グローバルな事業展開と若手活躍で注目を集める企業を特集するこの企画。
今回はブランドリユース事業を手掛ける株式会社K-ブランドオフにお話を伺いました。
| 会社名 | 株式会社K-ブランドオフ |
|---|---|
| 住所 | 石川県金沢市新神田2丁目5番17号 |
| 事業内容 | ・海外ブランドのバッグ・時計ならびに宝石・貴金属・衣料の小売・買取・卸売事業 ・上記商品のウェブ通信販売事業、上記商品のオークション事業、質業 |
| 創業 | 1993年（平成5年）4月 |
| 公式ページ | https://www.brandoff.co.jp/ |
株式会社K-ブランドオフは海外ブランドのバッグ・時計・宝石等の小売・買取を行う店舗運営の他、ウェブ販売やオークションなど、ブランドリユース事業を多角的に展開しています。近年は新たにFC（フランチャイズ）事業をスタートし、全国への買取専門店の出店を精力的に進めているのも特徴です。
また2008年の海外進出以来、株式会社K-ブランドオフでは台湾・香港・上海を中心に海外での存在感も高めています。昨今持続可能な開発目標（SDGs）に関する意識の高まりからリユース市場が世界的にも成長している中で、「ブランドリユース業界のアジアNO.1」を目指し海外事業展開も一層強化しています。
今回はそんな株式会社K-ブランドオフの今後の海外展開に対する思いや、多くの外国籍スタッフや若手社員が活躍する背景や秘訣についてお話を聞かせていただきました。
株式会社K-ブランドオフの若手育成：年齢・役職を超えた大きな裁量と挑戦の機会
編集部
続いて若手活躍のテーマについて、2016年に同期入社された中野さん、張さん、鈴木さんに伺っていきます。
まずはマーケティング部シニアマネージャーの中野さんにご入社後の経歴と現在のお仕事をお聞きしてもよろしいでしょうか。
中野さん
私は入社後Web事業部の配属になり、1年間インターネット通販のお客様対応をメイン業務として行いました。その後2年間程、インターネット通販店舗運営の一部を担当しました。2020年度から現在のマーケティング部に異動になり、K-ブランドオフの実店舗の企画や施策立案に携わっています。
編集部
マーケティング部としての仕事の面白さややりがいはどういった点にあると思われますか？
中野さん
店舗では販売と買取の仕事があり、私は主に買取の方の企画に携わっています。ものを売りに来たお客様にどうしたら満足していただけるのかを、店舗スタッフや上長と相談しながら考えています。お客様に喜んでいただけるような面白い企画ができたときは嬉しいですね。それがしっかりと数字につながることで、一層やりがいを感じることができます。
そういったレギュラーの仕事の他に、プロジェクトに携わることもあります。2022年秋に弊社の旗艦店である東京の銀座本店が移転オープンしたのですが、そのプロジェクトマネージャーに選出され、移転に関わるプロモーションに携わらせていただきました。実際にオープンしてお客様で賑わっている様子を見たときは、本当に嬉しかったですね。
▲銀座本店の様子
編集部
銀座本店の移転の際は、どのようなアイディアでプロジェクトを成功に導いていかれたのでしょうか。
中野さん
元々銀座本店は長年ご愛顧いただいているお客様がたくさんいらっしゃったので、まずはそういった方々に喜んでいただけるような企画を考えました。なかなか手に入らないような特別なプレゼントを用意し、ご来店いただいた際にお渡ししました。
それと同時に、一般のお客様に向けても特徴的なプレゼントをお渡しできないかと考え、バラの花を渡すことを思いつきました。バラを配っている店舗はあまりないので、お客様から珍しがられて喜んでいただけました。銀座の通りに弊社が渡したバラを持った方が何人も歩かれているのは、印象的な光景でしたね。面白い企画になったのではないかと思います。
億単位の実績を任される若手社員：K-ブランドオフの信頼と期待がもたらすやりがい
編集部
鈴木さんのご入社後の経歴や現在のお仕事について教えていただけますか？
鈴木さん
私は入社当初、張さんと同じく大須店の店舗スタッフとして働いていました。大須店はアパレル商材を取り扱う店舗だったため、全国から買取商品が集まる業者専用オークションに月に1度、衣料服飾品の仕入れに出向いていました。店頭での買取とは異なるオークション仕入れという形態に非常に興味を持ち、その旨を当時の部長に伝えました。その結果、希望通りに仕入・卸グループの宝石担当へと異動し、現在に至っています。
編集部
鈴木さんが働く中で感じるお仕事のやりがいや、K-ブランドオフさんらしさはどういうところにありますか？
