注目企業の躍進の理由や新しい働き方などについて、企業インタビューをしていくこの企画。今回は、インフルエンサーマーケティングプラットフォーム『toridori marketing(トリドリマーケティング)/toridori base(トリドリベース)』の運営など、幅広いインフルエンス・プラットフォーム事業を展開する「株式会社トリドリ(以下toridori)」にインタビューしました。
(※)記事中のデータは2024年4月上旬の取材時点のものです。
企業とインフルエンサーの影響力を最大化する「toridori」
toridoriは、「『個の時代』の、担い手に。」をミッションに掲げ、インフルエンサーマーケティング事業を展開する企業です。
インフルエンサーマーケティングプラットフォーム『toridori marketing(トリドリマーケティング)/toridori base(トリドリベース)』は59万件を超えるPR実績を持つほか、日本最大級のインフルエンサー成果報酬型広告システム『toridori ad(トリドリアド)』、インフルエンサーのオリジナルアイテム開発・セレクトショップ立ち上げ支援『toridori made(トリドリメイド)』など各種サービスを提供しています。
独自のネットワークを駆使した、インフルエンス・プラットフォーム事業を展開し、2022年に東証グロース市場に上場するなど順調な成長を見せています。
会社名 | 株式会社トリドリ(toridori Inc.) |
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住所 | 東京都渋谷区円山町28-1渋谷道玄坂スカイビル8階 |
事業内容 | インフルエンス・プラットフォーム事業 |
設立 | 2016年6月1日 |
公式ページ | https://toridori.co.jp/ |
働き方 | フレックス制度、部門によりリモートワーク可 |
今回は、toridoriの川内さんに、創業から組織、事業ともに拡大できているその理由や、会社全体の約半数を占める女性メンバーがライフスタイルとキャリアを両立できる環境などについて尋ねました。
あらゆる企業・インフルエンサーに対応できる強みを持つtoridori
編集部
toridoriさんの事業内容について教えていただけますでしょうか?
川内さん
toridoriは、各種サービスを通してインフルエンサーの方々に多彩な活躍の機会を提供する「インフルエンス・プラットフォーム事業」を展開しております。
インフルエンサーマーケティングを中心に、アパレルブランドの運営支援やSNSのコンサルティングなど、インフルエンサーに関わる事業を幅広く行っています。
また、近年ではM&Aにも注力しています。2023年12月には総合広告代理店である「株式会社OverFlow(以下OverFlow)」と事業統合いたしました。ナショナルクライアントに対して、社会的に大きなバズを生むPRを提供するOverFlowと共に、日々事業規模を拡大させていっています。
編集部
toridoriさんの強みや、同業他社との違いは、どんな部分にあるとお考えでしょうか?
川内さん
既存のインフルエンサーマーケティングは、ナショナルクライアントに対して、数百万人、数十万人と多くのフォロワーを抱えたメガインフルエンサーさんをキャスティングする座組が中心でした。
toridoriでは対象領域を広くし、中小企業や個人事業主の方々にもご活用いただけるインフルエンサーマーケティングサービスを開発し、フォロワー数が千人から1万人規模のマイクロインフルエンサーさんにもインフルエンサーマーケティングに参加する機会を提供しています。
この点が弊社の特徴であり強みだと思っています。
また、弊社は代表(株式会社トリドリ代表取締役社長の中山貴之さん)も含めて、インフルエンサー経験を持つ社員が多く、きめ細かなインフルエンサー支援を可能としている点も強みです。
自社開発マーケティングプラットフォームの好調で、組織・事業成長を実現
編集部
2022年に上場したり、事業規模を拡大したりと順調に成長されていらっしゃると思うのですが、成長を表す具体的なデータを教えていただけますか?
川内さん
売上成長については、直近5年は全て年間150%以上の成長を実現しています。
また、2016年の創業当時は13名程度だったメンバーも2019年には41名、現在では170名前後まで増えています。
編集部
成長を遂げられている要因についてもぜひ伺えますか?
川内さん
弊社の主力事業であるマーケティングプラットフォームの『toridori marketing(トリドリマーケティング)/toridori base(トリドリベース)』が一番の成長要因だと考えています。
企業がインフルエンサーへ直接PR依頼が出来るマッチングサービスで、企業用のPR依頼サービスが『toridori marketing(トリドリマーケティング)』、インフルエンサー用の案件管理アプリが『toridori base(トリドリベース)』です。
本サービスには会社として大きく注力しており、売上総利益は、前年比で300%近い成長率となりました。
編集部
ショート動画が主流になったり、消費者も自分好みのコンテンツに触れるようになったりと、SNSトレンドの変化は激しいです。
その中でも、御社はターゲット層を広げ、昨今台頭するようになったマイクロ・ナノインフルエンサーの方々にも強みを持っているからこそ成長されているのだと感じました。
約半数が女性の会社。男女ともに働きやすい職場を整備
編集部
toridoriさんでは、川内さんをはじめ女性社員の方々が多数いらっしゃるそうですね。社内全体の男女比率はどれほどなのでしょうか?
