ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、LabWare Japan(ラボウェアジャパン)株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
アメリカに本拠地を置くLabWare社は、世界中で1,200人以上の社員を擁し、各国の製薬会社やラボを持つ製造業・機関に向けてラボ情報管理システム(Laboratory Information Management System:LIMS)(※)を提供しています。
(※)実験データの管理を自動化することで、研究の効率と品質を向上させる基幹システム
その日本法人である同社では、アジアパシフィック地域を中心としたプロジェクトも多く、海外メンバーと協力して業務に取り組んでいます。また、リモートワークを基本とした柔軟な働き方を実現しており、性別を問わず活躍できる環境づくりに力を入れている点も特徴です。
今回は、そんなLabWare Japan株式会社の働き方や企業文化について、ジャパンテリトリーマネージャーの江藤さんとセールスエグゼクティブの前田さんにお話を聞かせていただきました。
海外メンバーとの協働が多く、世界を相手に活躍できる
▲取材にご対応いただいた江藤さん(右)と前田さん(左)
編集部
御社はアメリカに本社があり全世界で1,200人強の社員が在籍されているそうですが、日本オフィスのメンバーの方も世界を相手に働かれることが多いのでしょうか?
江藤さん
LabWare Japanのお客様は国内中心なので、海外に商談に行くような機会は少ないです。ただ、システムの導入時にはアジアパシフィックのメンバーと混成チームを組むことが増えていますね。
その理由は、日本の企業が国内でシステムを作り海外拠点で展開するようなケースがあるからです。その場合、海外のシステムを知っている数ヶ国の人間が組んでプロジェクトを進めた方が、スムーズに進められます。
▲協働することの多い、アジアパシフィックのメンバー
前田さん
クライアントにはビジネスを世界中に展開している企業も多く、国内外に工場を複数持っているケースもあります。例えば海外工場でLabWareのシステムを使っていると、国内工場の新設時などに「統一するためにLabWareを使いましょう」となるケースもよく見られます。
そのような企業様にシステムを導入する際には、海外のお客様と電話会議をしたり、英語ベースでメールのやり取りをしたりする機会も多いので、グローバルに活躍していただく機会は多いですよ。
▲海外メンバーとのオンライン会議の様子
LabWareが開催する海外イベントへの参加も
編集部
海外に商談に行くことは少ないとのことでしたが、イベントへの参加などはあるのでしょうか。
前田さん
はい。メインの業務以外にも、海外に行く機会はあります。
LabWareでは毎年8月にアジアパシフィック地域のユーザー会議「Customer Education Conference(CEC)」を開催していて、グループ会社の社員とお客様約300人が集まります。2024年はオーストラリアのゴールドコーストで開催されて、もちろん私たちも参加しました。
▲毎年8月に開催されるアジアパシフィック地域のユーザー会議(CEC)の様子
編集部
その会議はどのような目的で行われるのでしょうか。
前田さん
製品の開発状況やシステムの活用方法などをシェアする機会という位置づけですが、どちらかというとより良いコミュニティを構築していくことが主目的ですね。
CECには、オーストラリアやニュージーランドの英語ネイティブだけでなく、タイ、マレーシア、ベトナム、中国など、様々な国の方々が参加します。英語が母国語でない人も多いので、完璧な発音にこだわる必要はありませんし、我々も積極的にコミュニケーションを取らせていただきました。
▲様々な国のメンバーやユーザーと食事をしながら、英語で交流する場面も
リモートワークが基本!ライフスタイル等に合わせて働ける
▲2024年8月に入社した、コンサルタントの孫さん
編集部
海外とのやり取りも多いかと思いますが、勤務体系はどのように設定されていますか。
前田さん
当社ではリモートワークを基本としているため、性別を問わず、ライフスタイルに合わせた働き方ができます。日本オフィスではまだ産休の事例はありませんが、海外では産休・育休を取得して復帰するケースも非常に多いので、長期のライフプランに合わせた働き方ができます。
現在は週2日の出社を基本としていますが、お客様のプロジェクト状況に応じて柔軟に対応しています。実際には、全員が顔を合わせるのは週1回程度です。
編集部
ちなみにフルリモートで働く社員さんはいらっしゃいますか?
