エンジニアが働きやすい環境を作り、独自のカルチャーを大切にしながら成長を続けている企業をインタビューする本企画。今回は、株式投資の管理・分析アプリ「カビュウ」の開発や、Web3.0領域におけるシステム開発、さらに決済認証システムの開発・保守・運用など、幅広い分野でシステム開発を手掛けている株式会社テコテックにお話を伺いました。同社は、最新技術を活用しながら、多様なプロジェクトに取り組んでいます。
株式会社テコテックの事業概要と特徴
株式会社テコテックは、株式投資の管理・分析アプリ「カビュウ」の企画・開発・運営や、Web3.0領域におけるトータルソリューション「Spize+(スパイズプラス)」の提供、エンタメ施設向けチケット販売管理システム「RAP(ラップ)」を含む決済ソリューションなどのシステム開発・保守・運用を手掛けています。
同社は、小さな力で大きな動力を生む「てこの原理」をイメージし、社会を変革させる「梃子」となるテクノロジーを提供し続けるという理念のもとで事業を展開しています。先端的IT技術を社会に活かす開発が得意で、時代の流れに対応して常に革新的なソリューションを生み出しています。
フィーチャーフォンやスマートフォンのソーシャルゲーム隆盛期には多数のゲーム開発に取り組み、その経験で培った技術は現在のシステム・アプリ開発にも活かされています。特に、ユーザーの視認性・操作性に優れた製品を次々と生み出している点が特徴です。
会社名 | 株式会社テコテック |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区渋谷3-9-9 東京建物渋谷ビル6階 |
事業内容 | ・証券取引管理システムの開発・保守・運営 ・ブロックチェーンシステムの開発・保守・運営 ・暗号資産ソリューションの開発・保守・運営 ・決済認証システムの開発・保守・運営 ・デジタルコンテンツの開発・保守・運営 ・コンサルティング / デジタルマーケティングなど |
設立 | 2007年 |
公式ページ | https://www.tecotec.co.jp/ |
株式会社テコテックの社員の約7割はエンジニアです。完全リモートワークを導入しており、本社から遠く離れた場所で働く社員もいるなど、エンジニアが働きやすい環境を構築しています。
同社の働き方やカルチャーについて、管理部採用マネージャーの岩田さん、管理部採用担当の多田さんにお話を伺いました。
テコテックが提供する多様な最新テクノロジーソリューション
▲テコテックは個人投資家向け管理・分析アプリ「カビュウ」を提供
編集部
初めに、テコテックさんの事業内容について伺わせてください。
岩田さん
テコテックは金融領域のシステム開発を中心に、個人向けおよび法人向けのソリューションを提供しています。Web3.0(※)領域から決済ソリューション、株式・投資信託等の資産管理サービスの開発・保守・運用を手掛けています。
(※)「分散型インターネット」というインターネットに関する新しい概念を指す。これまでのインターネットはX(旧Twitter)やInstagramなどの巨大なプラットフォームを介してユーザーがコミュニケーションを取っていたが、Web3.0の技術を活用することでユーザー同士が直接情報をやり取りできるようになるとされている
株式投資 管理・分析アプリ「カビュウ」は、当社で企画・開発・運営し、個人向けプロダクトとして展開しています。このアプリは個人投資家を対象とし、投資の可視化や分析機能を備えています。証券会社のサイトでは蓄積されていない過去のデータを独自に集計、再整理できるのが特徴です。
Web3.0領域のシステムについては、お客様の依頼に応じて、NFT(※)を発行するシステムや、NFTをやり取りするサービスであるNFTマーケットプレイスの構築などを支援しています。Web3.0トータルソリューション「Spize+(スパイズプラス)」を展開し、コンサルティングから始めてWeb3.0ビジネスのスムーズな導入をサポートします。
(※)Non-fungible token(非代替性トークン)の略語。代替不可能なデジタルデータのこと。デジタルデータはコピー、または偽造されやすいという性質があるため、資産価値が生まれにくかった。しかしNFTが出現したことで、デジタルアートなど資産価値を生むデジタルデータを生み出すことができるようになった。
決済認証システムについては、エンタメ施設向けチケット販売管理システム「RAP」を開発・運用しています。鴨川シーワールドや角川武蔵野ミュージアム、最近ではイオンラウンジの予約システムなど、多くの施設に導入いただいております。
「RAP」以外にも決済認証システムの開発実績は多数あり、予約や決済機能はもちろん、ビデオ通話の導入によるオンライン診療や弁護士とのオンライン相談を実現するアプリ開発も手掛けてきました。
テコテックでは幅広くシステム開発を行っていますので、今までもこれからも領域を狭めず時流に合わせ事業展開してまいります。
▲決済認証システムの開発・保守・運用も手掛けている
編集部
決済認証システムの例からもテコテックさんはエンタメの分野と親和性が高いことが伺えますが、どういった背景があるのでしょうか?
