時代の最先端を行く事業に取り組み、成長を続ける企業を特集するこの企画。
今回はSNSマーケティングやタレント・インフルエンサーなどのプロダクション事業を手掛ける株式会社リアレーションにお話を伺いました。同社は、デジタル時代におけるコミュニケーション戦略の専門家として注目を集めています。
株式会社リアレーションの事業概要:TikTokを軸としたSNSマーケティングの展開
株式会社リアレーションは、SNSやデジタルプラットフォームを活用したマーケティングおよびプロモーションを企画から実施まで一貫して提供する企業です。日本で唯一の"The RX Company(リレーションシップ・トランスフォーメーションカンパニー)"として「リアルなリレーションをつくる」ことを経営理念に掲げ、SNSを通じた企業の課題解決に取り組んでいます。
また、ヒト・モノ・コトのあらゆるコンテンツを「IP(知的財産権)」と捉えた「IPプロダクション事業」も展開しています。SNS等の総フォロワー数110万人を超えるタレントの山之内すずさんをはじめ、「デジタルメディア」と「マスメディア」の両方で活躍できるIPの発掘・育成を手掛けています。
デジタルプラットフォームで注力している領域はTikTokを中心とする縦型ショート動画です。独創的なアイディアを活かした企画・プロモーションが高い評価を受け、多くの実績を積み上げています。
2023年12月には、縦型動画専門のクリエイティブスタジオ「TATE MARKETING」を立ち上げました。スピード・クオリティ・コストのすべての面でSNS上の広告運用における課題を解決すべく、次々と新しい取り組みを展開していくのがリアレーションの強みです。
■TATE MARKETINGの詳細はこちら!
http://tatemarketing.jp/
会社名 | 株式会社リアレーション |
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住所 | 東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル別館9F |
事業内容 | ・SNSマーケティング事業 ・IPマネジメント事業 |
設立 | 2013年5月10日 |
公式ページ | https://realation.jp/ |
今回は株式会社リアレーションのこれまでの歩みや、成長の背景、若手社員活躍の秘訣などについて、代表取締役社長の山城さんにお話を伺いました。
リアレーションの強み:SNSマーケティングとIPプロダクションの相乗効果
編集部
まず、リアレーションさんの事業内容についてお聞かせいただけますでしょうか。
山城さん
リアレーションは、企業の認知・販促・集客・採用などの幅広い課題解決を、SNSの活用を通じてサポートする会社です。情報検索の手段としてSNSが主流になっている現在、「誰が」「どのような形」でその情報を発信しているのかという部分は、ユーザーに情報を届ける上で非常に重要な要素です。そのためリアレーションではSNSで「誰」が「何を」発信するのかを企業に合わせて最適化できるようなマーケティング・プロモーションを行っています。
リアレーションの特徴は、「広告代理店」と「プロダクション」という2つの機能を有しているところです。広告代理店機能として、SNSマーケティング事業を展開しています。企業の商品・サービスのターゲットに向け、「誰」が発信するのが良いのか、「何を」発信するのが良いのかを企画し、実施まで一貫して行っています。
プロダクション機能として、IPプロダクション事業を実施しています。これはヒト・コト・モノなどあらゆるコンテンツを「IP(知的財産権)」として捉え、「デジタルメディア」と「マスメディア」どちらでも活躍できるIPをマネジメントしていく事業です。
IPプロダクション事業には、山之内すずをはじめとする主にマスメディアで活躍する人材が所属する「Incubation(インキュベーション)」と、主にインフルエンサーやTikTokクリエイターなどが所属する「Incubation Digital(インキュベーションデジタル)」があります。
「広告代理店」として企業のマーケティング支援をしつつ、「プロダクション会社」として最適なタレントやインフルエンサーのキャスティングもできるのがリアレーションの特徴です。さらに「インキュベーションデジタル」では、社内のデジタルクリエイターがPR等をサポートできるのも強みといえます。
編集部
これまでマーケティングやキャスティングをしたもので特徴的な事例があれば教えてください。
山城さん
多岐にわたる事例がありますが、代表的なものをいくつか紹介します。インキュベーションに所属する山之内すずは、ここ3年間PayPayのCMに出演しています。PayPayを使える店舗が限られていた当初から、現在のように多くの店舗で使用可能になるまで、マーケティング・プロモーションの広告塔として活動しています。
その他にも、食品系ではマクドナルドやケンタッキーフライドチキン、美容系ではP&Gや花王、資生堂、ゲーム系ではポケットモンスター、パズドラ、ドラゴンクエストなど、多くの有名企業のマーケティングに携わっています。
注力分野:TikTokを中心とした縦型ショート動画戦略
編集部
リアレーションさんが注力しているプラットフォームは何になるのでしょうか。
山城さん
リアレーションでは、現在縦型ショート動画の領域に焦点を当てています。特にエンゲージメントが高く、アクションにつながりやすいプラットフォームとしてTikTokをメインとしています。