川内さん
会社全体で男性が52%、女性が48%という割合になっています。
編集部
女性目線で感じる働きやすさや魅力を教えてください。
川内さん
働き方の自由度が高いことと、心理的安全性が高いことだと思います。
フレックスタイム制度が導入されているので、仕事とプライベートのメリハリをつけて働けますし、有給取得率も88.9%と、「しっかり働いて好きな時にお休みをとれる」環境です。部署によってはリモートワーク制度も導入されています。ファッション・ネイル・髪型が自由であることも魅力的に感じるメンバーが多いようです。
また、トラブルがあった時の相談先としてコンプライアンス窓口があったり、相談をすれば親身に誰もが聞いてくれる環境で、性別問わず働きやすいと思います。
インフルエンサーとしての経験を生かしながら活躍するメンバーも
編集部
川内さんご自身のご経歴や、現在携わっている業務についてお話しいただけますか?
川内さん
私は中途採用でtoridoriに入社しました。前職は同業種といえるSNSマーケティングの会社で、インスタグラムの運用代行を行っていました。
入社してから広告案件のディレクションを行っている部署に1年ほど在籍し、現在は採用・人事を担当しています。
編集部
御社はインフルエンサー出身の方が多いそうですが、川内さんはいかがでしょうか?
川内さん
実は自分も、学生時代からSNSでインフルエンサーとして活動してきました。toridoriは副業OKなので、今もインフルエンサーとしての活動を継続して行っています。
私以外にもtoridoriの社員として働きながら、インフルエンサーの活動をしているメンバーもたくさんいます。
編集部
インフルエンサーとしての経験が、toridoriさんでのお仕事に活かされたことなどはありますか?
川内さん
私自身が代理店さんからPR案件をお受けする時に「こうしたらやりやすいな」と感じることがあり、いざ自分がPR案件をディレクションする立場になったとき、自分が感じたことを実際に行動に移すことができました。案件をお願いするインフルエンサーさんとのやりとりや案件をスムーズに進められたのは、自分のインフルエンサーとしての経験があったからこそだと感じています。
また、SNSを普段から見ることが多くトレンドに対する感度は高く持てている方だと思うのですが、それも自分の仕事には大いに役立っていると思います。
制度を利用し、育児とキャリアを両立するメンバー多数
編集部
toridoriさんで活躍されている女性社員さんのエピソードがございましたらお伺いしたいです。
川内さん
女性のチームリーダーは年々増えてきていますね。中には、育児と仕事を両立しながらマネジメントをしている女性メンバーもいます。
編集部
育児との両立をサポートするような制度はあるのでしょうか?
川内さん
弊社はフレックス制度を導入しており、定時は10時〜19時で、コアタイムは11時〜17時と設定されています。フレックス制度を活用して早めに出勤して17時に退社してお迎えに行くなどと、育児とうまく両立することが可能です。
また、産休・育休を取得しやすい環境となるよう相談窓口を設置したり、育児中の時短勤務やお子さんの突然の体調不良等に対応できるようにしたり、事業部全体で育児との両立ができるような風土を形成しています。
家族との時間を大切にしながら、キャリア形成を実現している方々を身近で見ることができ、自分に子供などができても長期的に働くイメージをしやすいです。
フラットな評価制度、積極的なジョブローテーション等でキャリア形成をサポート
編集部
育児とキャリア形成を両立させていたりしているとのことですが、女性のキャリア形成をサポートする仕組みについて教えていただけますか?
川内さん
まず弊社では、性別や年齢、経歴を問わず「どんな実力を持っているか、toridoriでどんな実績を残したか」をフェアに評価するようにしています。
その結果として、大胆な昇給や昇格を実現する女性メンバーも数多くいますし、1年を通して業績に大きく寄与したメンバーを表彰する年間MVPも、女性の受賞がめだちます。
また、一人ひとりが希望するキャリアを実現できるよう、ジョブローテーション制度が設けられています。「違う部署で新しいスキルを身に着けたい、今と異なるキャリアパスを考えてみたい」などメンバー本人が希望したら、積極的にジョブローテーションを行っています。
一人ひとりの希望に沿ったスキルアップおよびキャリア形成が可能です。
編集部
他に社員さんのキャリアアップやキャリアパス実現を支援する制度はございますか?
川内さん
社員のキャリア・スキルアップを積極的に推奨しているので、書籍購入費の補助や資格取得時の費用負担を行っています。
あとは社内外での研修も充実しており、マネジメント研修やリーダー研修など管理職を目指す方向けの内容も実施しております。
社員のスキルアップを促す多彩な研修を活発に実施
編集部
マネジメント研修やリーダー研修のほかに、どのような研修を実施されているのでしょうか?
川内さん
弊社は未経験からの入社メンバーも多いため、業界知識や業務に関する研修にも力を入れています。
例えば、スプレッドシートの使い方講習であったり、広告業界の研修であったりと、内容は様々です。
あとは、メンバーからの意見や悩みを受けて講習を開催することもあります。以前には営業職や企画職メンバーの資料作成に関する悩みを解決するため、資料作成に詳しいメンバーが講師となり「資料作成講習会」を実施しました。
編集部
研修などに参加された方からはどんな反応がありますか?
