ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、約1,000名の従業員を擁し、エンジニアが全体の7~8割を占める総合ITサービス企業「株式会社ProVision(プロビジョン)」にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
ProVisionの特徴は、エンジニアの多くが異業種からの転職者であることです。充実した研修制度と資格取得支援により、未経験者でも着実にキャリアを築ける環境が整っています。また、残業月10時間未満、育休復帰率99%など、優れたワークライフバランスも実現しています。
今回は、同社のエンジニアの育成環境や成長支援について、エンジニアの鮫島さんと採用担当の角地さん、志田さんにお話を聞かせていただきました。
エンジニア未経験者の成長:テスターから始めてキャリアを広げる
編集部
ProVisionの採用サイトを拝見して、前職で幼稚園教諭をされていた方が活躍されているなど、別業種からの入社が多いことに驚きました。未経験で入社した方は、エンジニアとしてどんなキャリアパスを歩むのでしょうか。
志田さん
未経験採用の方は通常、テスターからスタートします。そこからテスト設計ができるレベルまで育成し、その後QA事業のプロジェクトを管理するポジションに進んでいきます。もちろん、最初からテスト設計以上が可能な経験者は大歓迎ですし、実際に直近では経験者採用も増えています。
最終的には、アカウント志向の方はマネージャーなどのプロジェクト管理職へ、経営志向の方は統括部長などの組織管理職へ、スペシャリスト志向の方は技術貢献できるポジションへと、各自の適正と希望に応じた多彩なキャリアパスを用意しています。
体系的な研修や、資格取得支援の拡張でスキルアップをサポート
▲エンジニアの採用担当者として、株式会社ProVision独自の成長環境について語る角地さん
編集部
エンジニアの成長を支援する制度について教えていただけますか?
鮫島さん
まず、当社では入社研修において体系的に学べる1ヶ月のカリキュラムが用意されており、先輩社員のサポートを受けながら着実にスキルアップできる仕組みが確立されています。これにより、実務に直結するスキルを段階的に習得し、現場で活躍するための土台をしっかりと築くことができます。
カリキュラムを具体的にご説明すると、まず「企業理解」としてMVV(Miison/Vision/Value)や企業理念、事業内容、社風について学び、会社全体の価値観やビジョンを共有します。また、ディスカッションやグループワークを通して同期社員とコミュニケーションを取り、チームワークも自然と生まれていきます。
また、ビジネスマナーや報連相、基本的なITリテラシーといった実践的なスキルも学びますし、プログラミングやテストを含むシステム開発の基本プロセスを知ることで技術的な土台も固めます。加えて問題解決力や論理的思考を鍛える実践トレーニングも実施しています。
このような流れを通して、新入社員が自ら成長できるような下地ができるため、スムーズに実際の案件にも携われるようになっています。
角地さん
2024年度からは資格取得支援制度を拡張し、会社が定めた資格を取得した社員には報奨金を支給する仕組みを設けました。社員の7~8割を占めるエンジニアに活用してもらえるよう、より幅広い資格を対象としました。
志田さん
この制度では、現在100個以上の資格が対象となっています。AWSやMicrosoft、Google関連の資格はもちろん、ウェブ解析士や統計検定などエンジニア向けの資格が中心ですが、安全衛生管理者やTOEICなども含まれています。
特にJSTQB認定テスト技術者資格のFoundation LevelおよびAdvanced Levelは、全社的に推奨される資格となっています。このような一部の資格は、取得時の一時金に加えて毎月の手当にも加算されます。
その他の取り組み:自主的な勉強会や業務時間内の学習で成長
編集部
その他に、未経験から入社した社員が早期に成長していくための取り組みはあるでしょうか。
志田さん
さまざまな資格取得に関連するものなど、業務時間外での自主的な勉強会が非常に盛んに行われています。業務に直接関連する資格だけでなく、視野を広げるために新しい分野について学ぶ社員も少なくありません。
編集部
学習意欲の高いメンバーが揃っているのですね。自主的な勉強会を除き、業務としても学ぶ時間は確保されているのでしょうか?
