントとの対話やチーム内での協力を通じて臨機応変に進めていける点が面白いです。まだ2年目ではありますが、多くのことを任せていただけ、新しいことへの挑戦をサポートしていただける環境があることも、働きがいにつながっています。
編集部
新しいことへの挑戦というのは、例えばどのようなことがありますか?
増池さん
先ほどのお話にあった、海外拠点との連携がその1つです。私の場合はマルチカントリー調査を行う際に、イプソスのインドネシアオフィスと中国オフィスとの協働に関わらせていただきました。各国に合わせたインタビュー内容の作成や、インタビューにあたって必要な資材の準備などを海外拠点とコミュニケーションを取りながら進めていきました。年次にかかわらずグローバルな仕事を任せてもらえるのはとても嬉しいですし、やりがいにつながっています。
編集部
これまでの業務の中で、周囲のサポートを受けながら成長できたエピソードがあればご紹介ください。
増池さん
今年初めて、インタビューを進行する「モデレーター」を担当したときのことが印象に残っています。消費行動の実態把握のためにさまざまな属性の方にお話を伺うという内容で、計30名の消費者との一対一のインタビューを、もう1人の先輩社員と交代しながら行いました。
初めてのモデレーターで緊張もしましたし、ただ聞くだけでなくクライアントのビジネス課題につなげていくためにはどのように話を引き出せば良いかということには苦心しました。本番前にインタビューの練習をさせてもらったり、もう1人のモデレーターの先輩社員に都度フィードバックをもらったりと、周囲のサポートがあったからこそやり遂げられたと思います。長期間にわたるプロジェクトだったので、やり遂げたときにはとても達成感がありましたし、サポートを通じて成長を実感できる機会となりました。
「世界で最も女性が働きやすい企業」選出。女性管理職も活躍
編集部
その他に、働き方やカルチャーの面での御社ならではの特徴があれば教えてください。
藤田さん
イプソスはForbesが発表している「2024年 世界で最も女性が働きやすい企業」に選ばれるなど、女性活躍が特徴的な会社です。日本法人でも女性社員の比率が約50%、女性管理職割合が日本平均の3倍にあたる約4割と、多くの女性が活躍しています。
編集部
女性の活躍を後押しするための制度などはありますか?
藤田さん
男女問わず働きやすい環境づくりを進めています。具体的にはフレックスタイム制度や在宅勤務制度を整え、働く時間や場所を柔軟に選択できる体制を整えています。育児中の方でも時間調整がしやすく、保育園の送り迎えなども無理なく行える環境があるため、ライフスタイル問わず活躍を続けられるのではないでしょうか。
未経験からグローバルキャリアを築けるチャンス
編集部
最後にイプソスに興味を持った読者に向けてメッセージをお願いします。
大坪さん
グローバルなマーケティングリサーチに興味のある方、また先端的なテクノロジーを活用したマーケティングリサーチに関心がある方は、当社で楽しく働いていただけると思います。新卒や未経験で入社しても早い段階からさまざまな仕事に挑戦でき、長期的にやりがいを持って活躍していただける環境があります。
当社ではコアバリューの1つに「起業家精神」を掲げ、新しい取り組みにリーダーシップを持って挑戦できる人を求めています。それは大きな挑戦に限らず、クライアントとの新しい関係構築や、業務におけるちょっとした改善の工夫でも構いません。そういった姿勢を持つ方と一緒に、今後も会社を成長させていけると嬉しいです。
編集部
大坪さん、藤田さん、増池さん、本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
グローバル展開 |
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人材育成制度 |
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組織体制と特徴 |
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働き方の特徴 |
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求める人物像 |
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イプソス株式会社の基本情報
企業名 | イプソス株式会社 |
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住所 | 東京オフィス:東京都港区虎ノ門4-3-13ヒューリック神谷町ビル 大阪オフィス:大阪市北区東天満1-12-12 |
事業内容 | 各種市場調査並びに世論調査の調査企画立案、実査、集計、分析、レポーティングに関する全てのサービス |
設立 | 1968年9月 |
働き方 | 在宅勤務制度 フレックスタイム制度 |
公式ページ | https://www.ipsos.com/ja-jp |
採用ページ | https://www.ipsos.com/ja-jp/careers-ja-jp |