新しい働き方を取り入れている企業を紹介していく企画。今回は、Web広告やシステム開発に関する事業を行う「バレットグループ」をご紹介します。
バレットグループには若手が育ちやすい環境があり、役職者に占める20代の割合が3割を超えているそうです。スピード感を持って働ける環境や社内カルチャー、採用について人事部の井上智絵さんにお話を伺いました。
バレットグループ株式会社とは?
▲10年以上の稼働実績があるアフィリエイト広告サービス「SLVRbullet」(同社サービスサイトより)
バレットグループは、2023年に創業10周年を迎えたITベンチャー企業です。
代表取締役CEOの小方厚(おがたあつし)さんは大手建設会社に新卒入社後、IT業界に挑戦。2013年に他役員5名とともに会社を設立しました。当初は東京・中野にある公民館の一角を借りて事業を始めた同社でしたが、現在では年商130億以上を売り上げ、約190人の社員が所属する企業に成長しました。
「人とテクノロジーで世界をつなぐ」「新たな価値を創造する」「人を育てられる人を育てる」をコアバリューとし、事業の成長と人材の育成に力を注いでいます。
事業は大きく2つあり、1つはアフィリエイト広告サービス「SLVRbullet」やスマホアプリ特化型の広告プラットフォーム「CREAM」などを提供するデジタルマーケティング事業です。
もう1つは、システム開発事業で、顧客の情報システムの企画から構築、運用までを一気通貫で請け負うほか、エンジニアの技術力を提供するシステムエンジニアリングサービス(SES)も行っています。
会社名 | バレットグループ株式会社 |
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住所 | 東京都新宿区新宿5-15-5 新宿三光町ビル4F |
事業内容 | デジタルマーケティング事業 システムインテグレーション事業 |
設立 | 2013年1月 |
公式ページ | https://bltinc.co.jp |
バレットグループ株式会社は、10周年を迎えた2023年1月、これまでのグループ経営制を改め事業統合を行い、新生バレットグループとしてカンパニー制を導入し、国内4拠点にてスタートしました。
2026年度には1,000億企業となることを目指している同社について、スピード感を持って働く社員の働き方やカルチャー、評価制度、新卒・中途採用で求めることなど、多くのお話を聞かせていただきました。
過去の常識にとらわれず、新たな価値を創造する集団
▲3年ぶりに対面で開かれたバレットグループ10周年社員総会の様子
編集部
10周年おめでとうございます。まずは「バレットグループ」という社名の由来を教えていただけますか?
井上さん
ありがとうございます。私たちは「常識とは過去の定義である」と考えており、過去の常識や、業界の慣習、しがらみや思い込みなどを「Bullet(バレット)=弾丸」を撃ち放すがごとく取り払い、人や社会をより新しい「常識の世界」にアップデートしていきたいと思っています。
そこで、弾丸のようなスピードで成長していく集団でありたい。社員一人ひとりが色の違うカラフルな弾丸を胸に抱き、常に未来に対して前向きに挑戦していく集団でありたい。そんな思いを込めて、バレットグループと命名されました。
編集部
バレットグループさんは固定概念やしがらみを取り払い、「新たな価値を創造する」ことに挑戦される集団なのですね。
新卒2年目でマネジャーに昇格した社員も!若手活躍の会社
編集部
採用ページでは平均年齢30歳、最年少マネジャーは24歳と拝見しました。バレットグループさんでは若手社員がたくさん活躍していらっしゃるのでしょうか。
井上さん
そうですね。2020年8月に入社した社員は、8ヵ月でリーダーの役職を飛ばしてマネジャーになりました。新卒社員では、入社2年目でマネジャーに昇格した社員もいます。
編集部
若手が育ちやすい風土はどのように作られたのでしょうか。
井上さん
弊社は「ポジションが人を育てる」という文化があります。これは、少し背伸びをさせるくらいのスピードでポジションを用意して、その人の成長を促進させると考えるものです。
また、「情熱リーダーに任せる」ということも意識しています。例えば、会社として何か新しい挑戦を行うとき、会社からできそうな人を指名して任せるよりも、「やりたい!」と自ら手を挙げる人に任せるという方針です。この文化が浸透していることで、新卒・中途に関係なく、人が育つ環境になっていると思います。
編集部
若手の方はどんどん成長できる一方で、経験のない挑戦においては失敗するということもあると思います。そういったときには周りのサポートもあるのでしょうか。
井上さん
そうですね。個人で決断して動いていくことも大切ですが、失敗した時には速やかに事態を周囲に共有し、解決することが大切になってくるかと思います。そういう場面では、役職にかかわらず周囲も全力でサポートします。
また、誰でも失敗することはありますが、結果を出しているメンバーは次に何をすればいいか、どう解決するかをすぐに考えています。逆になかなか成果を出せないメンバーは、失敗したことを悩んだり、「誰にいつ言おうかな」と迷ってしまう時間が長いように思います。失敗したことは覆せないので、すぐネクストアクションを考えられるよう、周りがサポートしています。
編集部
若手社員がリーダーやマネジャーと対話をする機会は多いのでしょうか?
