性別も国籍も関係なし。プレイネクストラボの「多様性が当たり前」が生む飛躍

注目の成長企業や多様な働き方を特集するこの企画。今回は、行政手続きの効率化を図る「スマート公共ラボ」をはじめ、自治体や企業のDX化を支援するプレイネクストラボ株式会社にお話を伺いました。

プレイネクストラボ株式会社とは

プレイネクストラボ株式会社は、最新のITテクノロジーを通じてクライアントのDXを支援するDX創出カンパニーです。自社サービスの開発・運営に加え、さまざまなITサービスを通じてクライアントを支援するBtoBサービスを展開しています。

特に近年のプレイネクストラボの成長に特に大きく寄与しているのが、自社サービスである「スマート公共ラボ」。コロナ禍をきっかけとしたリモートワークの進展とあいまって、企業のDX化はここ数年で飛躍的に進みました。

一方で行政のDXは、セキュリティの脆弱性への不安、紙ベースでの資料管理といった慣習などの点から、一般企業と比べて遅れているという現状があります。

プレイネクストラボの「スマート公共ラボ」は、住民の行政手続きをLINE上の操作のみで完結させるサービスです。これまで行政窓口に足を運ばなくてはならなかった住民の手間を軽減するとともに、自治体職員の負担の軽減も図るものとして大きな注目を集めています。

自治体のDX推進の一躍を担うこのサービスは、2020年のリリース以来導入自治体を順調に増やしています。その実績から直接自治体に依頼を受けることも増え、新たなサービス開発にもつながっています。

会社名プレイネクストラボ株式会社
住所東京本社:東京都品川区西五反田3丁目11番6号 サンウェスト山手ビル4階

福岡オフィス:福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目19番17号 トーカン博多第5ビル
事業内容・ITサービス事業(TalentHub、スマート公共ラボ)
・スマートフォン向けモバイルゲーム開発事業
・モバイルアプリ開発事業
設立2016年1月
公式ページhttps://www.playnext-lab.co.jp/
働き方リモートワーク可

今回は、プレイネクストラボの成長を支えるカルチャーや、男女、国籍を問わずキャリアとプライベートを両立できる働きやすい環境づくりなどについてお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
プレイネクストラボ株式会社取締役の井出慎一さん

プレイネクストラボ株式会社 取締役

井出 慎一さん

プレイネクストラボ株式会社Salesソリューション事業部カスタマーサクセス担当の渡部碧さん

プレイネクストラボ株式会社
Salesソリューション事業部
カスタマーサクセス担当

渡部 碧さん

プレイネクストラボ株式会社Salesソリューション事業部採用人事担当の小寺紗代さん

プレイネクストラボ株式会社
Salesソリューション事業部
採用人事担当

小寺 紗代さん

「自社開発」「DX開発」をメインに、新規事業にチャレンジし続ける

プレイネクストラボの事業概要
▲自らを「デジタルトランスフォーメーション創出カンパニー」と謳うプレイネクストラボさん(公式サイトから引用)

編集部

まずプレイネクストラボさんの事業内容についてお伺いします。プレイネクストラボさんは、主にどのようなことに取り組まれている企業なのでしょうか?

井出さん

プレイネクストラボは2016年の創業後、グローバルなエンジニアチームによる開発力を武器にスマホゲーム・HR TECHサービス・チャットボットシステム開発などの多彩なサービスを開発してきました。社名に「ラボ」と入っている通り、ITマーケットの中で新規事業や新規サービスにチャレンジし続け、複数ドメインで多様なサービスを手掛けることを前提にスタートした会社です。

外部から投資を得て展開していくというより、自社で収益性を持って運営できる事業を展開しながら、その中で得たものを新規に投資するというサイクルで運営しています。

サービスは主に「自社開発」と「DX開発」に分かれます。「自社開発」ではこれまでさまざまなサービスの開発を進めてきましたが、現在は自治体のDX化をサポートする「スマート公共ラボ」に注力しています。

「DX開発」では、大手企業のITを活用した新規事業プロジェクト支援からモバイルアプリ開発まで、幅広い業務と開発案件に対応しています。

自治体DXに寄与する自社サービス「スマート公共ラボ」

プレイネクストラボのスマート公共ラボ事業イメージ
▲リリース3年足らずで70もの自治体に導入されている「スマート公共ラボ」

編集部

今お話に出たプレイネクストラボさんの「スマート公共ラボ」というのは、どのようなサービスなのでしょうか?

