ARアドバンストテクノロジ株式会社(ARI)のエンジニア成長の源泉に迫る!

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、ITコンサルタント・エンジニア・デザイナーの3職種連携によるソリューション提供を強みに、主にクラウド技術や、データ・AI活用により企業のビジネス変革を支援するARアドバンストテクノロジ株式会社にインタビューしました。

同社には、経験豊富なシニアエンジニアが多数在籍しており、年齢を重ねてもプレイヤーとして活躍できる環境があります。その結果、チームを組む若手メンバーが成長していけるという好循環が生まれています。また、AWS認定資格保有数が500を超える高い技術力も特筆すべき点です。

今回はARアドバンストテクノロジ株式会社のエンジニア活躍を支える企業文化や働き方について、D1キャリア採用開発部部長の阿部さんとD1キャリアデザイン課アシスタントリーダーの安藤さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
ARアドバンストテクノロジ株式会社の阿部さん

ARアドバンストテクノロジ株式会社
BXD第1事業ドメイン【BDU】ビジネスデザインユニット D1キャリア採用開発部部長

阿部さん


ARアドバンストテクノロジ株式会社の安藤さん

ARアドバンストテクノロジ株式会社
BXD第1事業ドメイン【BDU】ビジネスデザインユニット D1キャリア採用開発部D1キャリアデザイン課アシスタントリーダー

安藤さん

「BX designer」として最新技術で顧客のビジネス変革を支える

ARアドバンストテクノロジ株式会社の阿部さん、安藤さん
▲インタビューにご対応いただいた阿部さん(左)と安藤さん(右)

編集部

本日はARアドバンストテクノロジで活躍するエンジニアのご活躍がメインテーマですが、より詳細に理解するため、まず事業について伺いたいです。御社は自分たちの存在を「BX designer」だと定義されていますが、そこに込められた意味を教えていただけますか?

阿部さん

「BX」はビジネストランスフォーメーションの略称で、企業の抱える課題を解決するために、ビジネスモデルやITシステム等を根本的に改革するプロセスを指します。また「design」という言葉には、目的を持って具体的に立案・設計するという意味が込められています。

「DX」はデジタルを導入することにフォーカスされがちですが、我々が提供する価値は単なるシステム開発にとどまりません。その先にあるお客様のビジネス変革を目指して新しい価値の提案を行っていく、そんな我々の目指す姿を「BX designer」という言葉で表現しています。

編集部

会社全体の事業としては、どのような特徴がありますか?

阿部さん

まずは、私たちが取り組んでいる事業の全体像をお伝えしたいと思います。私たちARIは、大きく2つの事業に取り組んでいます。

1つ目は「クラウドネイティブSI事業」です。クラウドやデータAIを活用し、顧客の課題解決やビジネス変革を支援するサービス事業を行っています。

そして2つ目は「プロダクトサービス事業」です。独自のプロダクトやサービスを通じて、顧客に新たな価値を提供し、持続可能なソリューションを実現する事業です。

中でも、クラウドネイティブSI事業は、私たちの強みを最大限に活かし、特に顧客からの期待が高い分野です。この事業では、上流からのITコンサルティング、モダンアプリケーション開発、クラウド、データAI領域を強みとしています。

クラウド領域に強いARI『cnaris(クナリス)』、データAI領域に強いARI『dataris(デタリス)』というブランドを立ち上げ、それぞれの分野に特化した標準テンプレートサービスを軸に、顧客の課題解決に取り組んでいます。

しかし、これだけでは多様な企業課題に完全に応えることはできません。そのため、クラウドネイティブSI事業の一環として、三位一体型のカスタムSIにも注力しています。

コンサルタント、エンジニア、デザイナーの連携による開発体制が特徴

編集部

多様な企業課題に応えるための、御社ならではの特徴や具体的な開発アプローチについて教えてください。

阿部さん

Business(ビジネス)のITコンサルタント、Technology(テクノロジー)のエンジニア、Creative(クリエイティブ)のデザイナーが連携するBTCアプローチを採用しています。このアプローチにより、上流から一気通貫で対応し、顧客の課題に対して最適なソリューションを提供しています。

BTCアプローチの特徴の1つとして、 デザイナーが上流工程から携わる「デザイン先行型開発」という手法を採用しているのも当社ならではの特徴です。

従来のSIでは「システムの要件定義」「開発」「インターフェース作成」という流れが一般的ですが、当社では最終的なユーザー体験を最初にデザインします。

実際のユーザーが行う業務や操作フローを具体的にイメージするため、業務理解とユーザー理解を深め、より良い体験を提供する形へとデザインしていきます。ユーザー体験をデザインした後、従来のUI設計を行います。このフェーズでは、テキストによる詳細設計に加え、本番に近い画面をイメージしやすくするため、具体的な機能やボタン配置などを視覚化した画面を作成・提案します。その上で、システム開発を進めていきます。

編集部

御社ならではの開発アプローチによって、どのようなメリットを実感されていますか?

