「不動産×モビリティ×AI」サービスを展開するランディット株式会社。「愚直さ」を重視する文化とは

独自のサービスと若手の活躍で成長を続ける企業をインタビューする本企画。今回は、駐停車に関するモビリティインフラ事業を展開するランディット株式会社にお話を伺いました。

ランディット株式会社の概要と主要サービス

ランディット株式会社のミッション「世の中に最適と豊かさを提供し、人々の営みに欠かせない存在に」
▲「世の中に最適と豊かさを提供し、人々の営みに欠かせない存在に」をミッションに掲げ、事業用駐車場手配サービスなどを展開している(公式ページより)

ランディット(Landit)株式会社は、駐停車領域の自動化を目指し、衛星・クラウドカメラ・超音波・データクレンジングにAIを活用し、不動産データを構築しています。

駐車場探しや駐車場管理の手間や不便を解消するため、AIを活用して高品質で最新の不動産データベースを生成しています。企業向けに、中長期ニーズに対応する「at PORT」と短期ニーズに対応する「PIT PORT」を提供し、検索から契約、利用までをワンストップで完結させる仕組みを実現しています。

また、貸し手側には仲介業務のデジタル化「SYNC PORT」、管理業務のAI化「AIMO」を提供し、借り手と貸し手の取引をデジタル上で完結させる仕組みを構築しています。特に成長が著しいのがat PORTで、建設現場や物流現場に不可欠な駐車場の手配サービスを提供しています。

このような独自のサービスが大きな需要を生み、直近で前年度比500%の成長を実現しています(2023年7月取材)。

会社名 ランディット株式会社
住所 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿 16F
事業内容 ・事業用駐車場手配サービス「at PORT(アットポート)」
・事業用短期駐車場予約サービス「PIT PORT(ピットポート)」
・仲介業務に関するノーコードHP作成代行「SYNC PORT(シンクポート)」
・クラウドカメラ×AI「AIMO(アイモ)」 など
設立 2021年
公式ページ https://landit.co.jp/

若手社員の活躍は、ランディット株式会社の成長の原動力となっています。活躍できる社員を採用できる背景や同社のカルチャーについて、代表取締役社長の藤林謙太さん、at PORT事業本部フィールドセールスユニットマネージャーの吉村郷史さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
ランディット株式会社の藤林さん

ランディット株式会社
代表取締役社長

藤林 謙太さん

ランディット株式会社の吉村さん

ランディット株式会社
at PORT事業本部フィールドセールスユニットマネージャー

吉村 郷史さん

AIを駆使した革新的な駐車場ソリューションの展開

ランディット株式会社が展開しているサービス「at PORT」のイメージ図
▲事業者用の駐車場手配サービスを展開している

編集部

初めに、ランディットさんの事業内容について伺わせてください。

藤林さん

ランディットの事業は「不動産×モビリティ×AI」と一言で表現できます。主要サービスの一つ「at PORT」では、衛星とAI画像認識、デジタルデータを活用して最適な駐車場を自動抽出し、アプリ一つで依頼から契約、情報共有まで完結できます。

駐車場だけでなく、現場事務所や資材置き場の調査も可能で、調査から支払いまでをワンストップで提供しています。

さらに、業務用駐車場の検索・予約アプリ「PIT PORT」も展開しています。

ランディット株式会社が提供しているサービス「PIT PORT」のイメージ図
▲事業者用の駐車場を検索、予約できるアプリも展開している

藤林さん

駐車場に関する全工程のデジタル化を進めており、手配や検索だけでなく、管理ソリューションも提供しています。

その一例が「AIMO」というAIモニタリングシステムです。AIカメラによる駐車場監視で異常を即座に管理者へ通知し、ユーザーの駐車場管理コスト削減に貢献しています。

ランディット株式会社が展開している「AIMO」のイメージ図
▲AIを活用した駐車場管理システムを展開している

編集部

駐車場に着目された理由を教えていただけますか?

