独自の事業展開やカルチャー、エンジニアの働く環境を紹介する本企画。今回は「自分の仕事、生き方を自分で選べたら幸せなのではないか」という考えから「自分のモノサシをもつ」ことを企業理念とし、コーディングのアウトソーシングサービスやBtoBのWebサイト制作、食に関する様々な事業を展開する株式会社モノサスを取材しました。
「ものさす」メンバーがそれぞれの興味や強みを活かして事業を動かす
株式会社モノサスには、担当する仕事や役割、報酬に関することまで、自分で選択できる制度が整っています。2022年に再整備された「ものさすひと 人事制度」は、上下というよりも横のつながりで業務を進めやすく、また個人の働き方の自由度を設定できる人事制度。スキルレベルや習熟度によりポジションが分けられ、ポジションごとに役割や福利厚生の内容が違っています。
メンバーは、担当するプロジェクトやチーム、ポジションを自分で決定できます(新人を除く)。得意な業務はもちろん、未知の領域への挑戦も可能です。自由度が高いということは、それだけの責任も伴いますが、ある程度のルールの元、働く場所や勤務時間を自分で決められる業務もあります。
「自分で選択することが個人の幸せにつながる」という理念に基づき、メンバーたちはお互いの考えを知り、話し合い、自分の意思で決定していきます。株式会社モノサスでは、自分なりの判断をしていく基準、目盛りが自分のモノサシに刻まれ成長していくことを「ものさす」と呼んでいます。
「ものさす」メンバーたちは、つくる力でクライアントと一緒に考え具体的なゴールを目指すWebサイト制作、地域の農業を活性化し次世代へバトンをつなぐフード事業など、それぞれの意思で自分を活かせる業務に従事しています。
■CODING FACTORY
https://www.monosus.co.jp/service/codingfactory/
■BtoB Webサイト制作サービス
https://www.monosus.co.jp/service/btob/
■フード事業
https://www.monosus.co.jp/service/shashokuken/
会社名 | 株式会社モノサス |
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住所 | 東京都渋谷区代々木3-9-5 |
事業内容 | ・Webサイト制作事業 ・Webサイトコーディング事業 ・Webサイト運用事業 ・フードコンサルティングサービス |
設立 | 2004年10月 |
公式ページ | https://www.monosus.co.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) フレックスタイム制度 |
今回は、活躍しているエンジニアの皆様の働き方や、それを支える企業のカルチャーについて、代表取締役社長の眞鍋太一さんと、CODING FACTORY ビジネスオーナーであり、ユニットリーダー、Monosus (Thailand) Co., Ltd. 代表取締役社長も務める宮川拓也さんにお話を伺いました。
コーディング、役場常駐、社食運営。多岐に渡るモノサスのサービス
編集部
まずは、モノサスさんの事業についてお教えください。
宮川さん
当社は、創業時からWeb制作事業を主軸としてきました。Webサイトのコーディングに特化したサービスである「CODING FACTORY」から始まり、その後、BtoB企業様向けのサイト制作や運用サービス、DX関連事業をスタートし、眞鍋のジョイン以降は食の事業にもビジネス展開していきました。
新たに加わってくれたメンバーが探求しているテーマや、元々もっていた人と人とのつながりから、事業が増えていきました。そのような形で、大手の外資IT企業さんのマーケティングもサポートするようになりました。
▲社食事業「MONOSUS社食研」では企業の社員食堂のプロデュースを手掛けている
眞鍋さん
例えば、役場の情報システムをDX化する仕事を、徳島県の神山町や山口県の周防大島でさせていただいています。
各地の役場にメンバーが常駐して、役場の担当者と一緒にDX化を進めています。それぞれ、エンジニア2人ずつの小さなチームではありますが、ペーパーレスや情報管理の効率化、システム導入のサポートをしています。
編集部
実際にその場所に住んでいるITに詳しい方が伴走してくれるというのは、すぐに相談もできますし、役場の方にとって心強いでしょうね。
眞鍋さんは途中からモノサスにジョインされたとのことですが、入社してどれくらいでいらっしゃいますか。
眞鍋さん
