グローバルに活動する「ビヨンド」。若手のアイデアを積極的に実現させるカルチャーとは

魅力的な働き方や企業文化を持つ企業を紹介していくこの企画。今回は2007年の設立以来、IT業界の「縁の下の力持ち」として、モバイル・オープン系システムを中心としたサーバーの構築・運用、サーバーサイド開発などを手掛けてきた株式会社ビヨンドにお話を伺いました。

株式会社ビヨンドとは

株式会社ビヨンドは「クラウド/サーバーサポート」「システム開発」「Webサービス」の3つを軸に事業を展開している企業です。ユーザーがいつでも快適にサービスを利用できるように、目まぐるしく変化するインターネットの世界で24時間365日システムトラブルからサーバーを守り続けており、ユーザーにとって、なくてはならない存在です。

大阪、神奈川、徳島そしてカナダにもオフィスを持つ株式会社ビヨンドは、24時間365日動き続けるクラウド/サーバーの運用保守を担う社員たちが、しっかりとワークライフバランスを取れるよう、地方のサテライト拠点の活用や時差を活かした海外拠点の展開をしています。

会社名 株式会社ビヨンド
住所 大阪府大阪市浪速区難波中1-10-4
南海SK難波ビル3F
事業内容 ・クラウド/サーバー事業
・システム開発事業
・Webサービス事業
設立 2007年4月4日
公式ページ https://beyondjapan.com/

株式会社ビヨンドは、平均年齢が28.8歳という若手中心の会社です。新卒で入社した社員は全体の60%を超えており、中途入社の社員も経験や文系・理系を問わずカルチャーフィットや人柄を重視して採用しています。

今回は、そんな株式会社ビヨンドでイキイキ働かれている若手社員の活躍や、それを支える会社の制度などについて、代表取締役の原岡昌寛さんとマーケティング課で広報を担当する小松麻華さんにインタビューしました。

本日お話を伺った方
株式会社ビヨンドの代表取締役原岡昌寛さん

株式会社ビヨンド
代表取締役

原岡昌寛さん

株式会社ビヨンドマーケティング課広報小松麻華さん

株式会社ビヨンド
マーケティング課広報

小松麻華さん

メインのクラウド/サーバー事業は海外市場にも参入

株式会社ビヨンドの公式サイトトップページ画像
▲クラウド/サーバーサポート事業はユーザーからの問い合わせに24時間365日対応している(公式サイトより引用)

編集部

最初に、ビヨンドさんの事業について教えてください。

小松さん

ビヨンドには、メインとなる「クラウド/サーバー運用・構築事業」とバックエンドの開発を行う「システム開発事業」、ビヨンドの独自システムを使用した予約システムやURL監視システムの運用を行う「Webサービス事業」があります。

お客様の大切なサービス・システムがノンストップで稼働し続けるよう、エンジニアは24時間365日体制で技術サポートを提供しています。お客様の想いを共に考えカタチに変えることで、世界をもっと楽しく「楽」にすることを目標としています。

原岡さん

我々は、2007年に設立した会社です。大阪にオフィスを構え、ささやかな人数で始まった私たちですが、お客様やパートナー、社員に支えられて拠点を増やし、事業を拡大しながら成長し続けています。

「サーバーのことは全部丸投げ」と公式サイトのトップページでも大きくPRしているとおり、サーバーのことなら何でもやっています。構築から開発、リリース後の運用、サーバー移行のサポートなどをワンストップでお任せいただけるのが強みです。お客様を支える「縁の下の力持ち」として、今後も必要とされ続けていきたいですね。

株式会社ビヨンドの社員が集まるオンラインミーティング風景
▲拠点ごと、チームごとなどによって実施時間に違いはあるが、頻繁にミーティングを行っている。

編集部

最初のオフィスは大阪で開設されたとのことですが、神奈川、徳島、カナダにも拠点を持たれているのですね。

原岡さん

はい。業務拡大と人員増加に合わせて拡張や移転をしています。2016年に東京(現在は神奈川に拡大移転)、2019年に徳島にオフィスが誕生しました。2020年にはビヨンドの完全子会社としてカナダオフィス「Beyond GTA Inc.」を創設しました。

カナダオフィスでは、日本の夜間時間帯におけるサーバーの運用保守と監視のサポートを行っています。また、アジア向けのビジネスを展開しようとする現地のITスタートアップ企業をサポートする「グローバル事業共創プログラム」にも参加しています。

■「グローバル事業共創プログラム」について
https://beyondjapan.com/canada-startup-program/

編集部

カナダオフィスは創設から1年半ほどで拡大移転もされているんですね。アメリカ・カナダに展開する日系企業や現地法人のお客様のためのサーバーサポートも手がけるなど、北米市場への参入もされていると知って、ビヨンドさんの成長性を感じました。

時差の利用、拠点間勤務など快適に働ける制度がいろいろ

株式会社ビヨンドの社内にあるオープンスペース
▲休憩や簡単なMTG、イベント開催など様々な用途で使用している。

編集部

ビヨンドさんの事業は、ユーザーから毎日休みなく必要とされているお仕事ですね。エンジニアの皆さんが24時間365日体制で働くのは大変ではないでしょうか。働き方に工夫などはありますか?

