企業成長の背景にある若手活躍を紹介するこの企画。今回はITシステムとデジタル写真を融合し、今までになかった新しい写真サービスを展開する、株式会社ハッピースマイルを取材しました。
写真販売をワンストップでサポートする株式会社ハッピースマイル
株式会社ハッピースマイルは、写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』を運営する企業です。保育業界の写真販売に関する困りごとを解決するために生まれたサービスでしたが、現在は保育業界に限らず、スポーツチームやイベント、芸能など様々なジャンルの企業・団体様に導入され、各業界から注目を集めています。
会社名 | 株式会社ハッピースマイル |
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住所 | 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目195-1大宮ソラミチKOZ11階 |
事業内容 | 写真販売のプラットフォーム事業 |
設立 | 2012年4月 |
公式ページ | https://happysmile-inc.jp/ |
事業拡大につき、2023年9月には再開発が進む大宮駅西口に移転した株式会社ハッピースマイルは、顧客数、累計注文写真枚数共に増加しています。その背景にはどのような要因があるのでしょう。成長の理由を掘り下げるべく、事業統括本部セールスグループで活躍する3名の社員に、お話を伺いました。
写真販売の文化を変える写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』を運営
編集部
はじめに、ハッピースマイルさんの事業内容についてお聞かせください。
白澤さん
「写真販売の文化を変え 写真に関わる全ての人が 写真で幸せになれる世界を創る」を企業理念に掲げる当社は、インターネット上で写真代行販売をする写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』というサービスを行っております。
国内で初めてインターネット上で写真の閲覧、選択、支払いまでをワンストップで行うシステムを構築した当社は、ITシステムとデジタル写真を融合し、たくさんの感動と喜びが詰まった写真を1枚でも多くお客様に提供し続けることを使命に日々、業務にあたっています。
編集部
写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』は、どのようなシーンで活用されているのでしょう。サービスを始めた背景も含め、お聞かせいただけますでしょうか。
白澤さん
幼稚園や保育園で多く活用されています。先生方が保護者のために日常の保育の様子や運動会、遠足などの様子を撮影した大量の写真は、閉園後に手作業で仕分け、掲示していることがほとんどです。
その後、家庭ごとに写真の注文を取り、料金の回収、販売まで行うため、その労力は大きな負担となっていました。このような負担を軽減するために写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』は誕生しました。
利用団体側のプラットフォーム導入費や登録料などの費用が一切かからず、閲覧者も会員登録などの手間はなく、無料で写真を閲覧、購入が可能です。
編集部
なるほど。先生方は撮影した写真を写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』にアップすることで、これまでの煩雑な作業を軽減できるというわけですね。
スポーツ、エンターテイメントの世界にも拡大するハッピースマイルの写真代行販売事業
編集部
ハッピースマイルさんの写真代行販売サービスは、保育の現場以外ではどのようなシーンで活用されているのでしょうか。
白澤さん
おかげさまで最近ではフォトスタジオやカメラマンの方にも導入が広がっています。特に、スポーツ系の出版社と提携することで誌面掲載以外の写真を写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』上で展示販売し、大会に参加されたすべての方にたくさんの思い出をご提供しています。
他にもスポーツ分野ではバスケットボールのBリーグに所属するプロバスケットボールチームの試合、ボディビル大会、エンターテイメントでは劇団、人気女性アイドルグループにもご活用いただいております。
撮影自体は事業者様や大会運営事務局が依頼したカメラマンが行い、当社はあくまで販売するためのプラットフォームを提供する事業となっています。
編集部
ハッピースマイルさんの写真代行販売サービスを利用することで、利用者はどのようなメリットを得られるのでしょう。
白澤さん
Bリーグ様の場合、購入者側のメリットとしては試合中の写真だけではなく、試合前後のロッカールームやベンチの様子など、普段見られないスタッフならではの視点で撮影した写真を見ることができるというメリットがあります。
また団体様のメリットとしては、このような普段見ることのできない選手たちの写真を手間なく販売することができ、新規のファン獲得につなげることができます。また、試合後の写真を見て楽しかった想い出を振り返ってもらうことで、試合自体のリピーター獲得にもつながります。
お客様が保育園や幼稚園の場合は保護者様、プロスポーツはファン、ボディビルは出場選手と、お客様によってターゲットが変わることに面白さを感じます。お客様と写真を求める方々をつなぐことが、当社の使命と考えています。
編集部
プロスポーツチームにとっても写真販売によって収益が上がり、ファンは選手のレアな写真を手にすることができるというわけですね。
6,600団体、累計注文枚数8,000万枚の成長背景にあるオンライン文化の拡充
編集部
ハッピースマイルさんは事業拡大につき、数ヶ月前に本社を移転されたとのことですが、新しい環境はいかがですか?
