カスケード(ジャパン)リミテッドは「育児中でも女性社員でも働きやすいメーカー」

社員が働きやすい環境を作り、女性が活躍することで成長を続けている企業をインタビューする本企画。今回は、フォークリフト用のアタッチメント、コンポーネント、アクセサリーを製造するカスケード(ジャパン)リミテッドにお話を伺いました。

カスケード(ジャパン)リミテッドとは

展示会でカスケード(ジャパン)リミテッドが展示物であるフォークリフトのアタッチメントを動かしている様子
▲フォークリフトに関する製品を幅広く手掛けている

アメリカに本社を置くカスケード(ジャパン)リミテッドが手掛けているのが、フォークリフトに取り付けるアタッチメントです。

アメリカで製造された製品を日本向けにカスタマイズし、フォークリフトメーカーやディーラーを通じ、フォークリフトを使用するあらゆる業界の現場に製品を届けています。

会社名 カスケード(ジャパン)リミテッド
住所 兵庫県尼崎市久々知西町2丁目2番23号
事業内容 フォークリフト用アタッチメント及びコンポーネント・アクセサリーの設計・製造
設立 1967年
公式ページ http://www.cascadejapan.com/

カスケード(ジャパン)リミテッドの製造現場では、男性のみならず女性も活躍しています。在宅勤務や時差出勤を導入するなどし、社員が働きやすい環境を作っています

同社で働く魅力について、設計課の奥井千尋さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
カスケード(ジャパン)リミテッドの奥井さん

カスケード(ジャパン)リミテッド
設計課

奥井 千尋さん

本社は米国、フォークリフトのアタッチメントなどを設計・製造

カスケード(ジャパン)リミテッドの製品
▲フォークリフトで荷物を運ぶための機械や部品などを日本の顧客向けにカスタマイズし、提供している

編集部

初めに、カスケード(ジャパン)リミテッドさんについて伺わせてください。

奥井さん

カスケード(ジャパン)リミテッドの本社であるカスケードコーポレーションは、アメリカオレゴン州、ポートランド市にあります。

カスケードコーポレーションはフォークリフト用のアタッチメントやコンポーネント、アクセサリーの専門メーカーで、この分野ではトップシェアです。世界33カ国に支社や工場を持っています。

弊社はカスケードコーポレーションのアジアの拠点として、1967年に設立されました。基本的な製品自体はアメリカで製造されているのですが、それを日本の顧客向けにカスタマイズし、フォークリフトメーカーやディーラーに納品させていただいております。

編集部

フォークリフトに特化してサービスを展開されているのですね、例えば、どんな製品を手掛けられているのでしょうか?

奥井さん

一例として、紙のロールを運ぶ「ペーパーロールクランプ」、2枚のパレットを同時に搬送する「シングルダブルパレットハンドラー」等のフォークリフトのアタッチメントをはじめとした、様々な業界の荷役に対応する製品を手掛けています。最近ではフォークリフトのマストや無人機搬送用の電動アタッチメントにも取り組んでいます。

女性が少ない職場でも、安心して働ける雰囲気がある

カスケード(ジャパン)リミテッド設計課のミーティングの様子(テレワークの社員はオンラインで参加)

編集部

奥井さんは現在、どんな業務を担当されているのでしょうか?

奥井さん

私は設計課に所属しており、アタッチメントの仕様に関するお客様の要望にお応えするべく設計業務に当たっています。

また、カスケードコーポレーションでは世界中の拠点で情報を共有していますので、お客様の要望や設計・技術に関する様々な情報を海外の拠点に問い合わせる業務も担っております。

編集部

カスケード(ジャパン)リミテッドさんに所属されている社員さんは全て中途での採用と伺いました。奥井さんが入社されるまでの経緯についてお教えください。

奥井さん

私は学生時代、機械工学を専攻しており、特に金属材料の加工技術を専門に研究していました。卒業後は象印マホービン株式会社でステンレスのタンブラーの開発を手掛けていました。

転職活動の際には、やはり同じような金属に関する仕事をしたいと思い、カスケード(ジャパン)リミテッドの製品に興味を持ちました。産業機械の分野で多様な荷物を運ぶ製品の設計に携わることで、自分のスキルが上がるのではないかという期待もありました。

また、前職で東南アジアで仕事をする機会があったので、グローバルカンパニーでの就業は自分の経験を生かせるのではないかと思い入社を決めました。

編集部

成長できるという期待があったからこそカスケード(ジャパン)リミテッドさんに入社されたのですね。製造業は一般的に男性が多いイメージがあるのですが、その点について不安はなかったでしょうか?

奥井さん

私は学生時代から製造に関する分野に携わっていたので、大きな不安はなかったですね。弊社の社員数は43名で、そのうち9名が女性と決して女性が多い職場ではありません。しかし、女性も安心して働ける環境にあるといえます。

マーケティング課に女性社員がいらっしゃるのですが、この方の前職は教育関係で、女性が多い職場だったそうです。全く違う環境に飛び込んだということですが、カスケード(ジャパン)リミテッドは雰囲気が良く、なんでも聞きやすかったり教えてもらえたりする環境があるとのことでした。また、とても居心地が良い会社だとも話されていましたね。

編集部

女性が不安なく働ける雰囲気があるということですね。マーケティング課の女性の社員さんはどのようなご活躍をされているのでしょうか?

奥井さん

マーケティング課の中野は、様々なマーケティングに関する業務のほか、製品の展示会の準備やカタログ製作なども担っています。また、2年に1度物流にフォーカスした大きな展示会があるのですが、その準備を手掛けています。

2022年の展示会では、営業社員の意見を取り入れ、実際の製品でデモを実施し、多くのお客様の興味を引くことができたそうです。

男女関係なくスキルに応じて海外出張などの業務を任せられる

カスケード(ジャパン)リミテッドの奥井さんのイタリア出張時、グローバル会議のメンバーとの記念写真の様子

編集部

さきほど社内の雰囲気についてお話がありましたが、カスケード(ジャパン)リミテッドさんにはどんなカルチャーがあるでしょうか?

