働きやすい環境づくりや社員のサポート体制などに力を入れている企業を紹介するこの企画。今回は、ヘアケア製品の「スカルプD」シリーズをはじめ、予防医学やエイジングケアに関するソリューションを提供しているアンファー株式会社さんを取材させていただきました。
アンファー株式会社とは
アンファー株式会社は「自分をより“美しく”、“健やかに”することを通じ、人生をより“愉しく”したい人を増やすこと」を企業理念に、ヘアケア・スキンケア事業をはじめ睡眠事業やオンライン診療事業(コンサルティング事業)など5つの事業を展開している会社です。
また、専門の医師や大学機関との共同研究なども行っており、医学的知見に基づいたプロダクトやサービスを提供しています。
会社名 | アンファー株式会社 |
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住所 | 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F |
事業内容 | ヘアケア製品、化粧品、サプリメント、健康食品、専門医師が監修した商品など、オリジナルのエイジングケア製品・サービスの研究開発・製造・販売・卸販売業務 |
設立 | 1987年10月8日 |
公式ページ | https://www.angfa.jp/ |
アンファーでは、若手が多く活躍し、部署や上司・部下といった垣根を超えたオープンな社員間コミュニケーションが活発に行われています。社員のやる気やコミュニケーションをサポートする充実した福利厚生や採用にあたって求めている人物像などについて、人事の中村さんにお話をうかがいました。
スカルプDなど医学的知見に基づくプロダクトを提供
編集部
まず、アンファーさんの事業内容について教えてください。
中村さん
アンファーは予防医学やエイジングケアに関するさまざまな領域で、健康や美に対する人々の課題に寄り添ったプロダクトとサービスを研究・開発・提供している会社です。クリニックと相互に連携しながら、主に5つの事業を展開しています。
メインとなるのは、頭皮のタイプに合わせて選べるシャンプー「スカルプD」シリーズや、スカルプDの毛髪研究をもとにして開発された「スカルプDまつ毛美容液」シリーズなど、ヒット商品を擁するヘアケア・スキンケア事業です。
そのほかには、睡眠医学を駆使した寝具や睡眠解析デバイスなどを提供する睡眠事業、オンライン診療事業、クリニックへの心理的ハードルを下げて身近なものにしていくためのファストクリニック事業、女性健診事業があります。私どもアンファーが行っているのは、どれも「人生をより“愉しく”」するための事業です。
編集部
アンファーさんのいちばんの強みはどこにありますか。
中村さん
医学的知見に基づいたソリューションの提供ができている点です。アンファーはDクリニックグループの一員で、専門の医師や大学機関と共同研究をしたり、そうしてできたアンファーの製品をクリニックで有効活用できるようサポートしたりと、お互いに連携を取り合っています。
グループ内のクリニックにおける臨床データや医師の先生方の監修に基づいて商品やサービスを開発しているところが、アンファーの強みと差別化のポイントであり、同時に大きな特徴となっています。
編集部
なるほど。5つの事業すべてにおいて、実際に治療を行うクリニックと予防医学に取り組むアンファーとで相互連携をとって製品を研究・開発・活用し、その臨床データやカスタマーの生の声をもとにまた新たな商品開発をするという、好循環ができているということですね。
若手が多く活躍、30代で取締役になった社員も
編集部
アンファーさんでは若くして責任ある立場を任されることも多いそうですが、若手の皆さんの活躍状況についてお聞かせください。
中村さん
例えば新卒の社員でいうと、早い方は入社3年目で1つのブランドのブランドリーダーを任され、5年目でユニットリーダーに就くケースもあります。ユニットリーダーというのは、いわゆる課長相当のポジションです。また、最強のロールモデルでいうと、新卒入社11年目の30代でアンファーの取締役に就任した方がいますね。
編集部
転職をして中途で入られた方についてはいかがですか。
中村さん
積んでこられたキャリアがありますから、入社1年目でユニットリーダーになる方もいます。ですが、「新卒だから」「中途だから」という理由で上のポジションになるということはありません。大切なのは、その仕事に対してどれだけやる気があるかです。
アンファーでは、実力を持った方に仕事を任せるのではなくて、熱意やブランドへの愛情といった気持ちを強く持っている方に仕事を任せようという方針をとっています。実力や経験年数があるに越したことはないですし、中途の方にとって外での経験が武器になることは間違いありません。ただし、熱意がスキルや経験値を上回った場合、チャンスが巡ってくるときが往々にしてあるということです。
年齢ではなく、熱意・やる気を評価するワケ
編集部
キャリアパスとしては、1つの職種・部署で上を目指していくという形になるのでしょうか。
中村さん
いえ、新卒社員に関しては、最初はジョブローテーションを前提として配属されます。デジタルマーケティング、オンラインモールのWeb販売、営業など、人によって入り口はさまざまです。
ローテーションしていくつかの領域・職種で経験を積んだり、他の部署のメンバーたちと協力して何かをしたりということを積み重ねていくなかで、上のポジションを任されることもあります。幅広い領域に対して自分の考えを持っている方は、プロジェクトの統括などに就くのも早いですね。
