特色ある事業や、若手が育ち活躍する職場環境を紹介する本企画。今回は、オンラインでの集客支援や、SEOの効率化などに役立つデジタルマーケティングツールを自社開発する株式会社ユニヴァ・ジャイロンにお話を伺いました。
GoogleやYahoo!とも連携。「Gyro-n MEO」などローカルSEO対策ツールを提供
株式会社ユニヴァ・ジャイロンは、デジタルマーケティングに効果的なツールを開発しているIT企業です。メインとなるのはローカルSEOに関連する開発です。ローカルSEOとは、検索サイトで地域性のあるキーワードが検索された際、検索結果に自社の店舗を的確に表示させ店舗への集客につなげる施策です。
例えば、検索ユーザーが「近くのカフェに行きたい」と思って検索したとき、ローカルSEOがうまくいっているカフェの情報は、検索結果やマップ上に検索ニーズに合わせて的確に表示されます。ローカルSEOは集客を目指す店舗や企業のマーケティングに欠かせないものです。
株式会社ユニヴァ・ジャイロンは、自社で開発したローカルSEOに役立つツール「Gyro-n MEO」と、GoogleやYahoo!などのサービスをAPIでつないで店舗情報の管理や効果検証をし、地域で事業を行う店舗や企業、マーケティング担当者のローカルSEOへのサポートを中心に事業を展開しています。
会社名 | 株式会社ユニヴァ・ジャイロン |
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住所 | 東京都港区六本木3丁目16-35 イースト六本木ビル2F |
事業内容 | ・ローカルビジネス、ローカルマーケティング支援 ・サイト改善、運営サポートツール「Gyro-n(ジャイロン)」の開発 |
設立 | 2020年4月 |
公式ページ | https://www.gyro-n.com/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) エンジニアは基本リモートワーク |
今回は、代表取締役CEOの島津久厚さん、取締役CBOの有我洋祐さん、エンジニアの小野百合香さんに、事業の特徴やエンジニアの開発環境、採用のポイントなどについて、お話を聞かせていただきました。
分かりやすく、使いやすい。ユーザビリティを重視したツールを自社開発
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんはどのようなツールを開発されているのでしょうか。
有我さん
主にローカルSEOに有効なツールを開発しています。新しくリリースしたものの中には、特許を出願中の「キキコミ」というサービスがあります。「キキコミ」は、ローカルSEOに有効だといわれる、お客様からの口コミを集めやすくする支援ツールです。AI技術を使用しており、店舗を利用したお客様は、アンケートに回答するだけで、手間をかけずにレビューの文章を作成できます。
店舗などの事業者側は、内容が具体的で偏っていない質の良い口コミを集められます。そして、それは検索エンジンの評価や、実際に口コミを見たユーザーの来店行動にもつながります。
■アンケートからデータ収集・分析、リアルな口コミ案を生成する「キキコミ」:https://www.gyro-n.com/kikicomi/
編集部
新しい技術を採り入れられているのですね。ほかにはどんなものがございますか。
有我さん
Webサイトを最適化するツールも開発しています。Webサイトに入られたお客様の「製品を買う」などのコンバージョンを支援するものです。
コンバージョンの際、問い合わせや購入の最終局面でフォーム画面を使うことがありますよね。私たちが開発しているのは、それらフォームの入力を、お客様に「なんだか面倒だな」と感じさせず、フォームの送信まで完了していただけるような「入力支援ツール」です。
編集部
ユーザーの使い勝手を重視して開発していらっしゃるのですね。ユニヴァ・ジャイロンさんのサービスを導入している店舗や企業の方にとっても、ありがたいツールですね。
取引社数は3年で2.5倍。徹底したユーザーサポートで成長を続ける
▲Webサイト改善ツール「Gyro-n(ジャイロン)」のサービス画面
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんの事業が成長している理由はどんなところにあるのでしょうか。
有我さん
私たちの強みはお客様へのサポートです。ツールをつくり提供して終わりというのではなく、効果的な使い方をしっかりレクチャーするところまでをサポートしています。それがお客様に評価されているのだと思います。
当社のサポートチームは充実していて、セミナーの定期開催も行っています。「お客様の事業の成長に結びつけるために、こういう風にツールを使ってください」など、それぞれの事例に個別に対応する細やかなサポートを行っており、3年前に1,000社だった取引社数は、2,500社に増えています(2024年1月時点)。
島津さん
私たちは顧客満足度を追求しながら開発を行っています。サーバー上にあるソフトをご利用いただくSaaSサービスは、継続率がとても重要なので、お客様に満足いただけるアップデートを常に繰り返し、それに必要なサポートも絶えず行っています。