江藤さん
サポート担当の社員は、フルリモートで働いています。元々はコンサルタントとして活躍していたのですが、家庭の事情で地方に移住することになり、転職も視野に入れていました。その話を聞いて「そんなことをしなくても、サポートの仕事だったら全部リモートでもできるし、やってみない?」と彼に提案し、移住後も彼のワークインライフが実現できる環境を整えました。
これは一例ですべてのメンバーに当てはまるわけではないのですが、それぞれの能力を発揮できるよう、ワークスタイルについても柔軟に検討していく姿勢がありますね。
プライベートを大事にできる社風。海外の保養所も利用可能!
▲LabWareのミッション・ステートメントを持つ孫さん
編集部
御社の社風について、特徴的なものがあれば教えてください。
江藤さん
当社の文化の特徴としては、社員同士のパーソナルな関係性を大切にしていることが挙げられます。例えば創業社長は各国の社員のうち半数以上の名前を覚えていて、ときには家族のことまで把握していて気に掛けるケースもあるそうです。
また、忘年会などのイベントでは家族も招待し、退職者も含めて皆でパーティーを楽しむような文化がありますね。
前田さん
外資系企業と聞くと、”結果ばかりを求められてプライベートな時間が確保しにくい”というイメージを持つ方もいらっしゃるかと思いますが、当社はそうではありません。仕事なので数字の目標管理はありますが、今まで過度なプレッシャーを感じたことはほとんどありません。ですので、外資系企業に勤めながら私生活も充実させたい方には向いていると思います。
編集部
一般的な外資系企業はドライなイメージがあったのですが、御社は違った印象ですね!
江藤さん
そうですね。良い意味でウェットな社風です(笑)。また、アメリカ本社の社長が作った福利厚生も面白くて、ラスベガスやニューヨークなどに社長が購入したリゾート施設があるのですが、LabWareの社員なら誰でも利用できるんですよ。
実際に、私もニューヨークのコンドミニアムを利用したことがあります。
▲福利厚生で海外のリゾート施設が利用できる。画像はラスベガスのもの
事業の特徴:世界の製薬企業から選ばれるLIMSで研究開発を支援
▲各国の社員が集まる会議での風景。LabWareは世界で長年信頼を積み重ねてきている
編集部
御社は30年以上、世界でLIMSトップの実績・シェアNo.1を保持されていますが、製薬会社など多くの企業から選ばれている理由はどこにあるとお考えですか?
江藤さん
やはり、製品のクオリティはもちろん、お客様が求めるニーズに合ったものをブラッシュアップしながら提供し続けているからだと思います。
例えば、自動車を購入する際に、自分好みになるようにオプションを付けたりしますよね。シートを変更したり、カーナビを変えたり、後ろにウイングをつけたり。オプションを付けなくても車は動くけれど、「僕はこういうふうに使いたい」というニーズが人によって異なるかと思います。
ソフトウェアもそれに似たところがあって、製薬会社にも求める機能があり、たくさんのお客様がシステムに追加していく内容を分析していくと、業界特有のニーズがわかるようになってきます。それらを製品の中にフィードバックすることで、製薬業界ならではの専門的な機能をテンプレートとして使えるようにブラッシュアップしています。このように、使いやすかったり、実装スピードが速かったりする点でも多くの企業様に選んでいただいていますね。
当社は一つの製品に特化した会社で、同じ製品をバージョンアップしながら新しい機能をつけ、成長を続けてきました。ユーザーベースが急にポンと伸びるような派手さはありませんが、何年もかけて着実に緩やかなカーブで上がっていくような感じの会社なんです。
編集部
実際に御社のLIMSを導入している製薬企業について、差し支えのない範囲で教えていただきたいです。
前田さん
世界の大手製薬企業の上位25社のうち、約20社はLabWareのユーザーで、当社のシステムを使っていただいています。もちろん日本国内でも、複数の大手製薬企業様にご採用いただいています。
理系・IT系のバックグラウンドをもつ、英話力のある人材を歓迎
▲セールスエグゼクティブを務める前田さんは、前職でも製薬企業向けの事業に携わっていたのだそう
編集部
採用について伺います。御社で必要となるのはどんな能力でしょうか。
江藤さん
「英語力」「技術力」「ラボの知識」という3つの要素のうち、2つを持っている方が現実的な採用基準です。英語に関しては、TOEICのスコアなどではなく、実践的なコミュニケーション能力を重視しています。
前田さん
ネイティブのような英語力がなくても、英語を使うことに抵抗がなく、英語を使って仕事をしたいという意欲がある方を求めています。
