ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、売上高1,000億円規模のゼネコンとして幅広い建築物の施工実績を持つ株式会社ナカノフドー建設にインタビューしました。この記事では、就職希望者の皆様に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
同社では、若手社員が着工から竣工まで裁量権を持って業務全般を担当できる環境が特徴で、建設業界のゼネラリストとして活躍できる職場として注目を集めています。また、シンガポールをはじめとする東南アジア5カ国でも事業を展開しており、グローバルなキャリアを築くチャンスも豊富です。
今回は、株式会社ナカノフドー建設の若手が活躍できる理由や人材育成の特徴について、総務部の奥村さんと中村さんにお話を聞かせていただきました。
若手活躍:施工管理職で建設業界のゼネラリストとして成長できる
▲株式会社ナカノフドー建設で活躍する若手社員の研修の様子
編集部
ナカノフドー建設では、若手社員が多く活躍されていると伺いました。どのような職種を担っている方が多いのでしょうか。
中村さん
当社は建設業界の元請けとして、サブコンと呼ばれる専門工事業者や職人さんをマネジメントしながら事業を進めるゼネコンですので、建築事業のなかで施工管理を担う“建築施工管理職”がメインで、若手も含め社員の半数以上を占めています。
編集部
若手社員の活躍について、御社ならではの特徴をお聞かせください。
中村さん
スピード感を持ちながら案件に携わり、建設業界における「ゼネラリスト」として成長していけるのが特徴です。その背景には、早期から大きな裁量権があること、幅広い案件に関われること、充実したサポート体制などが挙げられます。
中堅ゼネコンだからこそ若手が着工~竣工まで裁量権を持って働ける
編集部
若手の成長の理由のひとつである裁量権の大きさについて、ぜひ詳しくご紹介ください。
中村さん
売上高1,000億円規模の中堅ゼネコンである当社では、施工管理社員が3~4名程度の中規模の建築工事を扱うことが多いため、若手でも現場全体を見渡せる立場で裁量権を持って業務全般を担当できます。
大手ゼネコンではどうしても専門分野に特化した分業制になりがちで、管理ごとや工種ごとといった担当分けを行い、限られた範囲を担当するケースがあります。中堅ゼネコンの場合、着工から竣工までプロジェクト全体を通して1から10まで関わることが一般的で、広く工事全体を見ることができるんです。
編集部
早期から工事全体に対する知識や経験を深め、キャリアアップも目指せるというイメージでしょうか。
中村さん
そうですね。建築工事全体に対する総合力の高い施工管理者として、係員から主任に、そして所長へとキャリアを重ねていくことができます。
施工実績のバランスが良く、幅広い案件で経験を積める
編集部
幅広い案件に関われることについても、若手社員の成長と絡めて詳しくお聞かせください。
中村さん
当社は、工場、マンション、ホテル、学校、病院など、さまざまな用途の建築物を手がけており、施工実績のバランスが良いのが特徴です。
そもそも建築物は、種類や用途によって工法や工程、現場の進行が異なり、案件によっては土地の状況も違うため、まったく同じものはありません。多様な案件に触れることができる環境なので、幅広い知見を持った技術者として総合的に高いレベルを目指せます。
編集部
御社では、誰もが多様な案件を経験する仕組みとなっているのでしょうか?
