ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、森松工業株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
森松工業株式会社は、1947年に創業してからステンレスタンクの設計や製造、施工をいち早く手掛け、「おいしく安全な水が飲める」世の中にするべく貢献を続けてきました。その技術力とチャレンジ精神は、現在も社員に受け継がれています。
充実した研修制度により、未経験者でも確かな技術が身につけられる環境を整え、若手社員が早期から現場のリーダーとして活躍できる機会を提供していることも特徴です。さらに、グローバルな人材の採用も積極的に進めており、多様な人材が活躍できる職場づくりに力を入れています。
今回は、森松工業株式会社の社風や働き方について、執行役員・総務部長の赤堀さんと、人事総務部の水谷さん、石原さんにお話を聞かせていただきました。
森松工業の若手活躍:20代前半で現場リーダーになるケースも
編集部
ステンレスタンクのパイオニアとして歴史と実績を持つ森松工業では、若手社員も多く活躍していると伺っておりますが、いかがでしょうか。
水谷さん
おっしゃるとおりです。年齢層としては40代〜50代が多いのですが、新卒採用も毎年進めているので、20代以下の社員は全体の2割弱を占めています。
配属される部署によってさまざまですが、溶接技術を使って製品を作る製造部門では、補助的な業務から始めて徐々に経験を積み、早い者であれば20代前半で現場のリーダーとして活躍することができます。
具体的な例を挙げると、タンクの設置工事では、数日から数ヶ月かかる現場作業があり、2〜3人一組で作業を行います。通常、現場を率いる親方を務めるのは20代後半からが一般的ですが、私の同期でもある社員は23歳という若さで親方として活躍しているんです。
また、設計部門や営業部門でも入社して3〜4年経ち、実力が認められれば一人前として大きな案件を任されるようになっていきます。
編集部
自身の頑張りが認められる環境だと、若手社員の皆さんのモチベーションも上がるでしょうね。以前からそういった風土だったのでしょうか?
赤堀さん
いえ、以前までは個性的な社長が引っ張っていくトップダウンの風土が社内にありました。ただ、2022年の社長交代や時代に合わせた取り組みを続ける中で、若手がどんどん意見を発信していけるようになりましたね。
例えば、「ステンレスタンクに使う素材で森松工業オリジナルのガチャガチャの景品を作ったらどうか」など突拍子もないように思えるアイデアも出てきていて、新規事業にも取り組もうという熱量が社内に満ちている状況です。
技術習得と資格取得を支援する森松工業の研修制度
▲溶接の研修風景。「溶接道場」とも呼ばれている
編集部
未経験を含めた若手の方が活躍するには、教育システムが必要不可欠であると思われます。御社ではどのようなプログラムを組まれているのでしょうか。
水谷さん
新卒社員と若手の中途採用社員向けに、毎年4月から6月までの2ヶ月間、岐阜にある森松職業能力開発訓練校で集合研修を実施しています。この研修ではまず、全員が溶接できるまでしっかり研修をします。そのため、総務などバックオフィスに配属されても、ほとんどの社員が一度は溶接に携わることになります。
製造現場に配属が決まった者には、製造に必要な約15種類の資格取得を支援しています。その中でも特に重要なのが、溶接の基本資格であるTIG溶接基本級(TN-F)です。まずはここで基本的な技能を身につけ、その後、配属先で先輩社員が付きっきりでサポートする体制を整えています。
この他にも、製造現場で必要となる専門的な資格を多数取得できます。例えば、製品を運搬する際に使用する床上クレーンの資格や、クレーン作業に必要な玉掛けの資格があります。また、特定化学物質や振動工具など、工事現場特有の専門資格を取得していきます。
赤堀さん
