若手社員や女性社員の活躍を積極的に支援する企業を紹介するこの企画。今回はサッカーを中心としたフットボールアパレルブランドを展開する、株式会社ゴルジャパンを取材しました。
フットボールブランド「gol.」を展開する株式会社ゴルジャパン
株式会社ゴルジャパンは、ボールと一緒に世界中を旅をする”Football Journey”をコンセプトに、独自の視点で斬新なコレクションを展開する、サッカーを中心としたフットボールアパレルブランドです。
ラテンの言葉で「ゴール」を意味する gol.(ゴル)を社名とする同社は、2001年の創業以来、「こんなモノがあったらいいな」、「あればボールを蹴ることがもっと楽しくなるのにな」という思いをかたちにしたユニフォーム、ソックス、バッグなどアパレル製品の製造・販売を展開しています。
会社名 | 株式会社ゴルジャパン |
---|---|
住所 | 東京都三鷹市井の頭3-31-15 |
事業内容 | フットボールアパレルブランド「gol.」の企画販売 |
設立 | 2001年4月 |
公式ページ | https://gol-deportes.com/ |
日本が誇るサッカー漫画・アニメの金字塔「キャプテン翼」とのコラボ商品をはじめ、Jリーグ所属のクラブチームのサプライヤーでもある同社には、若手や女性のチャレンジを後押しするカルチャーが根付いています。
そこで今回はゴルジャパンで活躍する若手社員や女性社員の特徴、社内カルチャー、風土について、マーケティング部ディレクターの南部元さんにお話を伺いました。
自由な発想で“尖った”ウェアを展開するゴルジャパン
編集部
ボールと一緒に世界中を旅をする”Football Journey”をテーマに、独自の視点でユニークなコレクションを発表されているゴルジャパンさんですが、御社が展開するブランドの特徴や強みについてお聞かせください。
南部さん
大きなブランドではない当社は、その分、自由度があり、尖ったコンセプトを元にウェアを作っていることが特徴です。具体的には世界中で愛されているフットボールと共に旅をしながらウェアのコンセプトを作っています。スタッフが実際に世界のフットボールを感じに旅をし、その土地でどのように愛されているかを肌で感じながらブランディングします。
大手メーカーとの最大の違いはフットワークの軽さです。2023年には日本サッカーが世界に誇るサッカー漫画・アニメの最高峰「キャプテン翼」の旗艦店を、作者の高橋陽一先生ゆかりの地である東京・葛飾にオープンしました。
また、ブラジル、サンパウロに本部があるサッカースクールを開校するなど、スタッフがやりたいことに対して柔軟に対応し、実践しているのが当社の魅力だと感じます。
編集部
ゴルジャパンさんのオフィスには高橋陽一先生直筆の壁画があるとのことですが、どのようなきっかけで旗艦店のオープンやオリジナルアイテムの製作につながっているのでしょう。
南部さん
高橋陽一先生には昔から仲良くしていただき、定期的に当社のスタッフとボールを蹴ったりする中で、高橋先生が監督を務めるフットサルチーム「南葛シューターズ」のユニフォーム制作をゴルジャパンが請け負ったことが大きなきっかけです。
編集部
ボールがあればどこでもフットボールを楽しめるように、ゴルジャパンさんも自由な感覚を大切にしながらものづくりをされているのですね。
“まずは走ろう”。サッカーと似たマインドで事業を展開
編集部
斬新かつ、面白いアイデアで事業を運営されているゴルジャパンさんですが、南部さんが感じる御社の社風、カルチャーについてお聞かせください。
南部さん
新しいことにチャレンジすることに対してしっかり評価する当社は、たとえ失敗したとしてもそこは問題視しないという社風が根付いています。自由な感覚を持つ仲間と共に、チャレンジすることに喜びを得るような方にとっては、非常に相性が良い環境だと思います。
会議においても報連相的な意味合いのものは行いますが、定例的にガチガチにルールを決めて行うものは存在しません。事業運営はある意味、サッカーの試合と似ています。日々、状況が変わっていく中、最低限の確認だけを取って、まずは走ろう!というのが当社のカルチャーです。
編集部
スタッフのチャレンジに対するフォローはどのようにされているのでしょう。
南部さん
組織が大きくなると新しいことにチャレンジを実現するには時間がかかると思われますが、当社は、もし失敗をしてもみんなでカバーできる規模感を大切にしています。
フォローとしては代表の芦澤をはじめ、スタッフが積極的に声を掛け合い、日頃からフラットな会話ができる環境を整えています。
20代〜30代のスタッフが活躍するゴルジャパン
▲若手社員のアイデアからイベントの企画、運営が行われることも
編集部
サッカー好きにとってはもちろん、アパレル業界で働きたい方にとっても魅力的な事業を展開されているゴルジャパンさんですが、現在、何名のスタッフがジョインしているのでしょう。年代と合わせてお聞かせください。
南部さん
アルバイトを含め、現在は約10名のスタッフが在籍しています。芦澤が40代中盤、私は40代前半ですが、スタッフは20代から30代が中心となって活躍しています。
サッカーをはじめとしたスポーツに関心のあるスタッフが多いのは事実ですが、中にはサッカーを全く知らない者、ファッションにそこまで興味がない者もいます。
サプライヤーの枠を超えた、さまざまな経験ができる
▲「キャプテン翼」に登場する“姉御”に扮してチームを応援するゴルジャパンのスタッフ
編集部
スポーツやファッションにそれほど関心がない方がゴルジャパンにジョインされるのには、どのような理由があると思われますか?
