ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社VRAIN Solution(ヴレインソリューション)にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社VRAIN Solutionは、製造業に特化したDXソリューションを提供する企業です。AI技術を活用し製造現場の自動化及び省人化を支援しており、2020年設立・2024年グロース上場と急成長を遂げています。
同社最大の特徴は、「現場」「現物」「現実」の三現主義を重視し、エンジニアが製造現場に直接足を運ぶこと。自動車や食品、半導体を中心にさまざまな現場を経験しながら、実践的なスキルを培っていける環境があります。組織の多様性も特徴で、製造業出身者やベテランエンジニアなど多彩なメンバーが揃う一方で、20代でチームリーダーを担うメンバーがいるなど、若手が活躍できる土壌も整っています。
今回は同社のエンジニアのスキルや働き方の特徴、若手活躍について、コーポレート部部長の菊地さんと、DX事業開発部チームリーダーの平田さんにお話を聞かせていただきました。
VRAIN Solutionのエンジニアの魅力:製造現場を自分の目で確認できる
編集部
最初に、VRAIN Solutionでエンジニアとして働く魅力についてお聞きします。御社ならではという特徴やエピソードについてご紹介いただけますか?
平田さん
当社ではAI×製造業という組み合わせで、AIを活用した製造現場のDX化のソリューションを提供しています。そのため、製造業で重視される「現場」「現物」「現実」の三現主義をエンジニアの仕事にも取り入れ、エンジニアが製造現場で経験を積む機会を重視しています。
例えば私の所属するDX事業開発部では自動車関連のプロジェクトが多いため、まずトヨタ生産方式(TPS)(※)について学び、実際に工場見学も行って製造現場の製造ラインなどの実態を自身の目で確認します。特にエンジニアは製造業経験のないメンバーが多いため、多くの現場に足を運ぶ機会を意識的につくっています。
(※)「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」の考え方により無駄をなくし価格・品質・納期ともに向上を目指すトヨタの経営哲学ともいえる生産方式
編集部
自動車関連のクライアントを担当しているエンジニアが、他の業界の製造現場に足を運ぶ機会などもありますか?
平田さん
はい。当社では業界で担当者を分けていないため、一人のエンジニアが自動車だけでなく食品、半導体、機械などさまざまな業界のプロジェクトを担当します。「現場を見て理解する」というアプローチはどの業界でも共通しており、視野を広げる意味でも普段からさまざまな製造現場を訪れ、知見を深めています。
自動車以外で特に多いのは、食品のクライアントです。自動車とは全く異なる業界ですが、AIを活用する上での根本的な部分は共通しています。例えば、食品工場でカット野菜の製造ラインに異物が混入していないかを確認する案件でも、まずは現場に足を運び、実際にキャベツがどのように流れているのかを確認することから始めます。
現場理解が顧客の本質的な課題解決を導き、やりがいにもつながる
▲社内で検査装置の組み立てを行っているため、実際に装置に触れる機会も多い
編集部
エンジニアが現場を経験することで、具体的にどのようなメリットがありますか?
平田さん
エンジニアが製造現場の生のデータに触れることで、より最適なソリューション提供につながる点がメリットです。
AIベンチャーの中にはお客様が撮影した画像データを用いるだけのところもありますが、我々は現場の製造ラインを理解した上で、そもそもどうすればより良いデータが取れるのか、どういう仕様にすれば最適な方法になるのかといった上流工程から関わり、実装まで一気通貫で提供できます。これは他社と比べても大きな特徴の一つと言えるのではないでしょうか。
編集部
上流から下流まで関われることは、エンジニアとしての仕事のやりがいにもつながっているのでしょうか。
平田さん
その通りです。クライアントの本質的な課題解決に寄与できているという実感は、当社だからこそ得られるエンジニアとしての仕事の面白さですね。依頼に対応するだけでなく、お客様と一緒になって良いものを作り上げていくという姿勢は、チームメンバー全員が持っている価値観だと思います。
またさまざまな業界を経験することは、エンジニアのキャリア形成の上でも魅力です。AI×製造業という独自の領域で経験を積み、さらに製造業全般への知見を深めていくことは、エンジニアとしての市場価値向上につながるでしょう。
編集部
開発したソリューションが活用されている現場を実際に目にすることもありますか?