中村さん
そうですね。その年ごとにバランスよく担当が振り分けられ、例えば1年目は工場、2年目は学校というように、特定の建物のタイプに特化することはありません。幅広い技術をまんべんなく習得し、成長できる環境を整えています。
奥村さん
施工管理職はスペシャリストの職種ではありますが、当社ではそれをゼネラリストとして捉え、スーパーゼネコンでは難しい多種多様な経験・学習機会を提供できるよう心がけています。
それは設計職についても同様です。一つに特化した知識・技術を学ぶ会社さんが多い中で、幅広く豊富な業務経験を積めるのが当社の特徴かなと思います。
現場の所長や海外赴任などのキャリア事例あり。海外拠点では経営層も目指せる
編集部
若手社員の活躍やキャリアアップの例として、代表的な事例があればご紹介ください。
中村さん
若手のうちから幅広い用途・工法の案件に携わるなかでリーダーシップやコミュニケーション能力を発揮し、社内外問わず多くの利害関係者と連携を取りながら業務を遂行することで、入社10~15年目程度で現場所長になった社員が多数在籍しております。
また、当社は50年ほど前から海外建設事業を展開しており、国外で大型の案件に携わるチャンスが豊富です。国内での経験を積んだ後、主に入社6~7年目くらいのタイミングで海外へ赴任する社員もいます。
編集部
海外でも事業を展開されているのですね。
中村さん
はい。2025年現在、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムの東南アジア5カ国で事業を展開しています。海外赴任は希望制で、赴任前には1週間から1ヶ月程度の現地研修や語学研修のサポートも行っています。
奥村さん
海外で活躍しているのは経営的な立場で仕事ができる人材です。国内では1つの現場を専任して管理を行う現場所長となりますが、海外では総括所長のような役割で複数の現場を統括する立場となります。赴任期間は数年からスタートし、本人の適性やライフプランに応じて、経営層を目指すキャリアパスも用意されていますよ。
海外赴任者は、日本の建築技術(=ジャパニーズスタンダード)を海外に発信する重要な役割を担っております。
成長支援:先輩社員のフォローや面談など充実したサポート体制
▲若手技術社員研修では副社長と対談する機会も。経営層の話を聞き成長へのヒントを得られる充実の研修内容です。
編集部
ここからは、先ほど伺ったサポート体制についてお聞かせください。御社ではどのように若手社員の成長を支援しているのでしょうか。
中村さん
新卒に関しては、入社後に、教育担当とメンターのダブル体制でフォローしているのがポイントです。教育担当は、OJTを通して目標設定をサポートし、適宜目標の達成率や仕事などに対するフィードバックや指導をして仕事に打ち込みやすい環境を整えます。
メンターには、若手社員が気軽になんでも相談できるよう別部門の担当者を設置しており、指導とは異なるニュートラルな立ち位置から若手を支えます。
編集部
中途入社へのサポート体制はいかがでしょうか。
奥村さん
即戦力として入社いただくケースが多いため、中途採用に対しては先輩社員がつきっきりで指導する制度はありません。しかし、当社では1年に1度必ず「自己申告面談」を設けています。社員と本社人事担当が1対1で面談する機会で、キャリアの希望や悩み相談を受け付けています。
ここで得た情報をもとに人事配置などを検討し、各々の経験値や受け入れ先となる部門の人員状況を考慮したうえで配置決定しており、社員1人1人の希望が比較的通りやすく、中途入社の方々にとっても働きやすい環境となっているのではないでしょうか。
教育専門部署による手厚い社員研修を実施。中途社員も参加可能
▲新入社員研修では安全講習など実務に携わるにあたり必要な知識を学びます。
編集部
御社にはどのような研修制度があるのでしょうか?
中村さん
1年目から5年目までの若手技術社員を対象に、充実した研修制度を設けています。1年目の研修は、入社時の2ヶ月研修の後、9月に1週間、2月に1週間実施します。2年目から5年目までは、上期と下期にそれぞれ1週間ずつ、定期的に研修を行っています。
新入社員や第二新卒といった業界未経験者に対しては、希望すれば入社前から建築士や施工管理技士の基礎講座を会社負担で受けられる支援制度も整えています。事前に建築の知識に触れることで、入社後スムーズに研修や業務に携わっていただけています。
編集部
研修の講師はどのような方が勤めているのでしょうか。
中村さん
当社には技術教育室という専門部署があり、研修では現場経験豊富な社員が講師を務めています。研修は実践的なノウハウを学べる機会として評価が高く、同期同士の情報交換の場としても活用されていますよ。
編集部
中途採用者向けの研修もありますか?
