株式会社サクセス人事総務部人事課課長の山田さん(左)、人事総務部 人事課 採用担当柴田さん(右)

株式会社サクセスは「多彩な社内制度」と「支え合い文化」で若手・女性社員の活躍を導く

企業で躍進する若手や女性の活躍にスポットを当て、インタビューする本企画。今回は、株式会社サクセスにお話を伺いました。

株式会社サクセスは、ゲーム開発を主な事業とする1978年創業の企業です。46年以上の歴史を持つ同社はソーシャルゲームやブラウザゲーム、家庭用ゲームなど、幅広いプラットフォームでゲーム開発を行っており、これまでに1,980本以上のタイトルをリリース。「ひつじ村」シリーズや「おさわり探偵 小沢里奈」などのヒット作を生み出しています。

「作りたいものを作る」「際立ったものを作る」「今すぐやる」をモットーに掲げる同社は、革新的なゲーム開発と社員の成長を両立させることで業界をリード。社員の自由な発想を重視した企画コンペの実施や充実した学習支援制度、柔軟な働き方を可能にするさまざまな制度によって、若手社員の活躍や女性の管理職登用が進み、多様な人材が力を発揮できる環境を整えています。

そこで今回は、ゲーム開発の最前線でいかにして社員の成長と革新的なゲーム制作の両立を図っているのか、人事総務部の山田さんと柴田さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社サクセス 人事総務部 人事課課長 山田さん

株式会社サクセス
人事総務部 人事課 課長

山田さん

株式会社サクセス 人事総務部 人事課 採用担当 柴田さん

株式会社サクセス
人事総務部 人事課 採用担当

柴田さん

ゲーム業界で若手が活躍できる土壌が整う株式会社サクセス

株式会社サクセスの若手社員の仕事風景

編集部

若手社員の活躍が目覚ましいサクセスさんですが、具体的な取り組みや事例についてお聞かせいただけますでしょうか。

山田さん

当社では毎年10名以上の新卒採用を行っており、235人という社員数を考えると若手の採用にかなり力を入れていると思います。その結果、社内の若返りが進み、若い力が活躍しやすい環境を整えられています。

編集部

常にリフレッシュすることで若手が活躍できる土壌を作り、若手社員は思う存分自分の力を発揮できるというわけですね。

入社3年目でリーダーに抜擢された若手女性社員の活躍

株式会社サクセスの女性社員の仕事風景

編集部

若手社員の活躍を示す、具体的な事例などがあればぜひ、お聞かせください。

山田さん

特筆すべき事例としては、企画プランナーとして活躍している女性社員が挙げられます。彼女は入社3年目で企画コンペに挑戦し、見事採用されてプロジェクト化されました。現在、数千万円規模のプロジェクトのリーダーとして、2024年秋にリリース予定の女性向けゲーム『アルトレコード』の開発を担っています(取材は2024年10月)。

彼女はもともとゲーム制作にすごく詳しかったというわけではなく、入社前は普通の大学生でした。しかし当社に入社してからさまざまなことを学び成長した結果、大きなプロジェクトを企画し、任される人材に成長しました。

編集部

コンペではどのような点が評価され、採用に至ったのでしょうか。

柴田さん

コンペではゲームの面白さだけでなく、予算内での実現可能性や収益見込みなど、ビジネス面も含めた総合的な提案が求められます。しっかりとした企画立案ができなければ採用されません。それらが総合的に評価され、採用に至りました。

編集部

入社3年でプロジェクトリーダーに抜擢されるということはかなりのスピードだと思われます。どのような過程で成長されたのでしょう。

山田さん

入社後、自社の女性向けコンテンツの運営を担当し、経験を積んでいきましたね。

柴田さん

加えて、先輩や上長の指導を受けながら実務に当たり、そのノウハウを吸収することでスキルアップにつながったと思われます。その結果、自分でプロジェクトを持てるレベルにまで成長したと分析しています。

小規模プロジェクトのため全体を把握しやすく、多様な経験を積むことができるのが大きな強み

株式会社サクセスの社員の仕事風景

編集部

キャリア形成には自身の努力によるものが大きいと思われますが、企業として社員の成長に寄与している要因はどこにあると思われますか?