編集部
品質はもちろん、それを包括するようなサービスをセットで行う、バランスの良さも重視されているということですね。お客様へのサポートに力を入れていらっしゃるからこそ実現できている、ユニヴァ・ジャイロンさんならではのことはございますか。
島津さん
私たちならではのやりがいがあります。それは、お客様から「ありがとう」「助かった」「嬉しい」という言葉を非常にたくさんいただけることです。メールや電話でいただいた嬉しいお言葉は、メンバーにも共有しています。
丁寧なサポートができているという証ですし、お客様から直接いただける言葉は、私たちの糧になっています。
有我さん
ほかにも当社ならではということがあります。それは、実際にお客様の対応をしてくれているサポートチームのメンバーや営業が、現場で出てきた話や要望、あと「こうした方がいいのでは」というアイデアを、すぐにエンジニア側にフィードバックする仕組みです。
もちろん、エンジニアからも「こういうものをつくりたい」という要望がありますので、エンジニアと現場が一緒になって、開発の優先順位を考えるミーティングを毎週開催しています。
編集部
なるほど、現場の声や要望を大切にする、ユニヴァ・ジャイロンさんのユーザー目線に立った開発が、事業を成長させている理由なのですね。
コミュニケーションを大切にするカルチャー。「お客様に寄り添う」姿勢が浸透
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんが事業を展開していく上で、大切にされていることを教えていただけますか。
島津さん
当社の採用ページにも書いている内容なのですが、サービスを「スピーディーに丁寧に提供する」ということを大切にしています。
レストランに例えると、美味しいと評判のお店でも、料理が出てくるのがすごく遅かったり、すごく乱雑に提供されたりすると「もう行きたくないな」って思いますよね。それと同じで、いくらプロダクトに自信があっても、それをスピーディーに丁寧に提供できなければ、お客様にご満足はいただけないということです。
編集部
確かにそうですね。ユニヴァ・ジャイロンの皆様は、それを心に留めて仕事に向き合っていらっしゃるのですね。
島津さん
先ほど、顧客満足度を重視し、お客様に寄り添う開発・サポートを続けているとお伝えしましたが、新入社員の入社時には「一緒に働くメンバー同士、お互いに寄り添う気持ちを持って仕事をしよう」と話をしています。
エンジニア、サポートチーム、営業、すべてのメンバーが「いいものをつくっていこう」という同じ思いでコミュニケーションを取り合い、自信のあるものをつくり上げていけば、そういう姿勢がお客様に寄り添う開発やサポートの根底につながるのではないかと思っています。
また、他者へのリスペクトを意識してほしいとも思っていて、半期に1回のミーティングでは、そのことを話しています。誰もが、人からリスペクトされると嬉しい気持ちになりますし「もっと頑張らなくては」とモチベーションが上がりますよね。私自身、メンバーの皆さんにリスペクトの気持ちを持って接しています。
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんでは、職種間の壁を越えてリスペクトし合い、密なコミュニケーションをとっていらっしゃるのですね。
リモート勤務のエンジニアたち。離れた場所にいてもチャットで意思疎通を図る
▲ヴァーチャルオフィス「oVice」を導入し、メンバー同士のコミュニケーションを円滑に行っている
編集部
ユニヴァ・ジャイロンのメンバーの皆様は、どのような働き方をされているのでしょうか。
有我さん
エンジニアは基本的に全員が自宅でのリモート勤務です。エンジニア以外のメンバーは、週に2回だけ会社のある六本木に集まって仕事をしています。
編集部
エンジニアの方は、遠方から勤務している方もいらっしゃるのですか。
小野さん
私は熊本でリモートワークをしています。大阪などから勤務しているエンジニアもいますよ。コミュニケーションは主にチャットを使っています。
まだ入社2年目ですので、色々と分からないことも出てくるのですが、先輩や上司に気軽に技術的な相談をできる雰囲気です。「こうした方がいいのではないか、より良くなるのではないか」という話を、年齢・役職関係なくフラットに話せます。
島津さん
エンジニアが全員リモートということもあるので、チャットでは皆さん常にスタンプを押すなどのリアクションを取っています。言葉を交わさない場合でも、お互いに寄り添う気持ちやリスペクトし合う姿勢、コミュニケーションを大切にするというカルチャーが、皆さんに浸透しているのだと思います。
編集部
チャットでは、自分の発言を見てもらえたのかどうか分からないときもありますから、仲間の皆様がしっかり反応してくれると嬉しいですね。
強い権限を持つエンジニア。アジャイルで2週間に1回のリリースを実現
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんの開発環境についてお教えいただけますか。
