独自のカルチャーの中で若手・女性メンバーが活躍し、成長を続ける企業にインタビューしていくこの企画。今回は、シェアハウスの企画から運営まで一貫しておこなっている株式会社シェア180(ワンエイティ)を取材させていただきました。
株式会社シェア180とは
▲シェア180が提供するシェアハウスの一例。洗練された共有スペースが人気を博している
株式会社シェア180は、「シェアで人生を180°変える。」という想いを掲げ、名古屋市を拠点として全国のシェアハウスを運営している企業です。
その特徴は、「英会話向上シェアハウス」など特徴ある物件を企画して立ち上げるところから、入居者のサポートを含めた運営業務、さらにはコンサルティングも実施するなど、シェアハウスに関わる事業を幅広く展開していることです。
会社名 | 株式会社シェア180(ワンエイティ) |
---|---|
住所 | 愛知県名古屋市昭和区福江2丁目1番31号 |
事業内容 | ・シェアハウス事業の企画、運営、及びコンサルティング業務 ・人材紹介事業、シェアハウス入居者へのスカウトサービス業 |
設立 | 2014年7月2日 |
公式ページ | https://www.sharehouse180.net/ |
働き方 | フレックスタイム リモートワークあり バーチャルオフィス勤務あり |
今回は、人事総務統括の山口鈴華さんに、同社のシェアハウス事業に関する理念や、若手メンバーを中心とした働き方についてお話を伺いました。
「英会話向上」などバラエティ豊かなシェアハウスを企画・運営
▲運営しているシェアハウスのひとつ。オシャレな外観に加え、中にはボルダリングスペースも備え付けられている。
編集部
まず最初に、シェア180さんの事業内容についてお聞かせいただけますでしょうか。
山口さん
私たちは、シェアハウスの企画から運営までを一貫しておこなうことをメインの事業にしています。本社があるのは名古屋ですが、東京・金沢・札幌にも営業所を持っていて、北海道から沖縄まで全国各地の物件(※)を手掛けています。
(※)自社物件から運営のみ代行する物件まで、手掛ける範囲は個別に異なる
ここで言う「シェアハウスの企画」というのは、建物のコンセプトを決めるところから始まります。そのコンセプトを基に、デザイナーさんとのやり取り、各部屋の設計、家具などの搬入などを実施していきます。
もちろん、物件が完成したらそれで終わりというわけではありません。キャッチコピーを考えてサイトに掲載し集客するほか、一般的に管理会社に任せることが多い内覧の対応や入居後のサポートなど、すべて弊社でおこなっています。
編集部
シェアハウスのコンセプトに関して、特徴的なものがあれば教えてください。
山口さん
よく見られる女性専用、ペット可というものもありますが、特に人気が高いのは「英会話向上シェアハウス」と「ワークスペース付きシェアハウス」です。
前者の英会話向上シェアハウスは、英語圏出身の外国人の方とシェアして暮らすことで、毎日の生活の中でナチュラルに英語を身につけられるというコンセプトです。近年、すごく問い合わせが増えていますね。
後者の「ワークスペース付きシェアハウス」は、いわばシェアオフィスのようなイメージです。それぞれの個室以外にもワークスペースが用意されていて、そこで仕事や勉強ができる環境になっています。リモートワークが一般的になったこともあって、こちらも人気があります。
編集部
時代に合わせた、バラエティ豊かなシェアハウスを手掛けていらっしゃるのですね。特にワークスペース付きの物件は、自室以外の空間に気軽に移動し、集中して作業できるというのが良いですよね。自分もすごく住んでみたいと思いました。
社員は「シェアハウスを通して人生を変える」ことに共感
▲「シェアで人生を180°変える」という理念を掲げている(公式サイトから引用)
編集部
シェア180さんの社員の皆様は、シェアハウスに関する事業をされている中で、どのような想いで働かれているのでしょうか。
山口さん
弊社の理念である「シェアで人生を180°変える」ことに惹かれているというのは共通していますね。もちろん、入社するまでの背景や将来目指すキャリアなどは人それぞれなのですが、基本的にはみんな「誰かと経験をシェアすること、交流すること」が好きなんです。
私たちは、シェアハウスを「ただ住むだけの場所」として定義していません。シェアハウスで集団で生活するなかで、人と交わり、人生を豊かにしていってほしいという願いを込めて仕事に取り組んでいます。
メンバーそれぞれが、自分の人生を振り返ったときに「あの出会いで自分が変わった」「こんなふうに人が変わった」という経験を持っています。だから、シェア180の理念を見たときに本当に共感しましたし、同じ経験を人に提供したいという想いを、みんなが持っているんです。
編集部
メンバーの皆様の、シェアハウスという「体験」についての想いがよくわかりました。入居者の方に対して親身になってサポートできるのも、そのようなカルチャーがベースになっているのでしょうね。
メンバーの7割が女性。柔軟な働き方で育休復帰もサポート
▲名古屋オフィスとその他の営業所をつないで、リモート会議を実施中
編集部
続いて、シェア180さんの社員の方々の構成や働き方について伺えればと思います。現在、社員は何名いらっしゃるのでしょうか?
