取材に対応していただいた株式会社カイテクノロジーの社員3名

女性エンジニアが活躍する「株式会社カイテクノロジー」の育児支援と温かい風土とは

エンジニアや女性にスポットを当て、その活躍から企業の魅力を探るこの企画。今回はシステム開発事業と自社開発の栄養・給食管理ソフト「Mr.献ダテマン」の開発販売を行う、株式会社カイテクノロジーを取材しました。

株式会社カイテクノロジーは、“プラスαで快適な明日へ”をミッションに掲げ、IT技術によって顧客に役に立つ“ひと”、“もの”、“情報”を提供することで不便を解消し、快適に変えることを目指す企業です。

M&Aによって事業を拡大してきた同社は、モノづくりのノウハウと技術力を活かし、満足度の高い製品とサービスを提供。なかでも自社開発の栄養士の業務支援パッケージソフト「Mr.献ダテマン」は、創業から40年強に渡り、見やすい画面とわかりやすい操作性、各施設の特色に合わせた献立作成・発注・在庫管理、最新の栄養基準への即時対応力が評価されており、給食現場のほか、栄養士養成学校や各種フードサービス業など、さまざま業態で利用されています。

また、2023年6月にはTokyo Pro Marketに新規上場を果たしており、それを機に社内体制や基盤整備をより強化することに加え、社員一人ひとりの個性や強みを活かす施策を打ち出し、成長を支援しています。

そこで今回は、人事課の宮内さんと、管理栄養士で営業として活躍する松本さん・エンジニアとして活躍する小澤さんに、カイテクノロジーの働き方や女性活躍についてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社カイテクノロジー人事課の宮内さん

株式会社カイテクノロジー
人事課

宮内さん

株式会社カイテクノロジーTAS/パッケージ販売事業部の松本さん

株式会社カイテクノロジー
TAS/パッケージ販売事業部

松本さん

株式会社カイテクノロジー関東システム開発事業部の小澤さん

株式会社カイテクノロジー
関東システム開発事業部

小澤さん

現場視点を持つ管理栄養士がサポートする自社開発ソフト「Mr.献ダテマン」

株式会社カイテクノロジーが開発・販売する「Mr.献ダテマン」のマスコットキャラクター
▲管理栄養士に40年以上にわたって愛されているロングセラー支援ソフト「Mr.献ダテマン」。2021年には「食品産業技術功労賞」を受賞。

編集部

はじめに、カイテクノロジーさんの事業の特徴についてお聞かせいただけますでしょうか。

宮内さん

当社はシステム開発事業とパッケージソフトの開発、販売事業を手がけているIT企業です。システム開発事業では受託開発や技術者を派遣するIT技術支援を行っており、金融、物流、教育などさまざま業種の事業を請けています。

また、自社開発のパッケージソフトとしては、栄養士・管理栄養士のための献立栄養計算、給食管理業務を支援するソフト「Mr.献ダテマン」があります。

編集部

カイテクノロジーさんには管理栄養士が在籍されていると伺っております。「Mr.献ダテマン」の開発にも携わっているのでしょうか。

宮内さん

約20名の管理栄養士が在籍する当社では、高齢者施設や病院、給食会社などで献立作りや栄養管理などの業務経験がある資格保有者が、「Mr.献ダテマン」の販売、導入時の運用相談、カスタマーサポートに携わっています。

「Mr.献ダテマン」は現場視点を持つ管理栄養士が携わることで栄養士・管理栄養士の業務の効率化と改善に役立つソフトとして高く評価いただいております。

編集部

ユーザーと同じ視点を持つ管理栄養士が的確にアドバイスをすることで、不安や疑問にしっかり寄り添ったサポートが提供できるというわけですね。

全体の75%がエンジニア。「エンジニア&栄養士」の現在地を聞く

株式会社カイテクノロジー関東システム開発事業部小澤さん
▲株式会社カイテクノロジー入社4年目の小澤さんは、管理栄養士の資格を活かしながらエンジニアとしても活躍中

編集部

IT技術を基に、システムの開発やパッケージソフト開発を手がけているカイテクノロジーさんでは、多くのエンジニアが在籍していると思われます。エンジニアである小澤さんから、業務についてお聞かせいただけますでしょうか。

