成長著しい企業の魅力ある事業や、成長を支える要因、テレワークなど新しい働き方についてお聞きし、お伝えしていくこの企画。今回は国内最大数のドローンを保有し、ドローンショーの企画・運営を手掛ける株式会社レッドクリフにインタビューさせていただきました。
株式会社レッドクリフとは
株式会社レッドクリフは次世代エンターテイメントとして注目を集めているドローンショーを運営する企業です。日本国内はもとより、世界のエンターテイメント市場から注目を集めています。
会社名 | 株式会社レッドクリフ |
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住所 | 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿B棟3F |
事業内容 | ドローンショー運営、ドローン空撮、ドローンプログラミング教室 |
設立 | 2019年5月 |
公式ページ | https://redcliff-inc.co.jp/ |
働き方 | 主にリモートワーク |
日本最大級のドローンショー運営会社として規模を拡大し、日本のドローンショー市場の活性化を担う株式会社レッドクリフ。今回は代表取締役の佐々木さんに起業のきっかけやドローンショー事業の将来性に加え、テレワークによる同社独自の働き方などについてお聞きしました。
世界トップレベルのドローンショーで「日本の空を変えていく」
▲「感動は日本から、そして世界へ」。世界に通用するレッドクリフの技術は多くの人に驚きと感動をもたらしている(公式サイトから引用)
編集部
最初に、レッドクリフさんの事業内容についてお聞かせいただけますか?
佐々木さん
当社では、次世代エンターテイメントとして注目を集めているドローンショーの企画・運営をしています。ドローンを新たな時代へ移行させると同時に、「日本の空を変えていく」ことを目標に掲げています。
ドローンは長時間安定飛行が可能で、より遠くまで明るく見える大光量LED、ドット抜け補正などが行える最新の機体を採用。また、ドローンショーにおける3D・2Dアニメーションデザインの内製化や、フライトオペレーション、機体メンテナンス・修理も自社で行い、より高効率でスピーディーな社内運営体制を整えています。
日本では2021年に開催された東京オリンピックの開会式で注目を集めたドローンショーですが、世界ではすでに、広告ツールやイベントとして広く活用されています。
当社はドローンショーに花火とのコラボレーションやプロジェクションマッピング、レーザー、音楽などを融合することで、人々の感動を呼び覚ますエンターテイメントの総合演出を提案しています。
世界に通用するドローンショーチームを結成
編集部
日本のドローンショーのパイオニア的存在のレッドクリフさんですが、佐々木さんがドローンに興味を持ったきっかけについてお話しいただけますか?
佐々木さん
大学を休学して世界一周に出かける際、ドローンを持って行ったことがきっかけです。帰国後、業界大手のドローンメーカーDJI(※)の認定ストア日本1号店でオープニングスタッフとして働いているうちに、ドローンとビジネスを結びつけて考えるようになりました。
(※)DJI:世界の民生用ドローン市場で推定シェア7割を誇る中国のドローンメーカー
大学卒業から約2年間、DJI認定ストアで空撮や測量、農薬の散布などさまざまなドローンビジネスに触れる中、一番面白いと思ったのが空撮でした。ミュージックビデオや映画、テレビ番組などエンターティメント業界にドローンがもたらす可能性に魅力され、2019年に空撮事業を専門としたレッドクリフを立ち上げました。
しかし、海外のドローンショーチームが日本でショーを開催する際、空撮を担当したことで、ドローンそのものが主役になるドローンショーの存在を知りました。見た時の驚きと感動は、今でも鮮明に覚えています。
夜空に輝くドローンショーを日本の空に届けたい、世界に負けないドローンショーチームを作りたいと思ったことが、当社の主力であるドローンショー事業の原点です。
編集部
なるほど。今でこそ安価で小型のドローンが手軽に購入できる時代ですが、ドローンがまだ数十万円以上、サイズもかなり大きいときからドローンに携わっていらっしゃる佐々木さんは、まさに日本のドローンショーの先駆者と言えますね。
売り上げ10倍、社員数1.5倍の企業成長が示すドローンショーの将来性
編集部
いち早くドローンショーの将来性を見いだした佐々木さんですが、レッドクリフさんのドローンショー事業の強みとはなんでしょう。
佐々木さん
これまで、ドローンショーを行うには海外のドローンショーチームを招集するのが一般的でしたが、コストやコミュニケーションの面で課題がありました。
これに対し、日本国内で海外に負けないクオリティのドローンショーができることが、当社最大の強みと言えるでしょう。
日本国内におけるドローンショーのニーズは年々増加傾向にあり、それは当社の実績からも明白です。売り上げは前年比で約10倍、社員数も1.5倍にまで増えていることが如実に物語っています。今年度においても既に3倍近くの売上を予定しています。
技術面においては、新機種EMOの1,000機運用を開始、細かいデザインの要望には当社のアニメーターが時間をかけて対応、実現しています。
事業拡大に向け、ドローン先進国・中国と連携
編集部
最新鋭のドローンや技術を導入するにあたり、レッドクリフさんではどのような戦略を立てられていますか?