山田さん

当社の特色として、小規模なプロジェクトが多いことが挙げられます。大きなプロジェクトの一部だけを任されるのではなく、小規模プロジェクトを通じて、全体的に担うことで全体像を把握しやすく、多様な経験を積むことが可能です。これがサクセスの強みだと考えています。

編集部

サクセスさんでは若手のうちから多様な経験を積むことで、自然とキャリアが身につき、目指す方向性が明確になるというわけですね。その他に若手社員の成長に寄与しているポイントはありますか?

柴田さん

上司や責任者との距離が近いことも、要因として挙げられます。部長クラスと話しやすい環境にあり、ビジネス面での考え方も自然と学ぶことができます。また、部署を問わず、責任者クラスのメンバーとコミュニケーションを密に取れることも成長につながっていると感じます。

いつでも企画提案が可能!サクセスの多彩な社内制度

株式会社サクセスが2023年11月にリリース予定のゲームソフト『箱庭開拓 ハムスターと太陽の里』のイメージ画像
▲自社コンテンツの『箱庭開拓ハムスターと太陽の里』。優れた作品を生み出すためのサポートも充実

編集部

さまざまなヒット作を生み出しているサクセスさんですが、社員のみなさんの成長を支える取り組みがあればお聞かせください。

山田さん

面白いところだと、社員が企画を提案できる「企画提案サイト」を社内で作っています。これは、自分が考えた企画を随時見てもらうことができる場所で、優れたものはそこから企画コンペに回されてプロジェクトとして動き出すこともあるんです。

柴田さん

企画コンペは、年1回〜2回の頻度で実施しています。参加人数はそのときによってまちまちですが、プランナーだけが参加するわけではないのが特徴ですね。

デザイナーがしっかりとした企画を作ってきたこともあれば、プログラマーが企画を持ってきたこともあるので、すべての社員を巻き込んで全社的に実施しているものになっています。

編集部

デザイナーやプログラマーの方も企画を提案するというのはすごく興味深いですね。ゲーム制作には携わっていてもなかなか難しい点もあると思うのですが、なぜ可能なのでしょうか。

柴田さん

サクセスでは過去に作成された多くの企画書が社内で見られるので、みんなそこから学んでいます。また、新卒の研修では企画書の書き方をプランナーの社員が教えているので、新卒入社の社員限定ではあるのですが、企画提案についてある程度の知見がある状態にはなっているんです。

感性を刺激する「エンタメ補助制度」や読書支援などで成長を促す

編集部

他にも、成長を支援する特徴的な制度があればご紹介いただけると幸いです。

柴田さん

技術的なスキルアップだけでなく、いろいろなエンターテイメントを体験してほしいという思いから、「エンタメ補助制度」を設けています。

月額3,000円を上限に、映画、劇場、動物園、水族館などの体験ができるこの制度は、ゲーム開発における創造性や発想の幅を広げることにつながっています。ゲーム以外のエンターテインメントに触れることで企画やデザインの際の引き出しを増やすことを目的としています。

エンタメ補助制度はかなり幅広い範囲で利用できるようになっており、例えば、ミュージシャンのライブや映画館での鑑賞はもちろん、大型テーマパークにも使うことができます。

編集部

「エンタメ補助制度」は幅広いジャンルに適用され、そこでの体験を自身のスキルに活かすことができるのですね。他にはあるでしょうか?

柴田さん

「資格取得支援制度」でITパスポートやプログラミング関連の資格取得をサポートしているほか、「書籍購入補助制度」では月額5,000円を上限に学習や技術向上に役立つ書籍の購入を補助しています。

実は社長も読書の重要性を説いていて、社員にもその意識が浸透しているので、書籍購入補助はほぼ全社員が活用しています。実際に、技術書や資格の本、イラスト集など幅広いジャンルの本が購入されています。

編集部

サクセスさんは自社サイトで「サクセス図書館」を運営されていますよね。これも読書を重視する社内カルチャーに関連していますか?