藤林さん

私の経歴が大きく影響しています。三菱商事でのレンタル建設機械、ビル管理事業、自動車事業、政府系投資ファンドでの洋上風力、外資系リテール企業でのAI管理などの経験が現在のビジネスにつながっています。

事業領域選択の際、「市場性」「非対称性」「多重下請け構造」「デジタルによるレバレッジの幅」「将来性」を考慮しました。駐車場は、これらの条件を満たし、デジタル化の余地が大きい魅力的な領域だと判断しました。

駐車場は一見地味ですが、需要が安定しており、必要不可欠です。長期的に日本だけでなく海外でも需要が見込める分野であることも、この領域を選んだ理由の一つです。

急成長の背景:ダイナミックな駐車場市場と独自のビジネスモデル

ランディット株式会社のオフィス共有スペース

編集部

ランディットさんの業績について伺わせてください。

藤林さん

売り上げについては、2022年と比較して2023年は500%伸びています。2024年の売り上げは2023年から更に500%成長の可能性が出てきています

編集部

すさまじい成長スピードですね。やはりサービスに対する需要が高いのでしょうか?

藤林さん

駐車場は必要不可欠なものであり、あらゆる分野と接点がある事業領域です。何をするにしても駐車場は必要です。将来的に「車」という名称は変わるかもしれませんが、移動手段のための空間は常に必要とされるでしょう。

移動手段に必要な空間を効率的に配置することは、いわばパズルのようなものです。この点で、駐車場という領域は時代を超えて興味深い市場だと考えています。

日本では車の保有台数と駐車場の供給台数に差があります。規模が大きいので需給調整が難しくはあるのですが、その規模だからこそビジネスがダイナミックで、社会に大きな価値を提供できる可能性を秘めていると考えています。

編集部

普段駐車場をビジネスの視点で見ることがなかったのですが、大変魅力的な市場環境にあるのですね。今後の展望についてお教えください。

藤林さん

ランディットは駐車場を借りたい人と貸したい人の調整役を担っています。この調整役、アグリゲーターというビジネスを、海外にも展開していきたいと考えています。

既に海外との商談が進行しており、現在は国内だけで大きな成長を遂げていますが、これはまだ通過点に過ぎません。今後さらに大きく成長できる可能性を秘めた会社だと確信しています。

編集部

海外展開となると、日本よりも人口が多く、広大な土地がある国々も視野に入ってくるわけですね。さらにダイナミックなビジネス展開が期待できそうです。

リファラル採用が支える優秀な人材確保と組織の成長

談笑するランディット株式会社の社員たち
▲リファラル採用によって社員の多くを採用している(公式ページより)

編集部

ランディットさんの成長要因について市場環境という外的要因をお伺いしましたが、内的な成長要因は何でしょうか?

藤林さん

素直で良い人間性を持ったメンバーがランディットに入社していることが成長要因として挙げられます。メンバーそれぞれが課題と真正面に向き合い、丁寧に仕事を進められる点が素晴らしいと思っています。

ランディットで扱っているのはデジタルの情報ですが、元はといえば駐車場というアナログな分野を扱っています。アナログな情報を一つ一つデジタル化しているので、現場の情報を丁寧に収集する人材と、その情報をデジタル化する人材の両方が必要不可欠です。

それぞれの人材が課題に対して愚直に向き合うからこそ、成長を続けられていると思います。

編集部

アナログの分野、デジタルの分野それぞれの領域で優秀な人材が活躍しているのですね。そのような優秀な人材をどのように採用しているのでしょうか?

藤林さん

ランディットにいる人材は、多くがリファラル採用(※)です。社員が友人に自分の仕事について話をして、話を聞いた友人が入社してくれるというケースが多いですね。
(※)友人や知人など、社員の人的ネットワークを通じて人材を採用する採用手法。

吉村さん

私もリファラル採用でランディットに入社しました。ランディットについて友人からは、商材のニーズが高いということ、そして20~30代が活躍していること、そして大きな仕事を任せてもらえるということを聞いていましたね。入社してみて、聞いていた話と実際の環境に相違はありませんでした。

ランディットの成功を支える「愚直さ」と社員の共通点

ランディット株式会社の吉村さん

編集部

リファラル採用で入社された吉村さんですが、入社されてどのくらい経っているのか、そして現在の担当業務について教えていただけますか。

吉村さん

私はランディットに入社して、まだ10~11カ月ほどです(2023年7月取材時点)。現在は営業部に所属しており、お客様から駐車場調査のご依頼をいただき、適切な駐車場を見つけて提案し、手配するという業務を担当しています。

編集部

仕事のどんな部分にやりがいを感じますか?