また、お客様の多くが製薬企業の研究者や品質管理部門の方々です。分析データの管理が主な業務となるため、理系のバックグラウンドがあると理解がスムーズです。理系の中でも、薬学、農学部などのバイオ系、化学、工学などの分野の方が特に親和性が高いですね。ただし、これも必須要件ではなく、仕事をしながら学んでいくことも可能です。
江藤さん
IT系のバックグラウンドを持つ方の場合、ERP(Enterprise Resource Planning:統合基幹業務システム)などのパッケージソフトウェアの実装経験があると有利です。当社の現役ベテランコンサルタントも、IT出身ですが製薬業界のプロジェクト経験を通じて専門知識を習得しています。
研究分野とIT分野、両方の知識が必要ですが、最初から両方の知識が完璧である必要はありません。シニアコンサルタントの指導のもと、チームでプロジェクトを進めながら、足りない分野の知識を習得していく形になります。
編集部
取材を実施した2024年12月時点で募集されているのはどんなポジションでしょうか?
江藤さん
SDM(サービスデリバリーマネージャー)、そしてコンサルタントを募集しています。いわゆるPMとコンサルティングにあたるポジションです。
当社の組織について説明すると、大きく3つのチームで構成されています。「セールスチーム」「サービスチーム」「サポートチーム」です。サービスチームはSDM(サービスデリバリーマネージャー)が統括し、その下にコンサルタントが所属しています。
LabWare Japan株式会社から転職希望者へのメッセージ
▲日本法人の責任者である江藤さん。LabWareのカルチャーを体現するような、ポジティブかつソフトな対応が印象的だった
編集部
最後に、転職を検討されている方々へメッセージをお願いできますでしょうか。
江藤さん
この仕事の大きな魅力は、将来にわたって無くならない、むしろ重要性が増していく仕事だということです。品質管理や安全性への要求は今後さらに厳しくなっていくため、当社でのキャリアは自分の価値を確実に高めることができます。
簡単な仕事ばかりではありませんが、重要な業界の発展に共に携わっていける、やりがいのある仕事だと確信しています。
前田さん
当社はIT企業として、AIやマシンラーニングなど、最新技術も積極的に取り入れています。これらの技術をお客様に提案し、喜んでいただける機会も多いですし、世界中の人々と協働できる働き方も魅力の一つです。
また、特徴的なのは知識や経験が「偏らない」ことですね。私たちの仕事は、ライフサイエンスとITという異なる分野の境界線上にあります。両方の知識を持つ人材は貴重ですので、他では代替が効かない存在になれます。
最初は学ぶことも多いですが、5年ほど経験を積むと、お客様から指名される「唯一無二の存在」になれると思いますので、ぜひチャレンジしていただきたいです。
編集部
今回お二人からお話を伺い、LabWare Japanなら世界各国にいる仲間と協働しながら、世界トップクラスの企業と一緒により良いサービスを作っていく楽しみがあるのではないかと感じました。本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
働き方の特徴 |
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女性活躍環境 |
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グローバル環境 |
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社風・福利厚生 |
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求める人材像 |
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キャリアの特徴 |
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LabWare Japan株式会社の基本情報
住所 | 東京都千代田区神田駿河台2-3-16 駿河台スカイビル5F |
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事業内容 | LIMSおよびELN製品の販売、実装、サポート |
設立 | 2008年 |
働き方 | ハイブリッド勤務(週2回出社+リモートワーク) |
公式ページ | https://www.labware.com/ja/ |
採用ページ | https://www.labware.com/about/careers-asia-pacific |
募集職種 |
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