従来はテレビやPCなど横型の画面が主流でしたが、現在はスマートフォンという縦型の画面で情報を得る人が大半です。実際に今は1日に3時間以上スマートフォンを使用しているとされており、その大部分がSNSや動画視聴を目的としています。
編集部
ショート動画は今かなり流行っているという印象がありますが、企業のマーケティングやプロモーションにおいては特にどのような効果があるのでしょうか。
山城さん
最近は、長時間のコンテンツを一度に視聴することが少なくなっています。5分や10分のコンテンツでさえ視聴が難しい場合があります。「まず知ってもらう」ためには、15秒や30秒くらいの短尺の動画が有効になります。
これは映画の予告編に似ています。多くの人は予告を見てから興味を持ち、詳細情報を調べ、そして映画館に足を運びます。
同様に、リアレーションでも企業の魅力や強み、最も伝えたい部分をショート動画という形でコンパクトにまとめ、ターゲットに届けるという取り組みを行っています。
さらに、リアレーションは2023年11月24日に開始された「TikTok Creative Exchange(TTCX)」のクリエイティブ・パートナーとして提携を開始しました。今後もTikTokのエキスパートとして、多くのクライアントと協力しながら価値を提供していきます。
■TikTok Creative Exchange(TTCX)の詳細はこちらから!(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000157.000046801.html
ビジョン:デジタルとマスメディアの融合によるマーケティング革新
▲リアレーションさんがイメージするSNSとマスメディアによる情報拡散(公式サイトから引用)
編集部
SNSを活用したマーケティングを行っているリアレーションさんですが、SNSとマスメディアとの融合も図っていらっしゃるようですね。マスメディアとデジタルの両方の領域を手掛けられている意図はどういったところにあるのでしょうか。
山城さん
リアレーションでは「デジタルとマスメディアの架け橋になる」ということを掲げています。メディアが多様化していることから、テレビなどのマスメディアの影響力は以前に比べると小さくなっているかもしれません。しかし同時に、SNS上だけのプロモーションでは限界があることも事実です。
最近の事例では、SNSで話題となったものがテレビや新聞などのメディアに取り上げられ、その相乗効果で商品が爆発的に売れたということがありました。デジタルとマスメディアをいかにうまく活用していくかということは、今後さらに重要になってくると感じています。リアレーションとしても、この領域にチャレンジしていくことに大きな意義があると考えています。
▲SNSで話題づくりをし、マスメディアで拡散し、相乗効果でファンづくりを進める(公式サイトから引用)
リアレーションの成長の軌跡:web制作からSNSマーケティング専門企業へ
編集部
続いて成長企業のテーマについて伺います。まずは2013年にリアレーションさんが設立されてから、今の事業の実施に至るまでの経緯を簡単に教えていただけますか?
山城さん
リアレーションは元々、webサイトやアプリ、動画、システムなど、企業のweb制作を請け負うところからスタートしました。実は会社設立当初の数か月は、具体的な事業内容が決まっていませんでした。会社を立ち上げたものの「何をやろうかな」という状態で、最初はメンバーも別のところでアルバイトをしていたほどです(笑)。
会社設立から3か月程経ったときに、ある紹介で「webサイトを制作したい会社がある」と案件をいただきました。独立起業のご祝儀のような形でしたね。当時はwebサイト制作の実績がなかったため、依頼会社と実制作者の間に入り、ディレクション業務を行う形で業務をスタートしました。
その後、営業とディレクションを中心に業務を進めていくうちに、様々な相談が来るようになりました。6年間ほどweb制作をメインとしながら、元々興味があったエンターテインメント領域をはじめ、人材、金融、飲食、アパレル、不動産という7業種を手掛けるまでに至りました。
幅広い業種を経験する中で、業種を絞って専門性を高めていく必要性を感じ始めました。ちょうどそのタイミングで、SNSマーケティングやインフルエンサーマーケティングなど、ITとエンターテインメントが融合した領域が注目され始めました。
ITとエンターテインメントは元々興味を持っていた分野だったこともあり、この2つが統合されたフィールドに特化することを決めました。これが現在の事業展開につながっています。この方向性への転換は、ここ4、5年ほどの出来事です。
成長戦略:SNS市場への特化がもたらした飛躍的な発展
編集部
リアレーションさんの事業開始から現在までの売上や従業員規模の推移について教えていただけますか。
山城さん
リアレーションは今年で11期目を迎えますが、2013年からの5、6年は社員よりもパートナーを増やすことに注力していたため、社員数は5人程度でした。売上も約2、3億円と横ばいで推移していました。
業種を絞った4、5年前くらいから社員も増やしていき、6期目、7期目くらいから10人、20人と倍増していきました。現在は社員30人に加えて業務委託パートナーがいる組織規模となっています。売上も約7億円と、業種を絞る前に比べて2、3倍に増えています。
編集部
組織規模も売上も飛躍的に成長されていますね。このリアレーションさんの成長の背景にはどのような要因があるとお考えですか?
