新しい働き方や社員のサポート体制などに力を入れている企業を紹介していくこの企画。今回は「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める。」をビジョンに掲げ、フリーランスと企業のマッチングサービスを中心に、HRを主軸とした事業を展開する株式会社Hajimari(ハジマリ)さんにお話を伺いました。
株式会社Hajimariの事業概要と特徴
株式会社Hajimariは、「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める。」というビジョンのもと、人材領域で様々な事業を展開しているスタートアップ企業です。2015年の設立時は「株式会社ITプロパートナーズ」という社名でしたが、2020年4月1日に現在の社名に変更しました。
雇用形態にとらわれず自身のありたい姿で働ける「自立した人材」で溢れる社会を目指し、フリーランス・業務委託と企業のマッチングサービスを中心に、次々と新しいサービスをリリースしています。利用企業は5,000社以上にのぼり、実績も社員数も急速に成長しています。
会社名 | 株式会社Hajimari |
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住所 | 東京都渋谷区道玄坂1-16-10渋谷DTビル6階(総合受付)・9階 |
事業内容 | フリーランス・業務委託のマッチングサービスのほか、スキルアップ型キャリア支援サービス、地方創生・スタートアップ向け開発支援サービス等 |
設立 | 2015年2月 |
公式ページ | https://www.hajimari.inc/ |
働き方 | 365日リモートワークOK |
今回は、株式会社Hajimariのブランド戦略室人財戦略グループのリーダーである飯田さんに、同社が大切にしているビジョンや会社のカルチャーなどについてお話を伺いました。
株式会社Hajimariが展開する「自立」支援サービス
▲株式会社Hajimariで行っている事業内容のイメージ画像。
編集部
まず最初に、Hajimariさんの事業内容についてお聞かせいただけますでしょうか。
飯田さん
Hajimariでは「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める。」というビジョンを掲げており、人材領域で9つの事業を展開しています。このビジョンは現在展開しているすべての事業に反映されています。
メイン事業として、フリーランスと企業のマッチングサービスを複数展開しています。具体的には以下の4つがあります:
- 「ITプロパートナーズ」:優秀なIT起業家・フリーランスと成長企業をマッチング
- 「人事プロパートナーズ」:フリーランス人事と成長企業の業務委託マッチング
- 「マーケティングプロパートナーズ」:マーケティング領域の専門人材を企業の成長戦略に合わせて紹介
- 「ファイナンスプロパートナーズ」:高度な経理財務人材と成長企業のマッチング
これらのサービスを通じて、フリーランスや業務委託人材と企業をつなぎ、企業の課題解決を支援しています。
また、学生向けのスキルアップ型就活支援サービス「intee(インティ)」も展開しています。社会人メンターが一対一でキャリア教育を行い、学生の自律的なキャリア選択と企業とのマッチングをサポートしています。
2022年からは長野県長野市にサテライトオフィスを設置し、開発支援・地方創生事業「TUKURUS」を開始しました。TUKURUSは地方自治体のIT化と地域在住の若手IT人材のフルリモート採用・育成を通じて、地域社会の持続的な発展を支援しています。
さらに、2023年3月には働き方やキャリアに関する調査・分析を行い、情報を発信する調査機関「Haji Labo」を設立しました。多様化する働き方やキャリア選択の中で、ビジネスパーソンの意思決定を支援するため、最新の働き方トレンドを調査・研究し、情報提供を行っています。
代表の経験から生まれた「自立」と「幸福度」向上のビジョン
▲株式会社Hajimariが掲げるビジョン。(公式サイトより引用)
編集部
Hajimariさんが掲げているビジョンが事業に反映されているとのことですが、そのビジョンを掲げるに至った経緯を教えていただけますか?