原岡さん

弊社の特徴として、日本の夜間時間帯におけるサーバーの運用保守と監視のサポートは、カナダのメンバーが時差を利用して無理なく実施しています。

また、出勤時間を9時から12時の間で選べるフレックスタイム制度や、日によって在宅と出勤を選べるハイブリッド型の在宅勤務制度なども取り入れています。独自のものだと、通常勤務している場所とは違うオフィスを選んで1~2週間の勤務ができる、拠点間勤務制度もあります。この制度は、普段あまり会えないメンバーとの交流の機会として設けています。

編集部

日本各地に拠点のあるビヨンドさんならではの制度ですね!

原岡さん

また、まだまだ模索中ではあるのですが、弊社ではワーケーション制度も準備しています。2022年には、徳島県三好市にある弊社のサテライトオフィスに5名のメンバーが3日間行き、「仕事と遊びを両立する」という体験ができましたね。

私自身もソロキャンプをしながら1週間仕事をするというチャレンジをしてみました。最近のキャンプ場はWi-Fiが通っていると聞いて、「じゃあ仕事ができるのでは」と思いついたんです。

実際に試してみると、食事の用意など日が沈まないうちにやるべきことがたくさんあって、意外と時間に追われるような感覚でした。でも、精神面では相当リフレッシュできましたね。

編集部

拠点間勤務やワーケーションは、普段とは異なる場所で働くことで良い刺激が受けられそうですね。原岡さんご自身もソロキャンプで仕事をするなどチャレンジングに行動されているので、社員の皆さんも理想の働き方について提案しやすいのではないかと感じました。

グローバルに活躍している20代・30代の社員が多数!

株式会社ビヨンドの社員が室内で集まる集合写真
▲現在、従業員は74名。20代〜30代が全体の80%以上を占めており、オフィスは活気であふれている。

編集部

ビヨンドさんは、20代から30代が中心の会社だと聞きました。若手の皆さんがどのような活躍をされているのか、お聞かせいただけますか?

原岡さん

例えば、カナダオフィスの現地での立ち上げ業務は、インフラ事業の責任者と入社2年目の若手が2人でカナダに行ってやり遂げてきました。カナダオフィスでは研修も行っており、3ヶ月交替でインフラエンジニアの若手が現地へ行っています。現在は、スタートから6人目の社員がカナダで頑張っていますよ。

実はこれから中国にも拠点を開設しようとしていて、先日その準備のために私と役職者と20代前半の若手社員2名が、立ち上げメンバーとして中国に行ってきました。今後も何度か現地へ行きながら話を進めていく予定です。

編集部

立ち上げメンバーのうち、若手の方は中国語が話せる方を選ばれたのですか?

原岡さん

若手の一人は中国語が堪能ですが、もう一人の中途入社してくれた社員は中国語を話せません。それでも「海外で働きたいです!」と手を挙げてくれたので、メンバーに入ってもらいました。

タイミングにもよるので、手を挙げればいつでもすぐに抜擢されるというわけではありませんが、若手でも新人でも声に出していれば「やりたい」と思っていることを実現できるチャンスはあると思います。

編集部

多くのチャンスがある環境なんですね。中途入社した2年後にそのようなタイミングが巡ってくるというのは、若手社員にとって貴重な経験ですね。年齢に関係なく仕事を任せてもらい、早いうちから様々な仕事の経験を積めるのは、とても魅力的だと感じました。

研修やイベントにもどんどん若手の意見を採用

株式会社ビヨンドの明るいオフィス室内の風景

編集部

今までのお話を伺って、ビヨンドさんの社内には若手が意見を言いやすい雰囲気があるのかなと感じましたが、いかがでしょうか?

原岡さん

意見や提案はしやすいと思います。弊社には「株式会社ビヨンドの組織文化をつくる」ための組織文化委員会があります。若手社員が4名ずつ1年交代で委員をやっていて、交流会の企画や研修の企画を自分たちで考えて提案してくれています。直近では「会社で映画の鑑賞会をしよう」という企画がありました。

「どんな映画が観たいですか」というところから全社員にアンケートを募り、軽食を用意するなど、みんなで楽しめる企画を練っていました。「7月はボーリング大会をやります」「こんな研修をします」など次々と企画が立ち上がっています。

編集部

そのような企画には社長や役職者の方も参加されるのですか?