吉村さん

お客様のニーズに応えるため最善を尽くしていますが、その努力に対して言葉や行動で感謝を伝えられたときに「やってよかった」と実感します。

また、社内外を問わず、関わる方々に良い印象を持っていただけるよう、コミュニケーションを大切にしています。

編集部

入社間もなく活躍されている吉村さんですが、若手や経験の浅い社員が活躍できる要因としてはどのようなことがありますか?

吉村さん

若手が活躍できる要因としては、まず社員の方々の人柄の良さが挙げられます。互いに助け合いながら仕事をしている雰囲気があります。

さらに、柔軟な働き方が可能で、パフォーマンスもしっかり評価してもらえる環境があることも若手活躍の要因です。子育て中の女性社員も働いており、年齢や性別、ライフステージに関わらず、働き方について柔軟に相談できる文化があります。

また、社長の藤林と社員の距離が近く、社長は社員と同じ目線で話してくれます。

編集部

非常にフラットな環境があるということですね。ランディットで活躍されている社員の共通点は何でしょうか?

吉村さん

藤林の言葉と重なりますが、何事にも愚直に取り組む姿勢があるというところがランディットで活躍している社員の共通点だと思います。

どんなに能力があっても、これまでの仕事と業務内容が変わると戸惑うこともあります。それでも、教えられたことを素直に実践しようとする社員が多いですね。

編集部

「愚直さ」というのはランディットの社員を語る上でのキーワードといえそうですね。

ワークライフバランスを重視する独自の組織文化

ランディット株式会社のオフィス執務スペース

編集部

ランディットさんにはどのような社員さんが多いのでしょうか?

藤林さん

ランディットには真面目な方が多いですね。野球で例えると、派手にゴロを処理するのではなく、正面でしっかりゴロを取るということを大切にしている方ばかりだと感じています。つまり、地道に確実に仕事をこなす社員が多いということです。

吉村さん

ランディットには、気を使えるメンバーが多いというイメージがあります。自分が所属していないチームも手助けするなど、ちょっとした気配りをしてくれる社員が多いですね。

藤林さん

社員同士の関係性については、もちろん仲はいいですが、「仲良しこよし」というわけでもありません。いい意味でさっぱりした関係性だと思います。それぞれがしっかり規律を持って働いているように思います。

吉村さん

仕事とプライベートをしっかり分けている方が多い印象ですね。プライベートでの交流よりも、就業時間中にみんなで助け合いながら、一つの目的に向かって業務を進めていくという組織文化があります。ビジネスとプライベートの切り替えがしっかりできるメンバーが多いというのが特徴です。

未来を見据えた人材育成:ランディットが目指す人材輩出の姿勢

ランディット株式会社の藤林さん
▲「ランディットで成長し、どこに行っても活躍できる人材になってほしい」と話す藤林さん

編集部

リファラル採用が多いとのことですが、面接はどのように行っているのでしょうか?

藤林さん

ランディットでは採用の際、面接も重視しています。最終面接は私が担当していますが、私が採用したいと思っても、メンバーの同意がなければ採用しません。逆に、私が「少し厳しいかも」と思っても、メンバーの強い推薦があれば採用することもあります。そのようにして入社した人材も実際に活躍しています。

また、お互いのミスマッチを防ぐために、1日職場体験を実施することもあります。これはメンバーからのアイデアで、応募者一人一人に丁寧に向き合う姿勢の表れです。

活躍する人材に共通しているのは、やはり「素直さ」ですね。

編集部

ランディットさんの組織のフラットさが伝わるエピソードですね。最後に、ランディットさんに興味を持っている方へメッセージをお願いいたします。

吉村さん

繰り返しになりますが、素直で協調性のある方はランディットの社風に合うと思います。また、成長意欲の高い方にぜひ入社していただきたいです。藤林は「ランディットで活躍するのはもちろん嬉しいが、ランディットを離れても活躍できる人材になってほしい」と常々言っています。

成長をサポートする体制は整っていますので、安心してジョインしていただければと思います。

藤林さん

「大きく羽ばたくために経験を積みたい」というのは、私が若いころに抱いていた思いです。ランディットで大きな飛躍のための時間を過ごして、どこに行っても活躍できる人材になってほしいと思います。良い時間を共に過ごせることを楽しみにしています。

現在はリファラル採用が多いですが、リファラル以外での応募も大歓迎です。

編集部

大きな市場でダイナミックな事業を展開しているランディットさんだからこそ、大きく成長できる環境が整っているのだと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
ランディット株式会社:https://landit.co.jp/
採用ページ:https://landit-inc.super.site/