飯田さん
まず「自立」には、自分の人生を周りや世の中の当たり前に流されて意思決定するのではなく、自らの意思を持って選択し続けることが人生の幸福度に繋がっていくのだという考えが込められています。
このビジョンができた背景には、代表の木村直人さんの経験があります。木村さんは、「いい大学に行って、いい企業に入ったら安泰だ」という世間一般の考えに従い、大学卒業後に大手保険会社に就職しました。
しかし、入社後、周囲の意見をそのまま自分の人生に反映していくことに疑問を感じ始めました。「このままでいいのだろうか」という将来への不安が原体験となり、多くの人が自らの価値観や意思に基づいて人生の道を選べるようにしたいという思いから、「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める」というビジョンが生まれました。
このビジョンに基づき、自己実現できる人や自らの意思で人生を決定していく人を増やすことを目指し、様々な事業を展開しています。
リモートワークでも社員同士が自発的に交流する環境
編集部
Hajimariさんでは「365日リモートワークOK制度」を実施されています。実際、社員の皆さんのリモートワークと出社の割合はどれほどなのでしょうか?また、合わせてリモート環境でのコミュニケーションにおける工夫などもお聞かせください。
飯田さん
リモートワークと出社の頻度は社員の自由としており、特に出社日も決めていませんが、週2、3回出社している社員が多いですね。地方在住のメンバーもいますので、フルリモートで働いている方もいます。
コミュニケーションについては、主にSlackを利用しており、常に誰かが情報を発信している状態です。Slackでの発信には多くのメンバーが反応し、事業部やチームによってはZoomなどを使ってこまめに連絡を取り合っています。このように、社員同士で円滑なコミュニケーションが取れています。
また、職種関係なしに社員が積極的にオンラインランチを実施しています。最近では、エンジニアチームがシャッフルランチのような形式でオンラインランチを行っていました。
編集部
人事からの働きかけがなくても、社員の皆さんが自発的にコミュニケーションを取り合っているということですね。
飯田さん
そうですね。弊社では社全体として特別なコミュニケーション促進制度は設けていません。
私達の会社には親密なコミュニケーションを好むメンバーが多く、「自立」というビジョンに共感し、自主的に行動できる人材が集まっています。そのため、結果的に会社から呼び掛けなくても、メンバー同士で自然と交流が生まれています。
編集部
自発的なコミュニケーションが行われているとのことで、会社主導の交流よりも活発で円滑な関係が築かれているように感じます。業務外でのオンラインランチなども積極的に行われていることで、メンバー間の結束が強まり、スムーズな業務遂行にもつながっていると推察されます。
当事者意識を持って自ら進んで兼務する文化
▲株式会社Hajimariのカルチャー「兼務文化」「抜擢文化」(公式サイトより引用)
編集部
次にHajimariさんのカルチャーについてお聞きしたいと思います。御社には「兼務文化」と「抜擢文化」がありますが、これらは社員の皆さんが成長する機会を得るためのカルチャーだと思います。まず「兼務文化」ができた背景や、こちらに関する具体的なエピソードがあればお聞かせください。
飯田さん
様々な業務を兼務しているメンバーが多いですが、兼務することを制度化したり、会社から強制しているわけではありません。
メンバー一人ひとりが、当事者意識を持って会社や事業部、チームのことを考え「自分がこういった業務を担ったほうが組織が前に進むのではないだろうか」と自主的にいろいろな業務を行っている、というのが実態に近いです。
具体的な例を挙げると、2018年は人事担当者がいなかったため、当時新卒1年目のメンバーが営業と新卒採用の業務を兼務していました。私自身も人事として、新卒採用だけでなく、中途採用や広報、制度整備なども担当しています。
多くの企業では、人事部門内で新卒採用、中途採用、教育、制度企画などの業務ごとに担当が分かれています。しかし、弊社では人事の正社員が2〜3名体制のため、1人が1つの業務だけを担当していては組織として機能しません。そのため、会社を自分事として捉え、必要な業務を積極的に担当することで、結果的に兼務している状態になっています。
私たちの掲げるバリューの一つに「Hajimariをジブンゴト化する」というものがあり、会社、組織にとって必要なことを自分で判断して行動することが文化として浸透しています。そのため、自然と様々な業務を並行して行うメンバーが多いのだと考えています。
▲株式会社Hajimariが掲げるバリュー。(公式サイトより引用)
チーム一丸となる株式会社Hajimariのサポート体制
編集部
先ほど新卒で営業と人事を兼務していた方の話がありましたが、これは兼務文化と抜擢文化の良い例だと思います。若手の抜擢には周囲のサポートが重要だと考えますが、具体的なサポート体制はどのようになっていますか?