小澤さん

入社4年目の私は関東システム開発事業部に在籍し、お客様のシステムの保守業務を担当しています(取材は2024年7月)。業務はすべてお客様のもとで行い、サーバー関連や軽微な改修、不具合の修正などを主に担っています。

編集部

クライアントのもとで業務をされているとのことですが、業務はチームで遂行されているのでしょうか。

小澤さん

はい。受託開発の場合、チームを組んでプロジェクトに参画します。380名の社員のうち、約280名がエンジニアの当社は、私が在籍する関東システム開発事業部所属が16名、そのうち6名ほどの人数で現在の業務を担当しています。

管理栄養士の資格を活かすと共にエンジニアにチャレンジ

編集部

小澤さんは新卒でカイテクノロジーさんに入社されたと伺っております。これまでの経歴や、携わったお仕事についてお聞かせいただけますでしょうか。

小澤さん

新卒入社の私は当初、TAS/パッケージ販売事業部に所属し、管理栄養士の資格を活かして「Mr.献ダテマン」のお客様支援を主に担当していました。

入社したときからいずれは技術もやってみたいと人事に伝えていた私は、管理栄養士として「Mr.献ダテマン」の営業支援を行いながら現場でのお客様とのやりとりや技術に関することを一から学びました。

2年目を迎えるころに「じゃあ、そろそろ技術のほうに行ってみようか」と声をかけてもらい、最初は「Mr.献ダテマン」の改修などで経験を積みました。現在は次のステップとして、社外業務を担当しています。

編集部

管理栄養士からエンジニアになることは、大きなチャレンジだったと思われます。カイテクノロジーさんでは小澤さんのようなキャリアを築く方は多いのでしょうか?

宮内さん

「Mr.献ダテマン」を提供するにあたり、小澤のように管理栄養士の資格を有したエンジニアがいると心強いのですが、当社ではまだ数名というのが実情です。今後は小澤のような向上心のある者を、会社としても支援していきたいと考えています。

未経験でも、経験豊富な先輩社員から学ぶことができる

株式会社カイテクノロジーの社員の談笑風景

編集部

小澤さんはエンジニアとして必要な技術や知識を一から学ばれたとのことですが、どのような勉強をされたのでしょうか。周囲のフォロー体制と併せてお聞かせください。

小澤さん

技術職として「Mr.献ダテマン」の案件に入った際、「もともとあるプログラムを1回直してみよう」という課題をもらい、ログの見方やソースの追い方の基礎を先輩に教えてもらいながら習得しました。

「Mr.献ダテマン」は自社開発のパッケージソフトなので、仕組みやソースを熟知している先輩が多く、教えてもらえるのは当社の強みと感じます。また、スピードが求められる現在の保守業務においても、先輩にログの見方などレクチャーを受けるかたちで日々、成長を実感しながら業務にあたっています。

編集部

知識ゼロからの挑戦となると小さなバグの修正など、業務中の先輩に聞きづらいこともあると思われますが、カイテクノロジーさんは些細なことも聞くことができる風通しの良い環境なのですね。

小澤さん

おっしゃる通りです。わからないことを1つ聞いても、「こういう考え方だよ」と、自分が想像つかないところまで先回りして、想定よりも何倍もの答えをくれます。

所属する現在のチームを見ても技術関連のエキスパートである先輩がいるので、なんでも聞くことができます。知識ゼロからの挑戦なので、ついていくのに必死という大変さはありますが、できないことが悪いのではなく、どうやったらできるようになるかを一緒に考えてくれる環境なので、エンジニアとしてはもちろん、人間としても成長できる環境だと思います。

復帰率100%の背景にある「3歳まで取得可能な育児休暇」

株式会社カイテクノロジーの社員の談笑風景

編集部

次に、女性活躍について伺います。カイテクノロジーさんの男女比は6対4と伺っております。IT業界において、女性4割というのは比較的多い数字になると思われます。女性が活躍するうえでサポート面など制度として整えていることがあればぜひ、お聞かせください。

