ミッションや行動指針、企業カルチャー、そして福利厚生などで独自性を発揮している注目企業をインタビューする本企画。今回は「感性をカタチに。感性を身近に。」をミッションとし、オンラインゲームやソーシャルネットワークサービス事業などを手掛けるcocone v株式会社にお話をうかがいました。
cocone v株式会社が展開する3つの事業領域
▲「感性をカタチに。感性を身近に。」というミッションを掲げて事業を展開(公式サイトから引用)
2009年1月に設立されたcocone v株式会社は、オンラインゲーム事業やソーシャルネットワークサービス事業を展開しています。同社は「良い会社」と「強い会社」の実現に挑戦しており、具体的には、メンバーがいきいきと仕事ができる環境や制度作り(良い会社)と、企画から開発まで一貫して行うサービスづくり(強い会社)の両立を目指しています。
会社名 | cocone v株式会社 |
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住所 | 福岡県福岡市博多区東比恵3-1-2 東比恵ビジネスセンター3階 |
事業内容 | ・オンラインゲーム事業(PCゲーム/スマートフォンゲーム) ・ソーシャルネットワークサービス事業(アバター/コミュニティ) ・グローバルサービス事業 |
設立 | 2009年1月 |
公式ページ | https://coconev.co.jp/ |
働き方 | ハイブリッド |
cocone v株式会社のメンバーに共通する価値観は、ミッションである「感性をカタチに。感性を身近に。」の実現です。この記事では、同社が提供するオフィス空間や福利厚生制度、働き方の特徴、そして採用で重視しているポイントについて、詳しくお話を伺いました。
cocone v株式会社が掲げる「感性をカタチに。感性を身近に。」というミッション
▲cocone vさんが提供しているきせかえSNS事業「ピュアニスタ」
編集部
まず、事業内容の説明からお願いいたします。
佐藤さん
弊社は「感性をカタチに。感性を身近に。」をミッションに掲げています。人の感性のうち、言葉にできない部分も表現できるようなサービスを提供したいと考えています。同時に、私たちのサービスを通してお客様自身の感性を際立たせたり、表現してもらいたいという思いで、日々取り組んでいます。
具体的な事業としては現在、次の三つの柱があります。
まず一つ目は「オンラインゲーム事業」です。こちらはPC向けオンラインゲームポータルサイト「hange」や、多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム「チョコットランド」などを展開しています。
二つ目はアバターやコミュニティを楽しむ「ソーシャルネットワークサービス事業」です。こちらは「ピュアニスタ」を展開しています。アバターのきせかえを通して自分らしくいられる居場所(サードプレイス)を提供する、新感覚のアプリとして好評をいただいています。サードプレイスとは、家庭や職場・学校以外の第三の居場所を指します。
そして三つ目が「グローバルサービス事業」です。こちらはまだ情報解禁前の新規プロジェクトなので詳細をお話しできないのですが、今後、世界規模でのサービス展開を計画しています。
編集部
その人独自の感性を表現できるようなゲームやアプリを中心に、サービスを展開されているんですね。
▲cocone vさんが提供しているオンラインゲーム「hange」の画面イメージ
メンバーの日常的な幸せを最優先する制度設計
▲1,600mm幅のワイドデスク&アーロンチェアを採用した業務エリア
編集部
御社の公式ページを拝見して感じたことは、働きやすい環境づくりに非常に力を入れていることです。ワークスペースや福利厚生、研修などで独自の施策を充実させていると感じました。
佐藤さん
ありがとうございます。弊社は「感性を幸せに」という考えを軸に制度づくりを行っています。メンバーが日常的に幸せを感じられることを追求した結果として、独自施策が充実してきたのだと思います。
例えばオフィス空間ですね。ここでは「自分のイマがあるオフィス」をコンセプトに設計しています。オフィスを「居間」のような心地よい空間にすること。そして、ここで「今」や「アイマ」の時間を有効に活用しながら、創造性を存分に発揮していただきたいということです。