飯田さん
抜擢されたメンバーには、基本的にメンター的な役割を果たす人がつきます。制度として意図的に設けているわけではありませんが、自然と周囲がメンバーをサポートする形になっています。例えば、新卒で事業部長に抜擢されたメンバーも、一人で奮闘するのではなく、代表や役員陣が積極的にサポートにあたっていました。
Hajimariは「みんなで」という意識がとても強い会社で、責任者に抜擢をされたり、レベルの高い仕事を任されたときも、その人に任せきりにはしません。基本的には誰かが見守っていますし、部下のメンバーも支えていこうとする雰囲気があります。会社全体で同じ目標や方向性を共有しているという強いカルチャーがあるのです。
編集部
具体的に、どのようにメンバーを見守り、支えているのでしょうか?
飯田さん
事業部の規模に応じて、ユニットリーダーが個々のメンバーを、リーダーがチーム全体をまとめるという構成になっています。最大規模の事業部では、5〜6人で1チームを形成し、各チームにリーダー1人、その下にユニットリーダー1人を配置しています。各チームでは、1on1面談や週1回のミーティングが日常的に行われています。
また、最近導入した新しい制度があります。私たちが提供している「メンタープロパートナーズ」というサービスを社内でも活用し始めました。これは、初めて事業部長や役員になる方に、社外の経験豊富な代表や事業部長クラスの方を外部メンターとして紹介するサービスです。現在、9名の事業部長それぞれに外部メンターがついており、専門的なアドバイスを受けられる体制を整えています。
編集部
事業部長という上位の立場にある方でも、外部メンターからアドバイスを受けられるというのは、抜擢された方にとって心強い支援ですね。また、事業成長と幹部育成の効率化にもつながり、企業にとってもメリットが大きいと感じました。御社が自社サービスを実際に活用して成長している点は、利用を検討している企業の方々にとって参考になる事例だと思います。
日常業務を通じた社員の自立促進策
編集部
Hajimariさんでは「自立」を非常に大切にされています。社員の皆さんの自立を促すために、工夫されていることはありますか?
飯田さん
まず自立とは、周りに言われたことだけをするのではなく、自分がどうしたいのか、どうすればいいのかを考え、自ら意思決定できることだと考えています。
社員一人ひとりがどうありたいか、どうなりたいかという希望に即して、普段の業務を任せています。具体的には、メンバーの描くビジョンと会社として任せたいミッションを紐づけるようにしています。この紐付けは、リーダー陣がメンバーそれぞれとコミュニケーションを取りながら進めています。このように、社員の希望と会社のミッションを両立させることで、自立を促しています。
株式会社Hajimariが求める人材像と成長機会
編集部
最後に、Hajimariさんに興味を持たれた方に向けて、メッセージをお願いします。
飯田さん
Hajimariはビジョンドリブンな組織で、「自立」を大切にする考え方が事業に強く反映されています。そのため、この理念に共感してくださる方にとって、魅力的な企業だと考えています。私たちは、ビジョンを共有できる仲間と一緒に働きたいと願っています。
また、当社は急成長のフェーズにあります。2年前は30名程度だった社員数が、現在は120名ほどに拡大しました。これからも新卒、中途を問わず採用を増やしていく予定です。そのため、意欲的な方にとっては、自身の力でチャンスを掴める絶好の機会だと思います。
Hajimariには、兼務や抜擢といった挑戦の機会が豊富にあります。同時に、メンターを含む会社全体で社員をサポートする文化も根付いています。会社と共に成長したい方、会社づくりの過程にワクワクする方と一緒に頑張りたいと考えています。そういった思いをお持ちの方は、ぜひHajimariにお越しください。
編集部
社員の自立を促し、若手にも活躍の機会を提供するHajimariさんの文化や制度は、新しく加わった方々も会社の行動指針に沿って円滑に仕事に取り組めそうですね。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社Hajimari:https://www.hajimari.inc/
採用ページ:https://www.hajimari.inc/recruit