阿部さん

先に完成形の具体的な絵を描いて共有することで、開発に関わるエンジニアの要件の解像度が上がり生産性の向上につながるメリットがあります。また当社側とお客様側で予め最終形のイメージを共有することで認識の齟齬を防ぎ、納品時の「想定していたものと違う」といったトラブルを避けられる点もメリットです。

編集部

具体的な事例があれば教えていただけますか?

阿部さん

日清丸紅飼料様の畜産生産管理システム『MNFIS』のクラウドサービス化支援の事例があります。『MNFIS』は数十年にわたりオンプレミス(自社運用)で運用されてきました。そのクラウドサービス化に向けて社内合意が得られやすいよう、ARアドバンストテクノロジでは具体的な操作イメージを共有する「デザイン先行開発」を提案しました。

このプロジェクトでは実際にUI/UXチームのデザイナーが最初から参画し、ヒアリングを重ね、Figmaを用いたプロトタイプを短期間で完成させました。紙面上の要件定義だけでは得られないリアルな使用感を体験していただけたことがとても好評で、本格的なクラウド化プロジェクトの推進につながっています。

■日清丸紅飼料様の事例詳細はこちらから!(公式サイト)
https://ari-jp.com/voice/mn-feed02/

役職定年なし。シニアエンジニアの活躍が若手を引き上げる

ARアドバンストテクノロジ株式会社のミーティング風景

編集部

ここから、エンジニア組織およびメンバーの成長環境について伺ってまいります。ARアドバンストテクノロジならではといえる特徴はどこでしょうか?

阿部さん

経験豊富なシニアエンジニアが多く在籍していることが、若手エンジニアの成長に大きく寄与しています。その背景にあるのが、役職定年制度がないという当社独自のカルチャーです。60代の部長も在籍するなど、年齢に関係なく現役で活躍できる環境があります。

採用においても積極的に中堅、シニアエンジニアを採用しています。実際に前期に採用した約80人の中途社員の内、50代が最も多い割合を占めており、技術力もエンジニアとしての情熱も持ち合わせたシニアエンジニアの多くが、年齢を重ねてもプレイヤーとして活躍できる舞台を求めて当社に転職してくれています。

そういったシニアエンジニアが、自らの経験や技術を活かして実践の場面で若手たちを導いてくれているのが当社の魅力です。座学では得られない多くの学びを得られることがエンジニアとしてのスキルアップにつながっています。

編集部

経験豊富なシニアエンジニアのサポートのもとで案件を通じて成長していける環境があるんですね。

阿部さん

その通りです。当社には後述するように充実した教育制度が整っていますが、それ以上に多様な技術と経験を持つ心強いシニアエンジニアのバックアップのもと、実践を通じて確かな成長をしていける環境があることが特徴だと考えています。第一線で活躍するシニアエンジニアとチームで一緒に開発を進められる、その環境こそが当社の強みであると強調したいです。

最新の技術動向をキャッチアップするための教育・自己研鑽機会が充実

編集部

エンジニアの皆様のスキルアップや成長の機会について、具体的にお聞かせください。

阿部さん

当社は充実した教育機会の提供による自己研鑽が非常に活発なことが特徴です。具体的な学習機会として、会社主催の公式な勉強会と、社員の自主的な取り組みの2つの軸があります。

会社主催の勉強会の一環として定期的に開催しているのがクラウド技術に関する勉強会です。例えば、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの資格取得を目指す講座では、資格を保有する社員が講師となって希望する社員向けに隔週で勉強会を行っています。

他にも中堅エンジニアをピックアップして行うPMスキル向上のための研修や、アジャイル開発のスクラムマスター育成など、内製プログラムだけでなく外部講師を招いた専門的な研修も実施しています。

ARアドバンストテクノロジ株式会社の阿部さん

阿部さん

各部署でも職種に応じた独自の勉強会を開催しています。例えば、パブリッククラウドを扱う部門では、AWSの最新の技術動向に対応するため、知識共有会を週次で開催しています。

AWSを始めとするパブリッククラウドは驚異的なスピードで変化していくため、その速さに対応するために週次で最新アップデート情報を共有する会を実施しているのも特徴的です。常に最新の技術知識を持った状態でお客様への提案ができるよう心がけています。

また若手メンバーによるライトニングトーク会なども月1回のペースで開催されています。これらの取り組みは、技術力の向上だけでなく、コミュニケーション能力の育成にも役立っています。

AWS認定資格保有数は500超!メンバーの高い学習意欲が技術力を底上げ

ARアドバンストテクノロジ株式会社の安藤さん

編集部

そういった自己研鑽の取り組みが成果として現れていると感じる瞬間はありますか?