2012年に入社しました。広告の制作部の部長をしばらく勤め、その後、徳島県の神山町に移住して、農業や食育に関連する会社「Food Hub Project」、社食事業「MONOSUS社食研」の立ち上げなどに携わり、5年くらい前からはCDO(Chief Design Officer)として組織づくり、仕組みの構築を行ってきました。入社12年目の2024年に代表を引き継ぎました。
これまでとあまり変わらないと思っていましたが、知り合いの方々からたくさんの連絡や相談をいただいています。想像以上に忙しくなっています。
編集部
眞鍋さんは食に関する様々な事業を立ち上げられたのですね。モノサスさんのフード事業では、徳島県神山町で子どもたちへの給食提供を手掛けているほか、東京でもオーガニックな食材を使った食堂や、製薬会社のオフィス内にあるカフェを運営されていて、とても興味深いです。
働きやすさを重視し、東京やサテライトオフィスでの勤務も可能
編集部
モノサスの皆様は、どのような働き方をされているのでしょうか。
宮川さん
フレックス制度があり、フルフレックスで勤務するメンバーもいます。また、ポジションによってはリモートワークも自分の意思で選択可能、副業も可能です(上長の許可が必要なポジションもあり)。
編集部
リモートワークについて詳しくお教えいただけますか。
眞鍋さん
基本、会社としてフルリモートは推奨していないのですが、私は、代々木の本社と徳島県のサテライトオフィスを行ったり来たりしています。山口県、タイにも拠点があり、メンバーが勤務しています。沖縄や京都からリモートで働いているメンバーもいます。メンバーは国内に85名、タイに20名ほどいます。
編集部
メンバーの皆様同士、各地で離れて仕事をする中で、お互いの働き方を見たり、コミュニケーションを図ったりという手段は、どのようにされているのでしょうか。
眞鍋さん
「月1回は、オンラインでもいいのでみんなで集まろう」という私たちのルールがあって、月に1回は必ず全体会議をしています。その会議で、何をテーマにみんなで話すか、どんな議論をするかというのは、有志の委員メンバーが決めることになっています。
社長が「集まれ」と声を掛けたり「売上報告」をさせる会議ではなく、メンバーたちの思いや考えが発せられる場なので、みんなは会議に参加させられているというより、会議を楽しみにしてくれてるんじゃないかな。
編集部
単なる集まりではなく、皆様でその場をつくっていくような雰囲気があるのですね。
眞鍋さん
そうですね。委員になっているメンバーが面白いテーマを考えてくれて、小グループに分かれて話し合い、みんなの考えを知ることのできる重要な時間をつくっています。そこに、モノサスへの愛着や個人のアイデンティティみたいなものが感じられます。
コロナ禍では、みんなバラバラになってリモートで仕事をしていましたから、会議で全員が集まれる時間をすごく大事にしていました。その積み重ねが、今のメンバー間の結束だったり、事業が好調だったりという結果につながっているのだと思います。
フルフレックス、リモートワーク、副業で仕事もプライベートも充実
編集部
モノサスさんの中で、御社ならではの特徴的な働き方をしていらっしゃる方はいらっしゃいますか。
眞鍋さん
モノサスでの業務として、平日はフルフレックスで外資系の大手IT企業に常駐し6人のチームをまとめ、週末はギャラリーを運営しているメンバーがいます。
編集部
プライベートのギャラリーなのですか。
眞鍋さん
自宅をDIYして、副業として若手アーティストの作品を展示・販売しています。何年も続けていて、東京のアート業界の中ではユニークなポジションも獲得しているそうですよ。パートナーもモノサスのメンバーでWebディレクターをしています。子どもが2人いて子育て真っ最中ですし、仕事もプライベートも充実しているようです。
編集部
フルフレックス、リモートワークで副業もバランスよくできるとは、とてもうらやましいです。多くの人が参考にしたいと思われる働き方ではないでしょうか。モノサスさんにいればこそ実現できる働き方ですね。
エンジニアという枠にとらわれず、目指すベクトルが同じメンバーと協力できる環境
▲モノサスではスポーツイベントなどのレクリエーションを定期的に開催している
編集部
モノサスのエンジニアの皆様はどのように仕事を進められているのでしょうか。
宮川さん
まず組織の単位としては、2名から7名ほどの小さなユニットに分かれて、マネジメントされています。ユニットは、事業やサービスごとに分かれているのではなくて、一緒に働きたいメンバーや、目指しているものが似ているメンバー同士で集まっています。ですので、エンジニアばかりのユニットもあれば、色んな職種が混在しているユニットもあります。