山城さん
成長市場に業種を絞ったことが一番大きいと考えています。SNSマーケットは2023年から2027年にかけて倍になるとも言われており、さらなる成長が見込まれています。成長市場を捉えて事業を展開できていることは自社の成長にとって大きな要因です。
編集部
リアレーションさんがSNSマーケティングに注力されるようになったのは、この市場の成長を確信されていたからですか?
山城さん
SNSが今後伸びていくだろうという理解はありましたが、InstagramやYouTubeの隆盛については、どちらかというと乗り遅れてしまった感覚の方が強かったです。
以前からInstagramやYouTubeも手掛けていましたが、ウェブ制作やプロダクションというメイン事業の付加価値としての位置づけでした。その後、InstagramやYouTubeが急成長し、チャンスだと分かっていたのに踏み切れなかった後悔がありました。
そんなタイミングでTikTokが登場し、これは見逃せないと考えてアンテナを張っていました。結果として、TikTokがトレンドになったときに、ビジネスとしてうまく活用することができました。
編集部
InstagramやYouTubeの時の経験を活かして、TikTokに早い段階から注目されていたことが今の成長につながっているんですね。
競争優位性:独創的な企画力とクロスメディア展開力
編集部
今ではTikTokを活用したマーケティングやTikTokクリエイターのキャスティングに取り組む企業も増えてきていると思いますが、他社にはないリアレーションならではの強みはどういった部分にありますか?
山城さん
我々はTikTok for Businessと提携する代理店として、多数のクライアントから直接お仕事をいただいています。TikTokを活用したプロモーションで複数の賞を受賞しており、ターゲットに刺さるアイディアと、結果につながる施策を展開できている点がリアレーションの強みであり、高く評価いただいている点です。
また、社内にクリエイターやインフルエンサーといった人材を抱えていることも強みです。彼らの活躍の場をデジタル分野に限定せず、幅広く展開しているのも特徴といえるでしょう。
編集部
山之内すずさんは元々TikTokで有名になった方ですが、今やCMやバラエティ、ドラマなどテレビで頻繁に見かけるほど活躍されていますね。
山城さん
その通りです。山之内すずはTikTokというプラットフォームから始めてテレビにも進出したタレントとして活躍しており、2022年にはタレントCM起用社数ランキングで6位にランクインするほどの人気を獲得しています。
デジタル発のタレントやインフルエンサーは、どうしてもユーチューブやティックトック、インスタグラムなど特定のプラットフォームに依存しがちです。しかし山之内のように、ティックトックなどのプラットフォームをきっかけにマスメディアにまで活躍の幅を広げていった事例やノウハウを持っているのがリアレーションの他にはない強みといえます。
編集部
リアレーションさんの「デジタルとマスメディアの架け橋になる」という目標が、マーケティングやプロモーションに限らず、マネジメントの面でも実現されているんですね。
リアレーションの若手育成:早期登用と成長意欲を重視した人材開発
▲若手社員が多く、和気あいあいとした雰囲気のリアレーションさんの社内の様子
編集部
続いて若手活躍のテーマについても伺います。リアレーションさんはかなり若い方が多いようにお見受けするのですが、社員の方の平均年齢は大体どのくらいですか?