井出さん

「LINEを活用した行政の情報発信や手続き業務ができる」というのがスマート公共ラボの内容です。「これまで来庁受付、電話対応していたものがLINEですべて完結する」とお考えいただくと一番シンプルかもしれません。

編集部

なるほど。このスマート公共ラボはどのような経緯で生まれたサービスなのでしょうか?

井出さん

コロナ禍を機に自治体様のDX化の機運が高まりつつあったものの、DXというテーマが非常に大きいこともあり、自治体様からすると「とっつきにくい」という状況だったんですね。我々はIT企業としてその部分で支援できることがあるのではないかと考え、サービスの検討を進めていきました。

そんな中で、LINEという今や電話以上に使用されているプラットフォームを軸に提案していく方向性を打ち出したんです。

LINEを使ったサービスを実施している会社は他にもあるものの、比較的金額が高いために中小規模の自治体様が導入できていないという現状がありました。そこでプレイネクストラボが開発したのが、オープンソース化されている内容を活用し、ソフト自体に費用を払わなくても自治体様でご使用いただけるメニューです。

編集部

自治体のDXを進めるだけでなく、住民の皆様の手続きの煩雑化を解消するサービスですよね。スマート公共ラボは全国自治体で導入が進んでいるのでしょうか?

井出さん

2020年秋にリリースされて全国70自治体以上に導入いただいています。順調と言えば順調なのですが、まだまだ足りないな、というのが率直な感想です。

編集部

短期間でかなりの数の導入になると思いますが、どのような点で不足を感じられていますか?

井出さん

先ほども申した通り、コロナ禍のタイミングもあり自治体様の中でDXやデジタル化に対する機運はかなり高まっています。マーケット全体が非常に伸びている中で、それを超えるスピードでサービスも伸びていかないといけないなと感じています。

編集部

マーケットの成長に合わせて、さらなる伸びしろが期待されるサービスなんですね。

自治体が必要とする機能を追加しながらブラッシュアップを続ける

編集部

プレイネクストラボさんのスマート公共ラボで、具体的な成功事例などがあれば教えてください。

井出さん

福岡県宮若市様のご依頼で、今年の3月に追加機能をリリースしました。これにより「各種窓口業務やお問い合わせがLINEでできる」という従来の機能に加え、マイナンバーカード認証による電子申請と、公共施設の予約機能を決済まで含めてオンラインでできるようになりました。

宮若市は人口3万人程度の小規模なまちですが、だからこそ「どうしたらスマートな行政対応ができるのか」ということを意見交換しながら進めていきました。現在ではChatGPTの活用などについて一緒に実証実験を進めています。

宮若市様は我々にとってももちろん大切なお客様ですし、先方からもいろいろご期待いただいているなと感じます。お客様から必要とされるサービス、愛されるサービスづくりというのは大切にしたい部分ですね。

編集部

お客様との良い関係性の中で、サービスをさらにブラッシュアップされているのだなということが良く分かりました。

成長のカギは「新しいことを毎年やり続けている」こと

編集部

プレイネクストラボさんでは自社開発のスマート公共ラボのサービスに加え、DX開発も含め多角的にサービスを展開されています。設立から8年目を迎え、会社としてもどんどん成長されているのでしょうか?

井出さん

そうですね。会社の事業自体は複数ドメインのため、事業によって売上の上下はありますが、全体的に右肩上がりで成長していっています。それにあわせて、利益が出る体制になってきていることも大きいですね。

編集部

プレイネクストラボさんが成長を続けられている理由は何だとお考えですか?

