魅力的な事業や活躍する社員についてインタビューする本企画。今回は、金融・クレジットカード事業を主軸に、決済のシームレス化やデータ活用などのDX事業にも積極的な三井住友カード株式会社にお話を伺いました。
積極的なビジネス展開が話題の三井住友カード株式会社
三井住友フィナンシャルグループの一員である三井住友カード株式会社は、クレジットカードの発行やキャッシュレス決済サービスの提供、ポイントプログラムの運営など、幅広い金融サービスを展開しています。
2024年4月には、CCCMKホールディングスの「Tポイント」とSMBCグループの「Vポイント」を統合した共通ポイントサービス「青と黄色のVポイント」をリリースするなど、積極的な事業展開で注目されています。
会社名 | 三井住友カード株式会社 |
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住所 | 東京都江東区豊洲二丁目2番31号 SMBC豊洲ビル |
事業内容 | ・クレジットカード業務 ・デビットカード・プリペイドカード・その他決済業務 ・ローン業務 ・保証業務 ・信販業務 ・トランザクション業務 ・その他付随業務 |
設立 | 1967年12月26日 |
採用ページ | https://jinji.smbc-card.com/career/ |
働き方 | ・フレックスタイム制度(コアタイムなし) ・時差出勤制度 ・短時間勤務制度 など |
今回は、Transit事業推進部の三橋さん、IT戦略ユニットの森さん、営業第三部の吉岡さんの3名の女性社員のみなさんに、三井住友カードの先進的な事業と、女性活躍を支援する豊富な社内制度についてお話をうかがいました。
いつものクレジットカードでバスや電車も乗れる!「stera transit」
編集部
多様な事業を展開されている三井住友カードさんですが、三橋さんが所属されている「Transit事業推進部」では、金融・クレジットカード会社の枠を超えた先進的な事業を展開されていると伺いました。具体的な業務内容を教えていただけますか。
三橋さん
私の担当している事業は、クレジットカードなどでのタッチ決済で電車やバスへの乗車を可能にする「stera transit」です。
多くの公共交通機関では、乗車時に交通事業者が発行するICカードや切符を購入する必要がありますよね。特に海外観光客や普段交通系ICを使わない方などにとっては、乗車までにハードルを感じる場合があります。駅やバスに「stera transit」を導入いただければ、お手持ちのクレジットカードや決済機能付きのスマートフォンだけで、電車やバスに乗れるようになるんです。
普段お買い物で使用しているツールで乗車できるため、日常生活の決済をシームレスに完結できるようになります。
編集部
普段のお買い物も電車やバスの移動も1枚のカードで完結できるようになれば、かなり生活が便利になりそうですね。
乗車・購買データの分析が新たなビジネスチャンスを生む
編集部
「stera transit」は、サービスを導入する交通事業者にとっても、メリットがあるのでしょうか。
三橋さん
「stera transit」を導入いただくことで、様々なメリットがあると考えています。
メリットの一つとして考えられるのが、窓口における混雑の緩和です。例えば海外のお客さまが日本の交通機関をご利用になる際、ICカードや切符のご購入で窓口が混雑する場合があります。「stera transit」を導入いただければお客さまご自身のクレジットカードで乗車いただけますから、窓口にお越しいただく必要がなくなり、滞留の軽減につながります。
編集部
日々の駅務コストが削減できるのは、交通事業者さんにとって大きなメリットですね。
三橋さん
2つ目のメリットが、クレジットカードの決済データの活用です。三井住友カードでは、保有するお客さまのキャッシュレスデータを統計化して分析する「Custella(カステラ)」というサービスを提供していますが、「stera transit」を導入いただくことで、公共交通機関を利用されるお客さまのご乗車データと市中での購買データが蓄積されます。これらの顧客データを「Custella」を使って統計化・分析することで、事業者様のマーケティング活動にご活用いただけます。
編集部
「stera transit」を導入することで交通事業者が現在抱えている課題を解決するだけでなく、新たなビジネスチャンスにもつながる可能性があるのですね。
三橋さん