奥村さん
中途採用の場合は即戦力としての経験を重視しておりますが、若手や未経験者の場合は希望に応じて1年次から5年次までの社員研修への参加が可能です。この研修のなかでは技術教育室のメンバーによる面談も行われ、日々の悩みについても話せる場になっています。
また、社員の能力向上および自主性の促進、会社の求める役割の自覚を目的として、階層別にeラーニングを実施し、選抜研修を体系的に行っています。
先ほどご紹介した「自己申告面談」も含めて、新入社員も中途入社の社員も1人にせず、頼れる人が必ず誰かいる状態を作っています。
一級建築士合格で100万円の支給。資格取得支援制度の活用でステップアップ
編集部
経験を重ね、さらなるステップアップを望む社員に対する支援などはありますか?
中村さん
資格取得支援として、金銭面と勉強時間の確保の面でサポートしています。例えば、資格取得のために学校へ通う場合、入学金を会社から前借できる制度があります。
合格賞金として一級建築士であれば100万円、各種一級施工管理技士であれば30万円を支給しているのも当社ならではのサポートではないでしょうか。さらにこれらの資格を取得すると、毎月の給料に資格手当がつきます。
編集部
勉強時間確保の面ではどのような支援を受けられるのでしょうか?
中村さん
一級建築士や各種一級施工管理技士といった上位資格では、1次試験の前に特別休暇を付与し、有給休暇の取得推奨と合わせて約1週間、試験に備えられる環境を整えています。この時間的なサポートは社員から大変好評です。
編集部
面談、研修、資格取得支援といった一連のサポートに対して社員様からの反響があれば教えてください。
中村さん
社員からは、「会社として社員一人一人をしっかりと大切にしてくれている」「各々の声が通りやすく、やりたいことに向かってチャレンジする際に周囲から応援やサポートを得やすい環境で良い」といった声が寄せられています。
社風:チームワークを重視。部門の垣根を越えて交流も
▲株式会社ナカノフドー建設の本社内リフレッシュラウンジは社員の憩いの場のひとつ。ここからさまざまなコミュニケーションが生まれています。
編集部
ナカノフドー建設の社風について、特徴的な部分を教えていただけますか。
中村さん
最も大きな特徴は、チームワークを重視する社風です。部門の垣根を越えて、営業、設計、施工管理、設備など、さまざまな人材が一つの目標に向かい全員で連携し取り組む意識が非常に高いと感じています。
また、「仕事に対してはとことん真面目で、プライベートではみんなで全力で楽しむ」といったメリハリのある社員が多い会社です。総じて、誠実な人間が多く、それぞれが自分の扱う仕事に対して誇りを持って取り組んでいます。
編集部
社内の良好な関係性を築くための取り組みがあればご紹介ください。
中村さん
当社では社内交流イベントを定期的に開催しています。例えばボーリング大会は120名規模で開催され、毎回満員になるほど好評です。普段は接点の少ない部署の社員同士が交流を深め、情報交換する貴重な機会となっています。部門を超えた交流が生まれると、その後の仕事の進めやすさが違いますね。
インターンシップに力を入れる。面倒見のよい社員が学生をサポート
▲インターンシップで業務や働く社員の魅力に触れ、就職を希望する参加者が多くいます。
編集部
“交流”という意味合いでは、インターンシップでの学生さんとの関わりも大切にされているそうですね。
中村さん
はい。当社の新卒採用活動は、採用コンセプトである「FACE~向き合う~」のもと、学生の皆様に真摯に向き合った対応を心掛けています。
単に会社への入社を促すのではなく、学生の方々が自分のやりたいことを見つけるお手伝いをする姿勢を保ち、インターンシップでは社員との直接的な交流機会や実務体験を重視したプログラムを提供しているんです。
そのプログラムは、施工管理業務の体験から設計部見学、オープンカンパニーまで希望する内容に沿って選択いただけるようになっています。なお、期間も内容ごとに5daysと1dayで異なります。
編集部
インターンシップにはどのような反響が寄せられていますか?
中村さん
ゼネコンでの仕事に興味がある方に、実際の仕事を体験していただき、将来の働くイメージを具体的に掴んでもらうことを重視しています。「楽しかった」という声が多く、特に社員とのコミュニケーションや交流が印象に残った、という意見が目立ちますね。
当社は面倒見の良い社員が非常に多いんです。施工管理の仕事にやりがいを持って取り組む姿に触れることで、会社の雰囲気を深く理解していただけていると思います。インターンシップをキッカケに採用面接に応募してくれる学生も多いです。
求める人材像:「ものづくり」が好きな方を歓迎!