そのため、例えば業務エリアでは1,600mm幅のワイドデスクを使用しています。一般的なデスクが1,200mmほどですから、1.3倍以上の広さです。複数のモニターを使う場合も快適ですし、ゆったりと作業ができます。さらに、疲労の軽減効果に優れたアーロンチェアを採用しています。
編集部
デスクが広くて作業がしやすそうですね。そして隣席のメンバーと少し離れている距離感が、ストレスの少ない仕事につながるのかなとも思いました。
佐藤さん
パーソナルスペースは十分に広く、作業がしやすいことは確かです。また、隣席との距離があることでコミュニケーションを取りにくくなるということはありません。むしろ、適度な距離感があることで、お互いが心地よさを感じられるコミュニケーション空間になっています。
▲本社リフレッシュエリアの入り口
編集部
本社には他に、どんなスペースがあるのですか。
佐藤さん
リフレッシュエリアがあります。ここは広い空間を確保しており、ゆったりとしたソファーやテーブルを設置しています。休憩時間やランチタイムに使ったり、業務時間中でも作業やミーティングのスペースとして利用できます。時にはイベントなどを開催することもあります。
他には、プレゼンテーションルームや会議室などもあります。プレゼンテーションルームは最大で20名まで収容でき、発表会や全社集会などの会場として使用しています。オンライン配信用の設備も備えています。会議室は4名用から8名用までのスペースがあり、部屋ごとに異なる雰囲気のデザインになっています。
編集部
画像から想像していた以上に快適な空間ばかりですね!メンバーの皆様の働きやすさを重視する姿勢をすごく感じました。
cocone v株式会社の充実した福利厚生制度
▲本社に常設されているメンバー向けのマッサージルーム(公式サイトより引用)
編集部
福利厚生についてはいかがでしょうか。メンバーの生活の質向上のために設定された制度が複数あるとうかがいました。
佐藤さん
はい、その通りです。cocone vには「リフレッシュ休暇制度」や「社内マッサージ制度」、そして「ベジデー」など、心身のリフレッシュや健康維持を目的とした制度があります。
まずリフレッシュ休暇ですが、これは勤続5年ごとに支給される10日間の休暇で、リフレッシュ補助金とセットになっています。5年間頑張ってくれたことへの感謝と、今後の仕事への新たな活力源にしていただきたいという思いを込めています。
編集部
なるほど。「社内マッサージ制度」はとても珍しく感じましたが、どのような内容なのでしょうか。
佐藤さん
社内にマッサージルームを常設しており、国家資格を持つマッサージ師が常駐しています。インターネットから簡単に予約でき、予約時間は10時30分から18時30分までです。コースは20分と45分の二つで、20分コースが200円、45分コースが500円というお手頃な価格になっています。マッサージだけでなく、置鍼(※)などにも対応していて、症状に応じた施術を受けられます。
(※)皮膚の表面に打った短い鍼をしばらくの間張り付けたままにする施術法のこと。
編集部
マッサージルームを常設していて、しかもとても手頃な価格なんですね。予約が殺到しているんじゃないですか?
佐藤さん
確かに、昼休みの時間帯は予約が埋まりやすいですね。ですが、業務時間中でも施術を受けられるので、スケジュールに余裕がある時間に合わせて利用することができます。
「ベジデー」がもたらす健康促進とコミュニケーション活性化
編集部
先ほどおっしゃった三つ目の福利厚生制度である「ベジデー」について、詳しく教えていただけますか。
佐藤さん
ベジデーは、2023年1月から食事面での健康促進のためにスタートした施策です。週に3日、ランチタイムにサラダバーを提供しています。新鮮な野菜を中心に、多様な食材を取り揃えています。
編集部
サラダバーの提供は珍しい取り組みですね。メンバーの方からは、どのような反応がありますか。
佐藤さん
「新鮮な野菜がオフィスで食べられるのが嬉しい!」という声を多く聞きます。今まで野菜を摂る習慣がなかったメンバーも、食事面での健康を考えるきっかけになっていると感じます。
また、健康面だけでなく、サラダバーが新たなコミュニケーションの場にもなっているんです。普段あまり顔を合わせることのないメンバー同士でも、サラダバーに集まると「元気?」「最近どう?」といった会話が生まれます。これはサラダバーの予想外の効果だと思います。
編集部
社内のサラダバーならではの効果ですね。健康促進と社内コミュニケーションの活性化、一石二鳥の取り組みだと言えそうです。
「入社支援制度」が実現する多様性
編集部
他に、特徴的な福利厚生制度はありますか?