編集部
一般的には、事業や役割ごとにチーム分けするパターンをよく耳にしますが、そうではないのですね。
宮川さん
仕事の流れとしては、CODING FACTORY、BtoBなどのそれぞれのサービスで受注した案件の中から「こんな業務できないかな」という相談が社内のチャットに上がると、それに「やりたい」と誰かが手を挙げます。担当業務はトップダウンで決まるのではなく、基本的には自分で選べるシステムです。各ユニットのメンバーが、それぞれのやりたいプロジェクト・最適なプロジェクトを選んでやっています。各プロジェクトは、ユニットや拠点の隔たりなく、日本各地、タイのチームも一緒になって進められています。
ユニットのマネジメントとプロジェクトのケアは役割を分けています。マネジメントはユニットのリーダーが行いますが、プロジェクトの管理は、プロジェクトメンバーの中で最適な人物に、案件責任者という立場で任されています。
メンバーの好きな領域や得意な業務を伸ばすことを目指しているので「やりたい」という意欲を尊重して、抜擢もします。
編集部
なるほど。メンバーの意見が出しやすく、お互いに協力もしやすい環境づくりをされているのですね。
Web開発に強いメンバー同士が、刺激を受け合いスキルアップ
編集部
モノサスさんでは、エンジニアの皆様がスキルアップするための取り組みなどはございますか。
宮川さん
勉強会が週に1回、チームの壁なく行われています。また、不定期ではありますが、技術合宿もやっています。エンジニア同士の交流や、技術を探求する機会をつくって、エンジニアのスキルアップをサポートしています。
編集部
エンジニアの皆様について「モノサスならではの強み」と感じていらっしゃる部分をお教えください。
眞鍋さん
Webベースの技術で様々なオーダーに応えられる人材が揃っていると感じています。
DX系でもCODING FACTORYのメンバーでも、みんなそれぞれに特殊な技術があります。デザインエンジニアとしてインタラクティブなノウハウを持っているメンバーもいます。
編集部
具体的に、どのような技術をお持ちなのでしょうか。
眞鍋さん
当社のエンジニアたちは、BtoBのお客様からの「IR情報を提示し続けたい」という要望や、サイトのリニューアル、継続的な運用、インハウスのエンジニアへのサポートなど、幅広い領域に対応可能です。
あるとき大手の不動産会社から「サービスをアプリ化したい」というご相談がありました。私は、うちのエンジニアが、どんなメリット、デメリットがあるかの説明までしているのを横で聞きながら、彼らの引き出しの多さに感心しました。
編集部
幅広い依頼や相談にご対応されているのですね。エンジニアの皆様同士でも、お互いに刺激になることがたくさんありそうですね。
自分で仕事を選び活躍する先輩たちが大勢。採用したいのは、チームで協力できる方
▲これから採用したい人材について語ってくれた代表取締役社長の眞鍋太一さん
編集部
モノサスさんでは、どのような方がイキイキと働けるでしょうか。
宮川さん
関わる事業やポジションによって違いはあるのですが、都合に合わせてリモートワークもできるし、会社に所属しているチーム感覚も味わえるというハイブリッドな働き方ができるところが「いいな」と思える方に合っていると思います。
「自分のやりたいことを仕事で実現したい」という方は、是非当社の公式サイトで、モノサスで働く人たちを紹介している記事を見てほしいです。「こんなことができるんだ」と共感したり「こんな人と働きたい」と思えたりするかもしれません。
編集部
これから新しい人材を募集する上で、モノサスさんが重視するのはどのようなポイントでしょうか。
眞鍋さん
モノサスは「自分だけでは成しえないことも、みんなでなら実現できる会社でありたい」と思っています。ですので「チームで働きたい」という考え方は重要ですね。そのように考えている方と出会いたいです。
あとは、ものづくりが好きかどうかも重要なポイントです。私たちは、自分たちの手でつくって、実験して、社会を変えていくという工程を大事にしているので、ものづくりに興味がある方には、とても楽しい会社だと思いますよ。
編集部
全国のサテライトオフィスで働いていたり、タイにいらっしゃったりするメンバーの皆様が、自由度の高い環境の中、チームで協力することを大切にしながら働いていらっしゃることが分かりました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社モノサス:https://www.monosus.co.jp/
採用ページ:https://www.monosus.co.jp/recruit/