鈴木さん
K-ブランドオフでは現在、東京・金沢で3つのオークションを主催しています。私はそのうちの一つ、宝石部門のオークションを任されています。このオークションは月間出来高が6,000～7,000万円前後、年間7～8億円の金額が動くこともあり、運営には重大な責任が伴います。
オークションを成功させるためには、買い手である会員企業様の目を引くような商品を用意する必要があります。どのような商材を用意すれば数字に繋がるか、分析と管理を重ね、オークション事業部と連携して運営しています。億単位の金額が動く、責任の伴う業務を年齢・役職に関係なく任せてもらえることはブランドオフらしさだと思いますし、それが私にとって大きなやりがいにもなっています。
顧客との絆が生む喜び：K-ブランドオフ社員が語る接客の醍醐味
編集部
張さんは現在名古屋大須店の副店長をされていますが、入社以来ずっと名古屋大須店で働いていらっしゃるのでしょうか。
張さん
入社前に豊田店でアルバイトをしており、入社後は刈谷店で1年間程働いていました。2017年に名古屋大須店に異動となりました。現在は副店長として、スタッフの管理や新入社員のフォロー、販売フロアでのお客様対応や買取のヘルプなどをメインに行っています。
編集部
K-ブランドオフさんでのお仕事で、やりがいを感じた瞬間や記憶に残っている出来事はありますか？
張さん
刈谷店で勤務していたときの経験が印象に残っています。約150万円のエルメスのバーキンをお客様にお買い上げいただいた際、私にとって初めての高額品販売でした。そのお客様とは今でもつながりがあり、「あの時、張さんに担当してもらって、購入できて良かった！」とお声をいただいています。お客様にご満足いただき、勤務する店舗が変わってもお客様とつながりを持てているということは、私にとって大きな喜びの一つです。
また、ハイブランドを中心に取り扱う店舗ならではの経験もあります。以前、店舗に海外の著名人がご来店されました。私自身はその方を存じ上げていませんでしたが、たまたま私が接客していたお客様がその方と同じ国のご出身で、「すごく有名な方ですよ！」と教えてくださいました。一緒に写真を撮ったり、私が接客をしていたお客様が通訳をしてくださったりと、とても貴重な経験をすることができました。
編集部
お客様の嬉しい瞬間に立ち会えるのは、接客業ならではの喜びですね。張さんがお客様に誠実に接しているからこそ、良い関係性を築くことができているのだと感じました。
▲名古屋大須店の様子
K-ブランドオフの成長戦略：「任せる文化」と「加点主義」で若手の挑戦を後押し
編集部
K-ブランドオフさんは一人ひとりが望むキャリアをとても尊重されていると感じました。
伊藤さん
キャリアプランに関しては、会社として目指す方向性がありますが、同時に個人の希望も大切にしています。個人の希望を汲み取りながら会社の方向性とすり合わせを行い、望むキャリア形成ができるようサポートしています。
会社の希望と個人の希望をすり合わせる際に大切にしているのが「少し大きめの背広を着せる」という考え方です。大きすぎる服を着ることで、時にはつまずいたり転んだりすることもありますが、そういった失敗を決して減点対象とはしません。むしろ挑戦したことに対して加点をする「加点主義」で評価しています。この方針により、社員がミスを恐れずに挑戦する風土が生まれ、徐々にその背広がぴったり合うまで成長していけると考えています。会社としては、こうした成長の機会をできるだけ多く提供していきたいと考えています。
株式会社K-ブランドオフのグローバル戦略：アジアNo.1ブランドリユース企業を目指す理由
▲台湾・香港・上海に10数店舗を展開
編集部
K-ブランドオフさんでは台湾・香港・上海等、精力的な海外展開を進めていらっしゃいますが、それにはどのような背景があるのでしょうか。
伊藤さん（人事部：インタビューご同席）
K-ブランドオフはブランドリユース業界で国内トップシェアを誇るコメ兵ホールディングスのグループ企業です。実はブランド品の市場は日本よりも、アジア圏の方が大きいんです。K-ブランドオフのさらなる成長を考えたとき、より市場を広げていく必要があることから海外事業展開を強化しています。
K-ブランドオフでは2008年から海外に店舗を出店してきました。その基盤とリユース業界全体へのグローバルな注目度が高まっている昨今の機運に乗じて、さらに海外での発展を目指しています。
編集部
海外店舗のスタッフは日本から出向している方が多いのですか？
伊藤さん