そうですね。「stera transit」は電車やバスを利用されるお客さま、交通事業者の皆さまの双方にとってメリットの大きいサービスです。日常生活に直結する規模の大きな事業ですから、責任感とやりがいを感じています。
「stera transit」は、各地の交通事業者様に導入いただき、少しずつ浸透し始めた段階です。今後は都心部を含め、さらに事業を拡大させていきたいと考えています。(2024年4月取材時点)
編集部
公益性の高いお仕事だからこそ、日々やりがいをもって取り組めているご様子が伝わりました。
三井住友カードの、顧客第一を体現するソリューション営業とDX戦略
編集部
続いて、営業第三部の吉岡さん、IT戦略ユニットの森さんにもお話を伺いたいと思います。お二人の業務内容を教えていただけますか。
吉岡さん
私は、主にBtoC業界の大手企業様が中心のクライアントである営業第三部に所属しています。当部のミッションは、加盟店取引をベースに総合決済事業者として、様々な課題を解決することです。お客さまのニーズに合わせたスキームをご提案する「ソリューション営業」を行うのが特徴です。
例えば、三井住友カードの決済端末機「stera terminal(ステラターミナル)」を導入いただいている企業様から、顧客分析等のマーケティングに課題を持ってらっしゃるなど、お困りごとをうかがうことがあります。
この課題に対して、三井住友カードが持つキャッシュレスデータを活用し分析支援することで、企業様では見つけられなかった新たな顧客層の発見等、役立つことがあります。また、企業様のトップライン向上に寄与すべく、決済に関連した新たなスキームをご提案することもあります。
企業様のミッションや課題を踏まえ、決済という幅広い領域の中から、ご支援できるスキームを検討し、共に協議しながら、課題解決に向けたご支援をさせていただいています。
森さん
私は2024年4月よりIT戦略ユニットに所属しています。当ユニットでは、デジタル戦略企画、全社DX・UI/UX改善、顧客コミュニケーションの企画推進などが主なミッションです。
私はその中でも「UI/UXデザインスクワッド」という組織に所属しており、全社のデザイン案件支援を通じて、お客さま中心の体験価値を重視したサービス設計や、デザインの品質向上などをミッションとしています。デザインの観点から、お客さまにとって使いやすく、わかりやすい、誰もが使えるサービスを設計する仕事です。
全社支援をするデザイン組織としては、昨年に独立したばかりのため、組織価値を最大化するための組織づくりも担当しています。
編集部
それぞれ別の業務を担っていらっしゃいますが、お二人のお話から三井住友カードさんがあらゆる観点で「顧客第一」の姿勢を大切にされているのがわかります。
会社全体を貫く「お客さま視点」へのこだわり
編集部
森さんは、法人営業の部門からIT戦略ユニットへ希望して異動されたと伺いました。業務内容や考え方の違いに、戸惑われることはありませんか。
森さん
そうですね。業務内容も、携わる関係者のみなさんも変わって、ゼロからの学び直しだと思っています。弊社の多様な商品・サービスのUX(サービスを通じて得られる顧客体験)に携わる中で、一貫した「お客さま視点」の姿勢に強い魅力を感じています。
編集部
IT戦略ユニットで実感される「お客さま視点」と、営業時代のお客さまとの関わり方には、違いがあるのでしょうか。
森さん
「お客さま視点」を徹底するという意味では同じですが、アプローチの仕方は異なると感じています。
営業ではお客さまごとに何が最適かを考えて、関係者の皆さんの協力を得ながらも、自分で直接的にご支援できますが、当ユニットでは、サービスの先にいる複数のお客さまに対し、誰もが心地良い体験となる最適解を考えて、サービスを通して間接的なご支援を行う点に違いを感じます。
吉岡さん
私は現在法人営業を担当していますが、やはり「お客さま視点」の大切さを実感することが多々ありますね。
例えば、大手企業様のコンペティション(複数社からの提案営業)で三井住友カードを採択いただいたことがあります。お客さまからは、「営業担当者への信頼」を採択理由の1つとして挙げていただきました。自社の利益だけを追求するのではなく、お客さまの視点でご提案する姿勢を評価いただけて、とてもうれしく思っています。
編集部
三井住友カードさんの徹底したお客さま視点が、営業担当の吉岡さんの言動から伝わった素敵なエピソードですね。
先進的な事業推進を支える「ポジティブ精神」が浸透!