南部さん
いろいろなことにチャレンジできることに魅力を感じ、ジョインする者が多いように感じます。例えば、葛飾区を本拠地とする関東サッカーリーグのクラブ「南葛SC」とサプライヤーとしての活動をしていく中で、「キャプテン翼」の主人公、大空翼の奥さん、通称“あねご”のコスプレをして応援することを、当社の女性社員の発案で行っています。
サプライヤーは、ユニフォームなどのウェア提供のみを行うのが一般的ですが、一緒に応援したい、共に成長したい思いが強い当社は、サポーターに近い立場でチームを支援しています。南葛SCでは“あねご”がサポーターとクラブの潤滑油として存在しており、双方をつないでいます。
私自身、当社が当時J2に所属していたFC岐阜のユニフォームサプライヤーを務めていた時は、担当者としてクラブの未来を考える会議をしたり、長野と岐阜、富山のダービーマッチの際には、私が山のてっぺんに登り、クラブの旗を掲揚をしました。このように、サプライヤーの枠を超えた体験ができるのも当社の特徴です。
編集部
チームの文化やサポーターに対し、どのような価値を提供できるかを考えられている企業であることが、ゴルジャパンさんが多くのクラブチームに選ばれている理由なのですね。
南部さん
サプライヤーはサポーターにウェアを提供しますが、大手の場合は年間何枚と、あらかじめ枚数を決めて支給するケースがほとんどです。当社はフットワークの軽さと柔軟さを活かし、必要になったら都度、制作します。なので無駄がなく、かつチームの方々だけでなくサポーターの方々のニーズにもその都度お答えができるのが強みだと思います。
また、海外でウェアを作る企業が多い中、当社は国内にも製造ラインを有しています。Made in Japanのユニフォームを採用するなど、品質やモノづくりに対するこだわりをもち、高品質なものを提供していることも評価につながっていると感じます。
編集部
ゴルジャパンさんがチームやサポートに寄り添い、細かな要望に柔軟に対応されていることがわかりました。
女性スタッフを惹きつけるゴルジャパンの仕事の“面白さ”
▲規格外のストライカーとして語り継がれるフットボールプレーヤー久保竜彦氏と共に“旅”することも
編集部
先ほど伺った南葛SCの“あねご”コスプレなど、女性スタッフのアイデアやチャレンジが印象的なゴルジャパンさんですが、メンバーのうち、女性スタッフは何名いらっしゃるのでしょう。
南部さん
アルバイトを含め、3名の女性スタッフが在籍しています。そのうち、南葛SCの“姉御コスプレ”を発案、担当しているのが女性のプロパー社員です。現在、女性スタッフの比率は低くなっていますが、過去の事例を見ても女性が活躍する機会は多いように思われます。
編集部
女性が多く活躍されているとのことですが、女性スタッフがゴルジャパンさんにジョインする理由はどこにあると思われますか?
南部さん
スポーツビジネスに関わりたい、サッカーをやってきたなど、スポーツに強い関心があることを理由に挙げる者が多いです。また、先ほど申し上げたようにスポーツにもアパレルにもさほど興味はないけれど、当社の事業に魅力や面白さを感じ、ジョインした者もいます。
スタッフの入れ替わりは激しくない当社ですが、その中でも多少の入れ替わりがあるなか、男性と比較すると女性スタッフの方が長く在籍し、それぞれのスキルを活かして活躍しています。
トレンドをキャッチし、アイデアに反映する女性スタッフが活躍
編集部
昨今、男女の働き方はボーダーレスになっていますが、ゴルジャパンさんの事業で女性のアイデアが活かされていることはありますか?