鮫島さん
はい。例えば「来月からこのツールを使った案件を獲得する」と設定した場合、その学習のための時間を業務時間内で確保して、業務と並行して学習を進めます。
特に当社では新しい技術を積極的に取り入れようという風土があるので、業務に関連する新しいツールが出た際には、具体的な案件がなくても学習を始めることがありますね。
女性の働きやすさ:理解のある風土で、育児と仕事を両立できる
▲自身も小学1年生の子どもを育てながら働く、採用担当の志田さん
編集部
ProVisionは男女比率が半々という環境(※)で、エンジニアとして活躍する女性も多いですよね。志田さんは、どんなところが働きやすいと感じていますか?
(※)男性475人、女性404人(採用サイトの「数字で見るProVision」参照)
志田さん
私を含め女性社員が働きやすさを感じるのは、個々の事情を相談すれば柔軟に対応してもらえるような理解のある風土があるためだと感じています。
その背景としては、社長自身が2人のお子さんを育てる女性であることも影響していると思います。結果として、結婚・出産などを経てライフステージが変わったとしても、女性社員が定着して長く働けるようになっているんです。
実際に、当社は育児休業からの復帰率が99%以上と非常に高いのですが、その理由も社内の風土にあると思いますね。健康保険からの出産一時金が上乗せされるなどのサポートはあるのですが、制度面では法定以上の特別な制度がそこまで多いわけではないですから。
私自身も小学1年生の子どもがいて、まさに「小1の壁」(※)と向き合っているところです。2024年に入社したばかりにもかかわらず、学校行事などで休暇が必要な際も柔軟に対応してもらえて、とても感謝しています。
(※)小学校入学を機に、子どもの放課後の居場所の確保が難しくなるなど、仕事と子育ての両立が難しくなる問題
編集部
残業が発生したりすると、仕事と育児のバランスを取ることが難しくなってしまうと思うのですが、その点はいかがでしょうか?
志田さん
残業時間は、月10時間未満に抑えられています。それでも毎年10%以上の売上成長率を維持できているのは、社員一人ひとりが主体性を持って効率的に働けているからだと考えています。
また、有給休暇は相談すれば柔軟に取得できる環境で、私の部門には完全消化している社員が多くいます。上司との1on1面談が毎月あり、プライベートの予定も含めて相談しやすい雰囲気がありますね。
女性管理職や子育てエンジニアの多さが転職の決め手に
▲公式SNSで女性管理職が多いことを知り、入社を決めたというエンジニアの鮫島さん
編集部
女性社員の声として、鮫島さんにも伺います。エンジニア経験者として入社されたそうですが、転職の決め手は何だったのでしょうか?
鮫島さん
当社を選んだ理由は、女性社員の活躍に関する情報を公式SNSなどでしっかりと確認できたことが大きかったです。女性の管理職が多く、働くママさんエンジニアも複数在籍していることを知り、ここで腰を据えて働きたいと感じました。
編集部
実際に入社されて感じる職場の雰囲気についてお聞かせください。
鮫島さん
実際に入社してみると、以前の会社と比べて残業もほとんどありませんし、男女を問わず温厚な方が多く、快適に働くことができています。さらに仕事に関して言うべきことはしっかりと言える環境があり、男女関係なく意見を出し合えることが当社の良さだと思います。
ProVisionの社風:多彩な背景の社員が切磋琢磨して挑戦!
編集部
社風やカルチャーについて、どのような特徴があるとお考えですか?