溶接はとても奥が深い技術です。2ヶ月の研修で簡単な免許を取得しますが、溶接にはまだ上位の資格がたくさんあるので、5年から10年実績を積まないと取得できない難しい資格があります。経験を積み、技術を磨くことでステップアップをし、長い視点で自分の成長を感じられるところが溶接の魅力だと感じます。
現場を経験することで、その後のキャリア選択や業務にも役立つ
▲座学の研修風景
編集部
水谷さんと石原さんは現在、人事総務課に在籍されているとのことですが、現場での経験もあるのでしょうか。
水谷さん
はい。研修期間に含まれますが、工場で1年間働きました。もともとは営業志望だったのですが、現場を経験することで「営業よりも現場の仲間たちを支え、魅力を外部に伝える人事のほうがいいのではないか」と気持ちが変化したんです。
溶接は正直なところあまり上手くなかったのですが、実際に経験したことで、製造部門の大変さがよく分かりました。まず外気に近い環境での作業になるため、夏は暑く、冬が寒いという点があるほか、溶接はその者の技量が製品に出るため、最初は失敗してしまうこともあります。
しかし、裏を返せば自分の成長が目に見えて実感できるということです。そこにやりがいを感じる社員が多いように感じますね。
石原さん
私は2021年に入社したのですが、面接の時から人事の仕事に興味があり、希望していました。2ヶ月間の新入社員研修の後、すぐに人事総務課に配属されましたが、研修では溶接を学び、資格も取得しました。
採用業務を通じて感じるのは、現場のいろいろな仕事を知ることはとても大事なことだということです。研修では製造に関わる知識を専門的に学ぶため、どの部署に行っても必ず役に立つと思います。
赤堀さん
ちなみに、石原の溶接技術は同期で一番うまいとの噂でした(笑)。
編集部
溶接技術を持つ人事というのも素敵ですね。研修やキャリア選択についてお聞きして、御社は入社後のサポートがとても充実しているように感じました。社員の方々の声はいかがでしょうか。
石原さん
私自身、新卒入社で2ヶ月間の研修を受けて感じたのは、「仕事に必要なスキルや知識は全て教えてもらえる環境だ」ということです。また、中途入社の社員からも、前職と比べて教育体制がものすごく手厚いという声をよく聞きます。
赤堀さん
入社後の教育は、数十年の実績をもとに毎年改良を重ねてきました。溶接工は職人気質な面があるため、以前は「見て覚える」という昔ながらの教育スタイルでした。しかし、時代とともに当社の研修制度もブラッシュアップをし、現在は「わからないことはわかるまで何度でも質問できる」という文化が定着し、丁寧な指導を当たり前とする環境になっています。
森松工業が実施する実践的インターンシッププログラム
編集部
続いて、インターンシップ制度について伺います。現在までの受け入れ状況はどのようになっていますか?
赤堀さん
できるだけ多くの希望者を受け入れるようにしています。期間は1日から1週間の短期、長いケースで1〜2ヶ月と、学生の希望に応じて多様なプログラムを用意しています。当初は1年間という希望もありましたが、実際には調整が難しく、最長で2ヶ月程度となっています。
編集部
長期インターンの場合、具体的にどのような経験ができるのでしょうか。
赤堀さん
2ヶ月程度の長期インターンでは、実際の業務に近い課題を与え、成果を出してもらうようなプログラムを組んでいます。一方、3日間や1週間程度の短期の場合は、希望する職種の部署で職場体験をしていただくような内容になっています。現場では実際の溶接の体験もしていただいています。
編集部
インターンに参加される学生さんは、どのような志望動機が多いのでしょうか。
赤堀さん
多くの方が将来の就職先の候補として参加されています。稀に、全く異なる職種を志望しているけれど興味があって参加される方もいます。インターンを経て実際に入社されるケースもあり、参加者のうち、10〜20%程度の方が実際に入社されているのではないかと思います。
外国籍社員との交流など、多様性を重視する森松工業のカルチャー
▲多国籍の社員が集まった文化交流会
編集部
御社の特徴的なカルチャーについてお教えいただけますか?