岩田さん
当社はフィーチャーフォン、スマートフォンのゲームの隆盛期にゲーム開発を手掛け、ソーシャルゲーム全盛期にはデイリーTOP10に名を連ねるソーシャルゲームアプリを企画・開発・運用していた実績があります。
エンタメに関するシステム開発を行っていたこともあり、エンタメ業界とは親和性が高いといえるでしょう。
ゲーム開発の技術は、現在の別分野のシステム開発にも活かされています。ユーザビリティを意識した開発ができるというのが、テコテックの強みとして挙げられると思います。
テコテックの自由な社風と知的好奇心旺盛な人材
編集部
さまざまな分野のシステム開発を手掛けているテコテックさんですが、どのようにそれぞれの案件を進めていくのでしょうか?
岩田さん
案件については、比較的自由に進めています。テコテックはお客様から直接開発を任されることが多いのが特徴です。そのため、どういった技術を使って開発を進めていくのか自分たちで検討し責任を持って決めることができます。
開発の進め方については、開発チームのメンバーで話し合って決めていきます。開発リーダーがマネージャーに進め方について相談しますが、自由に任せてもらえるケースが多いです。
例えば、開発リーダーが本で学んだ新しい開発手法を実践したいと提案した場合、「ぜひやってください」と後押しするような文化があります。
編集部
自由度が高いという社風があるのですね。テコテックさんにはどんな方が多いのでしょうか?
多田さん
テコテックには知的好奇心が旺盛な人が多い印象です。1つのことにこだわるというよりも、いろいろな分野で挑戦したいという方が多いですね。
事業領域が広く、多様な案件の開発を手掛けているので、さまざまな案件に挑戦できるという環境が、テコテックの人物像を作り上げている要因の一つだと考えられます。
岩田さん
テコテックの社員はコミュニケーションを楽しむ方が多いと思います。エンジニアというと黙々と一人で作業をしているイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方は少ない印象です。
この社員の雰囲気も、お客様との距離が近いことが要因として考えられます。お客様の要望を直接ヒアリングする必要がありますので、人と話すのが好きという社員が多いですね。
ライフステージに合わせた柔軟な勤務制度
編集部
テコテックさんの勤務形態についてお教えください。
岩田さん
午前11時から午後4時までをコアタイムとしたフレックス勤務制を採用しています。コアタイム以外はフレキシブルタイムですので、早めに仕事を始めたり早めに終えたりという働き方が可能です。
また、子育て中の社員も多く在籍しています。朝に子どもを保育園に送って仕事を始めるという社員も多くいます。
また、男性エンジニアが育休を取得する例も増えています。もちろんエンジニア以外の職種の社員も育休を取得しており、その後円滑に職場復帰しています。男性社員も女性社員も、それぞれのライフステージに合わせて柔軟に働ける環境が整っています。
編集部
ここでも「自由度が高い」というテコテックさんの社風が表れていると感じました。
エンジニアの成長を支援する社内の学習環境
編集部
エンジニアの教育に関して、テコテックさんで実施されている施策はございますでしょうか?
多田さん
自分の技術や取り組んでいる案件について共有するイベント「テコテックトーク」を定期的に実施しています。また、「開発者ブログ」も社内で運営しており、社員が各自の興味のある技術について共有する場となっています。これらの取り組みを通じて、社内での技術情報の交換や学び合いを促進しています。
編集部
社員が自身の知見や技術を共有する場が複数設けられているのですね。個人の学びを推奨するような制度はありますか?
多田さん
はい、「資格取得推奨制度」があります。会社で指定した資格について、資格試験に合格した場合は受験費用を全額会社が負担する制度です。
対象となるのは、エンジニアに必要なIT系の資格がほとんどです。さらに、当社は金融分野のサービスも展開しているため、金融商品を取り扱う方向けの証券外務員資格も助成の対象としています。
編集部
テコテックさんの幅広い事業展開を反映した制度ですね。成長し、活躍した社員を評価する機会はありますか?