あとは、SNSやインフルエンサーの活用策のように、経験のあるベテランよりも若い人の方が逆に得意だという業務もあります。先ほどのやる気の話にもつながるのですが、得意な人・好きな人・やる気のある人のほうが、勉強や情報収集も熱心にしますし、人よりも多く働いて成果を求めるので、良い結果につながりやすいのです。
ですから、その分野が得意だという人や、「ぜひ私がやりたい」という人に任せるべく人を配置した結果、若いメンバーが上に立つということも多々あります。
編集部
ジョブローテーションをされているとのことですが、自ら「これがやりたい」と手をあげて異動するということもあるのでしょうか。
中村さん
もちろんありますが、手をあげたからすぐ行けるというわけではありません。マインドを重視する文化である以上、いま向き合っている元の仕事に対する熱意・働きぶり・成果を見られていますので、手をあげる方は多いのですが、手を挙げた全員がすぐに移動希望を叶えられるわけではありません。組織の状況と合わせて、全社最適で判断をしています。
また、社員間の距離が近いので、「あの子はずっとこういうことをしたいって言っているよね」とか「この子ってこういうキャリア志向だよね」ということは、人事も他部署を含めた上層部も把握しています。熱意を持って自分の仕事を頑張っていれば、誰かが見ていて、ふっと手を差し伸べてくれたり、チャンスをもらえたりということが起こりやすい会社なんです。
アンファーでたいていのやりたいことは叶えられる
編集部
アンファーさんは、新卒の方も中途の方も従業員定着率が高いそうですが、その理由はどこにあると思われますか。
中村さん
社内カルチャーや福利厚生などいろいろと理由はあると思いますが、私が社内の若い方やアンファーを受けてくださる学生さんによく言っているのは、アンファーはグループ内でやりたいことを実現できる会社だということです。
メーカーゆえに多種多様な職種がありますので、たいていの職種はアンファーにあります。予防医学やエイジングケアに関する事業であれば、たいていの事業はアンファーで興すことができます。つまり、何か新しくやりたいことができたときに、転職をしなくても事業部間やグループ間での異動でそれが実現できる環境にあるということです。
編集部
若い方でも、新規事業などに関わることができるのでしょうか。
中村さん
もちろんです。アンファーの基幹事業はスカルプDシリーズなどのヘアケア・スキンケア事業であり、そこをしっかり運営していくというのが前提ではあります。ですが、同時に新規事業、新ブランド、新商品、新サービスの開発にもかなり力を入れているので、熱意がある方にはむしろ積極的に関わってもらいたいです。
若手に限定したことではありませんが、どんなに若い方でも、中途入社で入社年数が浅い方でも、社員の「やりたい!」を応援・サポートする風土がアンファーにはあります。まして今は、組織自体がどんどん大きくなっていく成長過程にあるので、やりたいことを叶えるチャンスは多いはずです。
編集部
年齢に限らず、熱意次第でいくらでもチャンスと選択肢が広がっているということですね。
フラットなコミュニケーションがとれる社内カルチャー
編集部
若い方が活躍していくうえで、熱意があっても壁にぶつかることや失敗することはあると思うのですが、そのときのサポート体制について教えてください。
中村さん
アンファーでは、年齢や上司・部下という垣根に関係なく、オープンでフラットな社内コミュニケーションをとることができます。仕事でわからないことがあったり、つまづいたりしたときに、知見を持っていそうな誰かに聞きやすい環境ですね。
こういった情勢ですので在宅勤務も取り入れていますが、コミュニケーションを大事にしている会社なので、出社の割合のほうが多くなっています。オフィスを1周立ち歩けば、今やっている案件の領域に詳しい方や、その業務の経験者をみつけて話を聞きに行くということは容易です。
助け合いといいますか、SOSを出している方がいたら、所属している部署やプロジェクトにかかわらず教えてあげる、サポートしてあげるという社内カルチャーが根付いていますので、入社して間もないという方も仕事を進めやすいのではないかと思います。
▲アンファーのオフィス。明るくオープンな雰囲気がある
編集部
他部署に足を運んで質問をするというのは、受け身の方などにとってはハードルが高いのではないでしょうか。
中村さん
社内はフリーアドレスですし、普段働いているスペースには壁も仕切りもありませんので、コミュニケーションが生まれやすい空間にはなっていると思います。
また、社員同士のコミュニケーションを後押しする制度も充実していますので、ありふれた言い方になってしまいますが、社員同士がとても仲がいいんですよ。約300名の社員がいて、誰もが誰とでもフランクに仲良く話せる間柄であるというのはアンファーならではの特徴ではないかと思います。
編集部
仕切りを設けない、制度で後押しをするといった環境づくりをすることでコミュニケーションが活性化し、その結果として個々の年齢やポジションにとらわれないフランクな交流と助け合いが社内カルチャーとして定着したということですね。
ワークライフバランスの実現を支援する福利厚生
編集部
アンファーさんは福利厚生が充実しているそうですが、どのような制度があるのか特徴的なものをいくつか教えていただけますか。
中村さん
そうですね。では、まず先ほど話に出ました“社員同士のコミュニケーションを後押しする制度”についてご紹介したいと思います。