山田さん

そう思います。この「サクセス図書館」は社内外に向けて、ゲーム開発に役立つ情報やおすすめの書籍などを公開しているもので、社内向けには月刊の社内報で役員がすすめる本なども紹介しています。

これらの取り組みにより、社員の自己成長や学習する習慣を支援し、結果として会社全体の成長にもつながっていると感じます。

■「サクセス図書館」はこちらから!
https://library.success-corp.co.jp/

サクセスでは女性管理職の積極的な登用を推進中

株式会社サクセスの社員の雑談風景

編集部

続いて、サクセスさんにおける女性活躍について伺います。女性の活躍を後押しする制度や、働きやすさを生み出す社風についてお聞かせください。

山田さん

近年特に力を入れている女性活躍では、「えるぼし」の2段階目を取得したことが挙げられます。

近年、サクセスでは管理職における女性の割合を増やす取り組みを行っており、具体的には女性の課長が1人から3名に増えたほか、部長に昇格した事例もあります。また、課長の前身でもある主任という役職についても女性を積極的に登用していますので今後も増えていくと思います。

給与が減額されない短時間勤務制度と積極的な女性採用

編集部

出産や子育てなど、女性はライフステージの変化の影響を受けやすい傾向にありますが、働き方におけるサポートなどはありますか?

山田さん

育児と仕事を両立する社員向けの制度として、短時間勤務制度を設けています。当社の特徴は短時間勤務でも給与が減額されないことです。これにより、結婚や出産というライフイベントで退職を選択する必要がなくなりました。中には育休を1年と経たずに復帰し、子育てと仕事を両立している女性社員もいます。

また、新卒採用にも力を入れており、ここ数年は新卒採用の3分の1が女性で、7割が女性だった年もありました。若手の段階から女性の活躍を推進しています。

編集部

ゲーム業界は比較的男性が多い印象なのですが、7割というのはすごいですね。中途採用でも女性の方を積極的に採用されているのでしょうか?

山田さん

はい。中途採用でも職種を問わず女性の方が入社しています。特にプランナー職などで女性の中途入社が増えています。

このように、管理職への登用増加、給与保障のある短時間勤務制度、育児と仕事の両立支援、新卒・中途採用における女性比率の向上など、さまざまな面から女性の活躍を推進しているのが当社の特徴です。これらの取り組みにより、女性社員がキャリアを継続しやすい環境を整えています。

編集部

サクセスさんでは女性の採用を積極的に行った後も、制度としてしっかり働きやすい環境を整えられているのですね。

フレックスやリモートなど、サクセスでは柔軟な働き方が可能

株式会社サクセスの若手社員の仕事風景

編集部

給与に減額がない短時間勤務など、柔軟な働き方ができるサクセスさんですが、勤務形態はどのようになっているのでしょうか。

山田さん

フレックスタイム制度を導入しています。コアタイムは11時から15時45分に設定されていて、それ以外の時間は社員が柔軟に勤務時間を調整できるようになっています。

編集部

出社とリモートワークの使い分けについてはいかがでしょうか。

山田さん

基本的には出社を原則としていますが、状況に応じて柔軟に対応しています。子育てや介護の事情がある場合、あるいは取引先からの要望でテレワークが必要な場合など、個々の事情に応じて対応しています。現在、全体の1割から2割程度の社員がテレワークを活用していると思います。

その中では、「こういう事情だとテレワークを認めない」というような厳しい制限は設けていません。社員の状況や仕事の内容に応じて、柔軟に対応する姿勢を取っています。

上司が適切な労働時間を管理し、効率的な働き方を推奨

編集部

ゲーム業界は比較的残業が多いというイメージがあるのですが、時間外労働に対する対策などはありますか?