奥井さん

さきほどのお話と重なる部分があるかもしれませんが、男性だから女性だからというのではなく、個人をしっかり評価するカルチャーがあると思います。カスケードコーポレーション全体がファミリーで、個人を尊重するという雰囲気がありますね。

編集部

カスケード(ジャパン)リミテッドさんのカルチャーを尊重するようなエピソードはございますでしょうか?

奥井さん

私たちの特徴として、男性女性関係なく、その人のスキルに合ったポジションや経験を与えてくれます。

私はアメリカ本社・イタリア・中国の拠点へ出張したり、各拠点のメンバーが集まるグローバル会議に参加したり、日本の拠点ではまだ導入できていない設計ツールの操作方法や設計方法を学びに行きました。

編集部

スキルに応じて海外出張を任せるなど、男女関係なくその人に適した役割を担わせてくれるということですね。

ハイブリッド勤務や時差出勤など、柔軟性のある働き方

カスケード(ジャパン)リミテッドの展示会のノベルティであるロゴが入ったクッキー

編集部

カスケード(ジャパン)リミテッドさんでは、どのような勤務スタイルを取っているでしょうか?

奥井さん

弊社では、在宅勤務や時差・フレックス勤務制を採用しています。それぞれの部署の業務内容に合った形でルールが設定されていますが、ルール内であれば自由度は高いです。

編集部

時差・フレックス勤務に関しては、実際にどのように運用されているのでしょうか?

奥井さん

基本的には、時差・フレックス勤務制は部署ごとに自由に運用されています。例えば、涼しい時間から仕事を始めたいということで午前6時に仕事を始めて午後3時半に退勤している部署もあります。

また、私は海外にいらっしゃる方と打ち合わせをすることもありますので、時差の関係で夜遅くに勤務しなければならない場合は、次の朝は遅く出勤するなどしています。

編集部

それぞれのスタイルによって自由に働き方を決められるのですね。在宅勤務の運用例についても伺わせてください。

奥井さん

さきほどご紹介したマーケティング課の中野は、基本的に週3日在宅で、2日出社するようにしているそうです。

ただそれも固定されているわけではなく育児との両立の為、ご家庭の事情に合わせて週1日だけ出社したり、会社で作業をしなければならないときは週3日出社したりと、柔軟に働いています。ご自宅から職場まで距離があるのですが、リモートワークができるからこそ無理なく仕事を続けることができています。

また、中野だけでなく男性社員も、出社とリモートワークのハイブリッド勤務を活用しています。例えば設計課の男性社員は、お子さんの春休みに合わせ、在宅勤務の日数を増やしたというケースもありました。

編集部

設計課の社員さんも在宅勤務を利用できるとは驚きました。部署に関係なく、それぞれの社員さんが柔軟に働けているのですね。

「会食は1次会、午後10時まで」を推奨している「110運動」

海外拠点から訪れた社員と業務に当たるカスケード(ジャパン)リミテッドの奥井さん
▲海外拠点からの出張者も多いという

編集部

在宅勤務や時差・フレックス勤務制以外で、働き方という観点でカスケード(ジャパン)リミテッドさんが取り組まれていることはございますでしょうか?

奥井さん

私たちは2023年1月から、「110運動」という取り組みを実施しています。これは、「会食は1次会、午後10時までに終わらせる」という取り組みです。

編集部

これまで会食が長引いてしまうという課題感があったのでしょうか?

奥井さん

カスケード(ジャパン)リミテッドには、海外拠点の社員がよく出張で訪れます。そのため、出張で来日した社員と食事をする機会も多いのですが、たびたび会食が長引いてしまうことがありました。そこで、110運動を始めることにしました。

110運動は、大手総合商社の伊藤忠商事さんが取り組んでいる運動です。カスケード(ジャパン)リミテッドは伊藤忠商事さんと資本的な関わりなどはないのですが、ユニークな事例だということで取り入れさせていただきました。

編集部

取り組みの効果は実際に出ているでしょうか?

奥井さん

会食で「帰ります」と言いやすい雰囲気を作れていると思います。また、お酒を飲まない方でも気軽に会食に参加できるきっかけを作れていると感じています。

求めるのは自発的に自分の意見を言える人材

カスケード(ジャパン)リミテッドの奥井さん
▲「自発的に自分の意見だったり状況だったりを伝えられたりする方が向いている」と話す奥井さん

編集部

最後に、カスケード(ジャパン)リミテッドさんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。

奥井さん

私たちは社員数が50人ほどと、それほど規模が大きいわけではありません。そのため、一人ひとりが担う業務の範囲は広いです。

また、決まった形の製品を大量に作るというわけではなく、お客様の要望に合わせてカスタマイズしていくというスタイルになっています。

このスタイルだからこそ、各受注案件ごとに出荷までの納期に対して社員それぞれが自発的に動いています。なので、自発的に自分の意見だったり状況だったりを伝えられる方だと、カスケード(ジャパン)リミテッドに向いていると思います。

社員の声をしっかり聞くという姿勢が会社としてありますので、入社された際は、ぜひ自分から積極的に動いていただければと思います。

編集部

柔軟な勤務スタイルに表れている通り、カスケード(ジャパン)リミテッドさんの社員さんは一人ひとりが責任を持ちながら自発的に動いているのだと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
カスケード(ジャパン)リミテッド:http://www.cascadejapan.com/
採用ページ:http://www.cascadejapan.com/recruit.html