成長企業や新しい働き方を取り入れている企業を紹介していく本企画。今回は、AI英会話サービスを運営する「株式会社スピークバディ」をご紹介します。
株式会社スピークバディとは?
▲「スピークバディ」はAIキャラクターと英会話ができる
株式会社スピークバディは、AI英会話「スピークバディ」を運営する企業です。「スピークバディ」は感情豊かなAIキャラクターと対話しながら、発音やフレーズを学ぶことができる英会話アプリです。
2013年に創業し、2016年に「スピークバディ」をリリース。2023年11月には累計300万ダウンロードを突破しました。また、2021年にはグッドデザイン賞を、e-ラーニング事例の中から特に優れたものを選出するアワード「日本e-Learning大賞」で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
株式会社スピークバディは他にもオンライン英語コーチングサービス「スピークバディパーソナルコーチング」を提供するなど、英語需要の高まりや生成AIへの関心の高まりといった追い風を受けながら、英語学習業界に新たなスタンダードを創り出そうとしています。
会社名 | 株式会社スピークバディ |
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住所 | 東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング5F(コレド日本橋) |
事業内容 | ・AI英会話アプリ「スピークバディ」の企画・開発・運営 ・オンライン英語コーチング「スピークバディ パーソナルコーチング」の企画・運営 ・英語学習者の悩みを解決するメディア「スピークバディ 英語学習Q&A」の運営 ・「スピークバディ」および「スピークバディ パーソナルコーチング」の法人向け提供 |
設立 | 2013年5月 |
公式ページ | https://www.speakbuddy.jp |
働き方 | リモートワーク可、時差出勤制度あり |
今回は、株式会社スピークバディの事業成長やワークライフバランスについて、Marketing Divisionの久保さん、App Divisionの添野さん、HR Divisionの早川さんにお話しを伺いました。
ダウンロード数が加速度的に拡大し、300万を突破
編集部
まずはスピークバディさんのミッションと事業について教えてください。
早川さん
弊社は「真の言語習得を実現し、人生の可能性と選択肢を広げる」をミッションに掲げ、テクノロジーを活用して、より効果的・効率的に英語を習得できるような事業を運営しております。
編集部
メインとなるAI英会話アプリ「スピークバディ」の強みやユーザーの増え方について、教えていただけますか。
早川さん
「スピークバディ」のサービス名「バディ」は、「相棒」という意味があり、AIを相棒として英会話を学べるアプリです。AIを活用することで、個人にパーソナライズされたプログラムを提供できることが強みです。
コロナ禍を経て成長が加速し、2023年11月には累計学習者数が300万に到達しました。
編集部
サービスの成長に合わせ、スピークバディさんの組織規模も変化したのでしょうか?
早川さん
はい。弊社ではAI英会話を法人向けにも提供していますが、最近かなり引き合いが増えており、この1年で売上が10倍くらいに成長しています。そのため、個人向け、法人向けを合わせると、昨対比180%くらいの成長率となっています。
社員数はこれに合わせて拡大しており、2020年には約20人だったのが、2023年の現在は40人規模になっています。
本質に向き合う開発スタイルにより、ユーザーの求める機能を実装
▲チーム全員がミッション達成を目指して動くことが、スピークバディの特徴
編集部
事業の成長要因はどこにあるとお考えでしょうか?
添野さん
開発チームの全員が会社のミッションにも掲げている「真の言語習得」を目指していることが、サービス成長につながっていると思います。弊社には優秀なAIエンジニアが在籍していますが、単に「最新技術を使えばいい」というテックドリブンなチームではありません。エンジニアたちは「この技術を『スピークバディ』にどう入れたらユーザーの役に立つのか」ということを真剣に考えています。
エンジニアだけでなく、UIデザイナーやエデュケーション担当を含む開発チームのみんなが同じ方向を向いて本質的なところにこだわる開発スタイルを貫いてきたので、ここまでユーザーさんに求められるようなアプリになったのではと思っています。
編集部
スピークバディさんのバリューにある「True Purpose ~『真の目的』に立ち返ろう~」が徹底されていることを感じます。「スピークバディ」のアプリ内で最近の開発事例があれば教えてください。
添野さん
例えば、最近「バディチャット」という生成AIを活用したフリートークモードをリリースしました。実は、他のAI英会話サービスも早い段階でフリートーク機能をリリースしていました。ただ、単にフリートークができるというだけでは「ChatGPT」と変わりません。
そこで、「今どんな機能があれば本当に英語が話せるようになるのか」ということを、AIエンジニア、アプリエンジニア、エデュケーション担当、UIデザイナーも参加して、みんなで討論し、研究を重ねて作りあげました。その結果、9割のユーザーさんに「学習に役立つ」と支持される機能が実現しました。
綿密なユーザーインタビューでの発見をマーケティング施策に活かす
▲「スピークバディ」のターゲットユーザーについて語る久保さん
編集部
成長要因について、マーケティングの観点からも伺えますか?