山田さん

必要以上の長時間労働を避け、効率的な働き方を推奨しています。部署や個人の状況に応じて、上司が適切に労働時間を管理し、過度の負担がかからないよう配慮しています。

サクセスでは、社員一人ひとりのライフスタイルやキャリアステージに合わせた働き方を実現し、仕事と私生活のバランスを取りやすい環境を整えているんです。

サクセスの働きやすさは、社員同士の「支え合い文化」が生み出す

編集部

子育てと仕事の両立ができる環境や制度が整っているサクセスさんでは、復職した社員へのケアやサポートはどのようにされているのでしょうか。

山田さん

特別な制度として設けているわけではないのですが、社員同士の支え合いの文化が自然と形成されています。

例えば、復職した社員に対して、周りの仲間たちが自然に配慮しているように見受けられます。そもそも会社全体の平均残業時間が月10時間程度と少ないのですが、特に子育て中の社員がいる場合、同僚が「今日は残業せずに帰ったら?」と個別に声をかけてくれるようなことがよくあります。

このような社員同士の相互理解と配慮があるため、復職後に特別な問題が生じることはほとんどありません。そのため、会社として特別なサポート制度を設ける必要性をあまり感じていないんです。

編集部

なるほど、制度としてではなく、社員の自主的な支え合いが機能しているということですね。

山田さん

おっしゃる通りです。会社としても柔軟な働き方を支援する制度は整えていますが、それ以上に社員同士の思いやりの文化が根付いていることが働きやすさにつながっていると思われます。これは、長年にわたって築いてきた社風の成果だと自負しております。

復職した社員が働きやすい環境を作るのは制度だけでなく、周りの理解と協力が大切です。当社では、そういった相互理解と支え合いの文化が自然と醸成されているので、復職後も安心して働ける環境が整っているんです。

この文化は、単に復職者だけでなく、全ての社員にとって働きやすい環境づくりにつながっています。お互いの状況を理解し、助け合う。そんな雰囲気が会社全体に浸透していることが、当社の大きな強みだと考えています。

サクセスは「情熱を持って学ぶことを楽しめる方」を歓迎

編集部

ここまでのサクセスさんの若手活躍や、柔軟な働き方についてお聞きしてきて、共感を抱いた読者は多いと思われます。最後に、読者へのメッセージとして、どのような人材を求めていらっしゃるのか、御社にフィットする人物像についてお聞かせください。

柴田さん

現在、サクセスではゲーム開発に関わるさまざまな職種、具体的には企画職、デザイナー、プログラマーなどを募集しています。

求める人物像としてはまず、ゲームやエンターテインメントが好きな方を歓迎します。先ほど申し上げた企画コンペなどで、自分の思い描いたアイデアを形にするチャンスが多い会社ですので、「いつかこういうゲームを作ってみたい」という明確な思いを持っている方には、とても良い環境だと思います。

また、学習する習慣がある方も重視しています。ゲーム業界は非常に速いスピードで変化し、進化していく業界です。そのため、常に自分自身をアップデートさせていく必要があります。ゲームへの情熱を持ちつつ、学ぶことを楽しめる方が当社にマッチする人材だと考えています。

編集部

共に働きたい人物像についてもお聞かせいただけますでしょうか。

柴田さん

ゲーム開発への熱意と、自己成長への意欲を併せ持つ方を求めています。当社の自由な企画提案の機会や、様々な学習支援制度を活用しながら、共に成長していける方と一緒に働きたいと思っています。

ゲーム業界の変化に柔軟に対応し、常に新しいことにチャレンジする姿勢を持った方、そういった方々と一緒に、革新的なゲーム開発に取り組んでいきたいと考えています。

編集部

社員の多様な経験や学びを支援する柔軟な制度を設けているサクセスさんでは、制度を通じて、社員の成長とクリエイティビティの向上を図り、結果として革新的なゲーム開発につなげていく姿勢を今回の取材を通して感じました。

本日はありがとうございました。

株式会社サクセスの基本情報

住所 東京都品川区東五反田1-21-13 ファーストスクエア五反田3F
事業内容
  • ゲームソフトの開発・販売および運営
  • ビジネスソリューションソフトの制作および販売
設立 1978年6月
働き方 ハイブリッド勤務(出社+一部リモートワーク)
フレックスタイム制度(コアタイム11:00-15:45)
公式ページ https://www.success-corp.co.jp/
採用ページ https://www.success-corp.co.jp/recruit/
募集職種 ゲームプランナー
デザイナー(2D/3D)
プログラマー
※時期に応じて変更あり