宮内さん

男女問わずとなりますが、弊社では子育て支援として時短勤務制度を設けています。育児休暇は法律上では2歳までとなっていますが、当社では子どもの3歳の誕生日まで取得することができ、男性の取得実績も高まっています。

具体的な数字としては、直近3年間で12名が取得しており、そのうち4名が男性です。2023年度も7人のうち、2名の男性社員が育児休暇を取得しています。

また、育休・産休取得後の復帰率が100%となっていることや、現在、5名が第二子以降の育休をしていることからも、当社の働きやすさを表していると思われます。

編集部

なるほど。出産、育児とライフステージが変化しても復職することは御社にとってスタンダードであり、会社としても家庭と仕事の両立をしっかりサポートされていることがわかりました。

女性の働く環境のロールモデルを作った入社15年目社員のエピソード

株式会社カイテクノロジーTAS/パッケージ販売事業部松本さん
▲松本さんは、お子さん2人を育てながら柔軟な制度を活用しながら活躍している

編集部

女性が活躍できる環境が整っているカイテクノロジーさんですが、松本さんは産休・育休を経験されていると伺っております。その際の働き方について、実体験をお聞かせいただけますでしょうか。

松本さん

前身の株式会社タスからジョインしている私は入社15年目を迎えます(取材は2024年7月)。小学6年生の第一子を出産した当時、まだ育児休暇を取得した社員の実績がなく、私が第一号でした。

前例がないなか、会社からは手厚いサポートがあり、復職後の時短勤務、保育園からの急な呼び出しで中抜けや早退をする際も、私が後ろめたさを感じないよう、「無理しないで、帰ってあげて」と、快く送り出してくれました。

子どもが小学生になると、平日に学校行事があります。仕事の関係で半休を取るのが難しいときは、時間休というかたちで中抜けできる環境を整えてもらっています。

編集部

松本さんの働き方がロールモデルとなり、現在のカイテクノロジーさんの女性活躍や、働きやすい環境につながっているのですね。

週に1回の在宅勤務。エンジニアはフルリモートも可能

株式会社カイテクノロジーの社員の談笑風景

編集部

お子さんがいる社員の方は、現在どのような働き方をされているのでしょう。具体的なエピソードがあればご紹介いただけますでしょうか。

宮内さん

私も産休・育休の取得経験があり、松本のように復職後も時短勤務をしながら子育てと仕事を両立できています。働き方としては基本、出社ですが、週に1回ほど在宅勤務をしています。エンジニアに関しては、案件次第ではほぼフルリモートという者もいますが、管理部門は出社が基本となっています。

株式会社カイテクノロジーのオフィスの様子

編集部

小澤さんに伺います。松本さんや宮内さんのように、ライフステージに変化があっても活躍している先輩の姿を間近で見ることで、ご自身のキャリアパスに影響をもたらすことはありますか?

小澤さん

私が担当する案件にもママさん、パパさんが多く、チーム内で「ちょっと子どものお迎えがあるから抜けます」とか、「子どもが熱を出したので明日休みます」ということがあります。そのようななかでもエンジニアとしてしっかり結果を出し、家庭と仕事を両立している先輩たちは、私の目標です。

編集部

家庭と仕事を両立させ、かつ、エンジニアとしてしっかり結果を出している先輩たちの姿は仕事へのモチベーションにもなりますよね。

社員同士のつながりと帰属意識を大切にするカイテクノロジー

株式会社カイテクノロジーの社員の談笑風景

編集部

続いてカイテクノロジーさんのカルチャーについて伺いたいのですが、どんな特徴があると感じていますか?

