社会課題の解決に取り組む成長企業を紹介する本企画。今回は、空き家を中心とした不動産の買取再販を行う株式会社AlbaLinkをインタビューしました。
「空き家ゼロ」を目指し買取再販事業を行う株式会社AlbaLink
株式会社AlbaLink(アルバリンク)は、「事業を通じて未来をつなぐ」をコンセプトに「訳あり物件買取プロ」という空き家を中心とした不動産の買取再販サービスを行っています。
「不動産問題に悩むすべての方に手を差し伸べたい」との思いから、空き家買収のほかにも事故物件や共有持分の買収など、権利関係が難しく流動性が低い不動産を積極的に取り扱っており、「ほかの不動産会社で買取を断られた物件を、AlbaLinkで買い取ってもらえた」といった利用者の感謝の声も寄せられています。
会社名 | 株式会社AlbaLink |
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住所 | 東京都江東区富岡2-11-18リードシー門前仲町ビル6F |
事業内容 | 不動産の売買・仲介・鑑定 |
設立 | 2011年1月 |
公式ページ | https://albalink.co.jp/ |
2019年に現在の事業を始めて以降、株式会社AlbaLinkは急成長を続けており、2023年12月期の売上高は前期比2倍以上となる31億円を見込んでいます。さらなる企業成長に向けて若手社員の育成にも積極的で、20代社員を支店長に抜擢するなど、挑戦を後押しするカルチャーがあります。
今回は、急成長の秘訣や若手社員の活躍について、人事責任者を務める上総尚吾さんにお話を聞かせていただきました。
売上は前期比2.5倍!AlbaLinkが急成長を続けられる理由
編集部
AlbaLinkさんは、空き家や事故物件などの「訳あり不動産」を中心に売買するユニークな事業を行っています。この事業はどのようにして生まれたのでしょうか?
上総さん
弊社の代表の河田は、以前からWebマーケティングの仕事をしながら自身の資産形成のために不動産投資をしており、そのなかで世の中にはさまざまな理由で取引されない、訳あり不動産がたくさんあることを知りました。
Webマーケティングで培ったノウハウを活かせば訳あり不動産を売買したい方を集客することもできると考え、現在の事業をスタートさせました。
編集部
2019年に現在の事業をスタートし、2023年11月には東京プロマーケット(※)に上場するなど、とても早いスピードで成長されていますね。
(※)東京証券取引所が運営するプロ投資家向けの株式市場
上総さん
空き家問題の解決のためには、空き家の処分にお困りの方に安心して不動産を売却していただける会社になることが必要と考え、弊社の知名度と信用力向上を目的に上場を選択しました。
業績についてはおかげさまで順調な成長を続けており、2023年12月期の売上高は前期比で約2.5倍となる31億円を達成する見通しです。組織の規模も拡大しており、2019年に4名だったメンバーは約60名まで増えました。
カギは高い営業力とWebマーケティングによる集客
編集部
急成長の背景には何があるとお考えですか?
上総さん
理由のひとつに挙げられるのは営業力です。創業間もないタイミングで営業手腕のある社員が入社し、彼が中心となって営業メンバーの育成を精力的に行ってきました。
さらに、代表はじめリファラル採用(※)に積極的に取り組んでくれたメンバーがいたことにより人員も拡大し、支店戦略に着手出来た事が大きいと考えています。
(※)自社の社員から友人や知人などを紹介してもらい採用する手法
また、空き家をはじめ物件の処分に悩んでいる方に向けた自社メディア「訳あり物件買取プロ」など、Webを活用したマーケティングが集客や案件獲得に大きく貢献しています。
編集部
AlbaLinkさんを利用した顧客からは、どのような声が届いていますか?
上総さん
「ほかの不動産会社で買取を断られた物件や土地を、AlbaLinkに引き受けてもらえた」といった感謝の声をいただいています。直筆のお手紙を頂いたこともあり、「次も頑張ろう」という社員のモチベーションにつながっています。
また、代表の河田はよくお客様からの口コミを社内のチャットで共有してくれます。良い口コミをいただいた時はチャット上で社員同士が頑張りを称え合うようなカルチャーもあるので、やりがいを実感しやすい環境だと思います。
▲代表の河田さんは日頃から顧客の口コミをチェックし、良い口コミがあれば担当した社員を称えている。
編集部
そのような風土がチームをさらに強くし、会社の成長にもつながっているのですね。
企業の成長に合わせ、組織力もさらに強化へ
編集部
AlbaLinkさんはさらなる高い目標に向けて、今後どのような組織づくりを行いたいとお考えですか?