菊地さん
はい。PoC(Proof of Concept:実証実験)で終わらず、実用化されて現場で使われているというのが、当社の特徴の1つです。実際にスーパーマーケットで、VRAIN SolutionのAI技術を活かして生産された商品を見かけることもよくあります。自分が開発したものが形になって市場に出ており、実際に目にすることができることも大きなやりがいです。
自己学習と社内勉強会で、最新のAI技術をキャッチアップ
▲AIコンサルタント勉強会の様子。発表者がテーマを決め、知識や業界トレンドを共有している
編集部
AIの分野では、具体的にはどのような最新技術を扱われていますか?
平田さん
現在最も多いのは画像認識関連のAIです。例えば画像認識アルゴリズムや、最近注目を集めている生成AI技術なども扱っています。製造業のお客様からも需要が高く、最新のアルゴリズムを用いたサービスをスピーディーに提供しています。
編集部
AIの最新技術について、社内での学習や知識共有の場はありますか?
平田さん
前提として、AIは非常に技術の進歩が速い分野です。経験者であっても日々アンテナを高くして学習していかなければ取り残されてしまうため、当社で活躍するためには意欲高く自己学習に励む姿勢があることが前提です。
その上で、さらにお互いの学びを高め合っていけるよう、会社では月1回の勉強会を開催しています。そこでは各メンバーが読んだ論文や最新記事を共有し、新しい技術について議論します。例えば画像生成AIのStable Diffusionが登場した際は、その内部構造について検討したり、製造業での具体的な活用方法について話し合ったりしました。
また、自己学習に必要な書籍購入や、オンラインニュースサイトの購読も会社負担で可能です。金額の明確な上限は設けておらず、必要性を上長に説明して承認を得られれば購入できます。
編集部
勉強会では、日々アップデートされる最新技術の中から、より御社の実務に近いテーマを取り扱っているということでしょうか。
平田さん
そうですね。ただしAIコンサルティングの職種で重要なのは、いかにお客様の課題に対して提案の引き出しを増やしていくかということです。そのため、より実践的な技術を中心に、なるべく幅広いテーマを取り扱って議論を深めることを重視しています。
20代でリーダーに!VRAIN Solutionの若手活躍事例
▲社内にはDX事業開発部と技術開発部があり、20代中心のDX事業開発部に対し、技術開発部には40代から50代のベテランエンジニアが多く在籍
編集部
若手社員の活躍について具体的な事例を教えていただけますか?
平田さん
私の所属するDX事業開発部は社内で最も若い部署で、平均年齢が26歳程度です。私自身も29歳でチームリーダーを務めており、若手の内から活躍できる風土を実感しています。
編集部
平田さんのように、若手社員が活躍できる秘訣は何なのでしょうか。
菊地さん
当社では年功序列ではなく、いかにお客様に価値提供できているかを重視しています。年齢を問わず、成果をあげた社員にはしっかりと責任あるポジションへの昇進や昇給を叶える方針です。
平田の場合も、学生時代にAI関連の研究をし、前職で製造業を経験した強みを持っていましたし、それだけでなく入社後の顧客対応や付加価値提供における努力が評価されました。努力次第で、誰にでも活躍のチャンスがある会社です。
平田さん
先ほどもお話したように入社3か月以降から主担当として案件を主導するようになるため、若手の内から大きな裁量権を持って仕事ができるのも大きいですね。案件の担当も基本的に手上げ制で運営しているため、年齢に関係なく、意欲と努力次第で大きな案件を任され、成長していける環境があります。
編集部
案件の担当をアサインではなく手上げ制としている理由は何ですか?