南部さん
日々変化するPRの手法において、ファッションなどのトレンドを常にキャッチし、展開する感覚は女性ならではと感じます。スタッフでアイデアを出し合い、話し合う際も、驚かされたり、斬新と感じるアイデアが女性スタッフから提案されることが多いように感じます。
とはいえ、女性だから積極的に採用するという採用ポリシーではなく、男女問わず、スキルを重視した採用となっています。
編集部
それぞれの得意なこと、持っているスキルを十分に活かすことで、ゴルジャパンのスタッフはやりがいを感じながら仕事に邁進できるというわけですね。
学生のアイデアも重視するゴルジャパンのインターンシップ
編集部
ゴルジャパンさんではインターンシップ制度を導入されているとのことですが、導入に至った背景や期間、インターン生が体験できる業務についてお聞かせください。
南部さん
スポーツに関わる仕事がしたいという学生のニーズは高く、その受け皿として不定期ではありますが採用サイトを通じてインターン生を募集しています。期間としては短期は1日から、長期では年単位にわたり、後に正社員として採用した者もいます。
業務としては出荷がある期はパッキングから出荷までの一連の作業、オンラインストアにおける商品登録、在庫管理などがあります。
編集部
ゴルジャパンさんの業務をインターン生が経験することで、成長を実感されたことはありますか?
南部さん
インターン生のなかでもやる気のある学生は、アルバイトとして採用することが多いです。そこまで頑張れた者は正社員としても十分通用するだけの成長を感じます。
チャレンジを後押しする風土が根付く当社では、インターン生やアルバイトでも、「こういうイベントをやりたい」、「こういうアイディアがある」と提案を受けた場合、実現に向けてスタッフが一緒に取り組むことがあります。
もちろん、会社としてプラスになるといった判断は必要ですが、意欲ある気持ちに対して可能な限り応える方針でインターン生を受け入れています。
撮影、社内イベントを行う井の頭公園は第二のオフィス!?
編集部
転職を検討する読者にとって、働く環境も重要だと思われます。ゴルジャパンのオフィスがある東京・三鷹市はどのような環境ですか?
南部さん
都心の喧騒から離れた「井の頭公園」の隣にオフィスがある当社は、三鷹市の豊かな自然に囲まれた環境の中で、日々の業務にあたっています。スタッフのリフレッシュエリアでもある井の頭公園では、新商品のチェックや撮影などを行うこともあります。
コロナ禍以前はお花見やBBQ、スタッフのバースデーパーティーを井の頭公園やオフィスのテラスでよく開催していました。また、オフィス内でサッカーのビッグマッチをみんなで観戦することもあります。
編集部
アイデアが行き詰まった時など、気軽にリフレッシュできる環境が近くにあることは、働きやすさにもつながる恵まれた環境ですね。
チャレンジ精神をもち、共にステップアップできる方を歓迎
編集部
面白いこと、楽しいことをフットボールやスポーツを通じて実現されているゴルジャパンさんに、興味を持った読者は多いと思われます。最後に、転職を検討する読者に向け、メッセージをお願いします。
南部さん
サッカーに限らず、いろいろなことを経験したい方や、チャレンジしたい方にとって、当社の事業、環境は非常にマッチすると思われます。
スポーツビジネスの中でもサッカー業界で働くことは、決められたスケジュールの中でチケットやグッズ、サポーターを募って運営するというように、ある程度フォーマット化されています。当社にはフォーマットはなく、自由にチャレンジしやすい環境なので、働きながら自然にスキルが身についていきます。
仕事を通してビジネス的なつながりが生まれたり、人脈が拡がったりすることで、新たな可能性やビジネスチャンスを引き寄せることができます。過去には当社での仕事が評価され、Jリーグのクラブチームに転職した者もいることがその証ですが、せっかくジョインいただいたからにはゴルジャパンの一員として、会社と共にステップアップする方を歓迎します。
編集部
スポーツビジネスに興味のある方はもちろん、自分のアイデアでスポーツ業界を盛り上げたい方、新しいことにチャレンジしたい方にとって、ゴルジャパンさんはとても魅力的な会社だと感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ゴルジャパン:https://gol-deportes.com/
採用ページ:https://gol-deportes.com/about/#recruit