井上さん
よく社内で見かけるのが、チーム内の3名くらいの少人数で話をしている光景です。先ほども社内のフリースペースで、新卒社員1名に対し2名のチームメンバーがパソコンを突き合わせて話している光景を見かけました。役職者に限らず、チームメンバーとして若手と話して状況を把握することは多いですね。
編集部
コアバリューの3つめに「人を育てられる人を育てる」を掲げていらっしゃる通り、人を育てる文化があるのですね。
井上さん
はい。「人の強さ」はバレットグループの強みであり、圧倒的成長のベースになっています。ゆくゆくは次世代の経営者となり得る人材を育成することを目指しています。
編集部
成長したい人にとって、チャンスだけでなく、サポートする風土もあることがわかりました。
バレットグループの採用ページには、「人を育てられる人を育てる」をはじめ、コアバリューに込めた想いについて、経営陣の想いがつづられています。
■採用ページ
https://bltinc.co.jp/recruit/about/
人事評価は「実績」と「人望」の2軸で行う
編集部
バレットグループさんでは、人事評価にはどのような制度を取り入れていらっしゃいますか?
井上さん
弊社の人事評価制度は、「実績」と「人望」という2つの評価軸で成り立っています。「人望」が入っている理由は、例えばものすごい実績を上げていても、周りの人をかえりみない態度であれば、チームとして良いことではないからです。
また、企業理念に「人を育てられる人を育てる」を掲げる中で、実績だけを追求するのは会社の目指す方向とは異なります。そのため、人望のある、つまり、人からの信頼を得られるメンバーを上に立てていきたいと思っています。
編集部
「人望」というのは、どのように評価されていますか?
井上さん
まずは評価してもらう5名を、自分で選ぶところから始まります。基本は普段業務で関わりのあるチームメンバーの中から選びますが、業務上の関わりがあれば他部署の人が入ることもあります。そして、その5人に自分を評価をしてもらい、その人たちとしっかり信頼関係を築いて仕事をしているか、自分が「できている」と思い込んでいるだけではないかというところを見ていきます。
編集部
その5人の方にはどのような視点で評価をしてもらうのでしょうか?
井上さん
計10項目あり、そのうち5項目は役職によって変わってきます。全社共通のものはバレットグループの「行動指針」に準じて、「スピード感を持って働いているか」「プロフェッショナルとして働けているか」「逆境こそ仲間と楽しめているか」といった項目があります。
私たちはベンチャー企業なので、とても変化の多い環境にいます。その中で「また状況が変わった」とネガティブにとらえるのではなく、その状況をいかに楽しみながら、周りの仲間と乗り越えられるかという点を大事にしています。
あとは、代表がよく「誠実であれ、謙虚であれ」と言っていますが、「誠実に、謙虚に働けているか」という項目があります。その他の5項目は、自分がメンバーなのかリーダーなのかマネジャーなのかによって変わってくるのですが、例えば役職者であれば「メンバーをしっかり導いているか」という項目を設けています。
バレットグループの行動指針 |
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弾丸の如く、早く速く プロフェッショナルであれ 可能性を追求し、挑戦せよ 逆境こそ仲間と楽しめ 誠実であれ、謙虚であれ |
編集部
代表の小方さんが「誠実さや謙虚さを大事にしましょう」とおっしゃるのは、どういった思いからなのでしょうか?
