女性がイキイキと活躍している企業を紹介するこの企画。今回は企業の広報・PRパートナーとして最先端の広報の戦略と実行を担う、株式会社フロントステージにインタビューしました。
PR業務を通し、企業やサービス、人を"フロントステージ”へ!
株式会社フロントステージは、スタートアップやベンチャー企業をはじめ、大手メーカー、女性向けサービスの広報・PRを行うエージェンシーです。企業や経営者に寄り添い、時代のニーズにマッチした広報の戦略と実行を強みとしています。
会社名 | 株式会社フロントステージ |
---|---|
住所 | 東京都港区南青山1-15-9 第45興和ビル8F |
事業内容 | ・広報・PR代行サービス ・広報・PRコンサルティング ・記者会見 ・PRイベント |
設立 | 2016年9月 |
公式ページ | http://frontstage-pr.co.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) |
女性メンバーが多く在籍するフロントステージには、クライアントへの提供価値を高めると同時に、社員一人ひとりの成長を促す行動指針や評価制度、社内マニュアルがあります。そこで今回は、女性活躍を中心に、代表取締役の千田絵美さんとPR Department PRシニアマネージャー兼 採用PR事業室室長の李さんにお話を伺いました。
生産性を上げ勤務時間内で成果を出す評価が女性活躍を後押し
▲フロントステージでは、多くの女性が活躍している(wantedlyから引用)
編集部
フロントステージさんでは千田社長をはじめ、女性が多く活躍されています。女性メンバーが占める割合や、役職についてお聞かせください。
李さん
現在14名のメンバーが在籍する当社では、13名が女性となっており、管理職もすべて女性メンバーが務めています。
編集部
女性メンバーの中には子育て中の方もいらっしゃると伺っております。フロントステージさんでは働くママさんに向けた制度などはありますか?
李さん
ワーキングマザーに特化した福利厚生や制度はありませんが、当社の働き方のスタンスとして、「長時間仕事をして成果を出す人」より、「生産性を上げて勤務時間内で成果を出す人」を評価しています。
評価の対象はあくまで成果であることは社内マニュアルでも徹底されており、働く場所や時間を調整をしながら生産性を上げることが、働きやすさにつながっていると感じます。
編集部
フロントステージさんではどのような評価制度を設けられているのでしょうか。
李さん
当社には詳細な評価シートがあり、項目を網羅し、クリアすることで昇進することができます。例えば、美容ライフスタイル分野に特化したPRを担う者は、クライアント様の事業戦略に沿ったPR企画を提案し、メディア露出を多数獲得したことが評価され、現在はPRスペシャリストという役職で活躍しています。
編集部
明確かつ透明性のある評価制度は、仕事へのモチベーションにもつながりますね。
多様化するワーキングマザーの働き方に寄り添ったカルチャー
▲育児と仕事を両立しているメンバーの存在が、求職者の応募のきっかけにもなっている(wantedlyから引用)
編集部
現在、フロントステージさんで活躍されている女性メンバーが、御社にジョインした背景やエピソードがあればぜひご紹介いただきたいです。
李さん
2年前に当社にジョインした2人の子供を持つ女性メンバーを紹介します。もともとメーカーやスタートアップ企業の広報を担当していたのですが、時間の融通が難しいという理由から子育てと仕事の両立が難しくなり、1度仕事から離れた経緯があります。
そんなとき、“子育てをしながらでも働ける” “広報の仕事ができる”をキーワードに就職活動をしたところ、代表の千田がプライベートで主宰するワーキングママのロールモデルをシェアする「パワーママプロジェクト」のサイトの中で、子育てをしながら広報の第一線で活躍する当社のメンバーの記事を目にし、入社に至りました。
パワーママプロジェクト:http://powermama.info/
編集部
千田さんご自身も子育てをしながらフロントステージさんを設立されたとのことですが、ご自身の経験で御社のカルチャーや行動指針に活かされていることはありますか?
千田さん
ワーキングマザーが子育てと仕事の両立ができる会社であることを前提にフロントステージを設立しました。適切な成果を出すメンバーには、できる限り柔軟に対応したいと考えています。
意図はしっかり言葉で伝え、相手軸の思考を持つ
編集部
フロントステージさんのカルチャーを表す行動指針があればご紹介ください。
千田さん
当社の10ある行動指針のうち、最も特徴的なのが「チームで“察する”はNG!言葉で意図を伝える」という指針です。
女性は言葉よりも、態度や空気感で思いを感じる力に長けている傾向があります。これは長所である一方で、組織で働く場合、双方が理解するまでに時間がかかったり、相手によってはなかなか察してもらえなかったりといった弊害が生じ、生産性にも影響を及ぼします。そのため、言葉として意図をしっかり伝えることを徹底しています。
李さん
行動指針の中で個人的に気に入っているのが、「相手と自分の”しこう”は違う。相手軸を尊重し、行動する」ということです。子供の頃、自分が嫌なことは相手にもやらないといったことを親や先生に言われたのですが、大人になって社会に出ると、必ずしもそうではないという気付きがありました。
経営者様やマーケティング担当者など、さまざまな立場の方とご一緒する機会が多い当社の業務では、多様な考えを持った方と接することがあります。
自分軸で考えるのではなく、相手軸で物事を捉えることで、手作りの仕事ができるようになります。年齢や生活環境が異なるメンバーが集まる社内においても、相手の軸で考えて行動することを大切にしています。
編集部
先ほど生産性を上げる働き方や評価が記された社内マニュアルがあるとお聞きしましたが、こちらについても詳しくお聞かせいただけますか?