小野さん
マネージャー1名を含む9名のエンジニアが在籍しています。
島津さん
当社ではアジャイル型の開発を推奨しています。アジャイル型とは、納期に向けて要件定義や設計を行う一般的なウォーターフォール型ではなく、要望に沿って随時アップデートしリリースする開発のスタイルです。
エンジニアは、お客様が今一番欲しい機能や、営業側が「こうすれば喜ばれる」と思う機能を把握して、開発とリリースを繰り返し進めます。
有我さん
私たちはアジャイル型の開発をしていることもあり、自社開発にこだわっています。現場からのフィードバックをプロダクトにスピーディーに反映させるためです。
また、当社のエンジニアは、各プロダクトに対して強い権限を持っています。各部署とコミュニケーションを取りながら、スピード感を持って開発を進めています。
編集部
なるほど、スピーディーに開発を進めていくために、自社開発にこだわっていらっしゃるのですね。
島津さん
当社には、スピーディーな開発がお客様に寄り添うサービスに直結するという考え方があるので、外部に発注するより、優秀でコミュニケーション力のあるエンジニアの方にジョインしていただき、自社内で開発を行うのがいいだろうと考えています。
経験が浅くても大丈夫。実践的な開発を通してノウハウを身につける
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんで活躍しているエンジニアの方について教えていただけますか。
有我さん
当社では、実務経験がない状態で入社しているエンジニアも多くいます。今のところ、9名のうち4名は大学を出てすぐ、または前職で別の仕事をしていて入社しました。ユニヴァ・ジャイロンに入社した後に、実践で経験を積んでもらっているんですよ。
小野さん
私は入社して2年目ですが、インタビューの冒頭で紹介のあった「キキコミ」というサービスの新規開発を任せてもらいました。エンジニアとして本格的にWeb開発を始めたのは、わずか1年前からです。当社は、経験が浅いエンジニアでも、やる気があれば成長できる環境です。
編集部
エンジニアの皆様はリモートワークをされていますし、経験が浅いとおっしゃる小野さんが、そのような開発を任されるのはプレッシャーではありませんでしたか。
小野さん
開発のメンバーにも他部署のメンバーにも、気軽に質問ができますし、すぐに反応をもらえるので、相談しながら開発を進められました。プレッシャーは感じませんでした。
編集部
エンジニアの方がスキルアップする機会は、どのようなものがございますか。
小野さん
新しい技術に挑戦してみたい場合は、まずマネージャーと相談し、それがプロジェクトに適しているかどうかを検討します。妥当性が認められれば、導入することができます。実践こそ一番の勉強の機会だと思います。チャレンジさせてもらえるのはありがたいですね。
当社ではバックエンド、フロントエンドやインフラなどの領域を明確に区別していないため「やってみたい」開発に幅広く開発に携われるんですよ。
大規模な企業では、設計は上流だけで行い、プログラマはプログラムだけに携わるというようなことも多いので、ここで様々な領域の業務を経験できるのは、エンジニア冥利に尽きると感じています。
編集部
未経験の方は基本が学べ、経験がある方でも新しい領域に挑戦できる環境なのですね。エンジニアの方にとって刺激的な職場だと感じました。
経験のないエンジニア志望の方も歓迎。意欲重視で挑戦者を採用
▲あたたかい会社の雰囲気や採用のポイントについて教えてくれた代表取締役CEOの島津久厚さん
編集部
ユニヴァ・ジャイロンさんが採用の際に重視するのはどのようなことでしょうか。
有我さん
独学で努力してきた方など、私たちが「伸びそう」と感じられる方であれば、経験に関係なく採用します。私たちは、そのような方がチャレンジできる環境をご用意します。
小野さん
アジャイル型の開発に興味がある方がご応募くださるといいかなと思います。知的好奇心がある方や自分から勉強して「新しいことに挑戦したい」という方には、楽しみながら仕事ができる環境ではないでしょうか。
島津さん
色々なタイプのIT企業がある中で、当社はどちらかというと、のんびりというか穏やかな空気感がある会社だと思っています。お客様のご要望にはスピーディーに対応していますが、決してガンガン押し進めているわけではありません。
お互いへのリスペクトや思いやりをベースに、気持ちよく仕事に取り組める環境をつくろうとするメンバーが集まっています。私たちのもとで、未経験だったエンジニアたちが、何人も一人前に成長しています。「これから」と成長を目指す意欲のある方には、是非当社に応募いただければと思います。
編集部
皆様のお話をお伺いして、ユニヴァ・ジャイロンさんが人と人とのコミュニケーションを大切にしており、開発を学び追求できる職場だということが分かりました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ユニヴァ・ジャイロン:https://www.gyro-n.com/
採用ページ:https://www.gyro-n.net/careers/