佐々木さん
ドローン先進国である中国のドローンメーカーやドローンショーチームと綿密なコミュニケーションを図り、最新情報や最新鋭の技術をキャッチしています。
日本国内のドローンショーのマーケットはまだ小さいと言えますが、中国をはじめ、世界のドローンショーは年々規模が大きくなっています。
当社はこれに遅れを取らないよう、ドローン保有数を含め、ドローンショーオペレーターや、LEDやレーザー照明などの明滅・色彩変化で立体アニメーションや模様を描写するアニメーター、問い合わせや案件に対応するプロデューサーチームを増員し、事業拡大に向けて準備を進めています。
編集部
2023年5月開催のG7広島サミット・平和の祭典で、日本最大規模のドローンショーの実施が決定するなど、活躍が目覚ましいレッドクリフさんは、日本の空、そしてドローンショーの未来を明るく照らす存在と言えますね。
日本のドローンショーを牽引する熱意を持ったメンバーが活躍
▲株式会社レッドクリフでは、プログラミングやアニメーション制作など、それぞれが得意とする分野で活躍することができる
編集部
ドローンショーオペレーターやアニメーターなどが手掛けるドローンショーは、準備期間にどれくらいの時間を要するのでしょう。
佐々木さん
準備期間はドローンの数や音や光、アニメーションとの融合といった演出内容によって異なりますが、100〜300機の場合は約1ヶ月、大規模なショーになると半年ほどかかります。
内容としてはアニメーションの作成など技術的なことに加え、演出の内容は段階ごとにクライアント様との綿密な打ち合わせやチェックがあり、ここにかなりの時間をかけています。
これまでのドローンショーは10分未満が一般的でしたが、当社では長時間安定飛行が可能な最新のドローンを導入したことで、15分以上のショーが可能となっています。
編集部
15分以上のショーに臨むため、さまざまなポジションの方が尽力されているんですね。ドローンショーという新しいエンターティメントの創出に携われることはとても貴重なことだと思いますが、御社ではどのような方が活躍されているのでしょう。
佐々木さん
ドローンを扱うとなると、メカニックな知識が必要と思われがちですが、当社の場合、決してそれがマストではありません。最近入社した方のケースだと、ドローンを飛ばしたことがない方も自分の力を発揮できるポジションで活躍しています。
例えば、メカニックに強い方はオペレーションチーム、アニメーションや3Dが得意な方はデザインチームと、それぞれが得意とする分野に所属し、案件をこなしながら技術や知識を身につけています。それをまとめているのが営業や案件を管理、ショーを演出するプロデューサーチームです。
ポジションは異なっても、全社員に共通しているのがクライアント様やドローンショーを見た観客の歓声をやりがいに感じていることです。長いものでは制作期間が半年にも及ぶドローンショーが成功した時の達成感はモチベーションに直結します。
お客様から高い評価を得たときの成功体験を次の案件につなげている方が、意欲的に活躍していると感じます。
当社は、令和元年設立のベンチャー企業ですが、おかげさまで大手の企業様と直接取り引きさせていただく機会が非常に多く、若手でも裁量を持って大きな案件を担当しています。このような点もやりがいに感じている社員が多いようです。
編集部
クリエティブ集団とも言えるレッドクリフさんですが、メカニックな知識がなくてもそれぞれの特性を活かせるポジションがあり、案件をこなしながら成長できるというわけですね。
フルリモートを支えるオン&オフのミーティングで抜群のチームワークを実現
▲株式会社レッドクリフでは、オンラインやオフラインを組み合わせながら綿密なコミュニケーションを図っている
編集部
年間30回以上のドローンショーを全国で展開されているレッドクリフさんですが、勤務地や勤務時間など、働き方について教えていただけますか?