白澤さん
新本社を構える大宮駅西口エリアは、現在、再開発が進む好アクセスな立地です。複数路線が利用できる大宮駅から徒歩3分ということもあり、さまざまな企業様との関わりが生まれ、来社いただくことが増えたように感じます。
社内環境としては、社員同士のコミュニケーションをスムーズに取れるよう、これまでの固定席からABW(※)を新たに導入しました。
(※)ABW : Activity Based Working。仕事内容にあわせて自由に時間や場所を選択できる働き方
▲コーポレートカラーのオレンジを基調とした新オフィスでは、フリーアドレスを導入
▲オフィス内のオープンスペースは打ち合わせの他、パブリックビューイングの開催場所としても使用
編集部
ハッピースマイルさんが提供する写真代行販売サービスを導入されている企業・団体は2023年7月時点で6,600団体、累計注文枚数8,000万枚を超えているとのことですが、成長の要因はどこにあると分析されますか?
白澤さん
コロナ禍によって新しい生活様式が受け入れられたことが企業成長の要因の1つとして挙げられます。
保育園や幼稚園などの写真代行販売サービスからスタートした当社の事業ですが、当初はセキュリティ面での不安から、オンライン上に写真を掲載することに抵抗を感じた団体様・企業様も一定数いたのは事実です。
コロナ禍で休園を余儀なくされたり、テレワークなど新しい働き方を導入する企業が増えたりすることで、オンラインに対する抵抗はかなり軽減されたように感じます。結果としてこれが追い風となり、当社のサービス導入までのプロセスがスムーズになったことが企業成長につながったと分析します。
また、写真を現像するアナログの温かさは残しつつ、閲覧や販売、代金回収など煩雑な部分を当社がオンラインで担うバランスの良さも、多くのお客様に受け入れられている要因と思われます。
編集部
なるほど。コロナ禍によってユーザー側の意識も変わってきたというわけですね。
高い評価のポイントは“all Win”。誰も損をしないビジネスモデル
編集部
ハッピースマイルさんの写真代行販売サービスは、スポーツやエンターテイメント以外では、どのような業種への導入が予想されますか?
白澤さん
新たな業種としては、出版社や新聞社などへの導入が予想されます。現在、新聞や雑誌など紙媒体の売り上げが落ち、悩んでいるという団体様側の実情を把握し、弊社のサービスを通じて撮影はしたけど本誌に掲載されずに手元に残っている写真の活用や、新たな収入源の創出につながると考えます。
編集部
ハッピースマイルさんが提供する写真代行販売サービスが多くの団体・企業に高く評価されるポイントはどこにあるとお考えですか?
白澤さん
当社のビジネスモデルの大きな特徴である、“誰も損をしない”サービスが、多くのお客様に評価されているポイントだと考えます。
スポーツ団体やエンターテイメント企業の場合は、試合シーンの他、オフショット写真を販売することでファンの方々に新しい価値を提供すると同時に、企業様は収入を得ることができます。
ファンは普段、なかなか見ることができない選手の様子を知ることができるほか、アウェイの試合も写真で閲覧できるのもポイントです。当社としても、写真の購入代金の一部が売り上げになるので、三者三様、all Winな関係性を築くことができます。
編集部
プラットフォーム導入費や登録料など、利用団体側は初期費用不要、閲覧者も無料で写真を閲覧、購入できる手軽さも、all Winな関係性につながっているのですね。
年代を問わず、人生に寄り添い続ける写真代行販売サービスが目標
編集部
ハッピースマイルさんはマザーズ上場も検討されているとのことですが、今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか。
白澤さん
さまざまな分野に事業展開を図っている今、保育園、幼稚園、学生時代から、年を重ねておじいちゃんおばあちゃんになっても、写真を通じてトータルで人生に関わるサービスを展開することを目指しています。
保育園や幼稚園時代、学生時代に熱中したスポーツの試合など、年を重ね入居した老人ホームで閲覧できるといったように、トータルで人生に関わるサービスを展開することを目指しています。
編集部
スマホやPCなど、写真の記録や閲覧が多様化する今の時代において、現像をして手元におくアナログなニーズに対しても、御社のサービスは対応されているのですね。
コミュニケーションのカギは”卓球”!?ハッピースマイルのフラットな関係性
▲東京2020オリンピックで使用された卓球台が鎮座するオフィスでは、卓球によるコミュニケーションが盛ん
編集部
東京2020オリンピックの卓球チームのスポンサーでもあるハッピースマイルさんは、スポーツと関わりが深い企業とお見受けします。スポーツに関連した社内イベントなどがあればご紹介いただけますか?