山口さん
従業員数は、アルバイトなども含めて25名です(2023年8月時点)。また、特徴として社員の7割が女性ということも挙げられると思います。
女性が多いのは、特に採用時などに配慮したわけではないんです。あくまでも傾向ですが、女性は細やかな気配りができたり、人の気持ちを汲み取ることが得意だったりするケースが多いと感じます。どちらもシェアハウスの運営には必要な要素ですので、そういった強みを活かせる方の応募が多いのかもしれません。
編集部
その中で、ライフステージの変化があったメンバーはいらっしゃいますか?
山口さん
育休を取得・復帰したメンバーは複数います。私たちのようなベンチャーのフェーズの企業としては、比較的多いと思います。
その理由としては、柔軟に働けることが挙げられると思いますね。シェア180ではフレックスタイム制を導入しているので、送り迎えや通院などで中抜けしたとしても、子どもが寝た後のタイミングなどでその分の仕事ができますし、融通がきく環境なんです。
育休から復帰するときは、どうしても「以前のように働けるかな」と不安を感じがちですよね。こういった制度で業務の調整が可能になることで、復帰しやすい環境が整っていると思います。
編集部
出社とリモートの使い分けなど、働く場所についてはいかがでしょうか?
山口さん
入社後、最低1年間はシェアハウスに住み込むことを決まりとしているのですが、働くイメージとしては、自宅からリモートで働いたり出社したり、自身の住んでいるシェアハウスで仕事をしたりと、ポジションや業務に合わせて選択できるイメージです。
近年は物件の内覧をオンラインで実施する方が増えてきたので、在宅で働く機会も多くなりましたね。リアルの内覧の案内や、実際に対面して仕事を進めたほうが効率的なときは出社しますが、時間帯や働く場所については、フレキシブルに選択して働ける環境だと感じています。
■シェアハウスへの住み込み業務については、こちらのインタビューをご覧ください!
https://www.wantedly.com/companies/sharehouse180/post_articles/363826
全国各地で離れて働いても、バーチャルオフィスで交流できる
▲バーチャルオフィスでの勤務風景
編集部
入社後は1年間シェアハウスに住むということですが、全国にシェアハウスがあるので、やはり異動も多いのでしょうか。
山口さん
異動は多いと思いますね。希望の配属先は聞きますが、基本的に「どこでも大丈夫」という方を積極的に採用するようにしています。
これは、他の地域のシェアハウスを見ることで、街や人の雰囲気の違いを感じたり、いろいろな場所で経験を積み重ねたりすることが、今後の社員のキャリアにプラスになると考えているからです。好奇心豊かなメンバーばかりなので、みんな新しい出来事を体験できることを楽しんでいますね。
たとえば、入社後3ヶ月間は名古屋で研修を行いますが、その後はすぐに東京に行くというケースもあります。
編集部
直接顔を合わせて話さないと、どうしてもコミュニケーションの機会が減ってくると思うのですが、その点はいかがですか?
山口さん
弊社ではバーチャルオフィスを導入していて、毎日オンラインで出社する方式なんです。バーチャルオフィスにいるメンバーに関しては、本社や営業所などにリアルで出社していなくても、オンラインで気軽に声をかけられます。だから、コミュニケーションが取りづらいということはないと思いますね。
20代が9割を占めるシェア180。研修や合宿など成長機会も充実
編集部
シェア180さんのメンバーの年齢構成について教えていただけますか?
山口さん
メンバーについては20代が9割を占めており、若い世代がかなり多いですね。
理由としては、入社前に「1年間シェアハウスに住み込んで働くことができる人」という条件を提示しているので、ご家族と一緒に暮らしている方や、シェアハウスに抵抗感がある方よりは、比較的自由に住居を選ぶことができるチャレンジングな年齢層の方に応募いただけるからだと思います。
あとは、シェアハウスを仕事にするということで、「人との繋がりが好き」「知らない土地で暮らしたい」という想いを持つフットワークが軽い世代が、「楽しそうだな」と思っていただけることもあるのではないでしょうか。
編集部
入社された若手メンバーの成長を助けるような仕組みはありますか?