佐々木さん
現在、全体の9割程度がフルリモートで業務にあたっています。オフィスは東京にありますが、社員の中には北海道や岐阜など、全国各地からジョインしている方もいます。
全国で展開するドローンショーなので、出張エリアは全国になります。案件ごとにチームを組んで全国を回っているのですが、1つのショーを無事終えたら次の案件に取り組むための準備期間に入るというサイクルになっており、どこで、どのような働き方をするかは個人の裁量に任せています。
このように、自由度の高い働き方ができる当社ですが、ドローンショーはチームワークが成功の鍵を握ります。毎朝のオンラインミーティングと、週に1回、対面でのミーティングを行うことでコミュニケーションを図り、案件ごとの進捗状況などを確認しています。
対面は東京近郊に住んでいる方はもちろん、普段は地方でフルリモートをされている方も、出張で東京に立ち寄るタイミングを利用して、少なくとも月に1回は顔を合わせるようにしています。
編集部
それぞれがベストパフォーマンスを出せる場所で仕事をし、いざ、案件がスタートすると結束してドローンショー成功のために一丸となって取り組んでいらっしゃるんですね。
佐々木さん
ドローンショーの準備期間はかなり自由に働ける環境になっていますが、やはり本番直前にもなると、現地でのリハーサルやドローンのメンテナンス、ショー終了後の撤収作業など多忙を極めます。ショーの規模が大きくなると全社員が現場に入ることもあるのですが、全員で成し遂げた充実感は次の仕事への活力になります。
案件終了後の打ち上げでは、全員が本当に良い顔をしているのです。ショーの成功やクライアント様からの評価ももちろん励みになりますが、社員から「良い現場でしたね」と言ってもらえることが私自身の活力になっています。
編集部
ドローンショーを楽しむ側も、ドローンショーを作る側もハッピーになれることが、レッドクリフさんのドローンショー事業の魅力ですね。
ドローンショーという新しい分野に意欲的に取り組める方を歓迎
編集部
先ほどのお話にあったように、メカニックな知識や技術がマストではないとのことですが、採用にあたり、重視されているのはどんなことでしょう。
佐々木さん
ドローンショーそのものが日本では新しい分野なので、経験者がそもそも少ないというのが現状です。得意とするプログラミングやアニメーション制作、ショーを演出してみたい方はプロデューサーと言ったように、レッドクリフで自分ならどのように活躍できるかを考え、実践できる方を歓迎します。
売り上げや社員数増加のスピーディーな成長からもわかるように、当社は今、まさに成長期を迎えています。そのスピードの波に人、技術、情報とさまざまな新しいモノ・コトが常に入ってきている状況の中、自分自身の成長だけでなく、周囲もフォローできる広い視野を持った方とぜひ、一緒にチームを組みたいですね。
編集部
レッドクリフさんの企業成長を支える一番の理由はどこにあると思われますか?また、その理由は採用にも影響しますか?
佐々木さん
企業の成長を支えているのはチームワークです。1つとして同じものはないドローンショーを成功させるには、それぞれのポジションが“良いものを作ろう”という共通認識のもと、仕事に向き合っています。
当社はリモートワークのように働き方に自由度はありますが、業務は全てチームで行います。変化に柔軟な対応ができ、共に助け合うチームワークの良さこそが、成長を支えていると感じます。新たに仲間になっていただく方にも協調性や仲間を大切にすることなど、人柄を重視して採用しています。
世界中でドローンショーが開催されている今、当社は日本の企業ならではの日本文化やコンテンツをドローンショーを通じて世界に発信していきたいと考えています。日本、そして世界の夜空に驚きと感動をもたらすドローンショーをぜひ一緒に創っていきましょう。
編集部
「企業成長を支える1番の理由はチームワーク」という回答からは、技術的なスキル以上にコミュニケーションや仕事に向き合う姿勢を大切にしていることが伺えます。レッドクリフさんの抜群のチームワークによって描かれるドローンショーを見るのがとても楽しみです!
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社レッドクリフ:https://redcliff-inc.co.jp/
採用ページ:https://redcliff-inc.co.jp/company/