李さん
社内マニュアルにはクライアント様と仕事をする際のコミュニケーションの図り方や決まり事などが詳細に記されています。これを見れば誰もがPR業務ができるといった内容になっています。
社内マニュアルはドキュメントとしてまとめられ、新たな項目が増えた場合は更新し、メンバーはいつでも閲覧が可能です。新しく入った者はその詳細さに驚くほど、かなり細かい内容になっているのが特徴です。
編集部
詳細な社内マニュアルがあることで、新しくジョインした方にとっても安心して仕事に向き合うことができますね。
フロントステージでは、オープンなコミュニケーションが成長のカギ
編集部
徹底した社内マニュアルにより、業務にしっかり向き合うことができるフロントステージさんですが、メンバー同士のコミュニケーションとして使用しているツールなどはありますか?
李さん
ツールとしては「チャットワーク」を使用しております。使い方としては個人間の使用ではなく、オープンな場所でのやりとりを推奨しています。
例えば、新入社員同士が個人のチャットで仕事の悩み事や困りごとを相談しても、解決に至らないことがあります。例え解決したとしても、隠れた場所でのやりとりでは他のメンバーの勉強になりません。それぞれが成長するためにはオープンな場所でコミュニケーションを取り、失敗も成功も共有できる”見える化”が大切だと考えます。
チャットはクライアント様や案件など業務に関するグループの他、雑談グループがあり、最近読んだ本、面白かったドラマや映画など、気軽にポストできる仕組みとなっています。
社内イベントは“表現”する場所。社歌ならぬ“社ダンス”とは?
▲千田社長自らが踊る株式会社フロントステージの「社ダンス」(公式YouTubeチャンネルから引用)
編集部
チャットの他、コミュニケーションの一環としてメンバーが参加する社内イベントなどはありますか?
李さん
3ヶ月に1度の頻度でお疲れ様会をやったり、クリスマスなど季節のイベントとして集まることがあります。
千田さん
PRという仕事は表現で伝えることが仕事なので、自社や自分自身を表現するマインドを大切にしています。例えばクリスマス会などの社内イベントでは、ダンスを発表するメンバーもいます。直近に控えている創業7周年のイベントでは、チームでカラオケを発表し、点数を競う催しを予定しています。
編集部
とても楽しそうですね!ただメンバーが集まる社内イベントではなく、自由にアイデアを出して具体化し、表現をする場として設けていらっしゃるのですね。
千田さん
フロントステージ独自のカルチャーとしては、社歌ならぬ「社ダンス」があるのも特徴の1つです。振り付けをプロの先生に付けていただき、PR動画もあるんですよ。
曲はビヨンセが女性の地位向上のために歌ったシングル「Run the World」となっており、曲を選んだ理由やダンスの振り付けの意味も含め、メンバーには思いを共有してもらいたいと考えています。少し難しい内容なので、誰でも踊れるよう絶賛編集中です。
編集部
とてもユニークな試みですね!
千田さん
PR会社なので、自らも表現することを大切にしながら、個性もどんどん出していきたいと考えています。
フロントステージは、PRという舞台で一緒に“踊る”方を歓迎
▲リフレッシュルームを併設した開放感あふれる株式会社フロントステージのオフィス(wantedlyより引用)
編集部
フロントステージさんの今後の展望についてお聞かせください。
千田さん
創業7年目を迎える当社では、10年で社員数を100名にすることを目標に掲げ、採用活動に力を注いでいます。
PRという職種はコミュニケーションのプロフェッショナルであることが求められるため、女性が得意とする領域のように感じます。女性が多く在籍する当社ですが、能力や適性によって採用をする当社は、男性でも活躍することができます。
編集部
フロントステージさんのワーキングママを支援する活動や、行動指針、ユニークな「社ダンス」に興味を持った読者は多いと思われます。現在、転職を検討している方や読者に向け、メッセージをお願いします。
千田さん
まずは一言、ぜひ一緒に踊りましょう!この言葉にはダンスだけではなく、楽しく仕事をするという意味が込められています。PRの仕事は、自分が楽しめないと伝えることができません。PRの仕事を心から楽しみ、踊るように仕事ができる方を歓迎します。
李さん
業界未経験者だった私は、フロントステージにジョインするまでは、PRの仕事はキラキラしているイメージを持っていて、いわゆる“陽キャ”と呼ばれる方に向いている業種だと思っていました。実際に業務に就くと、広報やPR業界にはさまざまなタイプの方が活躍されていて、あっという間に先入観は吹き飛びました。
営業の観点や企画力、プロジェクトマネージャー的な動きが求められることもあるPRという仕事は、多彩なスキルが必要です。“自分にはPRのような華やかな世界は向いていない”という固定概念は捨て、表現をすることが好きな方、そして一緒に踊りたい方はぜひ、当社にジョインしてくれたら嬉しいです。
編集部
まさに「Run the World」の世界観を体現されているフロントステージさんは、ワーキングママはもちろん、働く全ての女性の指標のような存在だと感じます。
本日は素晴らしい時間をいただき、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社フロントステージ:http://frontstage-pr.co.jp/
採用ページ:https://www.wantedly.com/companies/frontstage-pr/projects