原岡さん

社員たちが企画してくれたイベントには、何か特別な用事でもない限り、基本的に全て参加するようにしています。イベントも研修も、コミュニケーションが活発になるように企画されていて、それによって社内の雰囲気がとても良いものになっていると思います。

小松さん

私自身も中途入社して、社員間に壁がない雰囲気の良さをすごく感じています。イベントや交流会が頻繁にあってコミュニケーションをとることが当然になっているせいか、若手と向き合う先輩、上司、役職者に「誰でも受け入れるムード」があるんです。中途でも新人でも関わりにくさは感じないと思います。

なお、会社の雰囲気はYouTubeの公式チャンネル「びよまるチャンネル」を見ていただくとわかりやすいと思いますので、ぜひご覧ください。

■ビヨンド公式チャンネル「びよまるチャンネル」
https://www.youtube.com/c/beyomaruch

株式会社ビヨンドの公式youtubeチャンネル「びよまるチャンネル」のトップページとサムネイル

編集部

「これはおもしろいね、ぜひやってみよう」という意見が、実際にカタチになるのですね。YouTubeからも伝わるような若手の皆さんの思いが、ビヨンドさんをさらに楽しい会社にしているのですね。

「メタバース採用」「マルチクラウドかるた」など若手のアイデアが実現

株式会社ビヨンドの代表と社員がリラックスして談笑する風景

編集部

2023年にビヨンドさんの新卒採用で実施されていた「メタバース採用」は、どのようにして始まったのでしょうか。

原岡さん

実は、おっしゃっていただいたメタバース採用は若手のアイデアから誕生したものなんです。

ビヨンドには、3人1組で提案を考えて短いプレゼンをおこなうライトニングトーク大会があります。その際に受賞したアイデアの一つが、若手から出てきた「メタバースオフィスをつくりたい」というものでした。

VRゴーグルを何台か購入し、メタバースの世界を作成しているうちに「これは採用で使えるかもね」という話になり、実現に至ったという経緯です。

編集部

面接官も学生もアバターを利用して面接をするなんて、とても驚きました。この方法だと、IT業界に対する関心度やエンジニアへの志望度が高い学生に出会えるというメリットもありそうですね。

株式会社ビヨンドが実施したメタバース採用のキャプチャ画面
▲メタバース採用では、オンライン上に再現された3D空間のオフィスで、名前・年齢・学歴・性別を不問とした面接を行いました。(公式サイトより

原岡さん

また、先ほどのライトニングトーク大会からは「マルチクラウドかるたをつくろう」というアイデアも実現しています。マルチクラウドかるたとは、AWS・Azure・GCP・Alibaba Cloud・OCIの各サービスをわかりやすく理解できるよう、かるた風にアレンジしたものです。

このかるたはオリジナルカードの制作会社さんで本格的に作成し、新人研修で活用しました。最低限の知識があれば初心者でも楽しめるカードゲームなので、研修に参加した新人から「楽しみながらクラウドサービスを覚えることができた」という声をたくさん聞けました。

株式会社ビヨンドがオリジナルでつくったマルチクラウドかるたの遊び方を紹介するyoutubeサムネイルとアイコンにこだわったマルチクラウドかるた
▲マルチクラウドかるたの遊び方は公式チャンネルで詳しく紹介されている。(公式サイトより

原岡さん

あと、もう一つ受賞したアイデアがあって、それは「有給休暇を率先して取得しよう」というものでした。こちらも実際の社内制度に反映されていて、現在は「有給休暇の取得推進制度」が整備されています。

編集部

「メタバース採用」以外にも、様々なアイデアが実現されているのですね。社員の皆さんのアイデアが社内で実現するということが、ビヨンドさんの文化として浸透していることがわかりました。ジャンルを問わず、若手の方から幅広い内容の提案がされていることがとても興味深いです。

文系出身者や未経験でもエンジニアとして成長できる仕組み

株式会社ビヨンドのオフィスエントランス

編集部

若手の新人にも仕事を任せていらっしゃるビヨンドさんですが、文系出身者やIT関連の業務未経験の方も多く入社されるそうですね。

原岡さん

社員の80%はエンジニアで、その過半数が未経験で入社しています。それでも、入社後の早い段階から活躍できているのは研修に力を入れているからだと思います。中途入社の方の場合は1ヶ月の研修と3ヶ月のOJTの期間があります。

一例として、研修後に弊社の主軸であるサーバー事業への配属になれば、24時間365日の運用保守業務に携わり、トラブルの際のアラート対応やお客様とのやり取りを経験していきます。早い人であれば、1年が経過しないうちにサーバーの構築業務を始められるのではないでしょうか。

開発事業に配属になった場合は、研修を終えて半年くらいで実務に携わります。もちろん最初は先輩社員をサポートする役割ですが、実際の案件にメンバーとして参加し徐々に成長していくことが可能です。

編集部

最初からOJTに近い形の研修で新人を迎える会社も多くある中で、ビヨンドさんがきっちり期間を設けて研修を実施されているのはなぜでしょうか?