▲インタビューに応じてくださった株式会社ナカノフドー建設 総務部 採用グループの中村さん
編集部
御社には、どのようなタイプの方が向いていると思われますか?
中村さん
まず何より、ものづくりが好きな方が向いています。建物を建てることに情熱を持ち、完成したときにやりがいを感じられる方が理想です。仕事に対する好奇心や情熱は、困難を乗り越える原動力になりますし、成長の速さにも大いに影響します。
編集部
実際に活躍されている方の共通点はありますか?
中村さん
成長志向の強い方が活躍している印象です。施工管理職をはじめ、どの職種も専門的な知識や技術が必要なため、当社では常にスキルアップを目指す意欲のある方が、成長・ステップアップしています。
また、リーダーシップとコミュニケーション能力も重要な要素です。施工管理の仕事では、職人さん、協力会社、お客様、設計事務所など、多くの関係者との連携が必要です。現場監督として、時には年上の方々に指示を出すこともあり、若手でもリーダーシップを発揮する機会が豊富にあります。
プロジェクトリーダーとして他社と連携しながら指揮を執る機会も多いため、そういった素質や経験をお持ちの方も向いていると考えています。
編集部
採用にあたっては、経験や専攻は重視していますか?
中村さん
まず中途採用については、即戦力となる人材を求めているので建設業界での経験は重視しています。また、新卒および第二新卒に関しては、施工管理コースは全学部を対象としており、興味を抱いている方であれば専攻は問いません。
株式会社ナカノフドー建設からのメッセージ
▲転職希望者への想いを語る株式会社ナカノフドー建設 総務部 採用グループ グループ長の奥村さん
編集部
記事の最後に、株式会社ナカノフドー建設を代表してメッセージをお願いいたします。
中村さん
私がこの会社に興味を持った最初のきっかけは、当時の採用担当者の先輩社員です。親身に接してくれたことを今でも鮮明に覚えており、「こんな人たちと一緒に働きたい」「この人が大好きな会社を一緒に盛り上げたい」、こんな想いで会社を深く調べ、選考に進みました。
自身の就職活動における最大のきっかけとなった「採用担当者」という立場で、就職活動のサポートができること、自分の大好きな会社を自分の言葉で皆さんに伝えていけることが私のやりがいです。採用コンセプトの通り、就職希望者の皆様に対して真摯に向き合い、常に全力で取り組んでいきます。
何か気になることやお手伝いできることがあれば、全力で対応いたします。興味を持って話を聞いてみたい方は、お気軽にお問い合わせください。
奥村さん
建築、施工管理職への応募であれば、やはり施工管理職に対する想いや熱意を抱いている方に来ていただきたいです。中途採用であれば“即戦力”という期待はありますが、入社してからいくらでも成長できる余地があります。
入社後も施工管理職に対する情熱を持ち続け、活躍できる方をお待ちしています。
編集部
御社で若手社員が活躍されている背景には、専門職ながらもゼネラリストとしてオールマイティに経験を積める職場環境や研修制度、フォロー体制が整っていることが大変よく伝わりました。本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
若手の裁量権・業務範囲 |
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キャリア形成の特徴 |
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人材育成制度 |
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社風・職場環境 |
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求める人物像 |
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株式会社ナカノフドー建設の基本情報
企業名 | 株式会社ナカノフドー建設 |
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住所 | 東京都千代田区九段北四丁目2番28号NF九段 |
事業内容 | ・国内建設事業 ・海外建設事業 ・不動産事業 |
設立 | 1942年12月 |
公式ページ | https://www.wave-nakano.co.jp/ |
採用ページ | https://www.wave-nakano.co.jp/recruit/ |
募集職種 | ・建築施工管理 ・土木施工管理 ・建築設備 ・建築設計 ・建築積算 ・営業 ・システム ・海外建築施工管理 |