石原さん
グローバルで多様性のあるところでしょうか。森松工業は海外に3つの工場を展開しているほか、国内でも外国籍の管理者や技術者、研究者が活躍しています。私も以前、赤堀に同行してインドに行き、現地の設計職の方を新卒で複数名採用したこともあります。
そんな彼ら・彼女らの入社後に印象に残っているのが、異文化交流です。例えば、先日開催した文化交流会では、日本人社員と中国、ベトナム、インドなど多国籍の社員が集まり、交流しました。各国がチームとなってその国の言語で歌を披露したり、ビンゴゲームをしたりと大変盛り上がりましたね。
赤堀さん
今後も多様化を目指し、外国人雇用を積極的に行う方針です。
編集部
文化交流会もそのひとつだと思いますが、社内の交流が活発なんですね。
石原さん
はい。良い意味で先輩後輩の壁が低く、些細な悩みから日常的な会話まで、コミュニケーションがとりやすい雰囲気です。部署ごとに福利厚生費が設けられていて、新年会や忘年会などの飲み会の際に会社からの補助があります。
赤堀さん
会社の周年行事などの公式な行事もありますが、どちらかというと社員が自主的に集まって交流するような機会が多いですね。あとは部活制度もあって、特に野球部が頻繁に活動しています。
水谷さん
私も普段は幽霊部員ですが、2回だけ試合に出ました(笑)。
森松工業の採用:年齢・経験不問!挑戦心と対応力を持つ人を歓迎
編集部
現場経験が少ない方や未経験も、充実した研修制度により、早くから活躍できる森松工業ですが、どのような適性があると活躍できると思われますか?
水谷さん
当社では、求める人物像を具体的に決めているわけではありません。新卒か中途か、また年齢なども関係なく、実力が認められれば若くても大きな仕事を任される環境です。そのため、チャレンジ精神のある人が最も活躍できる人材だと考えています。
石原さん
必要な資格取得や研修は会社が全面的にサポートしているので、未経験でも十分に活躍できる環境が整っています。人柄を見ると、何事にも挑戦したいという意欲がある方や、柔軟に考えて行動できる方が活躍しています。
赤堀さん
常に状況が変化する現場は、いわば「生き物」です。状況や条件が刻々と変化する現場に求められるのは、臨機応変な対応力だと思います。工場でも現場でもさまざまな経験を積み、どうしたら一番ゴールに近いかなど、最適な解決方法を考えられる人が成長が早いと感じます。
また、若手社員で特に活躍している人の特徴として、同期や先輩に負けないという負けず嫌いな性格の方が多いですね。そういった向上心のある方は、特に成長が早い傾向にあるように思われます。
転職活動をしている方に、森松工業からメッセージ
編集部
それでは最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
赤堀さん
当社は未経験者を大歓迎しています。溶接ひとつとっても上位の資格を目指すなど、入社後もずっと成長し続けられる環境があることが、当社の大きな魅力です。
石原さん
社会に不可欠な水インフラを支える当社は、個人のスキルを存分に発揮でき、チャレンジ精神を活かせる最高の舞台となります。みなさんのご応募をお待ちしています。
水谷さん
当社は老舗企業でありながら、決して停滞することなく、新商品の開発やさまざまな社内プロジェクトを通じて新しい時代に向けて進んでいます。特にチャレンジ精神をお持ちの方にお勧めできる会社だと自信を持って言えます。
編集部
個性とスキルを存分に発揮し、チャレンジ精神を持つ人にとって、森松工業は自分らしく働くことができる環境にあると感じました。
本日はありがとうございました。
編集後記
- 入社後2ヶ月の研修で溶接の基礎技術含めいろいろな資格を取得し、会社や仕事について学んでいけることは、未経験の方にとって大きな魅力だと感じました。
- 赤堀さん曰く「会社はどんどん働きやすく変わってきている」とのこと。現場仕事を「見て覚える」という昔ながらの職人気質のイメージを持っている方も、安心して働くことができる環境です。
この記事のまとめ
若手の活躍機会 |
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教育・研修制度 |
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職場環境・社風 |
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グローバル環境 |
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求める人物像 |
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森松工業株式会社の基本情報
住所 | 岐阜県本巣市見延1430-8 |
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事業内容 | 【建築設備製品の製造販売】
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設立 | 1964年5月 |
公式ページ | https://morimatsu.jp/ |
採用ページ | https://www.morimatsu.jp/recruit/ |
募集職種 | 溶接工 |