編集部
クライアント企業様への徹底したお客さま視点の他に、三井住友カードさんならではの社風、考え方で魅力的に感じるものはありますか。
三橋さん
私はキャリア採用で入社したのですが、三井住友カードの明るくて前向きな社風は本当に魅力的だなと感じています。日々の会話から、エネルギーを感じるんですよね。
例えば営業活動をする際、すぐに導入いただくのは難しいと思われる企業様もあります。しかし、そこで臆病にならずに上司やメンバーから「まずは誠意を持ってご説明差し上げよう。」という声が上がります。たとえ導入に至らなくても、落ち込む雰囲気はありません。次に向けて頑張ろうというスタンスなので、とても仕事が進めやすいですね。
編集部
失敗を恐れずに挑戦できる社風が、先進的な事業を次々展開される秘訣なのかもしれませんね。
三橋さん
そうですね。マインドがポジティブなだけでなく、個々の経験や知識を積極的に生かしてくれる体制にも感謝しています。
私は前職で鉄道関係の企業に勤めていたのですが、「stera transit」の事業を進めるにあたり、上司からは「これまでの経験を存分に生かして」と言っていただきました。三井住友カードの事業を通じて、今までの自分のキャリアに対しても前向きに捉えられるようになったと感じています。
編集部
三井住友カードさんにキャリア採用で入社されたことで、これまでの経験を生かして前向きに働けている状況がよく伝わります。
自律的なキャリア選択を可能にする三井住友カードの人事制度
編集部
次に、三井住友カードさんでの働き方について詳しく伺いたいと思います。森さん、吉岡さんは社内の制度を上手に活用して現在の働き方を実現されているそうですね。
森さん
はい。私は公募制度を活用して、営業部からIT戦略ユニットに異動しました。公募制度とは、社員一人ひとりが自らキャリアを切り拓くことを支援するための制度です。
吉岡さん
私は産休・育休を取得した後、時短勤務の制度を活用して職場復帰を果たしています。育児と両立しながらの働き方にだいぶ慣れてきたこともあり、現在はまたフルタイム勤務に戻っています。
編集部
生き生きと働かれているお二人のご活躍の裏には、自分で働き方を選べる社内制度の活用があったのですね。それぞれ詳しく伺いたいと思います。
新しいキャリアの形成を後押しした「公募制度」
編集部
森さんが公募制度を活用された理由を教えていただけますか。
森さん
私がこの制度を活用した理由は、営業の仕事を約10年経験して、次はまったく別のスキルを身につけたいと思うようになったからです。
営業としては、神戸、大阪、東京と3つのエリアで、多様な業態のお客さまと、幅広く色んな案件をご一緒することができたので、ある意味「やりきった」という感覚があったんです。だからこそ、「これからは、自分が全く想像のつかないような先で、新たなキャリアに挑戦し、自分の幅を広げたい」と考えました。
編集部
営業歴10年の節目に、新しいキャリアを目指されたんですね。どうしてIT戦略ユニットを希望されたのですか。
森さん
理由は2つあります。
1つ目の理由は、新しいスキルや経験、視野を得られるためです。営業とは全くスキルセットの異なる分野で、ゼロから学び直したいと思っていました。
2つ目の理由は、業務内容が一番興味のある分野で、自分の特性にも合うかもしれないと思ったためです。かねてからデジタル領域について学びたいと思っていた自分の関心や、ものづくりが好きで人に対する興味が強い私の特性にもマッチしそうと考えました。
編集部
ご自身の新しいキャリアの選択肢として、一番適している部署だと感じられたのですね。
森さん
そうですね。次のキャリアを考えた時に、自主学習を進めてもいたのですが、UI/UX領域の研修が社内でもあったので参加しました。この研修は人材戦略スクワッドという、「デジタル&マーケティングスキル人材の育成」をミッションとする組織が主催しています。