井出さん

成長の理由は「新しいことを毎年きちんとやり続けていること」です。新しいことをやると、当然「できないこと」が出てきます。そうすると学習しますよね。それが結果的に働いている人材のレベルアップや、組織として対応できることのキャパシティが増えることにつながります。それを繰り返すことが成長につながっているんだと思っています。

逆に言うと、新しいことをやり続けないと、「できること、今やっていること」の中だけでビジネスを行うことになります。そうすると成長は止まってしまうんだろうなと思います。

成長の要因は「多様性が当たり前」のカルチャー

プレイネクストラボの社内風景
▲20か国以上からメンバーが集まるプレイネクストラボさん

編集部

新しいことをやり続けるのは大変なことでもあると思います。プレイネクストラボさんでそれが可能なのはなぜなのでしょうか?

井出さん

「多様性が当たり前にある」というのがプレイネクストラボにおけるキーワードですね。プレイネクストラボではフルスタックエンジニア、モバイルエンジニアなど多様な専門性を持つメンバーが在籍しています。それぞれが異なる得意分野を持っていることを前提に事業を進めることで、多様なチャレンジが生まれているんだと思います。

編集部

プレイネクストラボさんでは専門分野はもちろん、国籍も多様なメンバー構成になっているんですよね?

井出さん

はい。2023年7月現在60人弱の体制なのですが、設立当初はエンジニアの80%が外国人でした。日本人も増えた現在でも約15カ国の多国籍なメンバーが揃っているんです。

国籍に限らず性別や年齢も含め多様なメンバーで構成されていますが、狙ってそうしているのではなく結果的にそのような構成になっているのがプレイネクストラボの良いところだと考えています。というのも、後程お話しする「女性活躍」のテーマにも関連するのですが、プレイネクストラボは「業務で成果を出す」というアウトプットベースの考えでメンバーを構成しているんです。

「海外の人を増やしたい」「女性の人を増やしたい」ということではなく、「業務で成果を出すためにはできるだけいろいろな人に声をかけた方が良いよね」という考えが根本にあります。

男女も年齢も、国籍も関係なく、一番良い成果を出すためという目的をもって事業を進めていることが、結果的に多様性を生み、事業の成果につながっているのだという認識を持っています。

育休からの復帰率はほぼ100%!子育て中でも活躍できる環境

プレイネクストラボさんの社員集合写真

編集部

女性社員のお話も少し出たので、ここからは女性活躍のテーマについてお伺いします。現在プレイネクストラボさんではどのくらいの男女比となっているのでしょうか?

小寺さん

現在、女性は全体の3割くらいです。

渡部さん

創業当初に比べると本当に増えましたよね。

井出さん

そうですね。もともとは1割くらいしかいなかったのが3割になったので、男子校のようだったのが、共学になったという印象です(笑)。

編集部

先ほどもお話があったように、女性社員をあえて増やしていったということではなく、業務で成果を出すための人材を考えたときに、自然と女性社員が増えていったのでしょうか?

渡部さん

その通りです。プレイネクストラボには子育て中の世代が多いのですが、子育て中の女性社員が最重要顧客を担当するプロジェクトでマネージャーを務めているなど、性別に関わらず活躍できる環境があります。

その分、プライベートとキャリアを両立できる「働きやすさ」の面での配慮も充実しています。事実、産休・育休を取得する社員が多く、女性の復職率はほぼ100%です。

私自身3人の子どもを育てながら働いており、現在2度目の育休をいただいているところです。復職後に再度、産休・育休を取る社員も多いんですよ。

「働きやすさは成果を生む」男女問わず働きやすい環境づくりを進める哲学

プレイネクストラボ株式会社Salesソリューション事業部カスタマーサクセス担当の渡部碧さん
▲3人の子どもを育てながら2度目の育休中という渡部さん

編集部

仕事と育児を両立しながら働く上で、具体的にどのような点でプレイネクストラボさんの働きやすさを感じますか?