志田さん
全社員を対象にアンケートを実施したところ、当社のEVP(Employee Value Proposition:企業が従業員に提供できる価値)として4つの要素が浮かび上がりました。
分かりやすく表現すると、1つ目は「品質へのこだわりと社会貢献」、2つ目は「互いに支え合い成長する文化」、3つ目は「多様なバックグラウンドを持つ社員の活躍」、そして4つ目は「新しいことへの挑戦を続ける姿勢」です。
▲社員へのアンケートから見えてきた、株式会社ProVisionのEVP(企業が従業員に提供できる価値)
編集部
社員の方の「多様なバックグラウンド」について、少し詳しく教えていただけますか。
鮫島さん
例えば、私のチームには台湾出身の方がいらっしゃいます。他社で部長経験もある経験豊富な方なのですが、とても明るく茶目っ気のある方で、チームの雰囲気作りに一役買っています。特に率先して挨拶をしてくださるので、チームの雰囲気が良い意味で和やかになっています。
また、TOEICのスコアアップに向けて、外国籍の方々と会話する機会があることは、とても良い刺激になっています。
社内イベントや食事会で部署間交流を促進
▲全社イベントの一つである綱引き大会の様子
編集部
ProVisionは1,000人規模の大きな会社ですが、全社的な社内イベントもあるのでしょうか?
角地さん
大規模なイベントとして、夏のバーベキュー大会、グループ会社合同の綱引き大会、年末の忘年会があります。参加は自由で、ご家族同伴も可能です。例えば、ご家族も楽しめる綱引き大会には130人、社員だけが出席する忘年会には400人弱が参加しました。
志田さん
忘年会は全社会議の要素も含んでおり、ミッション・ビジョン・バリューを体現した社員を表彰する「MVVアワード」の開催を通して、社内のベストプラクティスを共有しています。会社の規模が大きく、普段は他のチームの活動が見えづらいので、情報共有の良い機会となっています。
編集部
その他、社内コミュニケーション活性化のための制度などはありますか?
角地さん
ユニークな取り組みとして社内懇親会費補助制度があります。これは毎月、会費補助の希望者の中から抽選で選ばれた社員が幹事となり、部署を超えた食事会を開催できるものです。部署間の交流を促進するうえで役立っており、かなり倍率の高い人気の制度です。
転職者へのメッセージ:仲間とともに成長できる方を歓迎
編集部
御社が求める人材像を含めて、転職を考えている読者の方へメッセージをお願いいたします。
志田さん
私たちは、将来に向けた明確なビジョンを持っている方、そして仲間とともに成長していける方を求めています。
角地さん
エンジニアの若手採用においては、必ずしもスキルだけを重視しているわけではありません。主体性を持って行動できる方、チームでの協働を好む方、目標達成に向けて仲間と一緒に取り組める方や、自己研鑽への意欲が高い方を歓迎します。
当社にはこれまで多くのエンジニア未経験者を採用し、成長を支援してきた実績があります。未経験のレベルはかなり幅広く、なかには社会人経験がほとんどない方や、ExcelやWordすら使ったことがない方もいました。
ProVisionには常に技術力を高めようとする社員が多く、お互いに切磋琢磨しながら新しい技術を習得していける環境があります。そういった環境で成長したいという方との出会いを楽しみにしています。
編集部
本日は特徴的なエンジニアの育成システム・キャリアパスや、女性社員の方のエピソードを通して、御社の温かい社風や成長意欲の高い風土を感じさせていただきました。貴重なお時間をありがとうございました。
この記事のまとめ
働き方の特徴 |
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社員構成・文化 |
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キャリア開発支援 |
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社内コミュニケーション |
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求める人材像 |
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株式会社ProVisionの基本情報
住所 | 【横浜本社】 神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目2番1号 横浜ランドマークタワー40階/38階/33階 |
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事業内容 | ・ソフトウェアテスト、QA事業 ・システム開発事業 ・DX支援事業 ・プロモーション事業 |
設立 | 2005年4月 |
公式ページ | https://www.pro-vision.jp/ |
採用ページ | https://recruit.pro-vision.jp/ |
募集職種 | ・テストエンジニア ・開発エンジニア ※キャリア採用中心(1〜3年程度の経験でも歓迎) |