阿部さん

当社ではAWS認定資格保有数が515、Microsoftの認定資格であるAzureの資格保有数は87に達しています。これはメンバーの高い学習意欲の結果であり、当社の技術力を示す指標ともいえるでしょう。

編集部

安藤さんは入社して1年弱ということですが、メンバーの方の学習意欲についてどのように感じますか?

安藤さん

メンバーの学習意欲の高さには驚かされることが多いですね。AWS活動実績のある若手エンジニアを表彰する「Japan AWS Jr. Champions」というプログラムがあるのですが、2024年度には当社から2名選出されました。業務とAWSに関する勉強や社内外に向けた発信を両立した結果であり、本当に素晴らしいなと感じています。

若手にチャンスを与える社風と成長意欲の相乗効果で、多くの若手が躍動

ARアドバンストテクノロジ株式会社のミーティング風景

編集部

続いて若手活躍のテーマについて伺います。まず御社の年齢構成や若手社員の登用の状況などを教えてください。

阿部さん

当社の平均年齢は36歳で、20代が4割を占める比較的若い年齢構成となっています。代表取締役は40代で、役員陣も幅広い年代で構成されており、マネージャー層には30代も多く見られます。

編集部

経営陣を中心に若い年齢構成となっていることで、若手にチャンスを与える風土があるのでしょうか?

阿部さん

もちろんそれもありますが、会社自体が強いチャレンジ精神を持って成長を続けていることが大きいですね。だからこそ年齢に関係なく意欲のある社員にチャンスを与えていこうという社風があります。

編集部

実際に活躍している若手社員の事例があればご紹介いただけますか?

阿部さん

新卒入社の社員が難易度の高いプロジェクトを経験して急成長し、入社2、3年目でグループリーダーに抜擢されたケースがあります。その後も積極的に成長を重ね、30代半ばで課長になりました。

同様に、新卒入社の社員で、 20代でAWSの全資格を取得し「Japan AWS All Certifications Engineers」となった例もあります。社内の技術評価制度でも部長級のレベルに到達しており、若手の活躍を示す好例となっています。

本社オフィス移転で社内コミュニケーションが活発化

ARアドバンストテクノロジ株式会社のオフィス
▲渋谷アクシュ18Fのオフィス。いくつかのエリアに分かれた開放的な空間が広がっている

編集部

御社の働き方についても伺います。2024年9月に渋谷駅隣接の新オフィスビル「渋谷アクシュ」にオフィス移転をされたとのことですが、率直に本社オフィスの環境はいかがですか?

安藤さん

もともとは部署によってフロアが分かれていたり建物自体が別だったりしたのですが、移転してワンフロアになったことで部署間の連携も取りやすくなりました。

個人的に特に気に入っているのはエントランスにあるカフェスペースです。他のチームのメンバーと一緒にお昼ご飯を食べたりプライベートの話をしたりといった交流もでき、気軽なコミュニケーションを通じて社員同士の距離が近づいているなと感じます。

ARアドバンストテクノロジ株式会社のオフィス内のカフェスペース ▲気軽なコミュニケーションが生まれるカフェスペース

阿部さん

エンジニアの集中作業のための半個室ブースが約20室設置されており、ウルトラワイドモニターを完備した快適な作業環境を提供しています。これはエンジニアファーストの考えを具現化したもので、多くのエンジニアが日々活用しています。

ARアドバンストテクノロジ株式会社のオフィス内風景
▲集中できる個人ブースも完備。“エンジニアファースト”の考えのもと、エンジニアが優先使用可能

社員の働きやすさを最優先にしたハイブリッド勤務

編集部

勤務体制についてもお聞かせください。

阿部さん

当社では、社員一人ひとりがより柔軟に働ける環境を提供するため、在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッドな働き方を採用しています。この取り組みは、ワークライフバランスの向上だけでなく、業務の生産性向上やチーム間のコミュニケーション活性化にも寄与しています。

在宅勤務と出社の比率は、プロジェクトや所属組織の状況に応じて異なります。プロジェクトや所属組織の責任者には、チームの効率やプロジェクトの進行状況に基づき、働き方を最適化する裁量が与えられています。これにより、業務内容に応じて柔軟に対応できる体制を確保しています。なお、フルリモートを保証するものではありませんが、状況に応じた柔軟な働き方が可能です。

