株式会社Cake.jpのエンジニア文化:「たすけあい」で実現するスイーツEC革命

若手エンジニアが活躍し成長できる環境づくりに力を入れている企業にインタビューする本企画。今回は、ケーキやスイーツを専門に扱うオンラインショップを運営している株式会社Cake.jpを訪問し、お話を伺いました。同社では、新卒や経験の浅いエンジニアでも、自身の能力を最大限に発揮しながら、キャリアアップを図ることができる職場環境が整っています。

株式会社Cake.jpの事業概要:スイーツ専門ECサイトの運営と成長戦略

株式会社Cake.jpのエントランス部分

「スイーツで心の温度を上げる」をミッションに掲げる株式会社Cake.jpが運営しているのは、ケーキ・スイーツ専門のECサイト「Cake.jp」です。見ただけでわくわくするような魅力的なスイーツを取り扱っており、全国の消費者とスイーツ店舗をつなぐ架け橋の役割を果たしています。

会社名 株式会社Cake.jp
住所 東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビルディング1503
事業内容 ケーキ・スイーツ専門通販サイト「Cake.jp」の運営
設立 2009年4月23日
公式ページ https://corp.cake.jp/

株式会社Cake.jpでは、多くの若手社員が活躍しています。社員同士が互いにサポートし合う文化があり、これが若手の成長を促進しています。同社の独自のカルチャーやエンジニアの働き方について、コーポレート本部長の高橋圭吾さんと、同部署に所属する村上慧さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社Cake.jpのコーポレート本部長である高橋圭吾さん

株式会社Cake.jp
コーポレート本部長

高橋 圭吾さん

株式会社Cake.jpのコーポレート本部に所属する村上慧さん

株式会社Cake.jp
コーポレート本部

村上 慧さん

差別化戦略:加盟店へのトータルサポート体制

株式会社Cake.jpのコーポレート本部長である高橋圭吾さん

編集部

初めに、Cake.jpさんの事業内容について伺わせてください。

高橋さん

Cake.jpはケーキ・スイーツ専門のECサイト「Cake.jp」を運営しています。自社でスイーツを製造しているのではなく、Amazonや楽天と同様のマーケットプレイス型のビジネスモデルを採用しています。

現在、加盟店数は1,700店舗、会員数は150万人に達し、特に2019年頃から順調な成長を遂げています。

弊社は「スイーツで心の温度を上げる」をミッションとして掲げています。スイーツには贈る人も貰う人も心を温める力があると考えているからです。この考えに基づき、一般的な街のケーキ屋さんでは見られないユニークなスイーツも取り扱っています。

特に力を入れているのが、ベビー&キッズ向けの商品です。最近では1歳の誕生日を「ファーストバースデー」として祝い、SNS映えする写真を投稿する傾向があります。このようなニーズに応えられるケーキ・スイーツを豊富に取り揃えています。

株式会社Cake.jpで新商品を開発しているイメージ
▲Cake.jpでは、時代のニーズに合わせて新商品も次々と開発している

編集部

加盟店舗数が2,000店にも迫るほど支持されている理由としては、何が挙げられるでしょうか?

高橋さん

Cake.jpが加盟店から高い評価を得ている理由は、他の同様のビジネスモデルを展開している企業と比べて、より踏み込んだサポートを提供している点にあります。

一般的なマーケットプレイス型のビジネスモデルでは、「商品を販売する場所を提供するだけ」というケースが多いです。しかし、弊社ではお客様からの問い合わせやクレーム対応、商品の共同開発、ケーキを配送するための冷凍技術の提供など、加盟店のあらゆる業務をサポートしています。

特に商品開発においては、各加盟店の特徴をデータベース化しているので、新しい商品のアイデアがあれば、適切な店舗にすぐに提案できます。これにより、他では見られないユニークなケーキ・スイーツを取り扱うことが可能になっています。

加盟店のネットワークを活用して迅速に新商品を開発し、顧客を惹きつける。そして顧客が増えれば、次の新商品開発につながるという好循環を生み出せていることが私たちの強みです。

人材育成方針:若手の抜擢と社員のキャリアビジョン尊重

株式会社Cake.jpのコーポレート本部に所属する村上慧さん

編集部

Cake.jpさんに在籍している社員さんの男女比や平均年齢についてお教えください。

村上さん

Cake.jpはスイーツを取り扱っているため女性が多いイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の男女比はほぼ半々です。社員の平均年齢は31歳で、20代前半から業務委託の方も含めると60代の方まで幅広い年齢層の方が活躍しています。

編集部

若手からベテランのメンバーまで、さまざまな年齢層の方がご活躍されているのですね。若手社員の活躍事例についても伺わせてください。

村上さん

弊社の部長職は90%が30代です。そのうち二人は20代後半で経理部長、営業部長に就任し、現在はそれぞれ2年・3年目とキャリアを重ねています。二人ともIT企業出身ではなく、監査法人やエンターテイメント業界といった異業種からの転職でした。

編集部

20代で部長職に就くなど、若手の頃から活躍できる要因は何でしょうか?