宮内さん

管理栄養士が多数在籍している当社ならではのカルチャーとしては、管理栄養士が考案したレシピを「Mr.献ダテマン」で栄養計算をし、電気調理器で作って食べる「ヘルシーごはん研究会」を週に1度行っていることが挙げられますね。

オフィスでランチを食べるとなると、どうしても炭水化物に偏ったお弁当やカップラーメンになりがちなのですが、管理栄養士が考案しただけあり、バランスの取れた食事ができると好評の社内活動です。

株式会社カイテクノロジーの社員が調理する様子
▲「ヘルシーごはん研究会」の活動風景。仕事上の繋がりを超えて社員同士の交流にもなっている

編集部

とても楽しそうですね!「ヘルシーごはん研究会」のように、カイテクノロジーさんでは社員間の交流が盛んなのでしょうか。

宮内さん

先ほど松本が前身のタスに在籍していたことからもわかるように、当社はM&Aによって事業を拡大してきた経緯があります。もともと異なる会社がひとつになっているので、社員のつながりや帰属意識を大事にしたいという思いが、「ヘルシーごはん研究会」のようなカルチャーにつながっているように感じます。

株式会社カイテクノロジーの社内イベントの様子

宮内さん

他にも毎月発行する社内報では、社員の人柄がわかる記事を掲載したり、夏祭りなどのイベントや、事業方針説明会を企画したりすることで、社員同士が顔を合わせる機会を積極的に作るようにしています。エンジニアのなかにはお客様の会社で業務をする者も多いので、試行錯誤しながら社員が参加したくなるイベントを考案しています。

2023年にTokyo Pro Marketへ新規上場したことを機に、社内の結束をこれまで以上に強めていこうと、社員一丸となって取り組んでいます。

成長意欲を持ち、積極的なコミュニケーションでキャリアアップを目指す方を歓迎

株式会社カイテクノロジーが入るビル外観

編集部

上場を機に、採用に力を入れているカイテクノロジーさんですが、今後の採用方針についてお聞かせいただけますでしょうか。

宮内さん

エンジニアに関しては中途採用を行っていますが、新卒にも力を入れています。例えば2025年卒に関しても採用に力を入れ、多くの人材を採用する方針です。

編集部

カイテクノロジーさんが求める人物像など、人事部の視点から採用におけるメッセージをお願いします。

宮内さん

一番求めているのは積極的に行動できる方です。未経験でも小澤のようにわからないことはどんどん先輩社員に聞いて、知識や技術を身につけていただきたいです。また、当社はキャリア採用や第2新卒の採用も強化しています。特にキャリア採用は後輩育成ができる方にぜひ、ジョインいただきたいです。

女性活躍に力を入れている当社は、リーダーポジションに就く64名のうち、28人が女性です。さまざまな業種があるなか、性別に関係なく、能力がある者であればキャリアを積むことができます。

育児休暇や時短勤務など、家庭と仕事の両立へのサポート体制もしっかりしているので、ぜひ、自分らしい働き方を当社で実現していただければ幸いです。

編集部

管理栄養士で営業として活躍する松本さん、エンジニアとして活躍する小澤さんからも、メッセージをいただけますでしょうか。

松本さん

当社のエンジニアは多くの場合、チームを組んで業務にあたります。そのため、チームの雰囲気を良くしてくれるポジティブな思考を持った方と一緒に仕事ができたらうれしいです。加えて、指示待ちではなく、自ら考え、行動できる方も歓迎します。

小澤さん

人と話すことが好きな方、苦にならない方が当社のエンジニア職にはフィットすると思います。質問をする際はもちろん、コミュニケーションを図るうえでもマインドは大切です。

私はリモートワークで仕事をしているのですが、たまに出社すると、雑談の密度の濃さを感じます。このように、コミュニケーションを積極的に取れる方がチームにも馴染みやすく、働きやすい環境を作ることができると思います。

編集部

男女問わず、技術者としても社会人としても成長できる環境と、働きやすい環境を提供するカイテクノロジーさんなら、自分らしい生き方、働き方を見つけることができると感じました。

本日はありがとうございました。

株式会社カイテクノロジーの基本情報

住所 東京都新宿区内藤町87 大木戸庁舎6階
事業内容 ・システム開発事業
・パッケージソフト開発販売事業
設立 2015年12月(旧ウィズソフト設立 1990年3月)
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)
公式ページ https://chitech.co.jp/
採用ページ https://chitech.co.jp/recruit/