井上さん
10周年の社員総会でも、代表は「私たちがここまでこれたのは、お客様とのご縁を大切にしていたから。なおかつ運が良かったからだ」と話していました。「自分たちががんばったからだ」と自分の力だけを評価するのではなく、ご縁を大切にする、周りの力に感謝してこそ、という考えがあると思います。
出社にもリモートワークにも良さがある。双方を柔軟に運用
▲バレットグループではオフィス出社とリモートワークを併用している
編集部
現在の皆さんの働き方はいかがでしょうか?
井上さん
リモートワーク制度は以前からありましたが、2020年の2月頃から積極的に導入し、なるべく出社を控えるようにしていました。そこで全職種がリモートワークに対応できると確認できましたが、一方で、オフラインでやれることとオンラインでできることは違うと認識したのも事実です。
この2~3年の間に、会社としても、個人としても、そのあたりの判断ができたかなと思いますので、今は部署や天候の状況などに応じて柔軟に運用をしています。例えば、営業チームは「メンバー間の疎通が大事だよね」という共通認識のもと、社員は基本的には出社をしています。
海と山に囲まれた広島の江田島にサテライトオフィスを開設
▲海が一望できるオフィス環境のCOCODEMO江田島ラボ
編集部
エンジニアチームの働き方はリモートワーク中心ですか?
井上さん
そうですね。さらに、弊社では2021年3月に、広島・江田島に開発ラボ拠点「COCODEMO江田島ラボ」を開設しました。江田島は、広島市内からフェリーで30分でアクセスできる利便性があり、プライベートでは瀬戸内海で海水浴や釣りなどが楽しめる環境なんです。オフィスは目の前一面に山と海が広がっている、きれいなオフィスなんですよ。
ここはエンジニアの拠点ですが、他の社員もサテライトオフィスのように自由に訪れて仕事することができる場所です。
エンジニアにとっては、「東京の最先端の技術に触れていたい」という希望と、「たまには自然を一望できるオフィスで働きたいな」「地方に移住したいな」という、ちょっとわがままに思える希望が同時に叶う環境です。
編集部
島で集中して仕事をした後は、のんびりリフレッシュもできる環境なのですね。場所にとらわれない働き方が浸透していることがうかがえます。
▲COCODEMO江田島ラボオフィスの様子
「COCODEMO江田島ラボ」について、気になった方は下記ページもご覧ください。Wantedlyには、Iターンを実現し、東京から江田島へ移住したメンバーの体験談も紹介されています。
■「COCODEMO江田島ラボ」特設ページ
https://cocodemo.bltinc.co.jp/
■東京に住んでた僕が転職せずに広島県の江田島へ移住した話
https://www.wantedly.com/companies/bulletgroup/post_articles/455628
お酒が格安で飲めるフリースペースで、同僚との「ちょっと一杯」が叶う
▲バレットグループの福利厚生制度一例(同社採用ページより)
編集部
出社される方がいたり、リモートワークの方がいたりという中で、社内コミュニケーションはどのようにされていますか?
井上さん
社内では、マイクロソフトのTeams(ビジネスチャット)を使っています。そこでは各社員から「皆さん、集まりませんか?」という投稿が積極的に行われていますね。
例えば、社内にはゴルフの好きなメンバーが多いのですが、「何月何日にゴルフしますが、一緒に行きたい人いませんか?」という投稿だったり、弊社では10人以上メンバーがいる部活には部費を支給しているのですが、「しばらく休止していたバスケットボール部、活動再開します!」とか「麻雀部、発足します!」といったものです。
編集部
オンラインでの発信がさかんなのですね。先ほど10周年の社員総会のお話がありましたが、会社のオフィシャルなオフラインでの集まりというのも、あるのでしょうか?