原岡さん

エンジニアの仕事は、情報や知識をきちんと頭に入れてから業務に入ると、その後の成長率が大きく違ってくるんですよ。ですので、未経験の方は研修とOJTで1~2年かけてしっかり育てていくという方針です。

なお、研修は新人の教育を任されている研修専任の教育チームが担当します。チームのメンバーはサーバー事業の業務を行いながら教育も担っています。

編集部

配属先の先輩たちはOJTの期間にどのようにして若手社員をサポートしているのでしょうか?

原岡さん

配属先の先輩1名がOJT担当者としてつきますし、別部署の先輩1名もメンターとしてついて若手をフォローします。業務についてわからないことを聞ける先輩と、別の悩みを気軽に相談できる先輩にいつでも頼れるような環境を整えています。これは、新卒採用でも中途採用でも同じです。

編集部

技術的なサポートと精神的なサポートの両軸で新人を支えていらっしゃるのですね。1ヶ月の研修がしっかりあって、その後OJTが始まってからもサポート体制が続く手厚い環境の中であれば、未経験の方や若い方は相談しやすく早く成長できそうですね。

採用はコミュニケーション重視。自発的に動き、思いやりのある人と働きたい

株式会社ビヨンドの代表取締役原岡昌寛さん
▲代表取締役の原岡昌寛さん。取材当日は熱い思いを語ってくれた。

編集部

ビヨンドさんが、採用の際に大切にしているポイントを教えてください。

原岡さん

ビヨンドという会社は、コミュニケーションやお互いをホスピタリティをもって支え合う気持ち、つまり人間関係をとても重視しています。

我々は技術と向き合う仕事をしてはいるものの、社内では雑談やミーティングなど人と向き合って何かを伝える機会がとても多い会社です。採用の場面では、応募してくださった方の経験値やスキル面も基準の一つになりますが、本人の努力次第で入社後の可能性は無限だと思っています。

私は、エンジニアは机に向かって仕事をする能力だけではなく、コミュニケーションも必要な能力ではないかと思うのです。チーム開発でも24時間体制のサーバー運用業務でも、当社での業務は1人では絶対できませんから、コミュニケーションは重要なスキルです。

編集部

経験や技術を重視するよりも、カルチャーフィットするかどうか、また人柄を大事にされてるということですね。ビヨンドさんのカルチャーにフィットするのはどのような方でしょうか。

原岡さん

やはり話すことが好きな方が合っていると思います。ビヨンドは、やたらとコミュニケーションを取りたがる会社なんですよ。なので静かに仕事をしたい方には、もしかしたらちょっと合わないかもしれないです。

私たちは現時点では従業員74名で、規模的にもこれからさらに成長するフェーズですし、決して完成された会社ではありません。その中で自発的に行動できる方であれば、イキイキ働ける環境だと思います。これからは海外へのマーケット拡大も考えていますので、グローバルな展開が多くなるのではないかと思います。

編集部

入社後の成長が早い方、未経験から成長して活躍されている方の共通点はございますか?

原岡さん

技術の仕事ですので、自ら勉強してそれを積み重ねていける方は成長が早いと感じています。エンジニアの経験がない場合でも、前職で培ったビジネススキルが活かせることは多いです。

例えば、弊社には元営業職で現在活躍中の開発エンジニアがいます。彼は前職で人とのコミュニケーションについてかなり経験を積んできていて、それが現在の業務にとても役立っています。自発的に調べたり勉強したりして知識を得ようとする力も、エンジニアの仕事に生かされています。このような方は技術的な吸収も早いので、彼のほかにも入社から2年でチームリーダーを任されたという例があります。

エンジニア経験の有無を気にすることなく、弊社の企業理念やビジョン・バリューを見て「この会社ちょっといいな」「面白いな」「自分に合うんじゃないか」と思われたら、ぜひ応募していただきたいですね。

編集部

ビヨンドさんの社内で、若手の方が自由に発言して活発にコミュニケーションを交わされているイメージが浮かびました。メタバース採用など、実際に若手のアイデアがカタチになっている事例も興味深かったです。本日はありがとうございました!

■取材協力
株式会社ビヨンド:https://beyondjapan.com/
採用ページ:https://recruit.beyondjapan.com/