上総さん
急成長している会社なので、制度などが追いついていないと感じる点もあります。まずは、社員の満足度や士気をさらに高めるためにも、より充実した評価制度を作りたいと考えています。
また、組織が大きくなるにつれて部署を越えた連携が取りづらくなったり、営業拠点が増えたことによって支店ごとに業務のやり方が異なるといったケースも出始めています。今後は効率的に再現性高く事業を行えるように仕組み化などを積極的に進めたいです。
編集部
全国に800万戸以上あると言われる空き家の問題に向き合うAlbaLinkさんのさらなる成長と今後の挑戦が楽しみです。
社員の6割が20代のAlbaLinkには年齢に関わらず抜擢する文化がある
編集部
AlbaLinkさんの社員は6割が20代だと伺いました。若手社員の方がたくさん活躍しているのですね。
上総さん
そうですね。30代や20代で支店長になったメンバーもいます。20代のメンバーには、弊社でのやりがいなどを聞いてリファラル経由で入社してくれた人も多いですよ。
編集部
若手社員の活躍状況が分かる具体的な事例があれば、ご紹介いただけますか?
上総さん
2024年1月から、複数の支店を統括する「ブロック長」に就任した社員がいます。彼は2021年の11月に営業職として入社し、3ヶ月後には新しい支店の立ち上げメンバーに抜擢されました。更にその半年後には支店長となり、営業の仕事だけでなくメンバーの育成や採用など新しい業務に積極的にチャレンジしてきました。
編集部
短い期間でプレイヤーからマネジメントする立場へと成長したのですね。
成長企業だからこそ社員が成長できるチャンスも多い
編集部
AlbaLinkさんで若手メンバーがキャリアアップできる理由は何だとお考えですか?
上総さん
代表の河田は「成長企業で仕事をした方が、チャンスは確実に多い」と常に言っています。
事業が成長すれば新しいポジションや役割ができますし、役割が変わらなくても責任の範囲は大きくなります。このような環境だからこそ「チャレンジしてみない?」と社員に声をかけて成長の機会を提供することができるのだと考えています。
編集部
新しいポジションなどに積極的に若手社員を登用しているのですね。
上総さん
そうですね。また、抜擢する際は「能力が高いからやってもらう」という考えではなく、「この人ならきっとやってくれる」という期待を込めて新しいポジションに登用します。
初めは自信がなくてもチャレンジすることで経験値は必ず高まりますし、もし抜擢されたポジションでうまくいかなかったとしても、必ず何らかの学びがあると考えています。だからこそ、挑戦を励行する組織でありたいと思っています。
編集部
成長を続けるAlbaLinkさんなら、これから入社する新しいメンバーにもたくさんのチャンスがありそうですね。
上総さん
その通りです。転職を考えている方のなかには、「上が詰まっている」とか「社内に目指したいと思えるポジションやお手本となる人がいない」という悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。弊社では若いうちから最大限チャレンジしてもらいたいと思っているので、積極的に新しいポジションに抜擢したいと考えています。
また、事業拡大に伴い今はミドルマネージャーが足りない状況なので、活躍のチャンスはたくさんあると思います。
社員の「なりたい姿」を重視したキャリア形成を推進
編集部
制度面でも、若手社員の成長を支える取り組みがあれば教えてください。
上総さん
社員に活躍してもらうためには、納得感を持って働いてもらうことが大切だと考えています。そこで弊社では、雇用主と従業員の縦の主従関係より、社員と会社が提携関係を結び共に目標達成を目指す互恵関係(アライアンス)を重視しています。
編集部
どのような方法で、アライアンスを推進していますか?
上総さん
社員になりたい姿を考えていただき、そのために追う目標が会社にとっても個人にとってもメリットがあるかという整合性を確認した上で、目標設定を行います。
AlbaLinkは空家をゼロにすることを目的にビジネスをしていますが、弊社で働くメンバーたちはそのために生まれてきたわけではなく、別の人生の目的があるはずですよね。そこで、AlbaLinkで携わっている仕事が「自分のなりたい姿」につながっているかをしっかりとすり合わせながら、目標設定をしてもらっています。
編集部
今の仕事と自分が目指す姿をリンクさせて考えることで仕事への納得感が生まれ、モチベーションにもつながりそうですね。悩みなどを上司に気軽に相談できるような環境もあるのでしょうか?