実は異動後に私もこのスクワッドを兼務することになり、現在は私が研修を企画・運営する立場となっています。社内にこういった目的を持った組織があるのも弊社ならではと思いますし、会社全体でキャリアを考えていこうという姿勢の表れなのではと感じますね。
編集部
制度はもちろんのこと、組織としてもそれを応援するチームがあるというのは心強いですね。多様なキャリアを自らの意思で形成していく手助けになる制度や仕組みが充実していると感じました。
育児・仕事を両立させる制度と挑戦意欲を尊重する社風
編集部
吉岡さんには、子育てと仕事の両立に関して伺いたいと思います。産休・育休から復帰した際、時短制度を活用されたそうですね。
吉岡さん
はい。トータルで1年ほど休職した後、まずは時短勤務で復帰をしました。
三井住友カードには、育児や介護をする従業員が勤務時間を短縮する際に時間を選択出来たり、勤務日数を週4日に減らしたりできる「短時間勤務制度」があります。私は1日90分短縮するスタイルで復帰して、保育園のお迎えに間に合うように勤務していました。
仕事のペースが掴めてくると、短縮時間を90分から60分、30分と徐々に減らしたのですが、あくまで自身の希望であり、「やってみて難しかったら90分に戻してもよいからね」と声をかけていただき、挑戦しやすかったです。
編集部
ご家庭の事情に合わせて、短縮する時間や日数を選べるのは魅力的ですね。
吉岡さん
はい。今は仕事と育児の調整に慣れてきたこともあり、フレックスタイム制度を活用しながらフルタイム勤務に戻すことができています。状況に合わせて柔軟に働き方を変えられるので、とても助かっています。
編集部
小さいお子さんがいるとどうしても働き方に制約が出てくるかと思うのですが、会社から仕事の進め方に関する配慮はありますか。
吉岡さん
そうですね、業務量などは配慮いただいていると思います。
ただ、私は「ママだから」と過度に遠慮されずに挑戦できる社風に魅力を感じています。私は復帰後も、時間制約はある中で、自身の目標を達成し続けたいと考えていましたので、復帰前と変わりなく仕事を任せてもらえる環境に感謝しています。
編集部
仕事とプライベートを両立させつつ、育児や介護の有無に関係なく活躍できる環境でもあるのですね。
吉岡さん
そうですね。社員一人ひとりに合わせた働き方と働きがいの両方を実現できる会社だと感じています。
前向きに成長していきたい人が、三井住友カードにフィットする
編集部
最後に、三井住友カードさんに興味を持った読者に向けて、どんな人が活躍できるのかを教えていただけますか。
三橋さん
自分のキャリアを前向きに捉えられる方が、三井住友カードには合っていると思います。
今回お話しさせていただいた森、吉岡もそうですが、主体的に自分のキャリアを考えて、挑戦し続けているんですよね。三井住友カードには、「成長したい」「自分の人生を前向きにデザインしていきたい」という人をサポートするための制度や社風があります。
ただ自分が成長していくためには、常に新しいスキルを身につけるなど、大変な面もあります。そんなチャレンジングな環境を楽しめる方が、三井住友カードにフィットするのではないでしょうか。
編集部
先進的な事業を推進される三井住友カードさんの活躍の背景に、自律的にキャリアを形成する社員の向上心と、それを支える制度や風土があることがわかりました。本日はありがとうございました。
■取材協力
三井住友カード株式会社:https://www.smbc-card.com/company/index.jsp
採用ページ:https://jinji.smbc-card.com/