編集部

よりよい働き方のために、会社として取り組んでいることがあればお聞かせください。

阿部さん

ハイブリッドな働き方や、その他会社を良くするためのアイデアや要望を、社員からいつでも受け入れられるよう、無記名で投稿できる目安箱(愛称:めやすん)を設置しています。投稿やフィードバックセッションを通じて制度運用の改善を図り、社員が働きやすさを実感できる環境づくりに努めています。

社員の働きやすさを最優先に、当社は時代に合った柔軟な働き方を模索し続けています。ハイブリッド勤務を軸とした取り組みを通じて、社員満足度と業務効率の向上を目指していきます。

会社のさらなる成長に向け、新しいことを起こす意欲のある方を歓迎

ARアドバンストテクノロジ株式会社のオフィス内部

編集部

最後に、ARアドバンストテクノロジに興味を持った読者に向けて採用メッセージをいただけますでしょうか。

阿部さん

当社は今大きな成長期にあり、社員一丸となって明確な定量目標を掲げ、さらなる成長とより大きな目標に向かって邁進しています。2024年11月には大規模システム開発、BtoC向けデジタルコンテンツ、自社商品に強みを持つ株式会社ピー・アール・オーをグループに迎え、会社として新しい可能性を広げています。

現在、クラウドネイティブSI事業や自社プロダクト開発など、多岐にわたる取り組みを行っており、新しいサービスや企画を生み出せる環境があるのが特徴です。また、常に最新技術やトレンドを積極的に取り入れる姿勢を持ち、 さらなる成長を目指しています。

最近では、生成AIへの取り組みに注力しており、これからの技術革新をリードするための活動も進めています。こうした取り組みから、新しいことを起こしたいという挑戦意欲のある方や、最新技術やトレンドの技術に興味を持つ方には、大いに活躍の舞台を用意できると考えています。

さらに当社にはチームの協調性を重視し、トップダウンではなく現場主導でプロダクトやサービス、技術の方向性を決定できる環境があります。また、お伝えしたように数々の新事業を展開しており、幅広い選択肢の中でキャリアを築くことが可能です。ぜひ、私たちと一緒に成長しながら、ビジネスや社会に変革を起こしたい方をお待ちしています。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

取材で伺ったオフィスでは年齢に関係なくメンバー同士が気軽にコミュニケーションを取っている風景を目にしました。撮影時には経験豊富な先輩社員の方が「表情が硬いよ!」と若手の緊張をほぐされていて、リスペクトを忘れずチームで協調しながら開発を進めていく良い雰囲気を体感できました。

この記事のまとめ

技術力・専門性
  • AWS認定資格保有数515、Azure資格保有数87の高い技術力
  • 週次でAWSの最新アップデート情報を共有する勉強会を実施
  • 20代でAWS全資格取得者や「Japan AWS Jr. Champions」に2名選出
キャリア開発の特徴
  • SI事業だけでなく、プロダクト開発にも携われる機会あり
  • 2-3年目でグループリーダーへの抜擢事例あり
  • 60代でも現役エンジニアとして活躍可能な環境
  • 50代以上のシニアエンジニア採用も積極的に実施
社風・組織文化
  • 平均年齢36歳、30代の部長も多数。年齢に関係なく意欲のある社員にチャンス
  • エンジニア、コンサルタント、デザイナーの部署間連携が活発
  • 現場主導でプロダクトやサービスの方向性を決定可能
学習・成長支援
  • 社内講師による資格取得支援講座を定期的に開催
  • 外部講師によるPM研修やスクラムマスター育成を実施
  • 月次での技術共有会やライトニングトーク会を開催
働く環境
  • エンジニア向け集中作業用の半個室ブース約20室を完備するなどエンジニアファーストの設備
  • 部署を超えた交流を促進するカフェスペースを設置
事業の特徴・将来性
  • デザイン先行開発による独自の開発アプローチを採用
  • M&Aによる新規事業展開で、活躍機会の拡大を推進

ARアドバンストテクノロジ株式会社の基本情報

企業名 ARアドバンストテクノロジ株式会社
住所 渋谷本社:東京都渋谷区渋谷2-17-1渋谷アクシュ18F
事業内容 クラウド技術とデータ・AI活用によるDXソリューション事業
設立 2010年1月
公式ページ https://ari-jp.com/
採用ページ https://ari-jp.com/recruit/
募集職種 ・ITコンサル
・アプリケーションエンジニア
・インフラエンジニア
・データサイエンティスト
・データエンジニア
※2年半以上の実務経験必須
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。