渡部さん

産休・育休中の不安というと、復職後のポジションや働き方の面が大きいですよね。でもプレイネクストラボでは復職後もポジションが変わることなく働かせてもらえますし、時短勤務や在宅勤務も可能なため、仕事と家庭の両立がすごくしやすい会社だなと日々感じます。

また、少人数のチームで業務をすることが多いため、チーム内のタスク管理や現在の状況をきちんと共有できていることも大きいですね。子どもが急に熱を出して早退しなければならないときでも安心してお願いすることができますし、良い関係の中で頼みやすい環境があることもありがたく思っています。

編集部

ライフスタイルに合わせて働きやすい環境があることが良く伝わります。プレイネクストラボさんで働きやすい社内環境づくりを進めている背景には、どのような思いがあるのでしょうか?

井出さん

単純に全世界の半分が女性だと考えると、女性が働きやすい環境を整えることで、結果的に会社として一緒のチームになれる人材がそれだけ増えることになりますよね。それは女性に限らず、もちろん男性もそうです。「働きやすい環境を用意するというのは、成果を出す上で合理的な取り組み」だという考えのもと進めています。

また、プレイネクストラボでは月の平均残業時間が10時間以下なんです。これは女性に限らず全体の働きやすさを考えた上で、業務時間内で効率よく最大限にパフォーマンスを出すことも重要視しているから。「無駄な残業はしない」ということは、四半期に1度行われる全体会同でも代表が伝えています。

編集部

復職のタイミングで退職する女性がまだまだ多いことを考えると、安心して職場復帰できる環境は重要ですよね。「成果を出すために良い環境を整える」というプレイネクストラボさんのお考えが、人材流出の防止にもつながり、会社の成長をもたらしているんだなと感じました。

社内のコミュニケーションを重視し、交流イベントを多数開催

プレイネクストラボのイベント時の様子
▲釣りイベントやおしゃれオフィスイベントなど、社員同士の交流を深める取り組みも実施

編集部

プレイネクストラボさんでは在宅勤務も可能とのことですが、社内間のコミュニケーションなど会社全体の雰囲気づくりにおいて取り組まれていることはありますか?

井出さん

意外に思われることも多いのですが、ソフトウェアやITの会社というのはコミュニケーションが非常に重要なビジネスなんです。だからコミュニケーションが取りやすい環境づくりには会社としてお金や手間をかけています。

コミュニケーションツールを整えるということはもちろんですし、採用後のオンボーディングの中でのイベントなども実施していく予定です。

編集部

これまでどのような交流の機会がありましたか?

小寺さん

釣りイベントを実施したことがありますね。あとはおしゃれなレンタルオフィスを借りて一緒に業務をしたこともありますね。業務につながる勉強会だったり、チームビルディングのツーリズムだったりに参加したこともあります。

在宅勤務をしている方も多いので、イベントを通じてさまざまなメンバーと交流できる機会を会社として大切にしています。

プレイネクストラボのイベント時の様子
▲チームビルディングツーリズム参加時の様子

子育て中の方も歓迎!新しいことに挑戦したい人はぜひ

編集部

最後に、プレイネクストラボさんに興味を持った読者の方にメッセージをお願いします。

渡部さん

先ほどもお話した通り、プレイネクストラボはママ世代もすごく働きやすい会社です。発言もしやすく、時短であってもスキルアップや新しいことにも挑戦させてもらえる環境があります。

「子育て中だから」ということではなく、仕事面できちんと評価をしてくれる会社なので、新しいことに挑戦したいという子育て中の方でもぜひ応募していただけたらと思います。

小寺さん

プレイネクストラボはいろいろな分野にチャレンジさせてもらえる環境がある会社です。採用においても、「このプロジェクトがあるからこういう人材が欲しい」というよりは、「こういう人がいるからこのプロジェクトができる」という考え方を持っています。

これからも事業をどんどん拡大していくフェーズにあるので、チャレンジしたい、成長したいという思いを持っている方とぜひ一緒に働きたいです。カジュアル面談からでも大丈夫なので、お気軽にお問い合わせください。

編集部

今回の取材の中で「多様性が当たり前」という言葉が印象に残りました。多様なメンバーの活躍が、プレイネクストラボさんの今後のさらなる可能性をどんどん広げていくのだろうなと思います。本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!

■取材協力
プレイネクストラボ株式会社:https://www.playnext-lab.co.jp/
採用ページ:https://www.playnext-lab.co.jp/recruit/