村上さん

Cake.jpはベンチャー企業ということもあり、個人が意欲的に取り組む姿勢を見せたときに抜擢しやすい環境にあるといえます。

また、評価制度においては半年に1度のペースでサイクルを回しており、社員それぞれが短期的、または長期的にどんなことに取り組んでいきたいか、どんなキャリアを歩んでいくかを上長と対話する場を設けています。

上長との対話のなかで、実際に大きなプロジェクトに取り組むという事例もありました。「自分でカフェを開きたい」という想いを持って、食をベースにしたコミュニティ作りを目指している社員がいるのですが、その社員はクリスマスの販促プロジェクトでオーナーを務めています。

本人のキャリアイメージを考えたときに、どういったスイーツがトレンドになり売れるのかを考える経験は大きな成長につながると判断しました。社員のキャリアビジョンと、私たちが注力したいサービスが合致した好例といえるでしょう。

編集部

社員さんのキャリアイメージを最大限に尊重されているのですね。

目指すは「スイーツアベンジャーズ」の実現:プロフェッショナリズムと助け合い精神の融合

株式会社Cake.jpのミーティング風景

編集部

Cake.jpさんのカルチャーについてお教えいただけますか?

村上さん

Cake.jpには助け合いの精神が強い社員が多く在籍しています。社員は「Cake.jp」というプロダクトを愛していますので、このプロダクトを広げていく近道は互いが協力し合うことだと理解しています。

「たすけあい」という言葉は弊社が掲げている5つのバリューのなかにもありますし、「スイーツアベンジャーズ」という言葉も私たちのカルチャーを表現しているものの一つです。

これは、「一人ひとりがプロであろう」という姿勢と「チームで背中を預け合い、成果を出そう」という意味が込められています。毎月実施している表彰制度では、当初は個人での受賞が多かったのですが、現在ではチームでの成果が評価され、チームでの受賞がほとんどです。

年齢に関わらず成果をあげれば評価していくという会社の姿勢が定着していると感じています。

編集部

Cake.jpさんの「たすけあい」という文化が表れている事例についてお聞かせください。

村上さん

クリスマスはケーキの需要が高まるため、Cake.jpでもトラブルが発生しやすい時期です。通常、ユーザー様からの不具合のご報告はカスタマーサポート部が対応しています。

しかし、クリスマスという一大イベントでユーザー様の体験が損なわれると、サービスから離れてしまう可能性があるため、普段販売に携わらないコーポレート部門などさまざまな部署が総出でユーザー様への対応に努めます

その工夫の一つとして、弊社の社内チャットには「#たすけあい」チャンネルがあります。ここでは潜在的なトラブルや実際に発生したトラブルを共有し、部署の垣根を越えて解決まで推し進める場として機能しています。

課題を共有することでみんなで乗り越えていく。一つの部署にとどめておくのではなく、全ての部署で課題解決に当たっていく。力を貸せる人は惜しみなく貸していくというカルチャーが根付いているからこそ、徹底できているのだと思います。

編集部

Cake.jpさんが大切にしているバリューを、社員さんが一体となって体現されているのですね。

開発体制:アジャイル手法とリモートワークの両立

株式会社Cake.jpのオンラインミーティング風景

編集部

Cake.jpさんの開発組織には、現在何名の社員さんが所属されているのでしょうか?