井上さん
はい。弊社はSES(システムエンジニアリングサービス)という業態を持っているので、エンジニア社員の中には正社員でありながら他社で仕事をする人が7〜8割います。彼らが会社への所属感が薄れてしまうことがないよう、2ヵ月に一度、「帰社会」というイベントの日を設けています。
これはオンラインで参加しても良いのですが、オフラインでも参加できます。そして「帰社会」が終わったら、そのまま会社のフリースペースでお酒を飲んで帰るということもできます。もちろん、「帰社会」のような会社が用意したイベントデーではなくても、自由に会社に来て、飲んで帰ってもらうことはできます。
編集部
会社のフリースペースでお酒を楽しむことができるのですか?
井上さん
そうです。社内には社員同士が好きな時に交流できるフリースペース「弾丸広場」があり、部を超えた交流もとても盛んに行われています。そこに、1本100円で購入できるお酒専用の大きな冷蔵庫があり、「ちょっと飲んで帰る」ということができるんですよ。ちなみに、野菜やフルーツ、パンが100円で購入できる「OFFICE100円シリーズ」もあります。
編集部
休憩タイムやちょっとした飲み会など、社員同士の気軽な交流を促すための福利厚生制度があるのですね。チャット上の気軽な呼びかけや会社の公式イベントなどを通じて、コミュニケーションが豊富にとれる環境があることがわかりました。
採用で重視するのは「素直さ」「胆力」「自走力」
▲独自の人事評価制度について語る井上さん
編集部
採用についてお伺いしたいと思います。御社は新卒採用、中途採用とも積極的に行われていますが、選考において、重視していらっしゃるポイントはありますか?
井上さん
弊社が採用で重視するキーワードは「素直さ」「胆力」「自走力」です。どのポジションであっても、これを大切にしています。
編集部
「胆力」はどういう力を指すのでしょうか?
井上さん
Web広告やシステム業界は一見キラキラしているように見える業界ではあるんですが、実際はかなり泥臭い仕事も大事で、まずは、そこで踏ん張っていく力が必要です。
また、社会人は毎日が本番です。学生時代のように「全国大会です」「発表会です」というような舞台は用意されていません。日常の仕事の中で、自分の考えを発信したり、いかに物事を恐れたり気おくれしたりしない気力を発揮できるかというのは、簡単に見えて勇気のいることだと思います。そういう意味で、「胆力」はとても重視しています。
編集部
中途採用においても同じでしょうか?
井上さん
そうですね。3つは同じように重視しています。
また、中途採用においても、経験や資格よりも、カルチャーフィットをとても大事にしています。ですので、採用サイトやこのインタビュー記事を見て「いい感じだな」「経験がすごくあるわけではないけれども、自分に合いそうだな」という感覚がある方は、ぜひ応募していただきたいなと思います。
編集部
最後に、応募を考えている方に向けて、井上さんからメッセージをいただけますか?
井上さん
弊社は本当に誰にでもチャンスがある会社です。そして、頑張ればしっかり評価される環境です。能動的に動いて、しっかり結果を出していけば、昇給や昇格という目に見える形でも変化がありますし、自分自身の成長が感じられる会社かなと思います。
編集部
既存事業にとどまらず、新しい事業にもどんどん挑戦できるバレットグループ。「成長」「スピード感」「昇進」「変化を楽しむ」「謙虚さ」「素直さ」「胆力」「自走力」。記事に出てきたキーワードにピンときた方は、ぜひ採用サイトをご覧ください。
井上さん、本日はありがとうございました!
■取材協力
バレットグループ株式会社:https://bltinc.co.jp/
採用ページ:https://bltinc.co.jp/recruit