川内さん
中途採用で業界や職種未経験の方ですと、各種業務ツールの使い方、スプレッドシートの関数や数式などが分からなくて業務が滞ってしまうケースがあります。
そうした方々からは「研修を受けたことで、業務の効率化ができた」といったお声を聞きます。
編集部
御社の事業ですと、最新トレンドのキャッチアップも重要だと思うのですが、こちらについて社内で取り組まれていることはありますか?
川内さん
週に1回程度はインプットとして他のインフルエンサーマーケティング企業がやっている研修であったり、新しく始めた取り組みを、Slackで全社共有するようにしています。
もちろん、全社共有だけでなく、各部署それぞれで「こういうミームが流行っている」「こういうブームが来ている」などのトレンドのシェアは自発的に行っています。
編集部
研修の内容が多岐に渡っていて、トレンドシェアについても定期的に行われているとのことで、業界未経験、職種未経験の方でも安心できる環境ですね。
仕事とプライベートのバランスが「ちょうど良い」雰囲気
編集部
toridoriさんは平均年齢が29歳と非常に若手の方が多い印象がありますが、社内の雰囲気はいかがでしょうか?
川内さん
バックボーンがそれぞれ違う方ばかりで、「いい意味で」プライベートと仕事を分ける人が多いと感じています。そして、それが風通しの良さに繋がっていると思います。
前職も若いメンバーが多かったのですが、プライベートでの関わりが多くなったり、職場と私生活の境界が曖昧になることがありました。
若手社員が多い職場ではこういったケースがよくみられると思います。もちろん社員同士の仲が良いことはいいことなのですが、ちょっと息苦しさもあるものだと思いますし、実際私もそうでした。
toridoriは皆個性的で、それぞれ考え方や感じ方も色とりどりな会社なので、お互いに対して必要以上に干渉することはありません。もちろん、仲が悪いというわけではないですよ!気軽に相談したり、一緒にランチに行ったりという日常的なコミュニケーションや信頼関係はしっかり築けています。
仕事とプライベートのバランスがすごく良くとれていて、非常に過ごしやすく、仕事もしやすい環境だと感じていますね。
インターンでも裁量を持って、社員のような経験を積める
編集部
toridoriさんではインターン生の受け入れをされていますが、こちらを始めた経緯やインターン生が実際にやっている業務について伺えますか?
川内さん
toridoriでは、「年齢や経験問わず、能力を評価する」という風土が根付いているため、学生の方にも勿論活躍していただけるであろうと考え、インターンシップ制度を開始いたしました。
現在入社している方ですと、エンジニアのインターン生やで採用広報noteのライティングを行っているインターン生、IR情報の公開サポートや調査を担当するインターンなどがおります。
実力とやる気があればどんどん大きなお仕事をお任せしています。過去には、toridoriが上場した1日のレポートを書いてくださったインターンの方もいるんです。
編集部
インターンの方の直属の上司はどのような方が対応される形ですか?
川内様
事業部のトップである部長がマネジメントを直接行っています。インターン生といえども本当に社員と変わらないような待遇で活躍いただくことが出来ます。
編集部
御社でインターンとして働く面白みや、御社だから得られる経験などについて教えてください。
川内さん
弊社は上場企業ですが、いい意味でベンチャーらしい柔軟さのある会社です。だから、インターンの方であれど裁量がなかったり、言われたことだけをやらないといけなかったりという環境ではありません。
インターンのうちから、裁量を持って自主的に業務に取り組める環境は魅力的ではないかと思います。
また市場としても、企業としても成長スピードが非常に早い会社で、大学生の時点から一緒に成長していける面白さを感じていただけると思います。
編集部
学生のうちから組織や事業が成長していくのを身近に感じながら、社員さんと同じように業務に取り組めるのは非常に貴重な経験になりますよね。
toridoriは成長市場でビジョンを持って活躍したい方を歓迎
編集部
では最後に、転職を検討中の方へのメッセージをお願いします。
川内さん
toridoriでは、今後も積極採用を実施していく予定です。 当事者意識を持ち、成長意識のある方であれば、必ず活躍のチャンスがある会社だと思っています。
「成長中の企業で裁量を持って自分のスキルアップをしたい」「長期的に活躍していきたい」といった考えをお持ちの方には、ぜひご入社いただきたいです。
編集部
インフルエンサーマーケティング事業は成長スピードが早く、2027年には1,302億円に達すると予測されています。今後、独自の強みを持つ御社のニーズはさらに高まり、成長されていくのではと思います。
社員さんのスキルアップやキャリアアップを推奨されているので、成長意識が高い方や、大きい裁量を持って仕事をしたい方が御社にフィットし、ご活躍されるのではと感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社トリドリ:https://toridori.co.jp/
採用ページ:https://toridori.co.jp/toridori_recruit/