白澤さん
現在、卓球のセミプロ卓球リーグ・Tリーグの「T.T彩たま」や、テレビ出演で話題となった卓球一家の「松島家」、卓球YouTuberの「ユージくん」のスポンサーとなっているため、社内でも卓球がブームとなっています。
社内には東京2020オリンピックの卓球チームが実際に使用した卓球台が設置されており、社員が昼休憩などを利用して卓球を楽しんでいます。わざわざイベントを開催しなくても、自然発生的に卓球を通じてコミュニケーションを図っています。
編集部
隙間時間で気軽に卓球を楽しめる環境からも、ハッピースマイルさんのフラットな雰囲気を感じることができます。
入社2年目の若手社員の成長を支えた、保育現場での“アナログ”作業
編集部
続いて、ハッピースマイルさんで活躍されているスタッフさんの特徴について伺います。佐々木さんは2021年に新卒で入社されたとのことですが、現在の業務内容についてお聞かせいただけますか?
佐々木さん
セールスグループのクライアントサポートチームに在籍する私は、カスタマー部門を担当する他、ご契約いただいている団体様をトータル的にサポートする業務を行っています。
おかげさまで当社のサービスをご利用いただいている団体様が6,000を超えている状況なので、人員は12名を配置し、日々、コミットしながら業務を遂行しています。
編集部
ハッピースマイルさんにジョインしてから約2年半、成長を実感したことや、印象的なエピソードがあればぜひ、ご紹介いただきたいです。
佐々木さん
いろいろとありますが、最も印象に残っているのが写真展示販売プラットフォーム『みんなのおもいで.com』のフルサポートプランに携わったことです。ITリテラシーが低い保育園や幼稚園などを対象としたこのプランは、撮影した写真を園内の壁に掲示することから販売までをトータルでサポートします。
7,000枚を超える写真を白澤と2人で3時間かけて1枚ずつチェックする大変な作業を経験したことで先生方の苦労を実感できたことは、当社のサービスの価値を改めて知ることができた、貴重な体験でした。
挑戦の場を与え、成長へと促すハッピースマイルの「ネクストステージ制度」
編集部
佐々木さんの役職はチーフとのことですが、若手スタッフの成長を支えるハッピースマイルさんのカルチャーについてお聞かせください。
佐々木さん
当社の社長である佐藤には、“成功の反対は挑戦しないこと”という考えが常にあります。年齢や学歴を問わず、誰もが同じ機会を与えられ、挑戦してきた会社なので、年功序列は一切ありません。
それを表しているのが、当社のカルチャーで最も特徴的な「ネクストステージ制度」です。自ら手を挙げ、役職に挑戦しようというこの制度は、新卒者も中途者も、バックグラウンドに関係なく挑戦することができます。
もちろん、挑戦すれば誰でも役職に就けるわけではありませんが、会社全体や事業を把握するために、どんどん上を目指すことが会社の成長につながります。社員数が増えても全員に同じチャンスを与え、挑戦するマインドを常に持ち続けています。
編集部
「ネクストステージ制度」を利用して役職につく場合は、どのような評価基準で判断されるのでしょう。
佐々木さん
半年間の研修での成果が評価基準となります。私自身も研修を積み、チーフから1つ上のリーダーという役職を目指しています。
失敗を恐れず、果敢に挑戦することを後押しするハッピースマイルのミッションステートメント
編集部
ハッピースマイルさんでは19のミッションステートメントを掲げていますが、ミッションを実現するために取り組んでいることはありますか?