久保さん
要因としては2点あると考えています。
1つはターゲット理解です。どういう方がアプリを使ってくださっているのかをより深く知るために、昨年、ユーザーインタビューをかなり行いました。すると「そのポイントで受けていたのか」という意外な発見があったんです。その結果を踏まえて、2023年からはターゲットや訴求軸を大きく変えたところ、大幅にマーケティング効果が改善できました。
編集部
実際の学習者のニーズが、よりクリアになったのですね。もう1つの要因についても教えてください。
久保さん
もう1つは、認知拡大です。「英会話」というと、皆さん、やはりまだ人との英会話を想像されるのかなと思います。AIと会話するという選択肢自体がそもそもまだ頭にありません。また、AI英会話と聞いても「AIと会話するってどういうこと?」と想像がつかない人も多いと思います。そこで、まずは皆さんにAI英会話というサービスカテゴリを知ってもらうための活動を強化しています。
編集部
今後は英会話習得の選択肢に、当たり前のようにAI英会話が入るような世界を作っていかれるのですね。
約2割が外国籍。多様性のあるチームで英語に触れながら働く
▲外国籍メンバーが多く、英語に触れる機会は非常に多い
編集部
ここからはスピークバディさんの働く環境について伺いたいと思います。御社には、外国籍のメンバーの方も多数在籍されているんですね?
早川さん
オーストラリア、イギリス、中国、ミャンマー、ノルウェー、アメリカ、オランダなど各国のメンバーがおり、外国籍の社員が約2割を占めています。国籍だけでなく、日本でも東京か地方か、独身か子育て中かなどさまざまで、多様性のある組織です。
編集部
社内ではどのような言語でコミュニケーションされるのでしょうか?
添野さん
英会話アプリを作っている会社なので、日本人であっても英語が話せるメンバーは多く、外国人メンバーが1人でもいると、英語でコミュニケーションすることが多いです。でも参加メンバーの日本語リスニング力が高ければ日本語でゆっくりしゃべることもあります。
社内公用語は英語ですが、そのときそのときでコミュニケーションしやすい言語を使うという感じです。
編集部
フレキシブルに使い分けていらっしゃるのですね。入社時点でのメンバーの英語レベルはどの程度を求めていますか?
早川さん
入社時点で必要なレベルは特に設けていません。英語に触れる機会は非常に多い環境ですので、自然にキャッチアップは必要になってきます。そこが楽しめる方であれば、問題ないです。
編集部
働きながら身に付けていかれるのでしょうか?
久保さん
私の場合、(チームメンバーは日本人なので)普段英語を使うことは少ないんですけれども、デザイナーは中国やオーストラリア出身のメンバーなので、彼らと話すときは完全に英語です。また、週に1回、全社のメンバーが集まるときは、全員が対象なので、英語を使います。英語を勉強している身としては、とてもよい環境だなと思っています。
時差出勤や半日休暇制度もあり。子育て中の社員は働きやすさを実感
▲リモートワークやオフィス出社に関する決まりはなく、もっとも成果が出る方法を各自が選択している
編集部
働き方の面でお聞きすると、皆さん、リモートワークが基本ですか?
早川さん
そうですね。3ヵ月に1回全社会議があり、その時は全員で集まって顔を合わせることにしています。それ以外は会社として「週に何日は出社しなさい」というルールは決めておらず、基本的にはそれぞれのチームや自身の都合に合わせて自由に選択してもらっています。
実態として、エンジニアチームはフルリモートで働くメンバーが多いです。ビジネス系の部門はチーム単位で週1日くらいはオフィスに来ているようなイメージですね。
編集部
勤務時間もある程度柔軟なのでしょうか?