佐藤さん
特徴的なものとして、入社支援制度があります。これは、県外や海外から入社する方の引っ越し費用などを支援する制度です。引っ越し費用の補助だけでなく、事前の部屋探しの際にウィークリーマンションを手配したり、海外から入社する方のビザ申請もサポートしています。
編集部
それは心強い制度ですね。多くの方が活用されているのでしょうか。
佐藤さん
はい、この制度の活用実績はかなりの数にのぼっています。現在、外国籍のメンバーの比率は全体の17%を占めています。これだけ多くの外国出身者が安心して働けている理由のひとつに、入社支援制度があると考えています。多様な価値観を持つメンバーが、それぞれの個性を発揮して活躍していることが弊社の強みなのです。
編集部
外国出身の方々とのコミュニケーションを、より円滑にするための工夫はありますか?
佐藤さん
リフレッシュエリアに「V MART」と呼ぶコーナーを設けています。ここでは外国籍メンバーの出身国のお菓子や軽食、日用品、グッズなどを販売しています。このスペースは文化交流を促進する場となっており、社員同士がちょっとした会話を始めるきっかけにもなっています。
cocone v株式会社の行動指針「5つのV」
▲メンバーが共通の価値観を育む場でもある本社ミーティングルーム
編集部
次にカルチャーについてうかがいます。メンバーのみなさんが大切にしている共通の価値観には、どんなものがありますか。
佐藤さん
私が強く感じていることは、行動指針として掲げている「5つのV」が、社内共通の価値観として浸透しつつあるということです。
「5つのV」とは、「Vision:高いビジョン志向」、「Victory:勝利へのこだわり」、「Variety:ダイバーシティインクルージョン」、「Voyager:未知の世界への冒険」、そして「VIP:お客様体験づくり」です。これらはメンバーがプロとして業務を遂行する際に、常に意識し大切にすべき行動指針です。特に「Variety」と「VIP」の二つが、共通する価値観として社内に深く浸透していると感じています。
編集部
その二つをピックアップされた理由はなんでしょうか。
佐藤さん
まずVarietyですが、弊社は外国籍メンバーの比率が17%、業界や業務未経験の方も54%と、多様性に富んだメンバーが集まっています。バックグラウンドが異なるメンバーが同じ環境下で一緒に働けるということは、弊社が「働きやすさのVariety」を実現できているからだと思います。これはもはや当たり前の価値観になっているんですね。
そしてVIPについては、お客様の余暇時間を使って楽しんでいただくサービスを提供する上で、徹底的にお客様と向き合い、その声を吸い上げることが会社の普遍的な価値観になっています。吸い上げた声をサービスにフィードバックして、満足度をさらに高める。これをメンバー全員が当たり前の価値観として実行しています。
編集部
素晴らしいですね。メンバーの日々の活動を通して行動指針を実感できるというのは、なかなかないことです。本当の意味で浸透しているのだと思います。
顧客の声の重要性
編集部
先ほどお話しいただいたお客様の声を吸い上げていく作業は、具体的にどのように行っているのですか。
佐藤さん
主に二つの方法で行っています。一つはアプリ内でのアンケートです。お客様からのフィードバックを直接いただき、それをすぐにサービスに反映させています。お客様と一緒により良いサービスを作り上げていく形です。
もう一つはTwitterなどのSNSを通じて、お客様の声を収集することです。例えば、システムの不具合に関するご指摘やサービスへのご意見などを拾い上げています。これらのお客様の声に常に注意を払い、迅速に対応するよう心がけています。
編集部
確かにゲームのプレイヤーは、運営会社の対応をよく見ていますね。お客様の声をすぐに反映することは、ファンの拡大につながると思います。ただ、その声を迅速に反映するには、相当な労力とコストがかかるのではないでしょうか。
佐藤さん
実はそこはとてもシンプルなんです。お客様の声の吸い上げに時間を使うのが、弊社の一つの文化なんです。弊社はもともとインターネット検索の支援を行う会社としてスタートしており、お客様と向き合うことが仕事の中心でした。その時の文化が今でも根付いています。
編集部
御社のミッションである「感性をカタチに。感性を身近に。」についてお聞きしたいのですが、メンバーの皆さんはこれをどのように具現化しようと考えているのでしょうか。
佐藤さん
このミッションを実現するために、どのようなサービスを提供すべきかを考えることが、メンバー全員に共通する課題であり、価値観です。私たちは「感性」を「人間らしさ」ととらえています。
人間らしさをさまざまなサービスとして形にすることで、「感性をカタチに。感性を身近に。」というミッションが具現化できると考えています。つまり、弊社が提供しているすべてのサービスの根底には、この人間らしさという考え方が流れているのです。
cocone v株式会社が目指す「良い会社」と「強い会社」の共通資質
編集部
メンバーのみなさんに共通する資質があれば教えていただけますか?