平田さん
仕事における主体性を重視しているためです。自ら手を挙げて担当することで「これは自分の仕事だ」という主体性が生まれ、それが仕事の楽しさにもつながります。そのため担当だけでなくプロジェクトの進め方から技術選定まで個人に任せています。主体性を持って仕事をすることが、若手社員の成長意欲にも大きく影響すると考えています。
3か月で案件を主導。裁量の大きさと、対面指導による手厚いサポート体制
編集部
エンジニアの入社後の育成体制について、具体的な流れを教えていただけますか。
平田さん
当社のプロジェクトは概ね2〜3か月単位で動いているため、最初の3か月は先輩社員の下でOJTを行う形で進めています。この期間はクライアントとのミーティングへの同席や現場への同行を通じて、製造業の基礎知識を学んでもらいます。
3か月のOJT期間を経た後は、案件の主担当を任せます。もちろん困ったことがあれば周囲に相談できる体制は整えていますが、基本的には入社3か月後にはその案件の責任者として、クライアントとも直接やり取りをしながら案件を主導していく流れです。
編集部
周囲はどのようにフォローしていくのでしょうか。
菊地さん
当社ではIT業界には珍しく、基本的に全員フル出社する勤務形態をとっています。そのため先輩社員が常に近くで直接指導をする体制を整えており、普段から技術的な雑談や情報共有が活発に行われるのが特徴です。
例えばクライアントへのメール文面の確認や、資料のレビューなども、その場でフィードバックを行いながら、少しずつスキルアップを図っていける環境です。
また、対面コミュニケーションができることで、ちょっとした相談に対する心理的ハードルが低いのもメリットですね。出社型の勤務形態だからこそOJTの効果も高まり、個人の成長や技術力の早期の習得につながっていることを実感しています。
また当社の組織体制の特徴として、20代から60代まで幅広い年齢層のエンジニアが在籍しており、AIだけでなく製造業出身者や、C++などのプログラミング言語に精通したエンジニアなど、多彩なメンバーが揃っています。バックボーンの異なるメンバー同士の議論から学べるところも多く、そこでも出社の良さが活きています。
VRAIN Solutionから読者へのメッセージ
編集部
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
平田さん
DX事業開発部が求めるのは、主体性を持って、さまざまなことに挑戦できる人材です。依頼された仕事をこなすだけでなく、主体的に案件を進め、お客様の課題に合った提案をできることが大切です。また、さまざまな業界を担当する中で初めて取り組むような案件も多いのですが、そこで諦めずに挑戦できる方が当社で活躍できると考えます。
また当社で仕事をする上で、コミュニケーション能力も重要な要素です。社内の経験豊富なメンバーと積極的にコミュニケーションを取りながら、自身の知識の幅を広げていくことが求められます。そういう姿勢を持つ方は、ぜひ当社でのキャリアを検討いただけると嬉しいです。
菊地さん
当社は「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」というミッションのもと、製造現場の自動化支援を通じて世界へ事業を拡大していこうとしています。海外展開を含め、新しい領域にどんどん挑戦していく段階にあります。
経験のない分野にもチャレンジする意欲のある方にとって、魅力的なフィールドになると考えています。ぜひそういったマインドをお持ちの方にご検討いただければと思います。
編集部
平田さん、菊地さん、本日はありがとうございました!
編集後記
株式会社 VRAIN Solutionの働き方のまとめ
事業の特徴 |
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働き方 |
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育成体制 |
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組織風土 |
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求める人材 |
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株式会社 VRAIN Solutionの基本情報
企業名 | 株式会社 VRAIN Solution |
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住所 | 東京都中央区晴海1-8-11晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーY17階 |
事業内容 | 製造業向けAIサービスの提供 |
設立 | 2020年3月 |
公式ページ | https://vrain.co.jp/ |
採用ページ | https://vrain.co.jp/recruit/ |
募集職種 | AIコンサルティングエンジニア |