村上さん

弊社の開発組織には業務委託を含めて6名のバックエンドエンジニアが在籍しています(2023年11月時点)。またデザイナーも4名おり、WEBデザイナーが3名、商品のパッケージデザインなどを担当しているデザイナーが1名という構成です。

さらに、プロダクトマネージャーも業務委託含め2名在籍しており、プロジェクトオーナーとして代表の髙橋優貴さんを置いた組織になっています。

編集部

Cake.jpさんの開発環境についても伺わせてください。

村上さん

Cake.jpでは開発手法としてプロジェクト方式を採用しています。2週間スプリントのスクラムを組んで、プロダクトオーナーやプロダクトマネージャーからアサインを受け、エンジニアとデザイナーで開発を進めていくという流れです。

プロジェクトによってはエンジニアとデザイナーが要件整理から仕様調整まで担当して、実装と改善まで一気通貫で担うこともあります。これは、素早くリリースして効果検証と改善のサイクルをなるべく早く回すためです。

プロジェクトごとにリリース日が決まるため、固定のリリース日はありませんが、品質向上のためにテスト環境は充実させています。

編集部

早いスパンでPDCAを回していくイメージですね。エンジニアの働き方についても教えていただけますか。

村上さん

Cake.jpはフルリモートワークが可能です。リモートワークでよくあるコミュニケーションの課題も、弊社では学習機会を多く設けており、助け合いの文化もあるため社員同士の交流に支障は出ていません。

誰かが困っていれば社内チャットで共有して助け合う環境にあるので、「距離は離れているけど心情的に離れている気がしない」という声をメンバーからもらっています。

Cake.jpの「学習型組織」:エンジニア間の相互学習と成長支援

株式会社Cake.jpのミーティング風景

編集部

Cake.jpさんのエンジニアを一言で表現すると、どのようなものになるでしょうか?

村上さん

弊社のエンジニアは、みんな「Cake.jp」というプロダクトへの愛にあふれていると感じます。

代表の髙橋はもともとエンジニアで、「Cake.jp」の前身となるギフトECを自身で手掛けたところがプロダクトのスタートとなっています。「Cake.jp」ができた当時から、スイーツは喜びの場を彩るものとして当たり前になっていましたが、お祝いの体験にフィットするスイーツを手軽に手に入れられない方々もいらっしゃいました。例えば、小さいお子さんを子育て中で外出の難しい親御さんや、アレルギーがある方々などです。

また、菓子業界にも労働問題や売り上げが苦しいという課題もあり、これらの問題を解決したいという思いで「Cake.jp」が誕生したのです。

弊社のメンバーはエンジニアも含め、髙橋の思いに賛同しています。そのため、個人個人のプロダクトへの愛はとても強いのです。

編集部

社員の皆さんが使命感を持って仕事に取り組まれているということですね。先ほど助け合いの文化があるというお話がありましたが、エンジニアにも共通する文化でしょうか?

村上さん

助け合いという観点でいえば、Cake.jpのエンジニアはみんなで学びたいという思いを持っています。

弊社はよく自分たちのことを「学習型組織」と呼んでいます。チームの中で週に何度も一緒にコードを眺めながらともに検証したり、今取り組んでいるプロジェクトに互いにフィードバックし合ったり、みんなで技術力を上げていこうという姿勢があるのも組織の特徴だと感じています。

編集部

メンバーで一体となって成長できる環境があるのですね。

株式会社Cake.jpが求める人材像:スイーツ業界の未来を共に創る仲間

株式会社Cake.jpの高橋さんと村上さん

編集部

最後に、Cake.jpさんに興味を持っている方にメッセージをお願いいたします。

村上さん

大前提として、感動体験を届けていく、お祝いを成功させて誰かに喜んでもらうことに対して前向きな方にぜひ入社いただきたいです。それぞれが持っているプロフェッショナルな部分を惜しみなく提供して、チームで良いものを作ることが好きな方は楽しんで働ける環境にあると思います。

Cake.jpは、2017年にサービスを開始しました。まだまだ開発したい機能や提供したい商品がたくさんあり、成長の余地がある企業です。

1億2,000万人のすみずみまで感動体験を届けたいと思っておりますので、そこに立ちはだかる課題を一緒にクリアできるような方をお待ちしております。

高橋さん

Cake.jpは洋菓子業界を盛り上げたいという思いを持っています。私たちは洋菓子業界を盛り上げるためのスイーツアベンジャーズでありたいですし、お客様に感動を届けていくのはもちろん、加盟店さんの経営環境を改善していくのも大切なミッションだと考えています。

将来的な展望としては、ジャパニーズスイーツを海外に広げる役割を担いたいと思っています。一緒に洋菓子業界を盛り上げていきたいという方は、ぜひ弊社に入社いただきたいです。

編集部

Cake.jpさんが成長することで、日本がスイーツ大国と呼ばれるようになる日が訪れるのではないかと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社Cake.jp:https://corp.cake.jp/
採用ページ:https://corp.cake.jp/jobs/