白澤さん
業務全体として形になっていない部分はまだあるので、試行錯誤しながらミッションの実現に向けて取り組んでいます。会社として前進するためには立ち止まらず、トライ&エラーを繰り返しながらも常に行動することを心がけ、スタッフは日々の業務の中でそれが自然に身に付いているように感じます。
佐々木さん
社内にはあらゆるところに、フィロソフィー、ミッション、ビジョン、バリュー、カルチャーが掲げられ、明文化されています。常に目に飛び込んでくるからこそ、あえて意識をしなくても、チーム一丸となって取り組めているように思われます。
編集部
なるほど。ハッピースマイルさんのスタッフは、同じ目標に向かって仕事に真摯に向き合っているのですね。
▲社内のあらゆるところに掲げられているフィロソフィー・ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー
入社から半年。広報を1人で担う女性社員の現在地
編集部
宮野さんは入社から半年で広報をお1人で担われているとのことですが、業務はどのように習得されたのでしょう。
宮野さん
4月の入社前に内定者アルバイトとして月に4.5回ほど出社し、前任者から広報の仕事を学びました。当時は4月から1人で広報チームを担うことになるとは思っていなかったのですが、入社前から社員の皆さんと同じ仕事をさせていただける環境があったので、業務を習得する上でその数か月間はとても大きかったと思います。
編集部
指導期間はあったとはいえ、入社後すぐにお1人で広報という重要なポジションを担うには、ご苦労もあったとお察しします。現在の活躍を支えたハッピースマイルさんの社風やフォローについてお聞かせください。
宮野さん
先ほど白澤と佐々木が話したように、当社には挑戦を大切にするカルチャーが根付いているので、失敗を責められることはありません。私自身、ハッピースマイルに入社するまでは失敗を恐れてしまうタイプでしたが、入社してからは「どんどん挑戦した方がいいよ」と言ってもらえることで、自信を持って自分らしく仕事に向き合えています。
また、白澤や佐々木をはじめ、スタッフがフランクで話しやすいことも働きやすさにつながっており、従業員の皆さんには感謝しています。
スタッフの7割が女性。活躍の背景にある柔軟な働き方
編集部
ハッピースマイルさんは宮野さんをはじめ、女性スタッフが多く在籍されていると伺っております。男女比はどのようになっていますか?
宮野さん
パートさんも含め、約7割が女性です。正社員では同期入社10名のうち、8名が女性です。
白澤さん
女性スタッフが多いことを考慮し、当社では働きやすさにも注力した制度を整えています。パートスタッフを例に挙げると、家庭の事情や子供の有無などを考慮したシフトを組み、急なシフト変更にも柔軟に対応するようにしています。このような女性活躍への取り組みも、女性スタッフの多さにつながっているように思われます。
編集部
結婚や出産など、ライフステージの変化にも柔軟に対応できるハッピースマイルさんなら、女性スタッフも安心して働くことができますね。
お客様の困り事に寄り添い、意欲を持ってチャレンジできる方を歓迎
編集部
ハッピースマイルさんの写真代行販売事業や、誰もが挑戦できるカルチャーに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、御社が求める人物像やフィットする人材についてメッセージをお願いします。
白澤さん
挑戦を大切にする当社のカルチャーには、情熱を持っている方がフィットすると思われます。社内制度としても「ネクストステージ制度」が示すように、手を上げたら役職にチャレンジできるといった、自由度が高い働き方を提供しています。
このような環境下で、成長意欲を持ってチャレンジする方と一緒に働くことができたら幸いです。自由と責任がセットになっている当社は、好き勝手やるのではなく、失敗してもいいから最後までやり遂げられる方を歓迎します。
また、写真の閲覧・販売ツールを提供する当社のサービスの根底には、お客様の困り事を解決したいという思いがあります。
幼稚園や保育園の場合は先生方の負担軽減、Bリーグなどのプロスポーツチームはファンサービスの充実、収益につなげることを目指しています。このような思いに共感し、お客様に寄り添うマインドを持った方はぜひ、ジョインいただければ幸いです。
佐々木さん
困り事にどれだけ寄り添えるかが当社で活躍できるポイントになると感じます。それさえあれば、解決に向け、本気で取り組むことができるはずです。
社名のごとく、ハッピースマイルをお客様に提供することで、私たちも笑顔になることができます。このような思いに共感できる方と一緒に働きたいですね。
編集部
今回の取材を通し、ハッピースマイルさんの「写真販売の文化を変え写真に関わる全ての人が写真で幸せになれる世界を創る」というビジョンにかける想いや、年齢や学歴を問わず活躍できるカルチャーを知ることができました。御社にジョインすることは自己成長にもつながることが読者にも伝わったように感じます。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ハッピースマイル:https://happysmile-inc.jp/
採用ページ:https://happysmile-inc.jp/recruit/