多田さん
忘年会と併せて年に1度、社員表彰式を開催しています。新人賞や技術賞、年間MVPなど20以上の賞を設けており、表彰式では評価のポイントを社員に伝えたうえで豪華な記念品を贈呈しています。
編集部
適切な評価により、社員の成長へのモチベーションも高まりそうですね。
リモートワークを中心とした柔軟な勤務体制
編集部
テコテックさんはリモートワークを導入されていると伺いましたが、実際にどのように運用されているのでしょうか?
岩田さん
テコテックでは、部ごとに設定されている月1度の出社日や、忘年会兼社員表彰式、業績や今後の会社の方針を伝える社員総会の日以外は、リモートワークが可能です。
バックオフィスの社員は約半数が出社していますが、エンジニアを含む開発チームは日によっては2~3人しか出社していないこともあります。テコテックの社員は約180名ほどですが、毎日10~20人程度が出社している状況です。
さらに、テコテックでは全社員に「在宅勤務手当」を支給しています。
編集部
日々ほとんどの社員さんがリモートワークで業務に当たっているのですね。場所を問わず働けるということで、遠方で仕事をしている社員さんもいらっしゃるのでしょうか?
岩田さん
はい、テコテックの社員のうち約1割が遠方在住者です。北海道や福岡で仕事をしている社員もいます。遠方にいる社員にも月に1度は出社してもらっていますが、やむを得ない事情がある場合は出社日であってもリモートで働くことができます。
オンラインとオフラインを組み合わせた効果的なコミュニケーション
▲Slackには輪読会のチャンネルもあり、メンバー同士で学び合っている
編集部
リモートワークで課題となりがちな社員間のコミュニケーションについて、テコテックさんではどのようなツールを使って取り組んでいるのでしょうか?
岩田さん
基本的にビジネスチャットツールの「Slack」を用いて社員間でコミュニケーションを取っています。文字のやり取りだけでなく、音声ミーティング機能の「ハドルミーティング」も活発に活用しています。
編集部
社員の方々は、疑問に思ったことを気軽に相談できる環境にあるのでしょうか?
岩田さん
テコテックはチャット上で気軽に相談できる雰囲気があります。事業部やプロジェクトごとにチャンネルがあり、そこで分からないことや確認事項を投げかけると、他の社員がすぐにアドバイスをくれる環境です。
編集部
仕事以外のプライベートな話題についても、社員間でコミュニケーションを取る機会はあるのでしょうか?
岩田さん
プライベートのやり取りも、Slackを活用しています。お酒やラーメン、ゲーム、辛い食べ物等、好きなものに関するチャンネルや、働くパパ・ママのチャンネルなども設けられており、社員それぞれが趣味や共通の話題について語っています。
また、輪読会のチャンネルもあり、メンバーで選んだ本について議論しています。各チャンネルへの参加は任意です。
オンライン上でのやり取りから発展して、オフラインでの交流も行われています。例えば、チャットで盛り上がった社員同士が実際に会ってゲームをしたり、お酒を飲みに行ったりすることもあります。
▲年末に行われる餅つきイベント。オフラインで交流する機会も多い
テコテックが求める好奇心旺盛で挑戦的な人材像
▲会社の魅力や採用したい人物像について話す岩田さんと多田さん
編集部
最後に、テコテックさんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
多田さん
テコテックには「人の良さ」「事業内容のおもしろさ、幅広さ」に魅力を感じて入社される方が多いです。面接は事業部の現場社員が担当しており、テコテックのリアルな情報や雰囲気を直接伝えることができます。これにより、応募者の方々は自分に合う環境かどうかを見極めやすくなります。
会社の雰囲気を知るという気持ちで、気軽にエントリーしていただければと思います。
岩田さん
テコテックは常に新しいサービスを提供し続けている会社です。そのため、新しいことや最新の技術に興味をお持ちの方との相性が良いのではないかと考えています。
新しいサービスの開発に関わりたいという好奇心旺盛な方は、ぜひ当社への入社をご検討ください。
編集部
幅広い分野で新しいサービスを展開しているテコテックさんだからこそ、さまざまな経験が積めると感じました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社テコテック:https://www.tecotec.co.jp/
採用ページ:https://www.tecotec.co.jp/recruit/