山城さん
正確な数字ではありませんが、感覚的には20代後半くらいになると思います。新卒で入社する者もいますが、中途入社の社員が大半です。テレビ業界や他のプロダクションの社員といった同業者が、リアレーションのSNSマーケティングや、デジタルとマスメディアをつなぐというビジョンに興味を持って入社することが多くなっています。
編集部
具体的にリアレーションさんで早くから活躍されている若手社員の方のエピソードがあれば教えてください。
山城さん
リアレーションでは大体2年目が1つの節目になるという感覚があります。実際に新卒2年目で責任者のポジションに就いている者もいますよ。リアレーションの2つの事業をまとめる統括責任者や、営業部門の責任者として活躍してくれています。
山城さん
リアレーションでは年齢も入社年次も全く関係ありません。それこそ山之内すずも22歳ですし、それくらいの年齢でも勢いがある方はどんどん成長していくことができます。
編集部
リアレーションさんで活躍されている方に共通する特徴はありますか?
山城さん
素直で真面目、成長意欲のあるメンバーは伸びていると感じます。加えて、成長のために積極的に時間を費やすことができるメンバーは成長が早いですね。人をうまく使う、効率的にやるというよりも、自分の成長に向けて没頭できるメンバーがスピード速く成長していると思います。
成長文化:挑戦を奨励する実践重視の育成方針
編集部
リアレーションさんでは、若手社員の方の活躍を後押ししていくために、どのようなサポートやカルチャーがありますか?
山城さん
リアレーションでは研修や座学よりも、実践経験が大切だと考えています。そのため年齢に関係なく、社員がどんどんチャレンジできる環境ときっかけを与えています。
実践において最も重要なのは、クライアントとのコミュニケーションです。クライアントの要望を理解し、それにどのように応えられるかを試行錯誤する中で成長が生まれると考えます。そのため、知識やルールを教え込むよりも、まず現場で経験を積ませることを意識的に行っています。このチャンスを活かし、目の前の仕事に真摯に向き合うメンバーは、成長が早いと感じます。
チャレンジの回数が多いと失敗することもありますが、それを恐れてチャレンジしないよりも、とにかくトライの数を増やすことをリアレーションでは重要視しています。これにより、社員の成長と会社の発展につながると考えています。
リアレーションのインターンシップ:トレンド発掘と人材スカウティングの実践
編集部
リアレーションさんではインターンも実施されているとのことですが、現在は何名のインターン生がいらっしゃいますか?
山城さん
現在インターン生は3名います。受け入れ体制を整えながら、今後はさらに増やしていく予定です。
編集部
リアレーションのインターンではどのような仕事を任せてもらえるのでしょうか。
山城さん
主に2つの軸があります。1つ目は、トレンドに対して常にアンテナを張り「何をするか」というアイディアを考えることです。2つ目は、「誰にやってもらうか」という部分でスカウティングを行うことです。
スカウティングは主にSNS上でモデルやタレント、インフルエンサーを発掘する業務です。ライブ配信者のスカウトを行うこともあります。SNSでの発掘が中心ですが、既存の方法にとらわれない新たな手法の提案も歓迎しています。
リアレーションに求められるのはハングリーな成長意欲と、“やるべきことをやる”姿勢
編集部
最後に、採用についてお伺いします。リアレーションさんではどのような人材を求めていらっしゃいますか?
山城さん
リアレーションで最も求めているのは、年齢や学歴に関係なく、高い成長意欲を持ったメンバーです。負けず嫌いな方、過去に何らかの挫折経験を持っていて「挽回したい」という強い気持ちを持っている方はリアレーションと相性が良いかもしれません。
成長意欲があれば、未経験でも問題ありません。実際に未経験で入社し、大きく成長して重要なポジションを担っているメンバーもいます。素直で実直に取り組める方であれば、リアレーションで確実に成長できると考えています。
また、リアレーションでは自己実現できる環境づくりを大切にしています。これまでの会社で重要な役割を任せてもらえず、ハングリー精神を持っている方たちも歓迎しています。
そして、やりたいことがたくさんあることも重要ですが、そのためにやるべきことをしっかりとやることも大切です。やるべきことをしっかりとやった上で、いろいろなことに積極的に挑戦していきたいという方はぜひリアレーションにジョインしていただけたらと思います。
編集部
リアレーションさんには、さまざまなことにチャレンジしながら、SNSやデジタルプラットフォームの新たな可能性を切り拓いていける環境があると感じました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社リアレーション:https://realation.jp/
採用ページ:https://realation.jp/join