「社員同士で積極的にコミュニケーションをとりなさい」「話しかけに行きなさい」と口先だけで指導をしても、なかなかそこに良質なコミュニケーションは生まれません。ランチ代や飲み会費用を会社がサポートする食事補助制度や部活動への金銭補助など、アンファーには仕事の場以外で金銭的な負担が無く社員間コミュニケーションがとれる制度が充実しています。
編集部
そうした制度の利用率というのは高いのでしょうか。
中村さん
利用率は高いですね。上層部や他部署の方と話をしたい、仲良くしたい、仕事の話も聞きたいし聞いてほしいと思っても、「連れて行ってくださいよ」とは言いづらいものです。連れて行ってもらうほうには心理的な負担が、連れて行く上司の側には金銭的な負担がかかってしまいます。
そうした負担がコミュニケーションの変な足かせにならないよう、金銭的なところは会社が負担しますという制度です。
熱意をサポートするキャリアバックアップ制度と報奨金制度
編集部
ワークライフバランスの「ワーク」、つまり業務に関する福利厚生というのはどのようなものがありますか。
中村さん
「キャリアバックアップ制度」と「報奨金制度」という、キャリアアップ・スキルアップをしたいという熱意のある方を会社が支援する制度があります。
キャリアバックアップ制度は、会社にとって必要だと思われる専門的なスキルや資格の取得のためにかかる費用を負担するというものです。アンファーでは若くしてリーダー業に就く方も少なくないため、そういった方へのサポートという面もあります。
例えば初めてブランドマネージャーをやるという方が、マネージャー研修に行ったり、マーケティング検定を受けに行ったりしています。若い方にとっては金銭面がハードルになることが多いので、自ら情報収集をして、自分に必要な講座や資格を見つけて、「こういう勉強がしたいです」「こういった資格がとりたいです」と言ってきてくれる方には惜しまず援助しますよという制度です。
編集部
この制度も利用率は高いのでしょうか。
中村さん
はい。社員の6〜7割の方は1度はこの制度を使ったことがあると思います。毎年1回は利用しているという方も多いです。上限は年間で5万円までと一応決まってはいますが、5万円を超えるものに関しても担当部署の責任者の承認があって、かつレポートを提出するのであれば承認されます。
編集部
もう1つの報奨金制度というのはどのような制度ですか。
中村さん
会社や上長が必要だと判断した資格一覧のようなものがあるのですが、その一覧に載っている資格を取得するとお祝い金が出るという制度です。例えば、毛髪診断士®や日本化粧品検定®などの資格が一覧に載っています。この制度が導入されてから、資格を取りに行ったり、外に学びに行ったりするメンバーがとても増えました。
医療相談サービスなどアンファーならではの福利厚生も
編集部
次に、ワークライフバランスの「ライフ」に関する福利厚生はどうでしょうか。
中村さん
アンファーならではの福利厚生ということで、自社製品の社員割引、グループのクリニックにかかった際のグループ割引、さらにはグループに所属されている医師の先生方に相談ができる医療相談サービスなどがあります。
ほかには、子育て支援やスポーツジム利用補助のような日頃の生活をより豊かにする福利厚生制度も好評です。基本的に社員を家族と考えている会社ですので、家族の日々の生活が少しでも良いものになるようにということでライフプラン支援制度のようなものが設けられています。
福利厚生とは少し異なりますが、有給取得も取りづらさはなく、社会情勢に合わせて在宅勤務や時差出勤制度といった働き方の柔軟性も徐々に取り入れている最中です。そういった会社の働きかけのおかげか、「働きづらい」といった声があまりないというのが人事としては自慢ですし、会社のいいところだと思っています。
編集部
なるほど。社員間のコミュニケーションを深めたり、仕事に役立つスキルや資格の取得をサポートしたりする仕事・キャリア面のみならず、プライベート面を充実させるための福利厚生もあることで、ワークライフバランスの実現を目指しているということですね。
求める人材はアンファーについて同じ熱量で語れる人
編集部
採用にあたって、アンファーさんが求めている人物像や資質というのはなんですか。
中村さん
私どもの会社は、例えば「挨拶をしっかりする」「感謝の気持ちを持つ」のような人としての基本的なことをとても大事にしている会社です。そのため、その行動理念に深く共感し、真面目で素直でポジティブな人がいいと思っています。言葉にしてしまうとシンプルですが、その部分がずば抜けている人がいいですね。
それから、アンファーで働いている私達はアンファーのことがすごく好きなんです。アンファーのことが好きで、事業やブランドが好きで、そこに愛情を持って働いているからこそ、実力以上の大きい仕事ができるのだと本気で思っています。
これから入って来る方にもアンファーを好きになっていってほしいですし、外から見たアンファーへの愛着や、「ブランドをこうしていきたい」「アンファーをこうしていきたい」という熱意を見せていただければ嬉しいです。そういった内容について、アンファーの社員と同じ熱量で話せる方に、ぜひ来ていただければと思います。
編集部
本日はありがとうございました!
■取材協力
アンファー株式会社:https://www.angfa.jp/
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