上総さん
マネージャーとの1on1が毎月あり、日々の業務で困っていることやキャリアの悩みなど、何でも気軽に話してもらっています。
マネージャーはただ話を聞くだけでなく、例えば社員から「次はこんなことにチャレンジしたいと思っている」という話があれば、それを実現するためにマネージャーの立場で何ができるか考え、積極的にサポートするようにしています。
チームで力を合わせて壁を乗り越える環境がある
編集部
若手社員が挑戦する時は、周囲のサポートが欠かせないと思います。AlbaLinkさんではどのようにメンバー同士が助け合っていますか?
上総さん
弊社には、チームで力を合わせて進められる安心感があると思います。例えば、長野県松本市にお住まいの方からメールで「物件を売りたい」というお問い合わせをいただいた場合、その瞬間にチームで協力してリサーチを始めます。「松本市の人口はこれくらいだね」とか、「綺麗な街並みのエリアだね」という風に情報を共有しあって査定を行います。
編集部
チームワークを重視する理由は何でしょうか?
上総さん
弊社で扱う不動産には何らかの問題を抱えているものが多く、売買がスムーズにいかないケースもたくさんあります。そのため、「過去の案件で似たような物件があった時は、こういう対応をしたよ」などと、できるだけ社員の知識や経験を結集して壁を乗り越えることが不可欠だと考えています。
編集部
周囲に力を貸してくれるメンバーがいれば、若手社員も恐れずチャレンジできますね。
上総さん
何か教えてほしいことがある時はチャットに投稿すれば、すぐにまわりの社員がアイディアや過去の事例を共有してくれます。組織の規模が大きくなっても、このカルチャーは大切にし続けたいと考えています。
AlbaLinkが求めるのは仕事を通じて自己実現を目指す人
編集部
AlbaLinkさんで活躍できるのは、どのような方だとお考えでしょうか?
上総さん
先ほどのアライアンス制度にもつながりますが、「なりたい姿」や「心から渇望するもの」を持つと同時に、「仕事を通じてどのようにそれに近づくか」を考えることができる方だと思います。
なりたい姿があるということは何かを前進させたいと思っている証拠です。そのような熱意を持っている人は弊社のさらなる成長のために欠かせない存在です。「自分のために会社を利用する」という打算的な考えでもいいので、自分がなりたい姿を実現するために本気で取り組める方を求めています。
編集部
人事責任者の上総さんが採用面接の際に必ず聞くことは何ですか?
上総さん
なりたい姿はもちろんですが、営業職であれば、これまでどのように目標を達成してきたか、大きな決断をしたことがある場合はなぜその決断をしたのかを聞くことが多いです。
自分の機嫌を自分で取れる自立した人であることも大切なので、ストレスを感じたときにどのように解消しているのか質問することもあります。
社員が可能性を追求できる会社でありたい
編集部
最後に、AlbaLinkさんのお仕事に興味を持った読者の方にメッセージをお願いします。
上総さん
私たちは、「事業や人の可能性を追求し続ける」会社でありたいと考えています。AlbaLinkのメンバーには自分自身の可能性を追求していただきたいですし、会社はそれを最大限に引き出せるような環境作りに本気で取り組んでいます。
また、転職が当たり前の時代においては、「自分はこれができます」という目に見えやすい能力だったり、「今までこんな目標を持ち、こうやって達成してきました」、「こういう決断をしてきました」と語れることが今まで以上に大事になってくると思います。弊社のような環境でチャレンジし、実績を積むことは、その後のキャリアにとってもきっとプラスになるはずです。
代表の河田が更新しているnoteなどを通じて弊社での働き方を積極的に発信していますので、それをご覧いただき「ここで働いたら自分のなりたい姿になれそうだ」と思っていただけたら、ぜひご応募ください。
編集部
空き家を中心とした買取再販事業のリーディングカンパニーを目指すAlbaLinkさん。事業拡大に伴い新しいポジションがどんどん増えていますし、若手社員を抜擢するカルチャーもあるので、挑戦を通じた成長が期待できそうだと感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社AlbaLink:https://albalink.co.jp/
採用ページ:https://albalink.co.jp/recruit/
代表取締役の河田憲二さんによるnote:https://note.com/albalink/