山口さん
実は最近始めたのですが、入社1年未満の社員に関しては月に1回若手研修を実施しています。この研修では、内覧時の案内の方法について、また利用者と接する際のマナーなど、仕事面で重要なことを中心に教えています。
あと、週に1回は先輩社員と1on1ミーティングを実施しているので、働いていて不安に思ったことや困ったことなどを相談することができます。
他には、毎年社員合宿も開催していますね。これまでの振り返りやこれからの経営戦略を考える場所でもあり、みんなが腹を割って話し合える大切な交流の機会でもあります。ここで若手メンバーがアイデアを出して、本人が実際にプロジェクトを進めていくこともあるんです。
入社して1〜2年でマネージャー職に。先輩の背中を見て学べる環境
編集部
若いメンバーが非常に多いシェア180さんでは、入社年次に関係なく責任あるポジションを任せるという風土があるのでしょうか。
山口さん
おっしゃるとおりです。実際に、入社1〜2年目でもマネージャー職で活躍しているケースもあります。キャリアアップについては「いつ入社したか」などは関係ないですし、意欲的に仕事に取り組む姿勢や、仕事の飲み込みの早さなどが認められれば、どんどん仕事を任せています。
活躍しているメンバーに共通しているのは、「積極的に動く」ということでしょうか。任された仕事をどうにか頑張って進めていったり、すぐに相談や報告ができたり、自主性・積極性があると、その分野のリーダーや営業所のマネージャーなど、責任あるポジションに就くことは多いと思います。
また、そのようなメンバーの姿を見て、新しく入ってきた人が成長するという側面もあります。マネージャーに指示されたことをこなすうちに、やがて効率的かつ自主的に動けるようになり、自分でも新しいアイデアを出していくのが当たり前になります。
そのうちに先輩がより上のポジションに移動し、自分が責任者になるという好循環ができているんです。こういった環境なので、入社後のモデルケースが見つけやすい会社なのではないかと思います。
編集部
シェア180さんは若手が大半を占める組織だけに、年齢にこだわらない人事制度を採用されているんですね。新しく入社された方も、活躍する先輩をお手本にして、速いスピードで成長していけそうです。
シェア180は前向きかつ「人が好き」な人材を歓迎
▲取材にご対応いただいた山口さん
編集部
山口さんは創業された翌年に入社されたということで、その変化を長くご覧になってきたかと思います。改めて、シェア180さんはどんな会社だと考えているでしょうか。
山口さん
自分たちの組織にしても事業にしても、「今よりも良いものを」という想いを積み重ねてきた会社だと思います。
最初は社内制度もミーティングなどの仕組みなども決まっていなかったんですが、バーチャルオフィスの導入も含め、みんなで相談しながら少しずつ変えてきました。それにより事業がスムーズに回るようになり、メンバーも増えてきました。
また、お客様であるシェアハウスの入居者にとって、親しみがありつつ信頼もできる会社であろうとしています。住み込みのメンバーがお客様に対応するときは、もちろんスタッフとしての一線を引きながらも、ひとつ屋根の下で暮らすのでフランクに接することも多いです。
友達であり、家族であり、そしてビジネスパートナーの関係性でもある。いろいろと重なった関係性ですが、お客様にも理解していただきながら、満足していただいているのではないかと思います。
編集部
最後に、シェア180さんに入社した場合、活躍できるのはどんな方なのかお聞かせいただければ幸いです。
山口さん
「自分も会社もより良くしていこう」という気持ちを持っている方、主体性があり積極的に意見を出して仕事に取り組める方は、楽しんでやっていけると思います。
あとは、人の話を聞くのが好きな人は向いていますね。「この人はどういう人生を送ってきたのだろう」「この人はどんな人なんだろう」というように、他の人に興味を持てる方は適正があると思うので、興味をお持ちになったらぜひお声がけいただければありがたいです。
編集部
シェアハウスは新しい方との出会いがたくさんあると思うので、人付き合いが好きな人は御社に向いているのですね。
本日伺ったお話から、若手メンバーが活躍する裏側には、人と人とのつながりを大切にするシェアハウスのカルチャーや柔軟な働き方を支える制度があることがわかりました。ありがとうございました。
■取材協力
株式会社シェア180:https://www.sharehouse180.net/
採用ページ:https://kyujinbu.com/share/detail/post_1073.html