出向している日本人スタッフもいますが、現地スタッフも多いです。出張ベースで日本人スタッフが店舗やマーケティングのサポートをする場合もありますし、日本にいながら海外拠点と連携してマーケティングを推進しているスタッフもいます。
編集部
日本人スタッフが希望して海外事業に関わることも可能なのでしょうか？
伊藤さん
はい。現在は新卒2年目の社員に対して海外研修を行っているのですが、それは現地スタッフとのコミュニケーションを図るためだけではなく、海外の空気を体感することで視野を広げることも目的としています。
必ずしも業務に関することだけでなく、「台湾で小籠包を食べてみたい」「香港の夜景を見たい」といった体験でも構いません。そういう経験をすることで海外への関心が高まり、海外に関わる仕事をしたいという社員も出てくると考えています。この海外研修を、キャリアの可能性を広げるきっかけにしてもらえたらと思っています。
多様性戦略：外国籍社員の活躍と新たな海外向けサービスの展開
▲台湾にある「台中廣三SOGO店」
編集部
現在、日本国内でも外国籍スタッフの方が多く活躍されていると思います。具体的な人数を教えていただけますか。
伊藤さん
社内全体で約150名のスタッフがおり、そのうち30名程度が外国籍スタッフです。張をはじめ、外国籍スタッフの中には店長2名、副店長2名、Webチーム責任者1名がいます。国籍に関係なく、能力に応じてさまざまな役割を担ってもらっています。
今後の海外事業展開強化に向けて、海外向けのサービスに外国籍スタッフの感覚が非常に重要になっています。例えば、日本ではまだあまり馴染みのない「ライブコマース」（※）をEC販売に取り入れる取り組みを、外国籍スタッフを中心に進めています。彼らの出身国ならではの感覚を活かし、さまざまな場面で活躍しています。
※ライブコマース…ライブ配信で視聴者とコミュニケーションを取りながら購買や来店を促進する手法のこと。
編集部
張さんは、外国籍スタッフとしてK-ブランドオフさんで働く上で、特に助けられたサポートはありますか？
張さん
世界各国からのお客様に対応するため、言葉の面で不安がありましたが、私が副店長を務める名古屋大須店にはAI通訳機があり、それを活用して接客しています。さらに、接客中に分からないことがあると、日本人スタッフがすぐに駆けつけてサポートしてくれます。ツールだけでなく、このような「人」によるサポートがあることで、働く上での安心感が得られています。
また、入社決定から就業開始までの間も、さまざまなサポートを受けたおかげでスムーズに仕事を始めることができました。外国籍の方も、困ることなく働ける環境が整っていると思います。
K-ブランドオフの人材育成：未経験者も歓迎する充実の研修制度と成長環境
編集部
最後に、K-ブランドオフさんに興味を持った読者の方に向けてメッセージをお願いします。
中野さん
K-ブランドオフには充実した研修制度があります。オンボーディング研修から階層別研修、真贋研修など多様な学びの機会があり、コメ兵ホールディングス主催の研修も受けられます。いろいろな学びの場を通じて成長できる環境が整っています。また、チャレンジ精神のある方には手厚いサポートも用意されているので、意欲的な方のご応募をお待ちしています。
張さん
私は入社前、ブランド品や買取について独学で勉強していました。しかし、K-ブランドオフに入社後、数多くの研修に参加し、専門知識を大幅に増やすことができました。現時点で知識がない方でも、学びながら着実に成長していける環境です。ブランド品に興味がある方はもちろん、この仕事に情熱を持てる方であれば、ぜひK-ブランドオフで一緒に働きましょう！
鈴木さん
やる気と熱意があれば、入社後に知識を身につけていく機会が豊富にあります。私自身、宝石に関する知識がない状態で現在の部署に配属されましたが、学びながら成長できました。経験の有無に関わらず、少しでも興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。
編集部
今回インタビューにご協力いただいた中野さん、張さん、鈴木さんのお話から、それぞれが個性豊かに活躍されている様子がよく伝わってきました。海外展開やFC事業など多角的な事業展開を進めているK-ブランドオフさんならではの、可能性を広げながら自分に合った成長ができる環境が整っているのだと感じました。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社K-ブランドオフ：https://www.brandoff.co.jp/
採用ページ：https://www.brandoff.co.jp/recruit/