佐藤さん
それについては、弊社が挑戦している「良い会社」と「強い会社」の、それぞれの観点から見た共通の資質があると思っています。まず「良い会社」ですが、これはメンバーがいきいきとワクワクしながら仕事ができる環境や制度を作ることです。ここまでにお話したオフィス設計や福利厚生などにしても、すべては良い会社へのチャレンジの一環です。
この観点からみたメンバーの共通資質としては、「お互いを尊重しあうマインドを持っていること」があげられます。メンバーは様々な国から集まり、多様な職種に就いています。そのような環境では、お互いの良さを認め合い、引き出し合うことが、楽しみながら仕事をして目標に到達するための最善の方法だと実感しているのだと思います。
もう一つの「強い会社」ですが、これは企画から開発までを一貫して内製で行い、一丸となってサービス作りに邁進することです。この観点から見た共通資質は、自身のスキルをさらに磨いて、より良いサービス作りに貢献しようというマインドです。これは、みんなが当たり前のように持っています。
cocone v株式会社が求める人材像
編集部
採用について伺います。どのような人材が御社に適していると考えられますか。
佐藤さん
弊社は挑戦の機会が非常に多い会社です。そのため新しい技術に対する感度が高く、自ら課題や問題点を見出し、解決策を模索する意欲がある方。そして新たなサービス開発に全力を尽くせる方が、非常に重要なポイントとなります。
これと同時に「5つのV」に基づいた人物像も重視しています。まずVisionは「高いビジョンを掲げ、それに向かって努力を惜しまず、成長意欲がある」こと。Victoryは「困難に直面しても諦めずに結果を追求できる」こと。
Varietyは「自分とは異なる考え方や価値観を持つ人との関わりを楽しめる」こと。Voyagerは「変化を恐れず、チャレンジ精神を持って取り組める」ことです。
最後のVIPは、弊社のカルチャーであるお客様重視の姿勢に共感いただけること。そして「ホスピタリティ精神を最大限に発揮してお客様と接する」ことが重要です。この点は面接で特に注意深く見させていただいています。
もちろん、ここでお話した5つすべてを満たすことは容易ではありません。どれか一つでも共感いただけたり、私たちの目指す方向性をご理解いただけることが、まずは重要な第一歩だと考えています。
編集部
2022年入社の方々のインタビュー記事を拝見しましたが、多くの方が志望動機として「かわいいものが大好き」や「ゲーム開発に情熱を傾けたい」と答えていました。そういった志向の方が多いのでしょうか。
佐藤さん
はい、その通りです。特に新卒の方は「かわいいものを作りたい」「ゲームを作りたい」という思いを持って入社される方が多いですね。ただし、それだけでなく「新しいことに挑戦できる」ことに期待して、あるいは「現在の技術をさらに磨きたい」という意欲で入社した方もいます。
採用プロセスにおける「相互理解」の重要性
編集部
では最後に、この記事を読んでcocone v株式会社に関心をもった読者へメッセージをお願いします。
佐藤さん
私たち採用チームは「採用はゴールではなくスタートである」と考えています。入社後に良いスタートを切るために、採用プロセスでは「お互いを知る」ということを非常に大切にしています。私たちのことを知っていただくと同時に、応募者の方のことも深く理解したいと思っています。
面接では、応募者の方の「思い」「夢」「スキル」などをお聞かせいただきたいです。一方で私たちも、会社のミッションやカルチャーについて詳しくお伝えします。
佐藤さん
cocone vでは、それぞれの方が持つバックグラウンド、経験、感性を活かして、新しいサービスを創造していただきたいと考えています。そのような意欲を持った方に、ぜひ入社していただきたいです。
編集部
御社のゲームに魅了されているユーザーは数多いと思います。それは単にゲーム内容だけではなく、御社の姿勢そのものに魅力を感じているということが、今回のお話でよくわかりました。このような企業で活躍したいと思う方が多いのではないでしょうか。
本日はありがとうございました!
■取材協力
cocone v株式会社:https://coconev.co.jp/
採用ページ:https://coconev.co.jp/category/recruit/