早川さん
フレックスタイム制ではなく時差出勤という形です。朝8時から11時の間に業務を開始し、そこから9時間拘束というルールになっています。(8時間勤務1時間休憩)
編集部
会社資料で「よく働き・よく休む」というワードを拝見しました。時差出勤制度のほかにも、さまざまな制度をお持ちですね。
早川さん
お盆休みの代わりとして好きな時期に休暇を取ることのできる「Anytime休暇」や、2年働くと最大3ヶ月の休暇が取得できる「サバティカル休暇」などがあります。「人生の可能性と選択肢を広げる」という言葉がミッションに入っている通り、人事制度や社内ルールに対してもそれを念頭に置いて設計や判断をするようにしています。
編集部
ミッションがしっかりと浸透していることの表れですね。ワークライフバランスについて、久保さんはどう感じていらっしゃいますか?
久保さん
私は子どもがいる身なので、休みやすさ、働きやすさを実感しています。リモートワークや休暇制度などのハード面はもちろんですが、ソフト面でも働きやすさを感じます。上に立つ人もメンバーレベルの人も、子育てしながら働くことへの理解があるんですよ。
技術力・風土・支援制度など、エンジニアに魅力的な環境が整っている
▲エンジニアの働きやすさについて語る添野さん
編集部
スピークバディさんにおけるエンジニアの働きやすさという観点では、添野さんはどう感じていますか?
添野さん
英語が使えるチームであるため、世界中から優秀な人が集まっていること、最新技術への感度の高い人が集まっていることは魅力の1つです。日本語で出回る何カ月も前から英語で書かれた最新技術の記事をシェアし合っています。
また、立石(代表取締役CEOの立石剛史さん)が創業当時はエンジニアとして働いていたことがあるため、設備投資を惜しまない点もエンジニアの働きやすさにつながっています。
編集部
エンジニアが技術力を発揮するための支援は惜しまない風土があるのですね。
添野さん
はい。設備投資の他にも、書籍購入や資格試験の受験補助などのサポートも受けることができます。「最大のパフォーマンスで事業に貢献してほしい」というスタンスを感じられ、働いていて気持ちいいです。
オープンマインドなカルチャー。社内の情報交換も活発
▲社内のチャットではメンバー同士がさまざまな情報交換をしている
編集部
最後に、これから一緒に働く仲間に向けて、社内のカルチャ―についても教えてください。
添野さん
かなり主体的に動くことができる環境です。例えばエンジニアは新しい技術に興味を持ったらそれらをどんどん使っていこうというスタンスですので、主体性のある方はかなり楽しく働けると思います。
編集部
メンバーにはどのような方が多いですか?
久保さん
英語という文化をつなぐものに興味がある人たちですので、新しいことを知りたい、吸収したいという人は多いです。また、オープンな人が多く、Slackでも業務以外に本・映画・旅行などさまざまな趣味に関するチャンネルがあるので、いろいろ情報交換するのが楽しいです。
編集部
そうした情報交換を通じて、他のチームの方とも交流が生まれるんですね。
久保さん
週次のミーティングでも毎回10分程度、他の部署の人と話す時間が設けられています。そういう時間もすごく貴重だなと思っています。
自律性の高い組織で、会社とともに成長したい人を募集
▲求める人材について語る早川さん
編集部
事業も組織も成長フェーズにあるスピークバディさんでは、どのような人材を求めていますか?
早川さん
スピークバディは1人1人のプロ意識がとても高く、お互いがリスペクトし合い、本質に向き合う、自律性の高い組織です。
自分たちの仕事が、どんどん組織や事業の成長につながります。結果として、求められるレベルがさらに高くなり、自分たちもまた成長をしていかなければならない。そんな環境を求める方と、ぜひご一緒したいと思っています。
編集部
自分も会社も高いレベルで成長する中に身を置きたい方にとって、とても良い環境ですね。
早川さん
そうですね。これまでやってきたことの延長線だけはなく、その先の「非連続性」を経験したいという意欲のある方にはとても面白い環境だと思います。
編集部
久保さん、添野さん、早川さん、本日はありがとうございました!
スピークバディさんのミッションに共感した方、自律性の高いチームで成長したい方、多国籍なメンバーと語学の世界的企業を目指して働きたい方は、ぜひホームページや採用ページをご覧ください。
■取材協力
株式会社スピークバディ:https://www.speakbuddy.jp/
採用ページ:https://www.speakbuddy.jp/careers